ONE PIECE ~地球外生命体の転生者~ 作:仮面ライダーハードエボル
〝偉大なる航路〟の洗礼
〖──船はゆく。今日の天候は冬──時々春〗
静かに降り注ぐ冬の中、メリー号はゆっくりと進んでいた。そんな降り積もった船の上をルフィとウソップはしゃいでいた。
「出来たァ!!空から降って来た男、〝雪だるさん〟だァ!!!」
「はっはっはっは・・・・・・全く低次元な雪遊びだなお前のは!!!」
「何ぃっ!?」
「見よ!俺様の魂の雪の芸術っ!!〝スノウクイーン〟!!!」
「∑おおスゲェ!!よし、〝雪だるさんパンチ〟!!」バスッ!!!
「∑俺の〝スノウクイーン〟!?」
「何してくれとるんじゃおのれェー!!!」ボフッ!!!
「∑がーーーーッ!!!〝雪だるさーーん〟ッ!!!」
「何でこの雪の中を元気にはしゃげるのよ・・・?」
互いに最高傑作を壊された2人はそのまま雪合戦に突入したのを見て、中で毛布にくるまってたナミは呆れていた。
「ナミさん!恋の雪かきはいかほどに!?」
「雪が降やむまで続けて❤」
「イエッサ〜〜ッ❤」
「ヨサク、ジョニー!!お前らも確りやれよ!!!」
「「へーい!!」」
サンジはナミにいい様にこき使われながらヨサクとジョニーと共に雪かきを続けていた。
「おい君、この船に暖房設備は無いのかね?」
「寒いわ」
「∑うっさいわねあんた達!!客じゃないんだから雪かきでも何でも手伝いなさいよッ!!!」( º言º)
「〝ドライヤーフルボトル〟の力で動くドライヤー型温風機だ。これで船の中は暖かいぞ」
「おお!これは暖かいな!」
「最高ね!」
「暖か〜い・・・」
「ウチも癒される〜・・・」
「∑何快適な空間にしてんのよ!?暖かいけど!!!」
マカハゼの作った温風機で船内が暖かくなり、中にいたもの達は皆暖を取り始めた。
すると外からは雷の轟音も鳴り響た事でナミは戦慄した。
「今度は雷!?一体どうなってんのよここの天候は!!?さっきまでは暑いくらいポカポカだったのに!!!」
「確かに無茶苦茶だなこの海は。リヴァース・マウンテンの7つの磁場が天候を狂わせているとは言え限度があるだろ普通・・・」
クロッカスからだいたい聞いていたとは言え、実際体験してみればとんでもない海であった。これが〝海賊の墓場〟と呼ばれる所以と言うのも納得である。
そこでMs.ウェンズデーがナミに船が〝記録指針〟を見てない事に忠告をした。
「ところであなた、さっきから〝記録指針〟を見ていないけどこの船はちゃんと進んでいるの?」
「?何言ってんのよ?ついさっき方角は確認して・・・」
Ms.ウェンズデーに指摘されたナミは一応の意味で自身の〝記録指針〟を確認をした。
「あーーーーーーーーッ!!!」
そしてMs.ウェンズデーが忠告した理由をようやく理解し、慌てて外に出た。
「みんな!!急いで船を180度旋回して!!!」
「180度!?引き返すのか!!!」
「忘れもんでもしたのか?」
「オイ、まさか・・・」
「そのまさかよ!!船がいつの間にか反転して進路から
「ほんのちょっと〝記録指針〟から目を離しただけなのに!!?」
本来優秀の航海士であるナミなら絶対にありえないミスに慌ててナミは指示を出した。
「波に遊ばれたな」
「あんた本当に航海士?」
「・・・ッ!!」(ꐦ ˙-˙ )
「落ち着け・・・(汗)」
信用出来ない2人組の男女にバカにされてイラッとしてナミをマカハゼは落ち着かせた。
「ここはこういう海よ。風も波も空も雲も何一つ信用してはならない。唯一不変なのは〝記録指針〟の指針のみ!!おわかり?」
「だったらお前らも手伝えよ」ドゲシッ
「「あうッ!!!」」
温風機の前で全く動こうとしない2人をマカハゼは外に蹴飛ばし、自身も温風機を切ってカッコウとハニークイーンを連れて外に出た。
「ブレイスヤード右舷から風受けて!左へ180度旋回する!!!ウソップは
「任せろナミさん❤」
「人使いがあらい女だ」
「うるさい!!!」
急な指示に文句は出ながら船員たちは作業をこなしていく。しかし自身の命にも関わることなのでみんな真剣に取り組んでいた。
「おい待て、風が変わったぞ!?」
「うそっ」
「「「春一番だ」」」
「∑何で!?」
「兄ぃ起きて!!緊急事態だよ!!!」
「グガーー」
「兄貴が熟睡につき動けません!!」
「邪魔になるから船内にぶち込んどけェ!!!」
「イエッサー!!!」
このデタラメな異常気象にまともな作業が行えない。その上約1名戦力にならず誰もが慌てた。
「おい向こうでイルカが跳ねたぞ。行ってみようぜ」
「ルフィ船長、今それどころじゃないです!!!」
「波が高くなってきたぞ!」
「ナミさん、霧も深くなってきやがった!!」
「十時の方向に氷山あり!」
「何なのよこの海はァーーーー!!!」
初っ端から〝偉大なる航路〟の洗礼を受けた〝麦わらの一味〟は慌ただしく船の上を走り回る。
ガチャッ
「ん〜〜〜〜・・・・・・よく寝た・・・ん?」
熟睡したまま船室に投げ込まれていたが目を覚ましたゾロは外に出たら自分以外の全員がグテーと伸びていた。
そんなみんなを訝しげに見つめながら呆れてため息をついた。
「おいおい・・・いくら気候がいいからって流石にダラケ過ぎだぞ?ちゃんと進路はとれてるのか?」
全く役に立たなかったゾロの言い草に全員が殺意を抱いた。しかし溜まった疲労によって何も言えなかった。
「・・・何でコイツらがこの船に居るんだ?」
「遅ぉーーーーッ!!!」
「今そいつらの町に届けてるところなんだ」
「コイツらの?なんの義理もねぇだろ?」
「うん!無ぇよ!!」
ラブーンの腹の中で見た2人が何故か船にいるのに疑問を感じたが、ルフィが疑問に答えた。
ますます疑惑が増したゾロは2人の前に座りながら尋問を開始した。
「おーおー悪い事考えてる顔だ・・・。名前・・・なんて言ったっけ?」
「ミ・・・Mr.9です・・・」
「Ms.ウェンズデーよ・・・・・・」
「そう・・・どうもその名を初めて聞いた時から引っかかってたんだよ、俺は・・・」
「「!!?」」
「何処かで聞いたことあるような・・・ないような・・・まぁ何れにしろッ!!!」ゴンッ!!!×2
ニヤニヤと核心を突くような嫌な笑みで2人を問い詰めていくゾロの後頭部に衝撃が来た。
「・・・あんた今までのんびりと寝てたわね!起こしても起こしてもグーグーと・・・!!」
「ちょっと反省してくんない、兄ぃ・・・?」
「あァ!?」
ナミとカッコウにしこたま殴られたゾロは痛みに俯いていた。自業自得である。
「気を抜かないでみんな!!まだまだ何が起こるかわからない!!!」
ゾロをシバいたことで少し気分が晴れたナミは未だに疲労が残る船員たちに激を飛ばした。
「今やっとこの海の怖さが認識できた。〝偉大なる航路〟と呼ばれる理由が理解できた!!この私の航海術が一切通用しないんだから間違いないわ!!!」
「・・・あの〜・・・そんなことを自信満々に言われても安心できないんですけど・・・」
「右に同じ・・・」
ハニークイーンとウソップの最もな指摘を受けながらもナミは不敵な笑みを見せた。
「大丈夫よ!!それでもきっと何とかなる!!その証拠に・・・ホラ!!1本目の航路が終わった」
ナミが見つめる先にはサボテンのように丸っこい形をした大きな山の影。まだ1時間ほどかかる距離だが確かにみんなの目にも見えていた。
「島だァ!!!」
「サボテン見てぇな山だぞ!!?」
「ここがウイスキーピーク!!!」
「良かった!!無事に着いた!!!」
無事にたどり着いたことに安堵したMr.9とMs.ウェンズデーの2人は船の欄干の上に立ち、ルフィたちに不敵な笑みを見せた。
「それでは俺たちはこれで!!」
「送ってくれてありがとう、ハニーたち!!縁があったならまたいづれ!!!」
そう言って船から飛び降り、島の方へ泳いで行った・・・・・・。
「行っちゃった・・・」
「結局なんだったんだあいつら?」
「ほっとけ!!上陸だァーー!!!」
最後まで謎のままだった2人を無視してみんな島に入る準備に取り掛かった。
「・・・・・・」
しかしマカハゼは望遠鏡を覗きながらサボテンの岩を見つめていた。
(こりゃぁ・・・油断は出来ないようだな・・・・・・)
その望遠鏡に映るサボテンの山には棘の部分の一つ一つがMr.やMs.と書かれた無数の墓標だったのだから・・・。