ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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第53話『終わりのカウントダウン』

その全身に装甲を付けた人物は何かを実感するように手を開いたり閉じたりを繰り返していた

 

「…あー、すまないが…多分お前誠だろ?そろそろ行かないと支部が心配なんだ」

 

そいつは…まぁ『ヒーロー』と呼称しとこう、ヒーローはゆっくりと俺の方を向く

その顔は隠されており表情が分からないが動きなどから同意してるようにも思える

 

『行こう、龍さんは…申し訳ないが後で迎えに来よう』

 

そう言って何処からか上着を取り出し龍の遺体にそっとかけてあげ瞼を閉めてあげる、龍の顔はどこか誇らしげで…なんとも言えない最後だよ

 

「…所でなんだがな?」

『なんだ?』

「…その姿はどうにかならない?」

 

誠の体赤と黒の装甲に包まれており暗闇ならそこそこの迷彩効果はあるが…まだ夕方、目立つことこの上ない

 

『…これどうやったら解けるんだ?』

「え?」

 

俺と誠の間に誰かが横切ったような静かさがしばし続いて俺はハッとなる

 

「いや、お前…え?それ呪いの装備だったの?」

『…やべぇ』

「馬鹿かお前!どうにかして解くんだよ!」

『分かんないんだって!』

 

しばらく言い合いをして疲れたので休憩を挟み解決策を話し合う

 

「…最悪このまま行くぞ」

『…ちょっと恥ずかしくなってきたんだが』

「いやお前のコスチュームなんだから恥ずかしがるなよ」

 

今更恥ずかしがる誠のケツを蹴り出入口を目指す、そして蹴った時俺の足は死にかけた…くっそ痛い…

 

「…いい人かどうかと聞かれたら十分クズ野郎とは思うがちゃんと芯の通った人だったよ」

『………』

 

歩きながら俺はふと誠に話をしていた、何でかは分からないが…親近感を感じたと言うべきか…

 

「初対面の俺に色々教えてくれたり無茶な注文をやってくれたり…あー、なんて言うんだ?まぁとにかく、龍は根は優しい人だったって事だ」

 

言葉が見つからず勢い任せに言うがこれで良かったのだろうか

 

『…あんたは…』

「ん?」

 

しばらく沈黙だったがふいに誠は口を開く

 

『あんたは…親父の事、ちゃんと見てくれてたんだな…行くぞ』

 

ボソッと言って急ぎ足で廊下を歩く誠を俺は後ろからポカーンと眺める

 

「お前よりかはな」

 

呟いて後を追う…そして変化は突然やってきて事態の急変を伝えてくれるのだ

 

『おい、窓の外見ろ!』

「どうし…た…?」

 

誠が焦った口調で窓の外を指さすのでつられて外を見る

 

 

 

 

空は少しずつ玉虫色に変化していき色の境目は街を覆うように地面に垂れていく

それは驚異的な速度で街全体を覆っていき街は一時的な暗闇に包まれる

 

 

 

そして1分程時間があっただろうか、暗闇は空から…玉虫色の淡い光によって照らされて『空から何かが落ちてくる』

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 

─街中のとある店前ー

 

「これは…」

 

1人の少女が空を見上げる、玉虫色の空から落ちてくる『何か』そして少しずつ何かに操られてるように室内に入っていく人々

 

「…やはりこの状態を解決するには私だけでは難しいですね…」

 

クルクルとペンを回して手帳を閉じる

 

「ここはエイレーネーさんに頼るとしましょう、私の予想では…」

 

ピンク色の髪をなびかせて走り始める少女はエイレーネー日本支部がある山を目指す

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

「あっちゃー…柏崎君大丈夫かなー?」

 

菊野から外を眺めるタヌキは少し青くなっていた

 

「なんじゃ、怖いのか若いの」

 

近くに座って外を眺めていた老人がタヌキに声をかける

 

「怖いよーおじいちゃん、逆になんでおじいちゃんはそんな平気なのさー?」

「長生きすると多少の事は平気になるのじゃ」

「ふーん…あ、そこゴキブリいるよー」

「ふぁあ?!」

 

飛び跳ね老人を見て笑うタヌキだが内心は焦りに焦っていた

 

「柏崎君早く帰ってきてよー…?タヌキさんは戦えないのだ」

 

玉虫色の空は少しずつ街から外に向かって広がっていたのだから

 

─────────────────────

 

 

「くふ、くははははは!あぁ…なんて楽しいんだろう」

 

ここは日月学園の屋上、1人の男が空を眺めながら楽しそうに笑顔でクルクルと回っている

校庭には大きな魔法陣のようなのが書かれており、その陣から紫色のオーラのようなものが上空に向かって霧散しながら伸びていた

 

「嫉妬も、罪悪感も、悲しみも、苦しみも…ぜーんぶ忘れよう」

 

そう言って懐から1枚の写真を取り出す、そこには黒縁メガネをかけ本を片手に持った少年と金髪の少年が肩を組んでピースをしている写真だ

 

「君が苦しいのなら解放してあげよう

悲しいのなら励ましてあげよう

罪悪感を感じるなら忘れさせてあげよう

嫉妬するなら存分にするといい

君が僕を忘れたのなら思い出させよう」

 

写真を懐に戻して両手を天に向ける

 

「『6席会』の『6席目』にして『ナイトウォーカー』の教祖でもある僕がこんなクソッタレな世界に終止符を打ってあげようではないか」

 

手を叩くと屋上に扉が多数現れ大人数のローブの人々が出てくる、そして一斉にひざまづいてAは振り向き声を大きくして言う

 

「さぁ!始めよう皆…終末の時を」

 

 

──────────────────────

 

「行くぞ誠!走れ!」

 

俺は走り窓から飛び降りて地面に着地する、誠も後から続いて降りてきて俺の後を追いかけてくる

 

「くそっ!どこの誰かは知らないが好き勝手やりやがって!」

 

支部に戻り解決策を出さなければ…

 

「この街…いや、世界がやばい!」

 

──────────────────────

 

終わりまであと数時間




どどどら〇もん



はい、すみません…どうも私です

今回は少し短め、明日から少し長い…かも?

では明日、また次の話で会いましょう
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