異世界はスマートフォンとともに。if   作:咲野 皐月

2 / 60
皆さんこんばんは!今日は第2章をお届けします!


内容としては《第1章》の後半Partをオリジナル仕様にした感じになります。颯樹くんの装備としては、日本刀(ここでは《イーシェンの剣》と表記)と弓を使い分ける形となります。

近距離戦では【日本刀】での剣戟を、遠距離戦では【弓】を使用した射撃をする事になります。原作では刀一本だけでしたが、今回は少し趣向を変えてみました(既に魔法が使用可になってるからね)。


これは後の展開に向けて設定しました。……何処かで必ず意味がある装備編成なので、それが何処かという予想をしながら読んで貰えると嬉しいです(今話では無いです、確実に)。

それでは第2章のスタートです!


第2章:魔法、そして初依頼

先程の路地裏で助けた、双子の女の子である、エルゼとリンゼに連れられて、僕は宿屋『銀月』へと向かっていた。

 

この世界に降り立ってから一時間経つが、もう僕の中ではここは「住み心地の良い場所」だと思えていた。街の人たちもみんな笑顔で生活しており、楽しさが溢れ返っていたからだ。

 

 

「着いたわよ、ここが『銀月』ね」

 

「『Silver Moon』…あれで『銀月』か。他の所に描かれてる文字は読めないけどね」

 

「え?あんた、読めないの?」

 

 

僕が疑問に思った事を言うと、エルゼは確認の為に僕へ質問をして来た。……僕は普段から日本語を使ってるから、ここの世界の言葉はまだ分かんないんだよ〜。

 

その様子を見たリンゼが、恐る恐るではあるが……僕に提案をして来た。

 

 

「読み書きなら……私が教え、ます」

 

「良いわね!それ!」

 

「え?どういう事?」

 

「リンゼはね、すっごく頭がイイのよ!だから読み書きとか魔法とかを教わるなら、良い先生になるわ!」

 

 

リンゼが立候補したのを切っ掛けに、エルゼもリンゼを教師役として推薦して来た。……正直、読む書くも出来ないのは、僕としても非常に恥ずかしかったので、リンゼに教わる事にしました。

 

……ところで、さっきの会話で気になった事が一点あるのですが?

 

 

「ちょい待ち」

 

『ん?』

 

「魔法って、使えるの?」

 

「ええ。けど、あんた……適性は?」

 

「適性……か。どうやって知る事ができるの?」

 

 

僕のその言葉で、宿屋に着いてチェックインを終わらせるや否や、中庭のテーブル席に3人で腰掛け、魔法についての講義が始まった。

 

つらつらと喋っているのは、先程エルゼから高い評価を貰っていたリンゼである。

 

 

「魔法の適性は、生まれながらに持っている物、です。適性が無い人は魔法を使えないんです」

 

「人が持てる最大量はあるの?」

 

「魔法は基本的には1人1、または2属性の魔法と無属性魔法1つのみです。私は火、水、光と3属性持っていますが、これでも珍しい方です」

 

「因みに私はどの属性の適性もないわ。ただし、無属性魔法で『ブースト』って言う魔法が1個だけ使えるの」

 

「無属性魔法は、別名『個人魔法』とも言われ、人の数だけ種類があるんです」

 

 

先程のリンゼやエルゼ達の話から、何となくだが理解を示す事が出来ていた。各属性の適性を調べるには、それぞれの属性に対応した魔石を使うのだとか。

 

無属性は白の魔石であり、何か反応があれば…それが無属性魔法の適性があるという事らしい。

 

 

「まずは私がやって見ますね。水の魔石から……【水よ来たれ】」

 

 

リンゼが【水よ来たれ】と詠唱を終えると、魔石の先端から、蛇口から出るサイズの普通の水が出て、リンゼのコップに注がれて行く。

 

この様に適性がある物は、その属性の魔法を行使できるが、適性の無い者は、その属性の魔法を発動する事ができないという事らしい。

 

 

「では、颯樹さんも……」

 

「了解。……【水よ来たれ】」

 

 

僕は先程のリンゼが詠唱した様に、同じ口上を詠唱する。すると、魔石からはリンゼが発動した時とは大違いの水が溢れ出し、テーブルの上がびしょびしょになっていた。

 

そしてリンゼが言うには、その発動した時の魔法の澄み具合で『自身の持つ魔法の質』が分かるらしい。……僕のはかなり澄み切っていた事から、魔力の質も高いことがわかった。

 

──────────────────────

【そして……数分後】

 

「……全属性、適性ありですか」

 

「全属性持ちなんて聞いた事無いわよ!」

 

「凄いです」

 

 

あの後他にあった魔石も試したが、結局の所は澄み切った炎やら土やら光やら闇、風などがでてきた。更にはと言えば、無属性魔法の適性もあったみたいで(今回は【サーチ】を使用)。

 

正気に戻った僕たちは、依頼を受けるべく、僕の出身世界で言う所の『ハローワーク』へと向かった。

 

 

「ようこそ!何かお探しですか?」

 

「ええ。取り敢えず、冒険者としてギルド登録をしたいのですが」

 

「はい、分かりました!」

 

 

そう言って受付の女性は、冒険者登録の為の書類を何枚か取り出した。僕の方はリンゼが代わりに記入をしてくれた。……あとで何かお礼をしないとね。

 

暫くした後、色が黒いカードが僕たち3人の目の前に差し出された。

 

 

「これがお客様の身分を証明する物となります。紛失されると再発行にかなりの手間をかけます。本人以外の人物が使用すれば、使用制限がかかり、何処の国何処の町のギルドでも使えなくなりますので、ご注意ください」

 

「それじゃあ、早速……」

 

「待った!その前に、貴方…私たちとパーティーを組まない?」

 

 

受付の女性にギルドカードを発行してもらった後、僕はクエストボードへと向かおうとしたが、そこをエルゼに引き留められる。

 

内容は「パーティーへの勧誘」であり、僕の先程の立合いを見て決めていたらしい。

 

 

「仲間は1人でも多い方が良いわ。それに、あんた強いし、頼りになるから」

 

「私も、颯樹さんと……組んで、見たいです!」

 

「じゃあOK。よろしくね、エルゼにリンゼ」

 

 

僕としては願ったり叶ったりの提案だった為、エルゼからの提案に喜んで乗ることにした。そして大事な事に気が付いた為、エルゼとリンゼに依頼選択を任せ、僕は1人武器屋へと向かった。

 

──────────────────────

【リフレット:武器屋前】

 

「……ったく、颯樹は何してんのよ…」カツカツカツ

 

「しょうが無いよ、お姉ちゃん。颯樹さんは手持ちの武器が今無い状態なんだから……」

 

「お、お待たせ!金額がそれなりにしたけど、安心して戦えるよ!」

 

 

僕が武器を買って戻ると、そこには待ち侘びていたであろう双子が揃っていた。その後にエルゼからは説教を食わされ、リンゼからは苦笑いを受けていた……。これは依頼で信頼回復を図るしか無いか。

 

一頻りエルゼからの説教が終わると、エルゼから武器の内容について聞かれた。

 

 

「へぇ〜、弓と剣を使うのね」

 

「まあ一応。これは戦況によって使い分けた方が良いし、いざとなれば【ストレージ】で出し入れすれば良いから」

 

「では行きましょう、お姉ちゃん、颯樹さん」

 

 

そう言って僕たち3人は、依頼の場所である『東の森』へと向かった。今回の依頼内容はと言えば《東の森に生息する魔獣の討伐》らしく、ターゲットは一角狼なんだとか。

 

道中でのリンゼからのアドバイスに拠れば、今回の様な討伐系の依頼は『倒した魔獣の部位を持ち帰る』事でコンプリートらしい。……初陣、勝利で飾りますか!

 

──────────────────────

【東の森:奥地】

 

「見事に居ないわね……」

 

「そりゃあ最初っから出て来たら、面白味ないでしょ。でも念には念を…ってね?【サーチ:一角狼】!」

 

 

依頼場所である『東の森』に着いた僕たちは、何時でも戦える様に体勢を整えていた。戦う為の敵が見当たらないのか、エルゼがボヤいていたのだが…それを僕はスパッと切り捨てる。

 

……さて【サーチ】の魔法に引っ掛かってくれたら良いが…。……!反応あり!

 

 

「どうかしました、か!?」

 

「各自待機!六方を囲まれてる!」

 

「どう言う意味よ!」

 

「……知能は意外と高いみたいだね。獣の癖に、頭は良いのかよ……」

 

 

僕が言い放った言葉に、疑問の声を発した2人。……仕方ない、ここはアレで行くか!

 

 

「【氷よ絡め、氷結の呪縛、アイスバインド】!」

 

 

僕がそう詠唱すると、僕たちを除いた半径10メートルの地面が凍り付き、挟み込もうとしていた一角狼たちは足を動かそうと身体を左右に動かしていた。

 

それを見た2人は『今が好機』と見たのか、各々の出来る事を遂行しに向かった。……僕もやりますか!

 

 

「……はあっ!」

 

「【炎よ来たれ、赤の飛檄、イグニスファイア】!」

 

「【雷よ来たれ、白蓮の雷槍、サンダースピア】!」

 

 

……そしてこの後、僕たちが戦っていた場所からは、目視するのが大変な量の黒煙が上がっていた……。もちろん僕たちは治まるまで退避してたけどね。

 

 

「颯樹の魔法の威力、ちょっと強すぎじゃない?……なんと言うか…角は無事だけど、身体が真っ黒焦げ寸前」

 

「……ここまでとは」

 

「角を採取してから、ギルドに報告しましょう」

 

 

……なんだか本来の目的よりも、一匹多く仕留めてしまったけど、結果オーライだね!依頼も完了したし、大成功だよ!

 

そして僕たちはこの後、受付の女性へと報告を済ませた後、報酬の『銅貨18枚』を3人で山分けにした。この依頼で1万8000円相当貰えるなら、依頼を着実にこなして行けば……充分この世界でも生活できるぞ!?

 

──────────────────────

 

「ん〜!依頼大成功ね!」

 

「颯樹さんの魔法の威力、私以上でしたし……使用するタイミングも、的確でした」

 

「ありがと!2人で挑んでたら、もう少し時間が掛かってたかも」

 

「いやいや、礼には及ばないよ。それに待たせてしまったお詫びも有るし、魔法も教えてくれたからね。これくらいの働きはしないとね」

 

 

そう言いながら僕たちは、宿屋へと向かって歩いて行った。途中でエルゼが『今回は颯樹が加わっての、初めての依頼達成よ!パーッとやりましょ!』と言い出し、それに頷いた僕たちは『パレント』という喫茶店にて祝勝会をする事となった。

 

……もちろん、先程の事を覚えていたエルゼは、僕に頼んだ品物全品の請求をして来ました。…これで済むなら安いもんだろう、と考えながら転生初日を終えたのでした。




今回はここまでです!如何でしたか?


最初を長くしてしまいましたので、今回は少し抑え目になってしまいました……。次はイセスマ3人目のヒロインが登場します!原作を読んでる人なら、直ぐにわかるかもですよ?

個人的にはアニメストーリーを分割して、2話終わる毎に《第○章》の区切りとしようかな〜と予定してます。そうなると、私のイチオシのヒロインが出てくる回が、確実に《第7章》位になるので、年内にそこまで行ければな〜と考えています。


そして……もちろん、恋愛に関係するワードも何処かで出しますので、楽しみにしててくださいね!…どのキャラも可愛いのですが、あの娘に適うキャラは居ないんじゃないかな〜と個人的には思ってたり。

次回は第3章で!次回をお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。