場所、日月学園近く街道
時間、午後20時20分
人物、エイレーネー支援部隊工作部隊、計16部隊
特殊部隊、計5名、エン、カクロ
超人、須郷雅弘、涼風緋彩、道華翔太郎、岡園誠
タイムリミット、残り40分
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「行くぞ緋彩!」
「あぁ!行こう翔太郎!」
超人2人が化物の群れに突撃して行き迫ってきていた全ての敵を蹴散らす、だが2人の力を持ってしても奥にいる化物を生み出し続けている場所まで行くには力不足だ
「総員一斉砲火準備!構え!撃てーっ!」
負傷者や戦闘不能になった味方を囲むように陣形を作り近寄ってくる化物に弾をばら撒く兵士達、ただ熟練度が足りないせいか命中精度も低く良くて近寄るのを倒す程度に留まっている
『おいおい!やべぇじゃないか?!』
「口動かす暇あったら体動かせ!俺とお前がここを離れる訳にはいかねぇんだよ!」
須郷雅弘と岡園誠はお互いのパワーとタフさを武器に1番敵が多く攻めてくる化物を生み出し続けている場所の正面に陣取って戦っていた、敵は数を割いて囲むように動いており他のサポートに行きたかったが…ここから2人が動くと一気に押し負けてしまう
『けどよ!あの気持ち悪ぃ手がめっちゃ生えた化物も来てんだぞ!』
「あいつらがいる、俺達はここで踏ん張るんだ!」
以前超人達と戦った白い化物…あのミニサイズ版のようなものが数多く出現し全方向から攻めてきてるが第1特殊部隊の面々によって抑えられている…が、どこが崩壊すれば全滅するのは時間の問題だろう
「くそっ!青葉!何か手はないのか!」
須郷は自分の後方にいる支援部隊の通信兵に向かって言う、その手には通信機が握られておりその向こう側にいる青葉にも須郷の声が聞こえていた
「…(まずい状況ですね…エイレーネーの人達が邪魔すぎる…けど居なかったら雅弘さん達が押し負ける…強くないが確実に雅弘さん達の援護を効果的に作用させてる…)」
青葉の当初の作戦は簡単なもので超人のパワーで相手の拠点をぶっ壊す事だった、小細工なんてない純粋な力が一番手っ取り早く
そして効果的だと思っていた…実際に最初はかなり前線を押し上げれていたが…
「…(敵が質ではなく『量』で攻めてくるとは…)」
報告によると敵の行進が明らかに衰えたが最初の倍以上の数になってきていた、つまり知性があるのか…はたまた本能か…物量という力技でこちらの作戦を押し返したのだ
「…(まずい…考えろ…死ぬ気で考えろ…思考を止めるな…)」
個は量に勝てない、青葉の頭の中で占められてる言葉はただ一つ
『勝てない』
どんな戦略も、小細工も、物量の前では無意味…どこかにこの状況を打破できる作戦がある人がいるなら出てきて欲しかった…自分のミスで誰かが死ぬ、それがとても辛く自分が恥ずかしく思えた…だから
「物量には物量を…では皆さん行きましょうか」
そう言って同じ車に乗っていた者達に振り向きながら言う青葉の顔には確信した作られてない本当の笑顔があった
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「根性ぉぉぉぉぉ!!!」
白い化物と掴み合いになり能力を発動させる、化物の手は能力の力により粉々に砕けるがここで宮島の体に異変が起きる
「な…もう時間切れか!?」
能力を使用してかれこれ12分…気合いで2分伸ばしたが能力の使用時間が限界に達していた
それを予測してか見て判断したのか、白い化物の集団はニタァと笑い一斉に宮島に飛かかる
「宮島、頭を下げろ!」
「っ!」
突然の声に頭を下げる、すると頭上を何かが空気を切り白い化物達はバラバラになっていた
「能力が切れたのなら邪魔だ!下がれ!」
「…っ!…後は頼んだぜ、宮本!」
日本刀に付着した玉虫色の液体を振り落とし鞘に戻す宮本は後退して行く宮島の後ろ姿を見ながら目の前を向く、どんどん白い化物の数は増え囲まれそうだ
「逃げるのも戦略…だ!」
宮本は全力でUターンして戻る
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『須郷!そっち行ったぞ!』
「おう!須郷流、『震破激烈拳』!」
須郷が1匹の白い化物の顔を殴り、吹き飛ばす
その後ろにいた白い化物…そして眼球のような化物もまとめて吹き飛ばされ破裂する
『お前…そんな技あるなら早く使えよ!』
「また修行中だったんだ、それに精度が甘い…親父なら地面ごと破壊してたな」
『こわっ…須郷家に近寄らないでおこう…』
須郷と誠はお互いの背を守りながら戦っていたが限界が近い
『はぁ…はぁ…なぁ…なんか増えてね?』
「…さっきの倍くらい…か…」
ゆっくりと増えていく化物の集団、エイレーネーの兵士達は未だに戦ってるが…弾が尽きかけてるようだ
「ここまでか…」
『…おい!何諦めてんだよ!』
須郷は背中に軽い衝撃を感じて目線を後ろに向ける、背中を任せていた誠が手の甲で須郷の背中を叩き装甲の仮面の下から鋭い目が見える
『諦めるんじゃねぇよ、お前はあそこに大切な奴がいるんだろ!』
「………」
誠の拳は震え何かをこらえるようにその拳を自分の目の前に持っていく
『守るもんがあるなら戦え、死ぬ気で守れ…いなくなった後じゃもう守る事はできねぇんだよ』
「………はっ、言うじゃねぇか」
誠と須郷はお互いの拳を敵に向けて構える
「よぉ、手伝うぜ?」
「いやぁ…疲れるね、ボクもそろそろ特攻しようと思ってたんだよ」
その後ろに翔太郎と緋彩の姿が現れる、どうやら姿を消してたようだ
「勝てる確率は?」
「多く見積って…1割未満じゃねぇか?」
「少な!そんなの賭けだよ!?」
『賭けるしかねぇよ…俺達はよ』
化物達は超人達を囲むように動き、ここで倒すつもりなのだろう…超人達も各々拳を構え、跳躍する準備をして、徐々に透明になり、覚悟を決める
「はーい、皆さんフラッシュにお気をつけて〜」
そんな声が聞こえてきたと思った瞬間、眩い光がこの暗闇を照らす
超人達はどうにか超人の反射神経で瞼を閉じるがそれでも目が痛いくらいだ…そして光の後に響く化物達の悲鳴、何かを潰す音
「な、何が起きてやがる!」
「落ち着いてください、敵ではないですよ」
その声はここにいるはずもない人物で…
「青葉!?」
「ども!毎度おなじみ長内青葉です」
魔改造されたカメラを手に決めポーズをする青葉がそこには立っていた
「青葉?!なんでここにいるんだい!?」
「おや?私がここにいたら何か不都合でも?」
「いや、そうではないけどさぁ!」
青葉に遊ばれる緋彩だが…青葉以外にも『いる』
よく見ればエイレーネーの兵士達がいる所にも『いる』
その人物達は全員黒迷彩にガスマスク、ヘルメット…そして全身に装備を装着したエイレーネー兵士に思えだかそれぞれ特徴があった
今目の前で化物達を棒に様々な動物の牙などを付けたもので殴り潰してる集団は全身ボロボロで野生感が溢れ右二の腕に狼のマークが書かれていた
エイレーネー兵士達の近くにいる集団の1つは化物達の間を縫うように進みすれ違いざまに白い化物は首を、眼球のような化物は目を、折られ潰され倒されていく
ある集団は負傷者達に尋常ではない速さで治療を行いそのヘルメットの上には可愛らしい兎耳が付いている
ある集団はお互いに等間隔で並んで何かを唱えている、その身に白色のローブを纏い全員が『魔術師』にも見えなくはない…
『第2特殊部隊『ウルフ』!作戦区域に到着!殲滅するぜ!』
『第3特殊部隊『スネーク』…同じく到着…サポートを開始する』
『だ、第4特殊部隊『ラビット』!ちちちちち、治療を開始しましゅ!』
『第5特殊部隊『ブラックキャット』…ふふ、始めるわよ…『酷使する!』』
狼、蛇、兎、黒猫のマークが二の腕に付いているエイレーネー特殊部隊の上位
化物達がどんどん倒され、行動不能になり、兵士達は支部に搬送され、至る所で炎や雷が落ちる
「な…なんだ…こりゃ…」
「エイレーネーの方々ですよ?まぁ本当に強いの第5までらしいですが」
普通に言う青葉だが、誠は理解できない事だらけだった
『ま、まて青葉!確か特殊部隊の奴らって来れないんじゃ…』
「間に合わないだけで来れない訳では無いんですよ実は」
そう言ってある方を指さす
「彼が今回の大手柄です」
そう言った後ゆっくりとやって来たのは…
「んふふふ、どうも皆さんお久しぶりですねぇ?」
「…誰だこいつ」
「わっかんね」
「誰この人」
『成金っぽいな…』
「こわーい」
言われ放題である
「ちょっと君達!私を忘れるとは酷いですね!あと青葉さんはわざとですよね?!」
恰幅のいい男…金田金郎、錬金術師であり大手宝石店社長でもある
「んで、なんでてめぇが?」
「口が悪いですね…まぁ一言で言うならパシられました」
「人聞きが悪いですね〜、私は柏崎さんに心配すらされず誰からも気づかれなかった金郎さんを有効活用しようと…」
「失礼ですねぇ!?」
金郎は悔しそうに拳を地面に叩きつける
「くぅ…私柏崎さんとは友達かなーと思ってたのに…」
「まぁ暇そうだった金郎さんに頼みエイレーネーの特殊部隊の人達を呼んでもらった感じですね」
「人使い荒いんですよこの超人、確かに私は『扉』を作れますけど錬金術師ですから燃費悪いんですよ?」
文句を垂れる金郎を無視して青葉は超人達に向く
「あと助っ人を呼んでもらいました…人ではないですけど」
「助っ人だと…?」
青葉が金郎に何か合図すると金郎は紙を取り出し地面に広げる、サイズはB4くらいだろうか?様々な模様が書かれている
そして金郎は『祈る』、ふざけもなくただただ…『祈る』
『猫神様、我らが神よ…私めらをお救い下さい…』
そう金郎が祈りながら呟く…
『よいだろう』
金郎周辺にいる人達全員にその返答が聞こえ、紙は光り輝く
光が弱くなると紙の上に座っている1匹の黒猫…『猫神』が降りてくる
『…ふむ、ここはかなり不安定な場所のようだ…ん?』
周囲を見てた猫神はふと、遠くから走ってくる何かが目に入った
「ニャッ!」
猫神に当たるか当たらないかのギリギリで急ブレーキをするように止まるのは猫神の子、カクロ
その目はまるで実家から一人暮らしになり久しぶりに親に会ったような…そんな目だ
『…我が娘よ、何故ここにいる?あの小僧は何処だ』
「柏崎さんは今別の場所にいますよ、離れ離れだったんです」
『…そうか』
猫神はゆっくりとカクロの方を向きその目を見る、カクロも同じように見返す
『我が娘よ、あの小僧の元に向かいなさい…猫神の加護がなければあの小僧も苦戦するであろう』
「…ニャッ!」
『む?…そうか…』
猫神とその子の会話?を聞きながら誠は青葉に聞く
『な、なぁ…何話してんだあれ?』
「さぁ…私猫語分からないので…」
「カクロ様は、自分の名で呼べと言っておられるのですよ」
金郎が2人の疑問に答える
『…我が娘、カクロ!あの小僧の元に向かい力を貸してやりなさい、ここは私が場を収めよう』
「…!ニャ!」
カクロはテテテッとかけて行く、その向かってる先は日月学園
『…では始めよう』
猫神が超人達の方を向き、何かを呟く
すると誠、須郷、翔太郎、緋彩は体の奥底から力が湧くような感覚になる
『な、なんだこりゃ…力が…』
「猫神様の加護ですよ、んふふふ…猫神様が言うには加護を与えるのは数十年ぶりらしいので若者風に言うならレアですねぇ…」
「…よし!行くぞお前ら!」
「おう!」
「さぁ、行こう!」
「あ、私は応援しときますので」
『おうよ!』
事態は加速していく
どうも、1日休み疲れが取れたり取れなかったりしてる私です
今回の話は第1以外の特殊部隊の登場と猫神ちょい久しぶりの登場です
ちゃんと柏崎達以外にもいるんですよ!特殊部隊!まぁ1番最初の設定作りではいませんでしたけど
では明日、また次の話で会いましょう