ファースト・オブ・バレット   作:パルバール

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無駄話16日目『後日談』

 

あの後俺とタヌキはその後の魚人の処理や神社の戦闘の隠蔽などを行っていた、今回の件は公の場に出すのは止める事にしたらしい

源次郎がいない今、亜門が代役として色々な処理をするとのこと…まぁ…自由に生きたらいいんじゃないか?

 

海神はしばらく香織の近くにいて海人の巫女としての使命…祭りの始まりと終わりの儀式を見守るらしい、なんでも海人が2人になり場の神力が乱れておりあまり良くないとのこと

…実際は人間の近くにいたいんじゃないかと思う、ウッキウキで自分の眷属達に住む場所作らせてたし…人間が好きというのは本当なのだろう

 

タヌキや俺は元の場所にある自分の居場所に戻らないとならない為次の日の船に乗って島を去ることになった

香織や亜門は寂しそうにしていて本当はもう少し俺達も一緒にいて手伝ってやりたかったが立場上そういうわけにいかない

魚人達は何故か俺に懐いておりそれぞれ様々な帰らないでオーラを出していた

一魚は引き留めようとはせずまた来いと

二魚はいつか遊びに行くと

三魚はこの島を守ると

四魚は何故かウツボ(バケツに入ってる)を

五魚と六魚はセミみたいに前と後ろに張り付いてきた

…やっぱり四から六は違う次元に生きてんじゃないかと思う

 

離れていく島を見て、俺は凄く濃厚な3日間だと思った

香織に巻き込まれ、魚人に襲われ、海神に誘われ、神を倒し

ま…夏のはじまりには丁度いいのではないだろうか?

 

 

─────────────────────

 

「…という事があったんだよ、天田」

「へー、そうっすか」

 

ここはエイレーネー日本支部第1特殊部隊の部屋

俺はいつも通り仕事してる天田の横に椅子を置いて今回の事件の流れを説明してた

 

「柏崎さんまーた巻き込まれるとか呪われてるんじゃないっすかね」

「分かる、俺呪われてんじゃないかなぁ…」

「まぁそんな事よりっすよ」

「そんな事で済まされないと思うがなんだ?」

 

天田はため息を吐きつつ席を立ち部屋に設置されている冷蔵庫を開け何かを取り出す

 

「このウツボどうする気っすか?」

「………食べるに決まってるだろ」

「嘘っすよね?!絶対食べる気ないっすよね?!だってウツボ切って冷蔵庫に入れたの矢本副隊長っすからねぇ?!」

 

ち、違う…矢本の鉤爪って魔力の刃だから切れ味が良くてなぁ…

 

「ただいまー!…天田…それ…」

「あ、エンちゃん」

「…それ私嫌い」

「ほらぁ!エンちゃんがこう言ってるから柏崎さんが処理するっすよ!」

「嫌だね!俺はもうウツボは懲り懲りだ!」

 

ウツボにボロクソに攻撃された身としては見たくもないです

三魚ぁ…

 

「…はぁ…カクロぉ…お前だけが癒しだ…」

 

カクロをモフって癒されようとしたらカクロが脱兎の如く逃げる、そして微妙な距離で立ち止まり地面に唾吐いてそのまま逃げていく

 

「…柏崎さん何したっすか」

「かしわざき…」

 

俺は立ち上がりわざわざ買ったタコを冷蔵庫から出して地面に叩きつける

 

「海神のクソッタレがああああああああああ!!!!」

 

 

 

────────────────────────

 

目が覚めるとそこはゴツゴツとした岩の上だった

 

「ここは…何処だ」

 

上半身を起こして周囲を見る、そして自分の手を見て驚愕する

 

「手が…あるだと…!?」

 

手を吹き飛ばされ、無くなった筈の手が確かにある…これは夢か?いや…確かに死んだ筈…

 

『やぁ、目覚めたかい?』

「っ!その声は…」

 

視線を向けると岩の陰からタコが落下してきて着地する、そしてくつろぐように全身を動かして楽な体勢を探す

 

「海神様…私は…死んだはずでは」

『あぁ、君は死んださ…けど罪が重すぎて魂だけが戻ってきた…あの神なりの優しさだろうね、わざわざ私の所に戻してくれるとは』

「…香織と亜門は…皆はどうなりましたか!?」

 

体を起こそうとしたがバランスを崩して倒れてしまう、まだ起き上がるのは早すぎたらしい

 

『まぁまぁ落ち着いて…皆無事だ、ただ…君が戻ると混乱が起きる上に君は死者だ…会わせるのは私でも難しい』

「…なら、私は何故ここに…?」

『簡単な話だ』

 

海神はいつの間にかいた魚人に持ち上げられ近づいてくる

 

『海はね、広いんだよ…今の私では全てを統治するには神力と信仰が足りない…そこで君に頼みたい事がある』

 

そう言って取り出したのは『海刀:守護』

 

「これは…!」

『レプリカだけど、それなりの力はある筈だ…やっと解放された君にまた背負わせる事になる、断ってもいい…君はもう救われてもいい人間だ』

 

海神の言葉に悩み、悩んで…『海刀』を掴む

 

「いや、私はもう救われました…それに放置していては島が…香織達が危ないのでしょう?」

『…君は勘がいいね』

「これでも…120くらいは生きてましたから」

 

『海刀』を抜き、重さを確認して鞘に戻す

 

『…頼んだよ、『源次郎』』

「はい、おまかせを」

 

これは

1度は背負ったものから解放され、今度は誰かの為に背負う

望んでないものを背負っていた時よりも強く、そして誰よりも島と家族を愛する男の物語




どうも、風邪が悪化して寝込んだ私です

本日にて無駄話シリーズ、完全完結!
次回から第3章『下級席』編が始まります
これからもどうぞファースト・オブ・バレットをよろしくお願いします
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