ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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第22話『意外な再開』

エイレーネー日本支部 第1特殊部隊『バレット』

副隊長 矢本美鈴

能力『変身』

特定の条件でその能力を使用可能(一時的ならいつでも)

夜、もしくは満月の時に狼の聴力、脚力、体力を保持する

また体内の魔力を使用して鉤爪を生成する事ができ大きさも変更可能、ただし魔力がそこまでなく使い過ぎると魔力切れを引き起こす

 

 

 

『報告書』エイレーネー日本支部:オペレーター 天田美琴

 

──────────────────

 

時は少し遡る

 

エイレーネー日本支部 医務室、医務室の責任者は現在日本中の怪我人を助ける慈悲活動をしに行っておりスタッフに治療され俺はベットに横になっていた

 

「あー、スタッフさんタバコ吸っていいか?」

「駄目ですよ柏崎さん、ここ医務室です」

「ちぇー…」

 

怪我は動けなくはないが激しい運動や戦闘はしばらく絶対やらないようにと厳命されてしまった、今日は様子見としてここで一日を過ごすのだが

 

「…暇だなぁ…」

 

やる事が無いというのは、かなりの苦痛なものだ

普段は忙しいから休みが欲しいとか思うが…いざ暇になると何かしたいと思うのが人間だと思う

そう考えてると医務室の扉がノックされ誰かが中に入って来た

 

「……………………さっきぶり」

「げっ、田村さん…」

 

手には林檎を1つ持ってる田村さんが入ってきた…林檎かなり萎んでない?

 

「…………お見舞い」

「田村さんそれいつの林檎?」

「………五日前」

 

そっかぁ…それ持ってきてどうしろって言うんだよ…

田村さんと雑談してる時…天田が息切れしながら医務室に飛び込んできた

 

「なんだ?天田お前そんな急いで…お見舞いならちゃんと茶菓子をだなー…」

「そんな場合じゃないっす!矢本さんが道華翔太郎の所に…」

 

伝えられたのはそんな言葉だった、失念してた…矢本ならやりかねないのを…

 

「くそ!…田村さんナイフは!?」

「…………まだ未完成」

 

なら普通のナイフで戦うか…そう思いベットから出ようとすると

 

「あのー、柏崎さん宛にお手紙です」

 

と、スタッフが手紙を片手に医務室に入ってくる

 

「んなの見てる場合じゃねぇ!」

「で、ですが早急見るようにと表に書いてあって…」

「はぁ?」

 

急いでるってのに…そう思いつつ手紙の送り主の名前を見て見ない…という選択は無くなった

 

「柏崎さん誰からっすか?」

「…………気になる」

 

天田と田村さんが後ろから覗き込んでくる

 

送り主は『情報屋タヌキ』からだった

俺は手紙の封を破り中身を見る…

 

『柏崎へ

貴方のお仲間さん危険かも?魔術師が接近中!かなりの戦力を用意した方がいいかもねー

情報屋 タヌキ』

 

最後にタヌキのイラストが描かれてたがそこまで上手くはなかった

 

「…うわぁ…情報屋っすか…」

「……………関わりたくない」

 

情報屋達はあまり好かれてない…個人情報も商売として扱ってる為エイレーネーの人間にちょっと距離を置かれてる連中だ

しかし…

 

「…どこでそんな情報手に入れたんやら…とりあえず天田、非戦闘員を片っ端に集めてくれ、武装は忘れるなよ?」

 

 

────────────────────

 

「という事があったのさ」

「…柏崎さん誰に話してるっすか?」

「………………」

 

俺は黙秘権を行使する…

現在エイレーネー日本支部の医務室で俺はベットに横になっていて天田がお見舞いに来た所だった

俺の隣のベットには矢本が寝ており絶対安静と言われた…何故俺?

 

「いやー、それにしても道華翔太郎はどこ行ったんすかね」

「もう昨日の話だからな…そこまで遠くは行ってないだろうが…どうなのやら」

 

あれから様々な事をしてる合間にもう日をまたぎ朝の7時だ

あれ以来翔太郎の姿は確認されておらず行方不明状態でニュースになっている

 

「あ、林檎剥きましょうか?」

「え?お前そんな女子力高い事出来たの?」

「林檎の皮剥きで…てか女子力の使い所微妙っすよね」

「結構難しいんだぞ…ってお前それ田村さんの林檎だろ」

「なんで分かったっすか?!」

「めっちゃ萎んでるんじゃん…」

 

そんなの自分の同期に食わせるな…

 

「あ、そうだ忘れてたっす」

「なんだ?その林檎は食わんぞ」

「支部長が呼んでるっす」

 

俺は毛布を体に巻き付けるように体を回転させてミノムシのようになる

 

「駄目っすよ行かなきゃ!嫌でも行くんすよ!」

「俺は拒否するぞー!どうせ昨日の件をネチネチ言う気だぞ!あのおっさん!」

 

そぉい!と、天田に毛布を奪われ俺は無理やりベットから退場させられる

 

「くっそ…お前許さんからな…」

「はいはい…いいから行くっすよ」

 

と、無理やり俺の手を引き天田は支部長室まで連れていく…行きたくねぇなぁ…

 

──────────────────

 

エイレーネー日本支部のトップであり全特殊部隊の総司令でもある支部長

『岸井誠二』、36という若さで日本支部の支部長に着任した為実力不足と囁かれている

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

「失礼します!」

「失礼します」

 

支部長室に入る前にノックをし、どうぞと返答があった為中に入る

支部長室の中は多少の広さがあり壁には様々な賞のトロフィー等が飾られていたり…いかにも権力者の部屋

 

「独裁者め…」

「言いがかりはやめてもらおうか、柏崎君」

 

俺のジョークを潰そうとしてるのは誰だ!…まぁ天田の他にはあの人しかいないが…俺の目の前にはかなり豪華な机が置かれており…その隣の質素な机の椅子に支部長が座っている

 

「支部長ちゃんと机に戻れよ」

「私にはちょっとあの机は豪華過ぎるのだよ…」

「黙れサングラス野郎」

「隊長相手支部長!支部長っす!」

 

知るか、自分の地位に萎縮してんじゃねーか

 

「…んでなんの用だ?」

「……柏崎君、君は部下のミスをどう思う?」

「…………俺の教育不足です、彼女ではなく俺の責任です」

 

実際俺が翔太郎にやられなければ、矢本にちゃんと言っておけば…翔太郎が行方不明になる事も非戦闘員達にも無駄な仕事が起きなかった

 

「…申し訳ございません」

 

頭を下げ支部長に謝罪をする、この世界は一瞬のミスが生死を別ける…矢本も俺達が間に合わなければ化物に殺られていて俺は部下を失ってしまう所だったのだ

 

「…分かってるならいい…だが次はないと思うといい」

 

支部長は立ち上がり俺の肩に手を置く、その手は力強く安心感も感じた…この人はやっぱり統率者に向いている

昔は…頼りなかったが

 

「それでは柏崎君、君には罰として1つの任務を言い渡す」

 

恐らくこれが本題だろう、俺は顔を上げて支部長を見る

 

「今回の件で超人、道華翔太郎は行方不明になったが…超人はそう簡単には死なない、それでエイレーネーとしては道華翔太郎を生きてると仮定して捜索隊を組む事になった」

「その捜索隊に俺…というわけですか」

「そういうわけだ、だが今回の件で非戦闘員は後処理などに追われて捜索隊には入れない」

 

超人が行方不明になった事でメディアが様々な手段で捜索したり等をしていて非戦闘員達はその妨害や誘導を行っている

 

「そして君達、特殊部隊も参加は出来ない」

「な、うちのもか!?」

「そうなる」

 

雨森と矢本がいればいけると思ったんだが…

 

「オペレーターは多分呼ばれたから私として…誰が参加するんすか?」

「…君達の他に1人頼りになる者に『依頼』した」

「…依頼?」

「そうだ、入ってくれ」

 

支部長がそう言うと扉が開けられ1人の人物が入ってくる

 

「なっ!?」

「えぇー?!」

 

俺と天田は驚きのあまり声を上げてしまった…

 

「初めまして、ボクは涼風緋彩って言います」

 

なんで超人がいるんだ…?!

 

「今回…件の化物というのもあり柏崎君だけでは危ないと判断してね、道華翔太郎をよく知っており超人でかなりの戦力が期待できる涼風緋彩に協力を求める事になった」

 

と、支部長は真剣な顔でそう言う…かなり本気にこの件に対応してるようだ…まぁ支部としてもやられっぱなしは…無視できないんだろう

 

「よろしく…って君はあの時の!」

「め、めんどくせぇ!お前どこの転校生?!」

 

こんな超人と上手くやれるのだろうか…




どうも、私だぁ…(誰だ)

今回の話では超人、涼風緋彩との再開の話です
あと新キャラの支部長ってイケおじ的な空気を出してる…出してる?人です
かなり凄い人なんですけど自分を過小評価しちゃったりする人で仕事中は普通という人です


では明日、また次の話で会いましょう
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