一般人と雪の音の少女   作:FKIN

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難産でした……というか、あれ?元々は絶唱しないシリーズのはずだったのにどこからか枠組みが外れていつの間にかこんなことに……ちなみに実はその2より早く完成してました()あと、僕の腕の心配?してくださってありがとうございますm(_ _)mガングニールの破片……埋まってない……よな?


大学生、勇気出すってよ

 俺は今L○neで地元にいる小学校時代からの友人……いや、親友である……島本明とやり取りをしていた

 

明 『圭人、夏休み徳島帰ってくるんか?』

 

圭人『帰るぞ?多分短くて1週間、長くて2週間やぞ?』

 

明 『ま?じゃあ帰ってきたら遊ぼうぜ』

 

圭人『おう。楽しみにしてるわ』

 

明 『そういえばFGOやってるん?』

 

圭人『やってるで。何?はじめたん?』

 

明 『あぁ。だからフレンドコード交換しようぜ』

 

圭人『了解。ちょっと待っててな〜』

 

と、俺はFGOのカルデアライセンスカードを財布から取り出しカメラを起動。そのままフレンドコードを撮影し、L○neを再起動したあと明に写真を送った……しかし、俺は気づいていなかった……ライセンスカードと一緒に別の写真も一緒に送っていたことに……

 

 「さーて、徳島に帰ったら何しようかな〜取り敢えずあいつらとカラオケ行くのは当然のこととして……」

 

 と、地元に帰ることを楽しみにしている。圭人……しかし……

 

 「〜♪」

 

 ここで携帯の着信音がなった

 

 「……あん?誰だ?……明君やんけ……どうしたんやろ……まぁ、えっか。もしもし〜」

 

 と、何も考えずに電話を取る俺。すると……

 

 『おい、圭人……聞きたいことあるんやけど……』

 

 と、神妙そうな口調で尋ねてきた。

 

 「ん?どないしたん?L○neじゃ聞けないこと?」

 

 『いや、こういうのは口で直接聞いたほうがええと思ってな……』

 

 「お、おう……なんか怖いけど何なん?」

 

 『単刀直入に聞くぞ……あの写真の女の子(・・・)誰や?』

 

 「写真?なんの事や?」

 

 『とぼけんなよ……お前……L○ne見てみろや』

 

 そう言ってきたので俺はパソコンの方でL○neを起動し、さっきのトーク内容を確認する……するとそこにはフレンドコードとは別に制服を着て、照れくさそうに写ってるクリスと俺の写真が送られていた……

 

 「……あっ」

 

 『送ってるやろ?俺に?』

 

 「……せやなぁ……送ってんなぁ()」

 

 『だろ?で、誰なん?彼女か?』

 

 と、今度はニヤニヤとした感じで聞いてきた……絶対電話の向こうで黒い笑み浮かべてらぁ……

 

 「うーん……なんて言ったらいいのかな?家族以上恋人未満ってところ?」

 

 『……ハァ?どういうことやそれ?』

 

 「……うん、まぁ色々と複雑なのさ……彼女との関係は家族って言い切りたいけど、少し違うんだ……だからこの回答が一番当てはまりそうではある」

 

 『……フーン。そうなんか……なんか変なことに巻き込まれてへんよな?』

 

 そう小中共にした親友に聞かれ少しドキッとした。実はクリスを正式に暮らすことが二課に認められその代わり彼女の関係者として二課の協力者になってほしいと言われた。俺はそれを了承。彼らの使う通信機を受け取り民間の協力者になった。それによりクリスたちが何をしているかも教えられ俺はもっぱら日常生活におけるクリスのサポートって言う事になっている。故にクリスを拾ったときから割と忘れがちだが、一般人から見たら変なことに巻き込まれているということはあながち否定できないことではある。

 

 「……おう、大丈夫だ。変なことに巻き込まれてはない」

 

 『……そうか。だけど気をつけろよ?お前マジでおっちょこちょいだからこっちの連中も皆お前の事心配してるんやで?』

 

 「おっちょこちょいは余計だ!?……でもサンキュー。心配してくれるってだけでいい親友(とも)を持ったわ」

 

 『あぁ……で?最初の話に戻るけどお前自身は写真の子の事どう思ってるんだよ?』

 

 「ハァ!?結局話題そこに戻すのかよ!?」

 

 『人の恋話程面白い話はないだろ?お前も高校時代に汽車の中で散々いじってきたんだ。それくらいは話せ』

 

 「チィ……そらせたと思ったんだけどな……分かったよ。言う言う。ちゃんと言うから」

 

 『やっとその気になったか……で?お前個人としてはどうなん?』

 

 「好きやで」

 

 『即答かよ!?』

 

 「まぁな。気づいたのつい最近だけど……帰ってきたらお帰りって返してくれて、素直じゃないけど心優しい女の子だ。惚れないわけないだろ?」

 

 『せやな。確かに惚れる要素あるわ』

 

 「だろ?……まぁ、告白するつもりはないけど……」

 

 『どうして?』

 

 と、向こうが聞いてきた。

 

 「……自信がない……ってのも1つの理由だけど……今の生活を壊したくないってのもある……」

 

 『……』

 

 「……要はただのヘタレだよ……そらそうだ。俺は自分に自信が持てねぇ……自分の事を自分が一番嫌ってる人間だから仕方がねぇのかもしれねぇけどな……だからあの子と釣り合ってないって思うし、告白する勇気もねぇ……変わる勇気がないんだよ……」

 

 そう言った。そうだ、俺は前世でもそうだった……前世でも好きな人がいなかったわけではなかった……ただ、告白しても基本的に振られ関係が悪化したことしかなかった。故にこれは前世からの悪い置土産……その嫌な経験が俺から告白するという勇気を奪っていた……

 

 『ふーん……で?言い訳はそれだけか?』

 

 だが親友から帰ってきたのは予想外な言葉だった。

 

 「ハァ!?言い訳ってなんだよ!?俺だって色々と考えて……」

 

 『色々と考えてってなんだ?お前が言ってる言葉って要は自分の気持ちから逃げようとしてそれらしい理由をでっち上げようとしかしてないじゃねぇか?』

 

 「で、でも……俺は『それに』……なんだ?」

 

 『聞いた感じあの写真の子と住んでるんだろ?』 

 

 と、言ってもいない事を言ってきた。

 

 「……なんで、そんなことがわかる?」

 

 『馬鹿か?写真の様子とあとはお前の話の内容からだいたい予想できる。出迎えの言葉言ってくれる時点でお前の家にいるなんてことすぐに予想がつくわ』

 

 と、平然と言ってきた。そういえばコイツ……進学先でも学年トップの成績だった……

 

 『……それにお前は勘違いしてるぞ?』

 

 「……勘違い?」

 

 『女の子が好きでもないやつの家にいつまでもいると思うか?』

 

 「……ないな……」

 

 『そうだろう?だから少なくとも女の子の方もお前に気を持ってるんだよ』

 

 「……俺なんかに?まさか……」

 

 『……またか、お前の悪いところだぞ……』

 

 と、電話口で盛大なため息をついたあとに、

 

 『お前は俺の数少ない気を許せる親友だ。だから自信を持て。持てないなら俺がいくらでも背中をどついてやる』

 

 と、かっこいいことを言ってきた……

 

 「……かっこよすぎるっての……分かったよ……なんかモヤが取れた気がするから思い切って告白してくるわ」

 

 『おう、絶対だぞ?』

 

 「あぁ、それじゃあ切るぞ?」

 

 『おう。結果楽しみに待ってるからな』

 

 と言って電話を切ってきた。さて……

 

 「あぁ、言ってしまった手前……どう切り出すか……悩むな……」

 

 「へぇ……誰に何をするんだ?」

 

 と、背後から声が聞こえた。

 

 「誰にってそらお前、アイツに告白するんだよ……」

 

 と、ここで俺は思った。俺は今、一体誰に返事をしたんだ……と……

 

 「へぇ……告白かぁ……」

 

 と、俺は思い出した。いま大声で電話していた場所……それは俺の家のリビングである。そして今の時間は夕方の17時……高校生の帰宅時間は大体このくらいである。そして……この家に好きに出入りできる人物がもうひとり(・・・・・)いることを……

 

 「……や、やぁ……クリス。お、お帰りなさい……」

 

 そう言いながら振り返ると顔を俯かせているクリスがいた……顔は見えない……ただ、物凄く嫌な予感がする……

 

 「……なぁ……圭人?」

 

 と、顔を見せずに俺に訪ねてくるクリス……声はとても低く怖いオーラが漂っている……

 

 「な、何だよ?クリス?」

 

 「……お前、好きな人いるのか?」

 

 「……へ?」

 

 「いいから答えてくれ!!」

 

 と、有無を言わさないオーラを放っていってきた……

 

 「あ、あぁ……好きな人がいるかいないか……だが……いるよ」

 

 「そうか……」

 

 そう答えるとクリスからは今度は何かショボンとしたオーラが漂い始めた……

 

 「……じゃあ、潮時なのかな……」

 

 「……ん?」

 

 「……ここを出ていく」

 

 「ハァ!? 何でそうなるんだよ!?」

 

 「お前、好きな人が出来たんだろ?って事は女のアタシはお前にとっては足枷だ……これはお前のためだぜ?もし、好きなやつにあたしを家においてる……なんてバレたときにゃ喧嘩どころじゃすまねぇぞ?だから……」

 

 ここから出ていく……という言葉は続かなかった……何故なら目の前の男に頭に手を置かれたからだ。

 

 「……え?」

 

 「あのなぁ……お前、それ本気で俺のためになると思ってんの?」

 

 「ハァ!?なると思うからそうしようとしたんじゃねぇか!?」

 

 「……ハァ……あのなぁ、クリス……俺、大学に女子の友達一人もいないんだけど?」

 

 「……え?」

 

 「……何ならカードゲームの知り合いに多少はいるけど向こうの本名も知らないのに告白なんてするわけねぇし、惚れたりするわけもねぇ。地元に戻ったら確かに小中高の友達の中にも少数はいるけどそんなやつはいなかったよ」

 

 「じゃあ……一体……誰に……」

 

 「……わかんねぇかなぁ……」

 

 と、目の前の男は左手で頭を掻きながら……

 

 「……俺の惚れた女はな……ひねくれもので、勝ち気な女。だけどな……心の苦しみを誰よりも知っている心の優しい女の子だ……だからな……」

 

 そう言ってクリスの目をしっかりと見据えて圭人は……

 

 「俺、中村圭人は雪音クリスの事が好きだ。これからもずっと一緒にいてくれたら嬉しいな」

 

 と、言い切った。すると……

 

 「……いいのか?あたし相当なひねくれものだぞ?」

 

 「別に問題ないぞ?」

 

 「……独占欲も強い、面倒臭い女だぞ……?」

 

 「それを言うなら俺も大概だわ。お前が他の男と喋ってたらイライラするし」

 

 「……こんな、アタシで良いのか……?」

 

 「あぁ……寧ろそんなクリスだから俺は好きになったんだ……」

 

 そう答えるとクリスは圭人の胸に飛び込んだ。

 

 「……ありがとう……こんなアタシを好きだと言ってくれて……アタシも……圭人の事が……大好きだ!!」

 

 そう言いながらクリスは圭人の胸で泣き始めた……

 

 「……そうか……お前はここまで俺のこと思ってくれてたんだな……」

 

 「……」

 

 「……ゴメンな……ヘタレで……というよりお前こそいいのか?告白した身だけど、俺そんなにいいところないぞ?」

 

 「……そんなこと無い……」

 

 「……?」

 

 「……圭人も自分の事をもう少し認めてもいいと思う……お前が否定してもその否定をあたしが否定してやる……だから、圭人……あたしの事……離さないでくれ……」

 

 「……分かったよ……俺のお姫様……俺はお前の帰る場所だけど……お前という存在を絶対逃さないよ……」

 

 そう言いながら圭人はクリスの頬に手を添えた。クリスも圭人が何をしようとしているか理解し、そのまま目をつぶる。そして次の瞬間。互いの距離がゼロになった……

 

 後に圭人は語る。初めてのキスの味は……

 

 なぜかとても甘かったらしい。

 




と、言うわけでめでたくくっつきました。いやぁ……思った以上にこいつら普段からイチャイチャしてるくせに付き合っていないってなってこれ以上の事ができないってなってたのでちょうどいい機会だったのかもしれません。
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