ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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第31話『四天王』

 

「結局青葉見つかんなかったねー…」

 

涼風緋彩は暗い夜道を歩きながら他の2人にそう言う

 

「つってもよ、時間ねぇから隅々まで探してないがな」

「ま、青葉なりの考えがあるんだろ」

 

須郷雅弘と道華翔太郎が各々返答する、現在3人は化物を倒す為にあの場所を目指して歩いていた…着く頃には丁度いい時間で、そして生死を賭けた戦いが始まる

 

「柏崎さん達大丈夫かな」

「大丈夫だろ、秀でた奴はいなかったが全員平均以上の奴の佇まいだったからよ」

「俺達が化物倒してたとしても街が崩壊してたりな」

「縁起でもないよ?!」

 

と、ツッコミを入れる緋彩に翔太郎と須郷は苦笑する

ありえなくはない、むしろ逆もありえる…

 

「そう言えば翔太郎知ってるかい?雅弘ってエンちゃんとよく一緒にいるっぽいよ」

「まじかよ雅弘お前流石に手出すのは良くない」

「別にそういうのじゃねぇ!」

「全力で否定してるあたり怪しいね翔太郎」

「あぁ俺の探偵としての勘が怪しいと囁いてる」

「てめぇのその勘鈍ってねぇか?!」

 

お面で隠れてるが恐らく顔が真っ赤になってるのだろう

湯気が出そうな程怒って拳を振り回す

当たると普通に重傷なので避けながら須郷をからかう翔太郎と緋彩と諦める須郷

 

 

「おやおや、それはスクープですね?是非お詳しく聞きたいですね!」

 

そんな声が混ざってくる、3人にとっては知った声で馴染みがあり…また探してる人物だ

 

「…青葉」

「どうも皆さん…って何ですかその顔、私そんな信用なりません?」

 

3人は青葉をジト目で見て三者からのジト目に青葉は苦笑いをする

 

「信用って…ねぇ…?」

「あんま信用出来ねぇな」

「右に同じく」

「そんな!酷いですよ!こんな美人を信用しないのは人としてどうかしてます!」

「まず自分を美人だと言い張る方がどうかしてると思うよ…青葉…」

 

ふふーんとドヤ顔する青葉にツッコミをする緋彩

だが須郷と翔太郎の顔は未だ険しいままだ

 

「…んで、青葉…お前何しに来た」

「簡単な話ですよ、私は貴方達を死なせたくないので止めさせてもらいます」

 

そう言って青葉は両手の袖から何かを素早く取り出す、それは小さいがフラッシュの部分が魔改造されているカメラだ、青葉の唯一の反抗手段で…

 

「…青葉、お前そんなんで俺達を止めるって言うのか?」

「窮鼠猫を噛む…絶対この先は行かせません」

 

両手にカメラを構え仁王立ちする青葉、そして…ゆっくりと須郷は歩き始める

それに続くように緋彩と翔太郎も歩き始め

 

「青葉、俺達はな…あいつに借りができたんだよ、それにな…俺達の街が脅威にさらされて…それを無視するってのはなぁ、無理なんだよ」

 

歩みを止めずに歩く須郷と緋彩と翔太郎…すぐそこに青葉がいる

 

「誰にも倒せねぇ化物がいる、どうしようも出来ねぇ…だがな『俺達がいる』」

 

そう言って青葉の横を通り過ぎる、通り過ぎざまに見た青葉の頬には一筋の涙が流れていた

 

「お前がどんなに止めようと俺達は行く、それぞれ守りてぇもんがある…俺達は誰かの為に行くんじゃねぇ、自分の為に街を助けに行くんだよ」

 

振り返らない、青葉は振り返れなかった

溢れる涙は後悔の涙か?嫉妬か?恨みか?いや違う

 

無力な自分ではどうしようも出来ない悔しみの涙だ

 

 

「だがな青葉、お前が来るなら俺は止めねぇよ…自己責任だからな」

 

その言葉に青葉は振り向く、眩しく感じる超人達の背中が見える

 

「お前がよければ、ついてきて欲しい…俺達は4人揃って『超人』だからよ…最後の1人が揃ってないと格好がつかない」

 

背中越しに言う須郷の言葉に、心の枷が外れたような気がした…だから青葉は

 

「…しょうがないですね、僭越ながらこの記者の超人…『長内青葉』貴方達の行先を記録させてもらいましょう」

 

そう言っていつもの様に手帳とボールペンを取り出しバシッとポーズをキメる

すると背中を向けていた緋彩が突然プルプルと震え始め

 

「ぅ…あ、青葉あああああ!!!」

 

と、大号泣と鼻水を垂らしながら高速で青葉に飛びつく

 

「うわ!?ちょっと緋彩さん!き、汚い!」

「青葉ああああ!!!ボク心配で心配で…!」

「分かりましたから離れてください!」

 

と、抱きついてくる緋彩のベットベトの顔を手帳でガードしつつ…青葉は笑顔になる、いつもの作っている笑顔ではない…自然な笑顔だ

 

「おいおい、青葉?お前大人気だな?」

「これが人気に見えるなら翔太郎さんの目は腐ってると思いますが…」

「うわーん!」

 

ニヤニヤしながら青葉の顔を覗き込む翔太郎に緋彩を押し付けて立ち上がる

 

「…なんだかよ、青葉は頭良いがたまに馬鹿になるよな」

「はい!雅弘さんよりかは頭いいですよ!」

「てめぇ!」

 

須郷の剛腕を避けつつ青葉は違う手帳を取り出す

 

「私が意味もなく抜け出したと思いですか?ちゃーんと今回の情報を入手してきましたよ」

「お、んじゃその情報使えば楽になるか?」

「いえ、翔太郎さん…情報は言わば少し有利になる手段の1つです、だからどんなに情報を集めても苦しいのは間違いないでしょう」

 

そう言って手帳をパラパラとめくる

 

「ですが…大丈夫でしょう、何故なら『私達』がいますからね」

 

と、ウィンクを須郷に向けてする

 

「…だな…んじゃ行くか」

「おー!」

「だりぃ…」

「はい」

 

横一列になり歩き始める『超人』

 

「久しぶりだね、こうやってボクらが一緒になるのは」

「だなぁ…俺達それぞれ事情があったからな」

「…んだな…だが俺達は」

「もう離れ離れになる事は無いでしょう、なんてったって私達は街を救う予定の集団ですよ?」

 

 

人類の頂点にして人々の想いの結晶である『超人』

今日は、日本に4人しかいない彼らが力を合わせる記念するべき日である




どうも、朝が寒くて辛い私です

今日はちょっと短めで主人公は登場しませんでした、今後の展開的にはここで切らないと中途半端になるなー…と思いまして
次の話はとうとう化物VS超人達です(あと魔術師VSエイレーネー)

では明日、次の話で会いましょう
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