ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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無駄話14回目『守護者』

頭の上に居座る海神のお陰なのか俺の体は自由に動けるようになった、後ろを見ると疲れ果てた香織と海刀を手に取りこちらに来ようとしてる亜門の姿が見えた

 

「亜門!あんたはそのままそこに!」

 

俺の声が聞こえ、こちらに来ようとしてるのを止めて向かって来ているタヌキを守るような立ち回りをしながら下がる亜門を見て俺は息を吐く

 

『いやぁ、助かったよ柏崎…君のお陰で早めに来れた』

「俺の?」

 

特にこれと言って何かした訳じゃないが…

 

『君を一時的に信者にしてたんだ、まぁもう違うけど』

「いつの間に…あ、あの時か」

 

洞窟にいた時、頭の上に乗ってきていたがちゃんと意味はあったんだな…けどなんか嫌だなぁ…そんなホイホイと信者にされるって自分勝手過ぎない…?…ちょっ顔を足で叩くな

 

『んじゃ私達も下がろうか』

「…は?いや、無理だろ」

 

今も尚俺達の目の前にいるウツボは何かを考えてるのか特に何もしてこない…が、普通に考えたら突然動き出す敵を野放しにはしないだろう

 

『大丈夫大丈夫、あれの相手は私達ではない』

「なら誰が…」

 

俺の肩を誰かが掴む、それに反応して俺は振り向くと…

源次郎が立っていた

 

「お前…気絶してたんじゃ…」

 

喋りながらあるはずのロープを探す…だがロープが見つかる前にある事に気づいてしまった

 

「…なんだよこれ」

 

源次郎の体は所々欠けていた、まるで石像のように…

ボロボロにヒビ割れ通常では考えられない姿をしていた

 

「おい源次郎、あんた…」

『今話しかけても無駄だよ、詳しい話はあっちに行きながら』

「お、おう…」

 

海神に促され俺は香織達がいる所まで移動する、俺がいた場所には源次郎とウツボの下級神だけが残った

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

『…貴様、やはり海神の手に落ちたか』

「……………………」

 

下級神の問いに源次郎は答えない、海刀を携え下級神を睨んでいる

 

『ふ、はははははは!…よかろう、貴様はよく頑張った…このくらいは大目に見てやろう…さぁどけ、海神と貴様達の神力を見てたが私の敵ではない』

 

下級神の周囲に魚人達が数体集まる、その手には銛がありいつでも投げれる状態だ

 

「…………ない」

『ふむ?何か言ったか、人間よ』

 

源次郎が何かを言う、だがその声は小さく聞き取りずらい

 

 

次の瞬間、魚人達の頭は消滅しその体は地面に倒れる

あまりにも突然の出来事で下級神も驚いたが源次郎の体に漂う神力の量に納得いく

 

『くははは!…人間の身にしてその程の神力をその体に留ませるとは…貴様、もしや死ぬつもりだな?』

「……貴様に」

 

源次郎は口を開き言葉を発する、そして『海刀:破壊』を抜き深い深海を思わせる刀身を下級神に向ける

 

「貴様に…島も…島民も…娘も…やらせはせんぞ…!」

 

怒りと憎しみと悲しみが目に見える程、神力が荒ぶり海刀に集まっていく

 

『はっ、意気込みだけでは何もできんぞ人間』

「やってみせる、私の役目はただそれのみっ!」

 

膨大な神力を纏わせた海刀を振り閃光を思わせる程の斬撃を飛ばし人間と神との戦いが始まった

 

 

──────────────────────

 

『元々源次郎には守護者として海刀を渡してた、ただ誤算だったのは海刀の力を利用してあのウツボが源次郎の命と海刀を繋げた事だ』

「繋げたらどうなるんだ?」

 

飛び交う銛を避けながら慎重にタヌキ達が待つ場所まで移動している俺と海神、飛んできた銛をキャッチしながら海神は話を続ける

 

『海刀は元々あった物を2つにした物なんだけど…長年私の近くに置いてあったから神刀としての格が上がってね、言うなれば寿命がそりゃもうね…500年は生きるよ』

「500…そりゃまた、1部の人達には喉から手が出る程欲しいだろうな」

 

源次郎が長く神主やってたのも納得だな

 

『そしてあのウツボの信者だったのを私が無理やりこちら側にした…だから体の中であっちの神力と私の神力が対抗し合って体の崩壊が始まった』

「…あれ、お前が何もしなければそんな事起きなかったんじゃん」

『私の信者にしないといけない理由があるんだ』

 

海神はあまりしたくなかったのか、声のトーンが落ちる

 

『海刀は2つで1つ…源次郎のと…亜門のと、今のあれに勝つには1つにする必要があって…尚且つ2つが別々の神力を持ってたら海刀が暴走する』

「あー…面倒なやつ」

 

そうこう話してるうちに舞台の近くまで来れた、一魚達が比較的近い場所で戦闘してるのであまり安全ではないが…

 

「やっほー柏崎君…元気ー?」

「元気元気、お前は?」

「あははー…魔力使いすぎたやーつだよー…」

 

タヌキは香織に膝枕されながら手をヒラヒラと振っていた、五魚と六魚が飛んでくる銛や近づいてくる魚人を倒してるお陰でこうして寝てるらしい

 

「海神様!」

『やぁやぁ亜門、さっきぶりだねー』

 

亜門が海神に近づき…まぁ必然的に俺にも近づいてくるので爽やかイケメンが急接近、蹴り飛ばしてぇ…

 

「え?海神様…?」

「香織様、こちらが本当の海神様です」

『偽物かもよ?』

「まぁ本当の神が俺の頭の上に乗るわけないよね?」

『違う神の匂いを消してやってるのさ』

「なんて事を?!カクロ最近シャンプー変えただけで不機嫌になるんだぞ!?」

 

あの子勝手に頭の上にくるくせに注文が多いんだよ

 

「海神様…私は…私は皆さんに酷いことを…」

「海神様、どうか香織様をお許しを!彼女はあの神に騙され利用されてただけなんです!」

 

香織が両手で顔を隠し下を向く、亜門は必死に頭を下げて許しを乞う…ふむ

 

「へへっ、どうします海神様?やっちまいましょうぜ」

「うわー、柏崎君凄い手下感」

『うん、柏崎は後でお仕置きね』

 

酷い、この空気を良くしようとしてただけなのに

 

『まぁあれだ、私の責任でもあるから…今回の件は許す』

「本当ですか!ありがとうございます!」

 

亜門が嬉しそうに何度も頭を下げてるのを見ると香織は人気者だなーと思ったよね、まる

 

『…さぁ、皆聞いてくれ』

 

海神が雰囲気を変え真剣な口調で話を切り出す、亜門と涙を拭き終えた香織が海神を見てタヌキも真剣な顔だ…俺は海神が見えないので3人の顔を鑑賞しとこう……ふむ、タヌキ最近クマ薄くなった気がする

 

「柏崎君、今真剣な話だからジロジロ見てこないでほしいなー?」

 

怒られた…

 

『…君達に頼むのは普通じゃ考えられないけど…今の私では無理だから君達に頼む』

「勿体ぶるな…何させる気だ?」

 

焦らすもので答えを急かす、答えは早めに聞きたいよね

 

 

 

 

 

『神殺しだ』

 

 

 

 




どうも、風邪気味の私です

今日の話は準備段階です、つまり明日からは…分かるね?

では明日、また次の話で会いましょう
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