ONE PIECE  ~地球外生命体の転生者~   作:仮面ライダーハードエボル

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偉大なる槍

side:ドリーの家

 

 

「ガババババ!!お前達には助けられてしまったな。何か礼をしたいが・・・」

 

 

「ゲギャギャギャギャ!!己の首に懸かった賞金の事などすっかり忘れてたわ!!!」

 

 

バロックワークスの襲撃を退けたルフィ達は全員ドリーの家に集まり、それぞれ怪我の手当をしていた。

 

そこでマカハゼは今現在の自分達の状況とドリー達が狙われた理由を正直に伝えた。偶然とはいえ、彼らを巻き込んでしまったのは事実だから。

 

 

「いや、元々あんたらが狙われるきっかけは俺達のせいだからな。だからせめてもの詫びで船の酒を全部置いていくよ・・・少ねぇだろうけど」

 

 

「おお!それはありがたい!!」

 

 

「それなら遠慮なくいただこう!!!」

 

 

マカハゼからの詫びで酒を全部貰えることになったドリーとブロギーは上機嫌に笑ったが、ゾロは少し不貞腐れていた。

 

そんなゾロをカッコウが窘めたり、1番重症を負ったルフィにハニークイーンが包帯を巻いたり、ウソップ達はMs.ゴールデンウィークからかっぱらった煎餅を食べたりとそれぞれ寛いでいた。

 

しかしそんな中、ビビだけはその中に交じる事なく暗い顔を下に向けていた。

 

マカハゼの言った通り狙われたのは自分達・・・特に自分自身が原因だった。無関係だった人達を次々に巻き込んでしまった罪悪感が今のビビに満ちていた。

 

 

「ちょっとどうしたの、ビビ?そんな暗い顔をして?」

 

 

「少し・・・不安になってきたの。マカハゼさんの言った通り本を辿れば全部私の「そんなこと言わないの!!」∑痛いッ!!!」

 

 

自責の念をこぼし始めたビビにナミは頬を抓る事で辞めさせた。

 

 

「そうだぞ、ビビ!!何をそんなにしょげてんだ?」バリッ

 

 

「俺達は海賊だ。そんな所まで気をまわす必要はないぞ」バリッ

 

 

「ルフィ船長とマカハゼの言う通りよ」バリッ

 

 

「巻き込んだってのも今更だしな」バリッ

 

 

「全くよ」バリッ

 

 

「案外美味ぇな、煎餅」バリッ

 

 

「だね」バリッ

 

 

「クェッ!」バリッ

 

 

「∑せめて煎餅を食い終わってから言えやッ!!!」ガボーン!!!

 

 

「「・・・・・・(汗)」」

 

「・・・1人でも誰か貴女を恨んでる?」

 

 

煎餅を食べながら気にするなと言うルフィ達にツッコミを入れるウソップ。そんな彼らを呆れながらナミは誰も恨んでないと言った。

 

全ては偶然が重なった起こった事。誰かを恨むなんて見当違いだと言ってくれるみんなにビビの心は少し救われていた。

 

そして騒ぐ彼らをよそにナミ達から〝記録指針〟のことを聞いてたゾロが険しい顔で呟く。

 

 

「しかし・・・次の島のログが1年ってのが深刻だな」

 

 

「そうよ!笑い事じゃないのよ、本当に」

 

 

「それを何とかしてくれよ、おっさん達」

 

 

「バカを言え。ログばかりは我らでもどうにも出来ん」

 

 

「じゃあマカハゼ!お前の科学でパパっと・・・」

 

 

「無理だ。いくら俺の科学でも地理や海図、気象情報に航空写真と言ったデータがない以上、どうすることも出来ん」

 

 

「さりげなく聞いた事の無い単語も出てきたわね・・・(汗)」

 

 

「せめて〝永久指針〟があればなぁ・・・」

 

 

リトルガーデンで1年の足止め。このまま1年ログが溜まるのを待ち続けたらアラバスタ王国は無事ではすまない。

 

そんな頭を抱えて困り果てる一同に、場の空気を読まない陽気な声が響いてきた。

 

 

「っは──────っ!!!ナミさ〜〜ん!!カッコウちゃ〜〜ん!!ハニークイーンちゃ〜〜ん!!ビビちゃ〜〜ん!!ミキータちゃ〜〜ん!!!あとオマケども!!無事だったんだねェ〜〜〜〜っ❤❤よかった〜〜〜〜」

 

 

いつも通りのバカ高いテンションで出てきたサンジに一味から「あ」の声が上がる。たった数時間だが色々とあった為、存在自体を忘れかけていた。

 

 

「よー、サンジ〜!!」

 

 

「あの野郎、助けにも来ないで今頃現れやがった」

 

 

呑気にやって来るサンジに安堵する者や怒り心頭の者が半々に別れていた。そんな一同の元に駆け寄ったサンジは巨大な岩に凭れ掛かるドリーとブロギーを見て目を開かせた。

 

 

「∑ンなんじゃこりゃァ!!!お前らがMr.3とMr.6かァ!!?」どきっ!

 

 

「ちょっとサンジ君!何でMr.3とMr.6の事を?」

 

 

「うほうっ❤ナミさんにミキータちゃん、君たちはなんて刺激的なんだっ❤」

 

 

声を掛けてきたナミに目を向ければ、ミキータはMr.6の罠の地雷の爆破で服が所々焦げて肌がかなり露出していた。

 

 

そんなナミとミキータにサンジは自分の上着とシャツを被せ、 先程までの自分の行動を説明した。

 

 

「じゃあさっきまで・・・Mr.0(ボス)と会話をしていたの・・・・・・!?」

 

 

「まァねェ・・・俺を完全にMr.3と思い込んでたし・・・そのお陰で俺達の今後に関わる情報も聞けたし・・・まぁコレは後で話すよ」チラッ

 

 

「?」

 

 

サンジはマカハゼをチラ見してはぐらかした。マカハゼは少し気になったて聞こうとしたが、それより早くビビがサンジに確認した。

 

 

「じゃあ私達はもう死んだ事になってるの!?」

 

 

「あぁ・・・!そう言っといた」

 

 

「これでせっかく追っ手が来ないのに肝心な俺らが此処を動けねェなんて!!!」

 

 

「本っ当にこれだけはどうも出来ねぇよ・・・」

 

 

「動けねェ?まだこの島に何か用があるのか?せっかくこういうモンを手に入れたんだが・・・」

 

 

この島から出れないと嘆く一味を不思議そうに見ながらサンジは〝永久指針〟を取り出した──それも〖アラバスタ〗と書かれている物だった。

 

いきなり希望の光が舞い込んだ事でそれを見たサンジ以外(ヨサクとジョニーも除く)一味全員がぎょっとした顔で見つめた。

 

 

「!!!?」×9

 

 

「・・・・・・・・・え!?なに?(汗)」

 

 

「「「アラバスタへの〝永久指針だァーー!!!〟」」」

 

 

「やったァーー!!!」

 

 

「これで出航できるわァーー!!!」

 

 

呆然となるサンジを置き去りに一味は喜びの歓喜をあげで騒ぎ始める。

ビビは感激のあまり人目を忘れ、サンジに抱きついて礼を言うほどだった。

 

 

「ありがとうサンジさん!!1時はどうなるかと・・・!!!」

 

 

「❤いや・・・いや・・・どういたしまし・・・てへ❤そんなに喜んでもらえるとは・・・❤」

 

 

「よっしゃー!!煎餅パーティーだァー!!!」

 

 

「あと3枚だからパーティーは出来ねぇぞ」

 

 

「そんな事やってる場合じゃないでしょ、急ぐわよ船長!!」

 

 

喜びの余りそのまま宴に移行しようとしたルフィにナミが待ったをかけた。移動の手段が見つかった以上、長居は無用だ。

 

一味は立ち上がり直ぐに船に向かう準備を始め、ルフィ達はドリーとブロギーに別れの挨拶をしたりしていた。

 

 

「じゃあ丸いおっさんに巨人のおっさん!!俺達行くよっ!!!」

 

 

「そうか・・・まァ・・・急ぎの様子だ」

 

 

「残念だが止めやしねェ・・・!!国が無事だといいな」

 

 

「ええ、ありがとう」

 

 

過ごした時間は半日にも満たない。しかし、100年ぶりに濃い体験を過ごせた彼らは満足気にビビに励ましの言葉を送った。

 

見た目は恐ろしいがお人好しな、この世で身も心が最も大きい海賊達にルフィ達も感謝の言葉を述べる。

 

 

「じゃあな〜〜!!!」

 

 

「師匠っ!!俺はいつか!!エルバフへ行くぜ!!!」

 

 

「願わくば次この島に来る時もそのまま決闘を続けてくれよ」

 

 

すっかり巨人に憧れ、すっかり師匠呼びしているウソップは何度も振り返って別れを告げ、マカハゼはまた会いたいと思ってその言葉をかけた。

 

最後にゾロとサンジは狩勝負の話をしながら去って行き、彼らの声が聞こえなくなった所でドリーとブロギーは決意の目を海に向けた。

 

 

「・・・・・・友の船出だ」

 

 

「あぁ・・・放ってはおけん。東の海には魔物がいる」

 

 

ゆっくりと立ち上がった巨人達は自分達の武器を手に取る。

 

100年間使い続けた事で刃こぼれし、錆び、何時壊れても可笑しくない相棒達を持って、恩人達の向かう先を見た。

 

 

「この戦斧(おの)とこの剣も寿命か・・・」

 

 

「未練でも?」

 

 

「未練ならあるさ。共に100年戦い続けた戦斧(相棒)だ・・・だが、あいつらのためなら惜しくはない!!!」

 

 

「決まりだな」

 

 

そう言って巨人達は互いに不敵な笑みを浮かべ、ルフィ達の出る海岸へ向かった。

 

 

 

 

 


 

side:ゴーイングメリー号

 

 

「え〜、ウチら3人で厳選に審査した結果・・・」

 

 

「「この狩勝負は紙一重で引き分けです!!!」」

 

 

「「∑納得出来るかぁっ!!!」」

 

 

マカハゼ達はメリー号で船番をしていたヨサク達と合流し、出航の準備をしていた。

 

その途中、恐竜の獲物を持ってきたゾロとサンジは『八咫烏』に審査をしてもらった結果、引き分けになった。

 

その結果にゾロとサンジは不満を爆発させるが、厳選に審査した『八咫烏』の意見は曲がらない。

 

 

「いや兄貴達、そんな事言っても結果は結果ッスよ」

 

 

「いいやダメだ!勝負に引き分けはねェっ!!!」

 

 

「その通りだ!!この勝負は俺の勝ちのハズ!!!(怒)」

 

 

「ああ!?俺に決まってんだろ!!!(怒)」

 

 

「いいじゃねェか。どっちも美味そうだ」

 

 

「「∑テメェは黙ってろっ!!!」」

 

 

(マンモスとかはいなかったのか・・・・・・?)

 

 

肉が食えればそれでいい船長の元も子も無い言い分にゾロとサンジはツッコミを入れ、マカハゼはどうせならマンモスがよかったと心の中で呟いた。

 

 

「あんたら何時までやってんの・・・どうせ全部は載せきらないんだから必要な分だけ切り出して、船を出すわよ!!」

 

 

「はーい、ナミさん❤」

 

 

「なぁカッコウ」

 

 

「もう終わった事だから」

 

 

「さっさと準備しろ」

 

 

「・・・・・・」

 

 

カッコウに言われ、マカハゼの出航の手伝いの催促を促されたゾロはやっと準備に取り掛かった。

 

他の者達も錨を上げ、帆を張ったり等の準備も進め、メリー号は出口の海岸へ向かった。

 

 

「このまままっすぐ進めば、島の東に出れるんだって」

 

 

「おい、もっと肉載せれなかったのか?」

 

 

「バカ、無理だ。これ以上は保存しきれねェ」

 

 

「船を沈める気か」

 

 

「・・・・・・」

 

 

出航した後にそんなバカ発言をする船長に何人かツッコミを入れる中、マカハゼは東の方向を難しい顔をしながら見ていた。

 

 

「どうしたの、マカハゼ?」

 

 

「あの巨人達の気配が海岸に感じる・・・それはいい。問題は・・・何かラブーンと似たデカイ《声》を感じるんだよなぁ」

 

 

「・・・いやいやいやいや。流石にラブーンと同じデカいのがそう簡単にいるわけねぇだろ?」

 

 

「そっそうよ!流石にそんな大物が島の近くにいるわけないわよ!!」

 

 

マカハゼの聞いた《声》の報告を受けたウソップとナミはラブーンサイズがそう簡単にいてたまるかと否定した。

 

そんな会話をしていたら何時の間にか島の出口の海岸に立つ2つの巨影が見えた。

 

 

「あ!あれおっさん達だ!!」

 

 

「マカハゼの言う通り見送りに来てくれたんだ!!」

 

 

最後まで気のいい奴らだとルフィ達は笑みを浮かべるが何処か覚悟を決めた雰囲気に疑問を浮かべる。

 

マカハゼはそんな彼らを見て何かがあると察し、成り行きを見守る事にした。

 

 

「この島に来たチビ人間達が・・・」

 

 

「次の島へ辿り着けぬ最大の理由がこの先にある」

 

 

「お前らは決死で我らの誇りを守ってくれた」

 

 

「ならば我らとていかなる敵が来ようとも」

 

 

「友の海賊旗(誇り)は決して折らせぬ!!!」

 

 

「我らを信じてまっすぐ進め!!!たとえ何が起ころうともまっすぐに!!!」

 

 

2人の発する闘気に誰もが息を飲み、マカハゼは確信する。やはりこの先に何かがいる、それを彼らが取り払うつもりでいる事を。

 

 

「・・・・・・・・・わかった!!まっすぐ進む!!!」

 

 

「お別れだ」

 

 

「何時かまた会おう」

 

 

「必ず」

 

 

彼らの気迫にルフィは汗は流しながら頷く。彼らを信じてただ前に船を進め、海原へ出る。

 

暫く進んだその時、メリー号の進む先の海が突如盛り上がり、そこに巨大な2つの光が〝麦わらの一味〟の乗るメリー号を睨む。

 

 

「∑ちょっとォ!!何なのよあれェ!!?(泣)」

 

 

「マジでなんかいたァ!!!(泣)」

 

 

突如現れた存在に恐れる者が出る中、ドリーとブロギーは互いの得物をゆっくりと構えだした。

 

 

「出たな、〝島食い〟!!!」

 

 

「道は開けてもらうぞ、エルバフの名にかけて!!!」

 

 

盛り上がる水が完全に落ち、顕になったのは大口を開ける飛び出た大きな目が特徴の赤い魚。マカハゼもその姿に見覚えがあるが、それは小さい鉢の中での話だった。

 

 

「なんじゃありゃあ〜〜!!!」

 

 

「かっ海王類!!?」

 

 

「デカいにも程があるだろーが!!ラブーンといいこの星の生態系はどうなってんだァ!!!」

 

 

〝偉大なる航路〟の双子岬で会ったラブーンと引けを取らないデカさにマカハゼは思わず疑問をぶつけ、他のクルーもパニックになり始めた。

 

 

「舵きって!!急いで!!食べられちゃう!!!」

 

 

「何だ、こいつは・・・巨大な・・・!!金魚か・・・!?ん?巨大金魚・・・!?どっかで聞いたような・・・!!?」

 

 

「オイ長鼻!!止まってないで早く動け!!!」

 

 

「ジェムの言う通りよ!!ウソップ、あんたも早く「だめだ!!!」はァ!?」

 

 

「まっすぐ進む!!!そ・・・そうだろ、ルフィ!!!」

 

 

「うん、もちろん」

 

 

皆が逃げようと動くなか、ウソップとルフィが前に進む意思に女性陣は有り得ないという顔をしていた。

 

 

「バカ言わないで!!今回はラブーンとは違うのよ!!?」

 

 

「そうよ、ルフィ船長!!このままじゃ飲み込まれて終わりよ!!!」

 

 

「わかってるよ、騒ぐなよ。最後の煎餅やるから」

 

 

「∑いるかァ!!!」

 

 

「早く船を動かさないと私達」

 

 

「お前ら・・・諦めろ」

 

 

ナミとハニークイーンが必死でルフィを説得しようとしている中、ゾロが腕を組みながら寛ぎながらそう言った。

 

 

「ウソップはともかく、こうなった以上俺らの船長は意見を曲げねェだろ」

 

 

続いてマカハゼも既に静観のモードに入ってるのを見て女性陣や『八咫烏』達も観念した。

 

ナミとハニークイーンはルフィから残りの煎餅を受け取り、涙を流しながら噛じる。何故か固いハズの煎餅が柔らかく、しょっぱく感じるのは気のせいではないかもしれない。

 

 

「おいルフィ!巨人達(あいつら)は信頼出来るんだろうな!!?」

 

 

「うん」

 

 

「マジか〝麦わら〟!!普通ここは逃げるべきだろ!?」

 

 

「マジ」

 

 

「正気!?本当にあの怪物に突っ込むの!!?」

 

 

「ダメ・・・もう間に合わないっ!!!」

 

 

「「「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ!!!(泣)」」」

 

 

悲鳴をあげる一味を乗せたメリー号はまっすぐ怪物の口の中へ進んで行く。

 

そんな怪物の口の中へ自ら進む船を見つめながら2人の巨人は懐かしそうに小さく笑っていた。

 

 

「育ちも育ったり〝島食い〟。この怪物金魚め」

 

 

「驚くのはこいつのデカさだけじゃない・・・その辺の島を食い潰して出す、こいつのフンのデカさと長さよ」

 

 

「・・・・・・確か・・・〝何も無い島〟という名の巨大なフン・・・」

 

 

「ゲギャギャギャギャギャ・・・昔、大陸と間違えて上陸しちまった事を覚えている・・・!!」

 

 

昔話を語り合いながら武器を持ち上げて構える。いつか見た光景、過ぎ去った日々、100年続けた命懸けの決闘で色褪せていた日々が今になって脳裏に駆け巡っていく。その理由は間違いなく彼らのせいだ。

 

 

「懐かしい冒険の日よ」

 

 

「奴らを見ていると、どうも思い出す・・・!!」

 

 

武器を構えて力を入れる彼らの傷口から軽く血が溢れ出す。彼らが繰り出すのは若き海賊〝麦わらの一味〟への救いであり、これからの苦難を迎える後輩達へ贈る手向けであった。

 

 

「我らに突き通せぬものは〝血に染まらぬ蛇〟のみよ」

 

 

「エルバフに伝わる巨人族最強の〝槍〟を見よ・・・!!!」

 

 

グゴゴゴ・・・

 

 

巨人達が見据える先でメリー号が〝島食い〟の口の中へ消える。

 

しかし、周囲が闇に包まれてもウソップは恐怖に震えながらもまっすぐと叫び続ける。

 

 

「まっすぐ!!!まっすぐ!!!」

 

 

「何言ってんの!?もう食べられちゃったわよ!!!」

 

 

「まっすぐ!!!まっすぐ!!!」

 

 

「まっすぐまっすぐ♪」

 

 

「∑そこォ!!リズムに乗るなァ」

 

 

巨大金魚の奥へ進みながらもルフィもまっすぐと叫び、マカハゼも明るく行こうとリズムに合わせて言う。

 

そして次の瞬間、メリー号は暗闇の世界から光の世界へと飛び出していた。

 

 

「「〝覇国〟!!!!」」

 

ドゴォォン!!!

 

 

〝麦わらの一味〟を飲み込んだ巨大金魚の体に大きな穴が開き、メリー号を傷つける事無く外の世界に開放される。

 

 

「うーーっほーーっ!!!」

 

 

「振り返るなよ!!!行くぞ、まっすぐ〜!!!」

 

 

「フォーーーーっ!!!」

 

 

キラキラと海の飛沫が空を舞うメリー号を照らすその光景はまるで1つの芸術のように映っていた。

 

 

「でけェ・・・・・・!!!なんてでっけェんだ!!!!」

 

 

「海ごと・・・斬った・・・これが・・・エルバフの・・・うう・・・戦士の力・・・!!!スゲェ!!!」

 

 

「おいゾロ!!この技を修得してらよ・・・もっとスゲェ事出来そうじゃねェか!!?」

 

 

「ああ・・・確かに面白そうだ・・・・・・!!!」

 

 

人間の常識では測れない威力にルフィは奮え、ウソップは感動の涙を流し、ゾロとマカハゼはこの大技を必ず手にすると誓った。

 

100年連れ添い、役目を果たして散った武器(相棒)を掲げたこの世で最も偉大なる海賊達は、若き海賊達を豪快に笑いながら送り出した。

 

 

「「さァ行けェ!!!!」」

 

 

「ゲギャギャギャギャギャギャ!!!」

 

 

「ガババババババババ!!!」

 

 

〖その昔──巨兵海賊団という暴れ者共が海にいた〗

 

〖それを率いる二人の海賊頭──〝赤鬼のブロギー〟と〝青鬼のドリー〟の力は特に凄まじく〗

 

〖もはや普通の人間の力では太刀打ち出来ぬと半ば野放しにされたこの海賊団の進撃に〗

 

〖終止符を打ったのはなんと・・・たった1人の小さな女の子であったという──〗

 

 

──今日の頭達の狩りは本当に凄かったな!!!

 

 

──おう!!目に焼き付いて忘れられねぇよな

 

──あのバカデケェ海王類を1()()1()()()()仕留めちまうんだからな!!!

 

 

──我らエルバフの巨人族といえどそんな事が出来るのは頭達だけだァ!!!

 

 

──ガババ!確かにあれは俺達の生涯の中でも

 

 

──ああ!!1番の大物だった

 

 

──・・・・・・

 

──それはどっちが大きかったの?

 

 

──どっ・・・

 

 

──ちが?

 

 

 

〜数日後〜

 

 

 

──見ろ!!ブロギーよ!!!俺の方が少しばかりでかいようだな!!!

 

 

──ぬかせ!!俺の方が3cmでかいわ!!!

 

 

──何をォ!?

 

 

──何だァ!!!

 

 

──お頭達、やめてくれェ〜〜!!

 

 

 

〜そして現在〜

 

 

 

「全てあれから始まったんだよな・・・」

 

 

「狩勝負・・・すっかり忘れてたわ」

 

 

ゾロとサンジの狩勝負の話を聞いた2人は自分達の決闘の理由を思い出した。

 

今にして思えばなんとも下らい理由──しかし、それでも譲れないものだった。

 

 

「ところでブロギーよ・・・どうしても1つ思い出せない事がある」

 

 

「いや、実を言うと俺もだ・・・(汗)」

 

 

2人がもう1つ何かを忘れている事に気づいて必死に思い出そうとする中、〝真ん中山〟が噴火した事で2人は直ぐに決闘を始めた。

 

 

「あ、〝真ん中山〟・・・」

 

 

「まぁよい!!とにかく決着をつけるぞ!!!」

 

 

「おお!!考えるのはそれからだ!!!」

 

 

バキッ!!!

 

 

〖──それは遠い昔の出来事〗

 

 

 

 

 

 

 

 

〜END〜

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