「くっそー…タヌキのやつ情報を出し惜しみしやがって」
あれから俺はタヌキから情報を聞き出そうとしたが何故か情報をすぐには出さず焦らしてきたり子猫と戯れ始めたりと時間がかかりもう夕方だ…多分昼飯とかをたかりたいがためなんだろうが…
「お前もお前であそこに居座ろうとするな…」
と、デローンと俺の頭の上で伸びてる子猫の眉間をつつく
あの空気に酔った子猫は気に入ったらしく逃げるわ噛んでくるわで…今ではほろ酔いと言った所か
「さて…そう言えばお前の名前決めてなかったな…いや、まぁあるかもしれないが…タマ…クロ…」
車に乗りながら考えてると子猫が軽く額を叩き拒否してくる、人の頭に乗って偉そうに…
「だーもう、お前はカクロだカクロ、神の子で黒いからカクロ」
適当に決めて抵抗するカクロを助手席に放り投げる、少し抗議の目で見てくるが知ったことではない…一時的な呼び名だ、あだ名とも言える
どうせ何処から来たのか分かればそこまでの関係だ、タヌキの情報をもってしても鉱山の猫神を崇めている場所は見つからなかった、だから探す必要ができたわけで…
「はぁ…面倒だな…」
「にゃ」
俺の声に応えるようにカクロは短く答える、知性はかなり高いらしい…なら俺の膝の上に来て太ももを両前足で揉まないでくれないだろうか、俺お母さんじゃないぞ
「…はぁ、子猫にはミルクあげればいいんだっけ…?」
帰ったら猫狂いの雨森に聞いてみよう、しばらくは家に帰らず支部に泊まって子猫の様子を見とかなければ何をしでかすか分からない…
そう考え車を運転してるとミラーにずっと等間隔でついてくる車に目を向ける、運転席には少しガラが悪い男か俺が見たのに気づいて上手く他の車に紛れてその場を離れ違う車が尾行をしてくる、手馴れてるな
「カクロ、ちょっと寄り道するからな」
「んみゃ…」
返事すら怪しい鳴き声をしてカクロは応え、車を少しでも人気ない所に向け走らせる
あの様子だと支部の場所はまだバレてない、だからここで奴らを『殺る』…1人は残すが…あいつに頼るか
俺は死角になるようにスマホの電話帳を開きある奴に電話をする
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「おい、どんどん誰もいねぇ場所に向かってるぞ?大丈夫なのか?」
尾行をしているチームのリーダー格に尋ねる戦闘員、リーダー格の男は少し考え
「…1台見つかってやがる、ここで迎え撃つ気だな…せめてエイレーネーって所の場所は把握したかったが子猫を回収するのがノルマだ、男だけ殺るぞ」
そう言ってリーダー格の男はスマホを取り出し他のメンバーに指示を出す、その辺一帯を囲うように
車を走らせる事30分、尾行を続けてると…
「こんな場所もあるのか」
窓などは全て板で打ち付けられ建物の中が見えないようにされている…元々は何かの集会場だったのだろうか、そこそこの大きさの二階建ての建物の前に車が置かれている
「ここに入ったのか?」
「えぇ、男が1人…黒猫を抱えて」
リーダー格の男は下っ端の話を聞きどうするべきか考える、敵は1人に対してこちらは10名…頭数ならこちらが圧倒的有利であり数で攻めれば勝てる筈だ…だが
「本当にそうか…?」
相手はエイレーネー…実際の正体は分かっておらず裏社会を暗躍しているとしか分かっておらず実力も未明、無理して攻める必要はあるのか…?
「何悩んでるんだ俺は…お前ら準備しろ、5人は裏から回れ…さっさと猫を捕まえて金もらって帰るぞ」
その言葉に他のメンバーは応え5人は裏口から、残りは正面から建物に侵入していく
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裏口を探してた5人は建物の周囲を移動してると唯一の扉を発見してお互いを見合いドアノブに手をつけゆっくりと開ける
中は暗く一寸先は闇になっていた、明かりを灯さなければ満足に足元も見えないだろう
「(行くぞ、足元気をつけろ)」
小声でそう言うとやせ細った男が先頭に男達は中に入っていく、あまりにも暗いため明かりを灯して進んでいく
だが見つからないようにする為最小限の明かりと足音を心がけ1歩…1歩と進んでいく、後ろに続く男達も前の男のように動き進んでいく
「っ!…(へへ、急いで作ったのがバレバレだな)」
男は姿勢を低くして後ろの男達に見るように促す、男達の視線が集まったのを確認して最小限に明かりを少なくしたライトを足首あたりに持っていき照らす、すると黒色のロープが張られており何も気づかず進んでいたら転んでいただろう
「(こんなのに引っかかったら笑いもんだぜ、お前ら間違えても触れるなよ)」
もしかしたら触れたら発動するタイプかもしれない、念入りに男達に忠告してやせ細った男はロープを跨いで先に進む、その次、その次の男も同じ場所を踏んで続くが4人目の男が『違う場所』を踏んだ瞬間、4人目と5人目の足に突然何かが絡みついて引っ張られ…1人は頭を壁に強く叩きつけ1人はぶつけはしなかったが宙ずり状態になってしまった
「な、なんだ!?」
音に気づいた3人が後方にいた2人を見たが、左右から何人
かの人影が飛び込んできて拘束されてしまう
「ぐむぅ!?」
「ねんねの時間だぜぇ、若モンよぉ?」
その声と共に顔に強い衝撃がしてやせ細った男は意識を手放す
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正面から中に入ったリーダー格を含む男達は懐中電灯を手に奥を進む
「いいんですかい?こんな明かりをつけちまって」
下っ端の男はリーダー格の男に尋ねる
「暗殺ならあんまり褒められた事じゃねぇが…あっちは1人に対してこっちは10人もいる、ちょっとやそっとじゃ負けはしない…逃げるにしても板を外す音で気づく、ゆっくり追い詰めればいい」
そう言うと他のメンバーは安心したように談笑をしながら先を進む、リーダー格の男は失敗したか?と感じてしまう
誰も緊張を解けとは言ってないが…まぁ緊張しまくってるよりかはいい
周囲を見てたリーダー格は異変にやっと気づいた…1人足りない
「おい、1人足りねぇぞ」
「え?あ、ほんとだ…便所行ったんじゃないですかね?」
こんな時に便所に行く…?ありえない、異常だ
…カラーン…
男達の進む先から何か音が聞こえる、懐中電灯を先に向けると
『血と人間の手が付いた懐中電灯が落ちていた』
「うっぷ…!」
メンバーの1人が見てしまい胃の中のものを戻してしまう、異様、異常、異変、リーダー格の男は逃げるという選択肢を出そうとした瞬間
「くっ、くそ!ふざけやがって!出てこい!ぶっ殺してやる!」
この中で1番体格のいい男が通路を走り曲がり角を曲がって行った
「まて、止まれ!」
「ど、どうするんですかリーダー!」
残りの2名が不安そうにリーダー格を見る、リーダー格もまた不安と恐怖に押しつぶされそうだったが
「…行くぞ、見捨てるわけにはいかねぇ」
男達は急いで、だが慎重にゆっくりと男の後を追う
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「何処だグラァ!」
怒気を含ませた大声を出しながら片っ端に扉を蹴破り中を確認する、だが中には誰もおらず舌打ちする…が、その1個隣の部屋からドサッという何かが落ちる音がした
「っ!そこか!」
隣の部屋まで行き扉を開ける、すると部屋の中心に腕が無くなってる男が傷口を抑えながら震えていた
「大丈夫か!?誰にやれた!」
「…………………………!」
傷口を抑えてる男は必死に何かを伝えようとするが声が小さく聞こえない
「なんだ…?」
と、口元に耳を近づける
「…………うえに…いる……!」
「…上?」
男が上を見上げる、大穴が空いていて…誰かが落下してきていた、それはターゲットを運んでた男で…
「ぐっ!」
あまりの突然のことに背中から倒れ、両腕の二の腕を踏まれてしまった…咄嗟に顔を上げると
「2人目だ」
喉にナイフが当てられており冷たい感触がした
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慎重に進んでいた男達はとある部屋の扉が開けらていたのを目にした、他の扉は壊されておりその一つだけが待ち構えてたように開いている
「…行くぞ」
戻れない、進むしかない…ゆっくりと進み部屋の中を見る
…暗い、懐中電灯で足元を照らしつつゆっくりと中に入り部屋全体を見る為に懐中電灯を周囲に向ける…
部屋には苦しむが口にガムテープを貼られてるため声が出せない者、死んでる者、恐怖に怯えてる者…仲間がいた
そして後ろの扉はゆっくりと閉じて
「おしまい」
後ろにはエイレーネーの人間が扉の前に立っていた
どうも、最近風邪気味の私です
今回は少し視点を敵に合わせてみました、柏崎達がしてる事ってこういう感じだから凄く暗殺してる感じなんですよねー…
では明日、また次の話で会いましょう