異世界はスマートフォンとともに。if   作:咲野 皐月

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皆さんこんにちは!咲野 皐月です!


今回はアニメ《第4章》の中盤Partをお届けします!アニメ版では紹介されず、Web版では少ししか述べられて居なかったこのPartを、この小説では少しの隙間を開ける事なく描いて行きたいと思います!

……果たして、R15は一体どの辺が限界ラインなんでしょうね?私が一番最初に読み始めた小説では、R15と言う枠組みを軽々と超えて来てましたが。


まっ、かく言う私もそこから少〜しだけ、レベルを上げて行くのですが。前置きはこの位にして……。このお話にもオリジナル要素は有りです!寧ろ、アニメやWeb版通りがほとんど無いかも。


それでは第7章のスタートです!


第7章:謝罪、そしてお説教。

【リフレットの街:宿屋『銀月』】

 

「〜♪」

 

『……』

 

 

ベルファスト王城から帰還した僕は、付いて来たユミナ姫の為に目立たない服を買いに出かけていた。取り敢えず皆には会っておこうと言う事で、ドレス姿から私服へと着替えて貰った。

 

そしてそれが終わるや否や、僕の左腕に今でも抱き着いていらっしゃるという訳なんだよね〜。ははは……正面の3人が向ける目が、何だか怖いのですが。

 

 

「颯樹殿が、結婚でござるか」

 

「ビックリですね」

 

「……ったく、何やってんのよあんたは…」

 

「……自分でも何が何だか状況が分かっておらず、周りからの冷たい視線を浴び続けております、はい」

 

 

最初に言葉を発した八重は、頭痛がするのか頭を抑えており、リンゼは一体心の底では何を考えてたのか、眼の光が全くと言って良いほどに仕事をして居なかった。

 

そしてエルゼには呆れられ……僕の心も崩壊寸前ですよ全く。そんな事も露知らずのお姫様は、その場に立ち上がると3人に自己紹介を始めた。

 

 

「ユミナ・エルネア・ベルファストです。今日から此方でお世話になります」

 

「……と言う事は、此処で暮らすでござるか?」

 

「お父様の命なのです。お父様は『その人物の事を知るには、常に一緒に居る事が一番』と言っておりました。ですので、此方でお世話になろうと決めたのです」

 

「お姫様なのに?大丈夫なの…なんですか?」

 

 

ふと思った疑問をエルゼがぶつける。……エルゼ、諦めた方が良い。この娘は僕の事になると、結構凄い行動力を見せるから。

 

 

「どうか敬語はお止め下さい。……世間知らずでは有りますが、皆さんのお役に立てる様に……頑張ります♪先ずはギルドに冒険者登録をして、依頼をこなすのですよね?」

 

『え!?』

 

「ちょっと姫様!?依頼を受けるって、それが示す意味は分かってる!?」

 

 

自らの決意を、胸の前で軽く拳を作ってから伝えるユミナ姫。……個人的にさ、美少女が胸の前で軽く拳を作ってから『頑張ります♪』って言うのは、結構萌えない?いやいや、そんな事よりも!

 

僕が向けた疑問に、ユミナ姫は『何を今更』と言った表情で答えを返して来た。

 

 

「分かっています。あと『姫様』もやめて下さい!……ユミナと呼んでください、旦那様」

 

『だ、旦那様……』

 

 

僕の疑問に答えた後、呼び方に疑問を持ったユミナ。……まさかの出会って直ぐで名前呼びですか!?エルゼやリンゼ、八重の時は『友達』と言う意味で解釈してたけど、貴女は一体何を考えてらっしゃるんですかね!?

 

ほら!ユミナが『旦那様』って言葉を使ったせいで、3人が漏れなくポカーンとしちゃったじゃん!

 

 

「だ、旦那様は……やめてくんない?」

 

「では『ユミナ』と!」

 

「……ゆ、ユミナ……///」

 

「はい///」

 

 

僕はユミナに訂正を要求され、渋々とユミナの名前を呼ぶ。……改めて名前で呼ぶとなると、めちゃくちゃ恥ずかしいなぁおい!

 

 

「この宿屋に泊まるって事だけど、宿泊費はどうするの?」

 

「それならご心配無く!お父様から旅立つ記念として、これ程貰ってますから!」

 

「どれどれ〜……!?」

 

 

僕はユミナに許可を貰い、袋の中を確認する。するとその中には白金貨50枚……総額にして5000万円相当が入っていた。……おいおい、これは後に金銭感覚が狂うぞこんなの…。

 

その後ユミナは宿泊する部屋を取ったのだが、……それがなんと。

 

──────────────────────

 

「えへへ」

 

「こんなんで良かったのか?」

 

 

……僕の現在取ってる部屋である。受付に居たミカさんにはからかわれるし、エルゼたち3人からは『危機感無さすぎ!』と怒られるし……本当に大変だわ。

 

そんな状況を知らずか、未だにユミナは僕に抱きついて居られる。

 

 

「あの〜ユミナ?」

 

「はい?」

 

「冒険者として生活するなら、武器とかその辺も揃えないとだけど、何か使う武器は決めてたりする?」

 

「はい。王城ではシャルロッテさんから魔法の訓練と、弓に寄る射撃術を学んでおりました。そこそこ強いと思いますよ?私」

 

 

ユミナから使用武器がある程度決まっている事を聞いた僕は、少し【ストレージ】を開いて、その中から弓を取り出した。

 

そしてその弓をユミナへと渡す事にした。

 

 

「こ、これは……」

 

「僕の武器の一部さ。近接戦では刀を、遠距離戦ではその弓を使ってるんだけど……ユミナの武器はまだ無いから、一応持っててくれる?明日、ユミナの武器を探しに行こっか」

 

「わかりました。では、有難く頂戴しますね♪」

 

 

そう言ってユミナは、僕から受け取った弓を壁に立て掛ける。もちろん矢筒や矢もその時に渡した。そしてそれが一段落した後、ユミナは僕の隣に再び腰掛けた。

 

身長は僕が高い位置になるので、自然とユミナが上目遣いで此方を見る形になる。……なんかこれ、逆らいにくい空気ですな。

 

 

「颯樹さん」

 

「何、ユミナ」

 

「私との婚約……本当に、受け入れてくれるんですよね?」

 

「……時間は必要だけどね。ユミナと共に歩いてみると言うのも、何だかワクワクするし、実際の事を言えば…僕もユミナが好きなんだと思う」

 

 

僕は今の時点で思っている事を、そのままユミナに伝える。……まだ会ってそんなに日が経ってないけど、僕の中に渦巻く気持ちは、目の前に居るユミナとほぼ変わりない物であって。

 

それを聞いたユミナは、僕にある質問をして来た。それは僕の心を左右させる言葉だった!

 

 

「私は……貴方と共に生き、全てを貴方と背負う覚悟があります。例え貴方が何人もの妾を取ろうと、私は貴方に寄り添い続けます。その気持ちは一生変わりません」

 

「ユミナ……」

 

「……私は貴方の事を全て知りたい。強さも弱さも…何もかも」

 

「……それって…」

 

「正直に答えて下さい。私の事は、恋愛として見れませんか?貴方の国の価値観は後にして、今は貴方の本当の気持ちが知りたいんです」

 

 

僕にそう問い掛けてきたユミナ。彼女からは笑顔が消え、真剣そのものの表情となっていた。それに「看破の魔眼」の影響からか、どうやら言い逃れも出来ない状況になってしまった。

 

ベッドのスプリングが、ユミナの小さな手の重みで軋み始めた。……そうか、迷わなくて良いんだよね。僕はそう思うとユミナを優しく抱き留めた。

 

 

「……」

 

「僕はユミナの事が好きだ。……まだ僕は頼り無いかもしれない。愛想尽かされて捨てられるかもしれない。けどね?僕が君を想う気持ちに、嘘は無い」

 

「……颯樹さん」

 

 

僕はユミナに全ての想いをぶちまける。……うわっ!言っちゃった!軽くキザなセリフ吐いたよね!うわぁ〜これで引かれたら終わりだほんとぉ〜……。

 

その言葉を聞いたユミナは、僕と視線を一直線に合わせた。時間的にはまだ早いというのに、如何にもその先に進んでしまいそうな空気だ。

 

 

「貴方の気持ちは、わかりました。……私を一生賭けて大切にして下さいね」

 

「言ってしまった事は変えられないからね。……これからよろしく頼む、ユミナ」

 

「はい♪」

 

 

そう言って僕はユミナと軽い抱擁を交わした。……そしてタイミングが良いのか悪いのかの状況で、音が鳴り始める!

 

 

『うわぁっ!』

 

「ごめん、ちょっと出るね?」

 

「はい。……もうちょっとだったのに」

 

 

とてもイイ雰囲気を邪魔されたユミナは、腰掛けているベッドで頬を膨らませている。僕は邪魔した元凶から掛かって来た電話に、愚痴をぶつけるかの様に出た。

 

 

「何ですか」

 

『おおー、颯樹くんか。婚約おめでとう。……ありゃ?声を掛けては行けない状況じゃったか?』

 

「その辺は自分で予想されては?世界神なのでしょう?僕の考えは分かりますか?」

 

『……何か、悪い事したかのぅ』

 

 

電話をかけて来たのは、やはりと言うべきか神様であった。タイミングが良いのか悪いのか、よく分かりませんよ僕は。お陰でユミナが拗ねちゃいましたよ、どうしてくれんですか。

 

そんな僕の気持ちを察したのか、神様は僕にある事を提案して来る。

 

 

『気分を悪くしたのなら、申し訳ない事をした。……そうじゃ、お前さんの【ゲート】でこっちまで来られんか?謝罪はその時にしよう』

 

「……分かりました。彼女を連れて今から、そっちに行きます。幸いまだまだ時間はありますので」

 

『おー待っとるよー』

 

 

そう言って神様は電話を切る。……やる事は決まったよ、久々にあそこへ行きますか。そう決心した僕はユミナにある事を伝える。

 

 

「【ゲート】を使うんですか?…一体、どこへ」

 

「……良い所、としか言えない」

 

 

場所の名を伏せて話した僕は、部屋の中央に【ゲート】を開く。ユミナは僕の後に続けて入って来る。……そして辿り着いた所は、僕にとっては懐かしの場所であり、ユミナにとっては初めての場所であった。

 

 

「こ、ここは……」

 

「神界だってさ。僕も少し聞いただけだけど」

 

「おおー来たか、待っとったよ〜」

 

 

神界へと辿り着いた僕たちを待っていたのは、最初に僕が会った時と、何ら変わりない容姿をしている神様であった。その神様はといえば、変わらない笑顔を浮かべながら僕とユミナを見ていた。

 

僕はユミナを連れて、畳に腰かけた。それを見た神様は2人分の湯呑みにお茶を注ぐ。……おもてなし態勢の完成だ。

 

 

「今回の事じゃが、アレは全般的に儂が悪かった。申し訳ない」

 

「……」

 

「それで颯樹くんの隣に居るお嬢さんが、颯樹くんの婚約者の娘かな?」

 

「ベルファスト王国国王、トリストイン・エルネス・ベルファストが娘、ユミナ・エルネア・ベルファストです」

 

「ホゥ〜……綺麗なお嬢さんじゃのぉ〜」

 

 

神様はユミナを見て、そんな事を呟いていた。……あのですね?ユミナは可愛いですよ?それを侮辱するんですか?さすがに僕も怒りますよ?

 

少し僕たちの間に気まずい空気が流れる。……すると、ユミナは突然僕の肩に手を回し、僕の顔を自身に向けたのだった!

 

 

「……ちょ、ユミナ!?」

 

「……」

 

 

え、え、ちょっと待ってユミナ!まだ心の準備が出来てない!そんな僕の想いが、暴走した彼女に通じるはずも無く。

 

ユミナは自身の唇を僕の唇に合わせて来た!……え?ゑ?ちょっと待って!ファーストキスを、神様の見てる前で取られた!?

 

 

「ほぉ〜、青春じゃのぉ〜うんうん」

 

『ぷはぁ……』トローン

 

「ゆ、ユミナ………////」

 

「邪魔をされた仕返しです。どうせなら貴方に見て貰おうと思って////」

 

 

顔を赤らめながらユミナはそう答える。……ま、マジですか、ユミナ!?それを見た神様は、追加する様に僕にある事を伝える。

 

 

「ああ、颯樹くん。先程のキスが情熱的な物じゃったんで忘れそうな所じゃったが……その世界では一夫多妻が普通なんじゃよ。だから、お主が何人お嫁さんを作ろうと大丈夫なんじゃよ」

 

「へぇ〜」

 

「謝罪は済みましたよね?……颯樹さん、早く『銀月』に戻りましょう」

 

「り、了解」

 

 

真面目な表情をしたユミナに諭され、僕は【ゲート】を『銀月』へと開く。……また来る事があったら、必ずや連絡を入れます。

 

そんな事を胸に抱きながら、僕とユミナは神界を後にした。……今日みたいな突然の介入はナシですよ?

 

──────────────────────

 

再び『銀月』の僕の部屋へと戻って来た僕たちは、外を確認する。外はすっかり夕焼けが差しており、日暮なのだという事が分かった。

 

それを確認した僕とユミナは、お互いに笑い出した。……はぁ、今日は国王陛下の命を救い、ユミナとの婚約も有りつつ……内容が濃い日だったなぁ。

 

 

「どうする?エルゼ達には、明日謝って置いた方が良いかもね」

 

「そうですね♪私と颯樹さんの関係を確認する、良い機会にもなりましたので」

 

 

その言葉を交わして僕たちは、宿屋の下に降りて行く。そこでは3人が待ち伏せており、笑顔を浮かべているユミナの傍で、僕はエルゼを始めとした面子から、長々と説教が続いていた。

 

……これは、断じて…わざとじゃなーーい!!!僕の抱えていた想いは、ユミナの心にのみ残る形で、呆気なく霧散して行った。




今回はここまでです!如何でしたか?


……本当なら就寝のシーンまで入れたかったんですが、作者の無能さがここで発揮されてしまいました……。仕方ないですね、だって前話で8000字近く描いてますからね。

次回はアニメ《第4章》の後半をお届けします!とうとう颯樹くんが『召喚魔法』を発動しますよ!そのシーンも入れようと考えてますので、どうぞお楽しみに!


それではまた次回です!(ここまで連日投稿出来てるのが、私はとても嬉しいです♪)
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