雪の音の少女に福音を
12月28日……聖夜で浮かれた後、年始に向けて大掃除やら帰省の準備で忙しい時期……
「クリス、こっち行ってみるか〜」
「あぁ」
一組の男女のカップルがショッピングモールを一緒に歩いていた……今日は中村の彼女である雪音クリスの誕生日。そのため本人が料理を作ろうかと思っていたのだが……
『圭人さん、料理や飾り付けは私達に任せてもらってもいいですか?』
と、小日向さん達からありがたい申し出があったのでならお言葉に甘えて部屋の飾り付けをしてもらっている間にクリスを連れ出してこうして遊びに出ているのである(流石に全部任せるのは何か違うと思い、前日に弦十郎さんの家のキッチンを借りてケーキは作った)。
「ん?どうしたか?」
「いーや、何でもないぞ」
「?」
と、考え事をしているとクリスに訝しく思われたのかこちらに聞いてきたので何でもないと答えると首を傾げるクリス……改めて思う……俺、この子と釣り合ってんの???前世の俺なら一目惚れした挙句に声をかけることもなく終わるか知り合いになったら告白して振られる未来すら見える。等と考えているとクリスが近寄ってきて背伸びをしたあとにオレの額をデコピンした。
「痛っ!?」
「お前、まーたろくでもないこと考えてただろ?」
「ろくでもない事って何だよ……」
「今圭人が考えてた事だよ。どーせ『俺、この子と釣り合ってんの???』とか思ってたんだろ?」
「……なーんで俺の考えてることわかるの?後、無駄に声真似似てるからやめなさい」
「はっ!!お前の考えてることなんか大体は顔に出てるからすぐにわかんだよ」
「さ、さいでっか……」
「それにだ……」
そう言いながらクリスは少し先を歩き振り向くと、
「そういうお前だからアタシはいいんだ。だから自分の事を卑下するんじゃねーよ。この頑固者」
と、いい笑顔を浮かべながらそう言ってきた。
「そうかよ……まぁ、卑屈精神を取ったら俺はただの変人になっちまうから多分なくなりはしないけど……まぁ……善処しよう」
「そうかよ……それじゃあ、次はここに行こうぜ」
と、クリスが指をさしたのはカラオケ。まぁ、歌うのは嫌いじゃないし、本日の主役様のご希望なので……
「了解。それじゃあ、早速歌いにいこうかね……」
と、いうわけでカラオケに入った。
最初に彼女が歌ったのは『教室モノクローム』である。彼女が文化祭で歌った曲にしてある意味一歩を踏み出せた曲……それを最初にチョイスした……そして次の俺の手番では……
「あ〜あ"ぁ〜ぁ〜……まっ、ざっとこんなものね」
と、ある曲を歌う前に首に手を当てながら発声練習をしていた。その声を聞いたときクリスはある意味絶句した……
「え!?そ、その声……まさか……」
「フッ……どうした?雪音?私の声がわからないのか?まぁ、お前には初めて見せるからな……」
「せ、先輩の声!?嘘だろ!?」
そう、俺の隠された特技の一つ……前世では水樹奈々に似てるといわれていたが今世では風鳴翼の声真似ができるという離れ業を持っていた……この声真似せいで高校時代は女装ささられた挙句にクラスの出し物紹介のときにこの声で説明をさせられるという悲惨なことも起きたが……まぁ、それは置いといて、つまり俺はやろうと思えば風鳴翼の声真似ができる……つまり……
『FLIGHT FEATHERS』
風鳴翼の本人の曲ならたいてい高得点を出せるのだ……というわけで……
「まっ、とういうわけでこれからこの曲で翼さんの曲歌うから聞いてくれよな」
「いや、急に圭人の口調で先輩の声使って喋られると結構混乱するんだけど……」
「ヘッ!!まぁ、なんだ……こういうとき翼さんなんて言って歌うっけ……そうだ!!……聞くがいい……防人の歌を!!」
「いや、ファンの前であんまり言わないんだけどな!?」
と、いうわけで俺はクリスを少しスルーし歌い出す。そして歌い終わったあと点数を見ると……
97.492
と、高得点を叩き出していた……ただ……
「あ"〜喉が痛い〜」
と、ジュースをちびちび飲みながら圭人はダウンしていた……
「そりゃあんな声で歌い続けるからだ、バカ!!」
「へ……甘いぞクリス……地元にいる親友の島本明が加わるとな……ツヴァイウィングが出来るんだぜ?すげぇだろ?」
「すげぇけど違うからな!?まぁ、しばらく休んどけよ……次の曲は入れてあるから」
と、言いながら歌う準備に入るクリス、ただ……
「いや、大丈夫だ。どうせなら喉を叩き潰すまで歌うさ」
「いや、お前は大丈夫かもしんねぇけどな……まっ、いっか……歌うか!!」
「おう!!」
と、いうわけで俺達は曲を入れまくった。どちらかというとクリスは最新の曲。俺は紅蓮華や、Heart of sword のような昔の曲を入れた(時代が未来のため)
そして……最後に……
『逆光のフリューゲル』
「この曲でデュエットしようぜ、圭人」
「おっ、ええぞ。ならもう一回翼さんの声を……「いや、いい」ん?」
「アタシは恵まれた話、先輩としたいと思えば一緒に歌える……だから、アタシは……雪音クリスは中村圭人とデュエットがしたい」
と、俺の目を見てそう言ってきた……
「……しゃーねえ……そこまで言われちゃぁ何も言えねぇよ……じゃあ、歌うか……」
「あぁ……歌うぞ!!」
「「逆光のフリューゲル!!」」
そしてカラオケで熱唱し精算が終えた頃携帯のニャインの通知が入る。相手は小日向さんで準備が終えたとのこと。
「おーい、クリス〜そろそろ家に帰るか〜」
「あぁ、分かった」
と、クリスの方にに腕を差し出すとそこに腕を絡めそして歩き始めた……そしてもう少しで家につくあたりでクリスが
「なぁ、圭人……アタシってこんなに幸せな一日過ごしてもいいのかなぁ?」
と、言ってきた……
「急にどうした?」
「いや、今日はあたしの誕生日なんだけどさ……」
「……おう……」
「ソロモンの杖を起動させちまってたくさんの人を殺してしまったアタシにこんなに幸せな一日を過ごす権利ってあるのかなぁ……って改めて思っちまったんだ……」
と、俯くクリス……そう、彼女はフィーネの計画に利用されソロモンの杖というある種の大量殺戮兵器を起動させてしまった人物だ……故に思ってしまったのだろう……しかし……
「たわけ、そんなわけあるか」
と、俺は軽く彼女の頭にチョップを落とす
「っ!?」
「いいか?過去は変えられねぇよ。間違いなくな。追体験してるやつが一番行っちゃいけねぇセリフかもしんねぇが言ってやるよ……未来は変えられるし、もしもお前が本当に潰れそうって言うなら俺もお前の罪も全部一緒にせおってやるよ」
「……」
「代わりに俺の辛いことも半分せおってくれよな?等価交換ってやつさ……だからさ……」
と、彼女を抱き寄せる
「お前は幸せになっていいんだよ……大丈夫、もしもの時は一緒にいてやる……それに親御さんの夢叶えるんだろ?それなら頑張んねぇとな……」
と、胸の中でなく彼女の背中を擦る……俺はある意味クリスも俺も似たもの同士だと思っている。他人の事を大切に思う反面、卑屈な態度……似通っているといえば似通っているのだ……
「……なぁ……圭人……」
「……なんだ……?」
「アタシがもしも……本当に潰れて……おかしくなった時でも……背負ってくれるのか……?」
「ハッ……何を今更……さっきも言ったろ?一緒に背負ってやるって……だから安心しろ……お前が俺を見放さない限り……クリス……」
俺は……お前を……一生、はなさない
そう答えながら彼女の唇に唇を当てる……それが彼女を安心させるのなら……
そして唇を合わせて数分が経過した……俺達は互いに唇を離し息をつぐ。
「……落ち着いた……か?」
「あぁ……落ち着いたし、安心した……」
そう言いながら俺にさらに抱きつく……
「お、おい、安心したんじゃねぇのかよ!?」
「あぁ、けど……なんだろな……やっぱお前に抱きついてるともっと安心できる……」
と、言いながら俺からしばらく離れようとしない。俺は全く……と心の中でため息をつきながらニャインで到着が少し遅くなると素早く片手で打って送ったあと……
「……誕生日おめでとう……生まれてきてくれてありがとうな……クリス……」
そう言いながら彼女を抱きしめ返した。
俺事中村圭人は願う……クリスが……腕の中の彼女が……幸せな毎日を過ごせる事を……
この雪の音の名を持つ少女の人生に福音を……
言い訳もクソもないんですがまじで書く時間がなかったのと何かコレジャナイ感も少しありますね……後に手直しするかもしれません……僕が作品書くとなんだかんだ愛が重くなるのともう1つ、ある要素が強く出てしまうのが個人的な悩みの一つですね……高校時代に俺の性癖に大きな影響を与えてしまったのか……奈須先生()あと本編もボチボチ再開させますのでもう少しお待ちくださいm(_ _)m納得のできるやつを送り出しますので……また来年は就活卒論等等ありますのでもっと遅くなるかもしれませんがご了承くださいませ……それでは……改めまして一日遅れましたが……クリス誕生日おめでとう……本当に生まれてきてくれてありがとう……幸せになって……それが作者である私の願いです……