なんか凄い人達と睨み合いになりお互い一歩も動けない状態になってしまった、体つき的にはそれなりの鍛錬を積んだ者達で俺では体格差的に負けてしまうかもしれない
「…ここに巫女服を着た少女は来なかったか?」
1番先頭にいてリーダーっぽい長い髪を後ろで纏めた男が口を開いて俺に聞いてくる、さてどう答えるべきか
普通に話すか、嘘をつくか
「…いや、知らないね」
よく分からんがあっちが良い人なら後で謝ればいいだろう
ちなみに後にタヌキから聞いたんだがあの少女俺の背後にしゃがんで隠れてたつもりらしいが体格差的に全然隠れられてなく俺のセリフ言った後周囲はあっ…となったらしい…
「…そうか、ではもし見かけたらそろそろお夕飯ですので早めに戻るよう言っといて貰えると助かります」
「そんな事くらいなら別にいいぜ」
まぁ真後ろにいるから聞こえてるけど
男達は来た道を戻るように振り返って歩いて神社を目指す、関係者の人か?
「…行った?」
「行ったな」
「はぁ…助かりました、最近練習練習とうるさくて」
そう言って少女は立ち上がりペコッと頭を下げてくる、普通に可愛らしいのでおじさん反応困るんだが
「柏崎君なに鼻の下伸ばしてるのかなー?」
「痛たたた…いきなり頬引っ張んな」
ほとぼりが冷めて戻って来たタヌキが俺の隣に立ち頬を引っ張りやがった、痛い
「それにしても、あまり穏やかじゃない感じだねー?君は何者なのかなー?」
タヌキが探るような目で少女の顔を見る、少女は今気づいたように慌てて口を開く
「す、すみません…自己紹介がまだでしたね…私は海沢香織、この島の神社の巫女であり海人です」
「かいじん?」
「うみびと、です」
少女…香織は自分の胸に手を当て誇らしげに胸を張る、どうやら海人というのは誇れるものらしい
「海人ってなんだ?」
「それは…あ、そろそろ夕方ですね…」
そう言われて周囲を見ると少しずつオレンジ色の光が島を包んでおり地平線には太陽が沈んでいた
「やっべ、タヌキ暗くなる前に宿行かねぇと」
「そーだねー…タヌキさんそろそろお部屋で休みたいよー」
タヌキに預けていた俺の荷物を取って宿に向かう準備をしてると香織が名案とばかりに手をポンと叩く
「そうだ、皆さん良かったら私の神社に来ませんか?海人の事など話すなら好都合ですし!」
「神社…神社ってあそこの事だよな?」
指を向けた先にあるのは山の中腹にある神社、そこまでは階段が続いておりあれを登るのかと思うとげんなりする
「…どうする?」
「まぁ気になるし行くのもありだねー」
情報屋としての癖なのか情報に貪欲なタヌキにとっては初めて聞く海人という言葉はかなり魅力的なのだろう
まぁ俺も気になるが…嫌な予感すんだよなぁ…
「…行こうかな」
「やった…!では先に向かって準備をさせてもらいますね!ゆっくり来てくたさい!」
そう言って香織は走って行ってしまった…若いって元気ね…
「なんだろう、首突っ込んでしまった感」
「バカンスがいつもとあまり変わらない感じになっちゃったねー」
俺とタヌキは苦笑しながら道を歩いて神社を目指す
ちなみに向かってる途中凄いスピードで階段を駆け上がる香織の姿が見えた、わかいってすごいね…
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「し、死ぬ…これは足が死ぬ…」
「柏崎君さー、ちょっと仕事の時とプライベートの時と体力差ありすぎじゃないかなー?」
うるせぇ、仕事の時はこう…頑張るぞって気持ちで頑張ってるからであってプライベートの俺は手を抜いてるわけじゃないぞ
俺とタヌキは階段を上がって神社の鳥居の前までやって来ていた
「んじゃ行こっかー」
そう言ってタヌキは鳥居の端っこを歩いて境内の中に入って行った、よく分からないが俺もタヌキに習う…ここで実は真ん中に地雷設置されてるとかなら嫌だし
「あっ」
「あっ」
境内の中に入り掃除してた人の横通り過ぎようとしたら目と目が合い…その顔をよく見るとあの時の髪を後ろで纏めてた奴だ
「どうも」
「はぁ、どうも」
「………」
「………」
き、気まずい…何?この人ここで働いてる人?俺の嘘バレた?海沢帰ってきてたしバレてるよね?なんで目合わせないの???
「…香織様が迷惑をかけたようで、申し訳ございません」
「あ、いいですよ、別に迷惑じゃなかったので」
お互い被害者なので謝り合戦が始まってしまった、この人苦労してそうだな…
「申し遅れました、私この神社で演奏団のリーダーをやってる者で氷雨亜門と言います」
ひさめあもん、すごい名前だな…
「あ、俺は柏崎悟と…」
「タヌキさんでーす」
「柏崎さんとタヌキさんですね、香織様から話は聞いております…香織様話し相手が欲しかったようで、少し話せば解放されると思いますよ」
亜門はそう言って苦笑いする、これ絶対解放されないやつじゃんか…俺知ってるもんこの前矢本に同じ事言われて閉じ込められたし
「それでは案内します」
そう言って箒を近くの壁に立て掛けて俺達を先導するように歩き始める、境内はかなり広くぐるっと壁に囲まれ横に蔵があり神社の建物が真ん中にドーンとある、かなりでかいな…一応裏庭的なものがあるのか?後ろにも空間があるらしく奥側に壁が見える
「凄い広いな、神社ってこんなもんか?」
「場所によりますが、ここはかなり広い部類に入ると思いますよ」
そう言って建物の入口にたどり着き靴を脱いで中に入って行く
「厳太郎様も久しぶりのお客様という事もあってかなり張り切っていらっしゃてるんですよ」
「厳太郎?」
知らない名前だ
「この神社の神主をしている方で、香織様のお父様でもあります」
「へぇー…」
名前的に凄い頑固オヤジ的な先入観を感じる、まぁ本当に先入観だから実際はどうなのかは知らないけど
亜門に案内されリビングらしき場所に来た、もう既に料理は並べられており海沢香織が座っていた
「どうぞ、この島自慢の海鮮料理です」
「おぉー、すげぇ」
「凄いねー…凄いけど…」
タヌキが料理1品1品ずつ見ていく、海鮮料理、海鮮料理、海鮮料理、ご飯、海鮮料理、海鮮料理…全部海鮮料理じゃねぇか!
「あ、この島って海鮮系が主なの?」
「そうですね、海神様のお陰でこの島は海の幸が豊富にあるんですよ」
海神か…
「さて、んじゃ海神と海人について聞かせてもらおうか」
「いいですよ、父はまだ来なさそうなので先に食べちゃいましょう」
と、イタズラするいたずらっ子のように微笑み座るように促してくる
断る理由も無く座って料理に手をつける、どれもこれも海鮮料理だが味は凄く美味い
「さて、では海神様と海人の事について話しましょう」
そう言って香織は説明を始めてくれる
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「海神様は100年前にこの島に来て飢餓に苦しむ島民を救ったという伝説があります、そして海神様は毎年大量の海の幸と引き換えに毎年島で祭りをするようにと新海水を飲むように当初の島民に言いました」
「新海水?」
「このまでに来る時に見ませんでしたか?新海水を使った出し物など」
「あ、柏崎君あれだよ、新海水のお好み焼き」
タヌキがそう言って箸をこちらを向けてキリッとした顔を見せてくる、箸を人に向けんな
ゲンコツ1発頭に叩き込んで香織の話に耳を傾ける
「新海水を体内に取り込むと海神様に近い存在になり海神様の言葉を聞く事が出来るとされてます」
「ふーん…今それあるのか?」
「ありますよ、亜門さん」
「こちらに」
香織が亜門を呼ぶと亜門が青いガラスコップに入った液体を持ってきて俺とタヌキの前に置く
コップを持ち覗き込むと微かに潮の香りがする…そして…俺はタヌキの方を目だけ向けるとタヌキが僅かに頷く…やはりか…
これは『魔力』が混ぜられてる、それもかなり特殊な
「そして海人というのは祭りの始まりと終わりの舞を踊る者で海神様の使者様を向かい入れるという重要な役目を担っています」
「つまり海沢が海人と?」
「毎年違いますけどね」
香織は新海水という水?を飲んで一息ついた、俺達も飲むかどうか躊躇われたがタヌキに何かあると困る…俺は一気に新海水を飲み込み飲みきる
…特に何も無い…?
「そして…あ、父が来たようですね」
そう言って香織は扉の方を向く、確かに足音が少しずつこちらに近づいてる感じはするな…
足音が扉の前で止まり、勢いよく扉が開かれる
扉の向こうにいたのは短髪の黒髪に厳しそうな顔、常に怒ってるのか?と言われそうな顔をしてる…そして何故か俺の方向いてるし、そのお腰に付けてるのは日本刀では???
「…貴様が香織が連れてきた馬の骨か」
誰かあああああ!!!助けてください!!!殺される!!!
俺は冷や汗と共に嫌な予感と隣で大爆笑寸前のタヌキにイラつきながらこの地獄をどう切り抜けるしか考えられなかった
どうも、どうもーつーどもー、無駄話2回目
雑になる後書き