ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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第44話『酷使する』

 

人混みを通り、警備の目を避け、件の関係者以外立ち入り禁止の扉の前にやってくる

一瞬の隙をついて扉を開け中に入る俺と矢本と、後から合流した宮本…中は少し通路になっており奥に下に降りる階段が見える

 

「地下か…」

「どうしますか?隊長」

 

矢本が尋ねてくる、どうする…つまり進むか戻るか…

 

「…進むぞ」

 

地下に進む為外と連絡とれないが…ここで戻るという選択肢はない、俺を先頭に進み階段を下りていく

 

階段を下りてまず分かるのはかなり地下深く進めること、そして一番下まで辿り着き…

 

「ここにもあるのか…」

 

あのゴテゴテに装飾されたロボットが左右の壁に埋め込み式で飾られていた、しかも上とは違い腕に…

 

「何かの…発射口…ですかね?」

「しかしそうだとして、何故前ではなく斜め後ろ側に向いてるのだ?」

 

よく分からないが肘あたりから飛び出てる突起物…形的に…銃か?このごつい腕の中に他の部位が内蔵されてるなら分かるが…

 

「…進むか」

「はい」

「こんなのに用はない」

 

よくある城の鎧を飾り付けるようなものなのだろうか…ん?

鞄からカクロが飛び出してきて俺の肩にバランスよく乗る…バランス感覚がよろしいことで

 

「…フー…!」

 

カクロは鼻をヒクヒクさせ何かを嗅いだ後ロボットに威嚇する…まさかな

 

俺達は長く、そして広い廊下を進み…曲がり角を曲がった先には扉があり…ちょっと…というか…かなり不自然だ

 

「俺が先行する、矢本はカバーに…宮本はいざとなったら退路確保を頼む」

「了解です」

「私はそれで構わん」

 

全員の確認を取り…ゆっくりと扉を開ける、だが拍子抜けでまだ廊下は続いておりその先にまた扉がある

 

「ふぅ…変な所にあるな…」

「何故ここにも扉が?」

「分からないが…進むぞ」

 

俺は扉をくぐり…咄嗟に来ようとしてた矢本を来た道に突き飛ばす

次の瞬間、分厚いシェルターのような壁が扉とその壁を持ち上げ来た道はシェルターのような壁に阻まれてしまった

 

「あっぶな…あと少し遅かったらぺっちゃんこだった…」

 

カクロも俺にしがみついて無事だったらしくプルプル震えていた…あっちは無事なのだろうか?この壁は…壊せそうにない、綺麗に分断されたな…

 

『ようこそ、エイレーネーの犬よ…そのまま進むといい』

「………」

 

何か言い返したいところだが…変に刺激して隊員達が危険な目に遭うのは困るので大人しく従う事にする

俺は廊下を歩き…ドアノブに手をかけて開き中に入る

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

中に入ってまず目に入るのは豪華な室内という事だ、至る所に宝石が埋め込まれ飾られ置かれている

そして当たり前のようにかなりスリムなロボット?が置かれていた、そして…

 

「よく来たエイレーネーの犬よ、君達を私は歓迎する」

 

そう言って出迎えるのは割腹のいい男だ、歳は40後半と言った所だろうか?豪華な服に指には数多くの宝石が嵌った指輪を付けている

 

「…あんたが金郎か?」

「いかにも、私が金田金郎だ…覚えとくといい」

 

そう言って椅子に深く座る

 

「座ったらどうだね?ん?」

「流石に敵の目の前で座る程度胸はないな」

 

金郎は少し不思議そうな顔をするが咳払いをして俺を鋭く睨む

 

「まぁそんな事はどうでもいい…何故ここに来ている?」

「エイレーネーとして見過ごせないからだな」

 

襲わせといて自分はカクロの親を持っている事をテレビに映し…ここで俺達が何もしなかった場合他の敵対組織に軽く見られる場合がある

抑止力として機能してたエイレーネーが機能しなくなった瞬間争いと牽制が始まる、どの組織が後釜をとり掌握するかの

 

「だからあんたからの挑発に乗るしかなかった…かなりいやらしい手を使うな、あんた」

「…なんの事かさっぱりだが…君達は私の『野望』を邪魔するというのだな」

 

しらばっくれる金郎は威圧感を含めた声と共に俺に尋ねてくる

 

「…さぁな?あんたの対応次第だ、そっちで捕まえている黒猫をこちらを渡してもらおうか?」

 

俺がそう言うと金郎はゆっくりと下を向きプルプルと震え始める

 

「…おい?」

「……か…」

 

小さな声で何かを言う金郎

 

「なんだって?」

「貴様らのような野蛮な者達に猫神様を任せられるか!」

 

と、机を強く叩く…その姿は怒り狂ったイノシシ…とでも例えようか

 

「な、なんだ突然?」

「ふぅ…ふぅ…貴様らはここで消す、猫神様の為に!」

「ちょ、ちょっと待て!なんかとても嫌な予感が…」

 

俺の静止を聞かず金郎は握り拳を作り

 

『酷使する、ゴーレムよ』

 

と、唱える…まて、酷使『する』?こいつまさか

 

嫌な予感を感じしゃがむ、すると俺の腹があった部分にゴウゥ!と拳が突き出されていた

腕を辿るとそこに立っていたのは先程の『スリムなロボット』だった

 

────────────────────

 

 

「柏崎さん!」

 

そう言って矢本は魔力の鉤爪を生成して壁を攻撃する、だが傷一つ付かない所を見るにただの壁ではなさそうだ

 

「諦めろ矢本、無駄だ」

「宮本さんも手伝ってください、2人で協力すれば…」

「くどい!」

 

その一喝に矢本は冷水をかけられたように冷静になる

 

「あ、その…すみません取り乱しました」

「ふん、矢本は柏崎の事になると冷静を無くすのはどうにかするべきだろう、あいつも男だ…そこまで心配する必要はないだろう…それよりも」

 

と、後ろを振り向く

ゆっくりと、だが確実に接近する2体の『ロボット』

 

「まさか動くとは思わなかったな、どうする副隊長…階級的にはあんたが上だ」

「…ここで倒し柏崎さんの退路を確保します」

「あいわかった」

 

2人はお互いを見合い鉤爪を生成し、日本刀を抜く

 

─────────────────────

 

 

地上、賑やかな会場は悲鳴と阿鼻叫喚の地獄絵図が完成していた

会場の様々な場所にあったロボットは動き出しゆっくりと徘徊し始める、そして近くにある建物や建造物を破壊し始めたのだ

 

「っと筋トレしてる場合じゃねぇな…」

 

宮島はでかい宝石(模造品)を放り投げ拳を合わせる

 

『こちら雨森、狙撃ポイントに到着…指示を待つ』

『はいはーいこちら雨宮〜、私も準備万端よ〜』

『こちら天田っす!隊長と副隊長らとの連絡がとれないっすので現場の指揮をとらせてもらうっす!』

 

そう言って各々は準備を終わらせ

 

「んじゃやるとするか!」

 

 

──────────────────────

 

ズゥゥン…ズゥゥン…

 

上から振動がする、どうやら上で何かあったらしい…というより元凶がそこにいる

カクロが入った鞄を部屋の隅に投げる、俺といるよりかは安全だろう

 

「…さて、酷使する…か」

 

目の前の男、金郎は恐らく

 

「お前、錬金術師だな?」

 

錬金術師、この世界には数人としかいない希少な存在が目の前で怒り狂っている

 




どうも、かなーーーーり!遅れた私です。

申し訳ございませんでしたー!()
5時投稿、遅れるとは万死!…万死?とりあえずすみませんでした。

今回の話の最後辺りに出てくる『酷使せよ』と『酷使する』の違いは明日判明!(勘のいい人は分かるだろうけど…)

では明日、また次の話で会いましょう
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