ONE PIECE  ~地球外生命体の転生者~   作:仮面ライダーハードエボル

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科学が起こす奇跡の桜編
医者探しへ


side:メリー号

 

 

リトルガーデンを抜け、〝麦わらの一味〟はアラバスタ王国へ向かう。

 

思いもよらない出逢いを果たしたウソップとルフィは、肩を組んで騒いでいた。

 

 

「みんな!!いつか俺は行くぞ!!エルバフへ!!戦士の村へ行くぞ!!!」

 

 

「よしウソップ!!必ず行こう!!いつか巨人のおっさん達の故郷へ!!!」

 

 

「エ〜〜ル〜〜バフバフ〜♪エ〜〜ル〜〜バフバフ〜♪みんな〜デカいぞ♪巨人だし〜♪」

 

 

「どんな歌だよ」

 

 

「元気ね、あいつら・・・今日は本当に色々あったから疲れた・・・少し休みたいから指針見てもらっていい?」

 

 

「まぁ仕方ないさ。指針を見て進むくらいなら任せて少し休め」

 

 

「ありがと・・・」

 

 

興奮で騒ぐルフィ達を呆れつつ、マカハゼに指針を任せたナミは少し怠そうに思案顔になっているビビを見た。

 

 

「これでやっと・・・アラバスタ(故郷)へ帰れるわね」

 

 

ナミがビビに微笑むと、彼女は同意するように頷く。

 

偶然が重なった事で想像より早く先へ進む航路が見えた。あとはただまっすぐ先へ進むだけ。

 

 

「ま、もっともアラバスタへの航海が無事に済めばの話だけど」

 

 

「ええ・・・私は、きっと帰らなきゃ・・・だって今、国を救う方法は・・・」

 

 

そう答えかけたビビの表情は悲痛に歪む。

 

彼女が思い出すのは潜入する切っ掛けとなった護衛隊長イガラムとの会話。

 

何があっても必ず生きてアラバスタ王国に戻る。たとえ何があっても、どこの誰が死のうと、たった1人になっても、そして真実を伝える。それだけが国を救う唯一の手段。

 

 

「必ず生きて、アラバスタへ・・・・・・!!!」

 

 

「そこまでお前が力む事はないだろ」

 

 

「キャハハハ!!全くその通りよ」

 

 

するとそこへジェムとミキータが近寄ってビビにそう告げた。

 

 

「Mr.5・・・Ms.バレンタイン・・・」

 

 

「お前はたった13でバロックワークスに乗り込んだバカだろ?」

 

 

「そんなあなたがここまで来たんならもう最後まで進むしかないでしょ?」

 

 

「国盗りの片棒を組んだ俺達の言えた事じゃねェが・・・お前の命を守るのが俺らの仕事だ」

 

 

「あなたは気楽に構えてればいいのよ」

 

 

ビビの天然に巻き込まれでここにいる2人はビビに気遣うようにそう伝えた。

 

「その2人の言う通りさ、ビビちゃん。更に俺がいる!!本日のリラックスおやつ、プチフールなどいかがでしょう。お飲み物はコーヒー、紅茶どちらでも・・・」

 

 

「サンジさん・・・」

 

 

ジェムとミキータに同意するようにサンジも近づき、女性陣に茶菓子を差し出す。いつも通りの気安さを見せるサンジに、ビビはそれを受け取って笑った。

 

しかし、差し出された茶菓子を至近距離から見つめるルフィとウソップに困り顔で固まった。

 

 

「「うまほー!」」

 

 

「!」

 

 

「ルフィ船長ー、ウソップー、あなた達の分はこっちよ!!」

 

 

「「うおおおっ!!!」」

 

 

ハニークイーンの呼び掛けに走っていく2人にナミ達は思わずため息を吐く。

 

方針が決まった事で各々が思う様に時間を過ごしていた。サンジもMr.0(ボス)から得た情報の共有の為に船首付近まで行ったマカハゼの元へ向かおうと歩いた。

 

 

(この情報はあいつにも伝えねぇとな・・・)

 

 

しかし、後ろから人が倒れる音とビビとミキータとジェムの叫びが響いた。

 

 

「ナミさん!?」

 

 

「ちょっと!!どうしたのよ!!?」

 

 

「誰か来てくれェ!!航海士が倒れたァ!!!」

 

 

振り向けばこの船の麗しい美女、航海士のナミが苦しそうに息をしながら真っ赤な顔で倒れていた。

 

 

 

 

 


side:船室

 

 

「ナビざん死ぬのがなァ!!!?なぁビビぢゃん!!マガバゼェ!!!」

 

 

「まだ分かんねぇから静かにしろ。病態に響く」

 

 

マカハゼは泣き喚くサンジを窘めながら自作のパソコンにデータを入力し、ビビやミキータ、ハニークイーンがナミを看病していた。

 

 

「恐らく──気候のせい・・・。〝偉大なる航路〟に入った船乗りが必ずぶつかるという壁の1つが、異常気象による発病・・・・・・!!!どこかの海で名を上げた屈強な海賊でも、これによって突然死亡するなんて事はざらにある話」

 

 

乏しいビビの知識ではナミの症状に該当する病気はわからず、その対処法もとれずに唇を噛む。

 

それならと一同はゾロ達『八咫烏』に進路を任せ、パソコンを弄るマカハゼに目を向けた。

 

 

「マカハゼさんは医学をかじってるの?」

 

 

「残念だが全くの専門外だ。俺はこのパソコンに〝東の海〟で仕入れた医学に関するデータを入力している。ナミの症状に関するデータを検索する為に少しでもお前ら女性陣に触診させてんだ」

 

 

「科学スゲェ・・・」

 

 

「分かった。もう少し調べてみる」

 

 

マカハゼと女性陣が調べている間、後ろの男達は肉食えば治るとか腐りかけは男達に食わせてるとか馬鹿な会話をしていた。

 

 

「にしても病気ってそんなに辛いのか?」

 

 

「「「いやそれはかかった事ないし」」」

 

 

「∑あなた達何者なのよ!?」

 

 

「頑丈が取り柄のバカだろ?」

 

 

バカは風邪をひかないを地で行く男達を無視し、マカハゼは検索を続けた。

 

 

「辛いに決まってるじゃない・・・!!40度の高熱なんて・・・そうそう出るもんじゃないわ!!もしかしたら命に関わる病気かもしれないわ!!!」

 

 

「「「∑ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!?」」」

 

 

「だから静かにしてって言ってるでしょ!!!(怒)」

 

 

「∑俺は騒いでねェ〜〜!!!」

 

 

キレたハニークイーンが騒がしい男達を黙らせる為にトロトロの能力で拘束して黙らせた。その直後、ミキータがナミの脇腹から痣を見つけた。

 

 

「〝ベストマッチ〟!航海士のお腹に痣みたいなのがあったわ」

 

 

「よし、それだけでも十分な手掛かりだ。どの道このまま後悔するのは危険だし、何処か近くの島を探して医者に見せ「・・・・・・だめよ」るん?」

 

 

マカハゼが今後の方針の提案をしいるマカハゼに待ったをかけたのは、寝ていなければいけないハズのナミだった。

 

ムクリと起き上がったナミはしんどそうな目を向けながらデスクに指をさす。

 

 

「え・・・!?」

 

 

「おっおい、ナミ!?」

 

 

「おーーっ、治ったーーっ!!!」

 

 

「∑いや、治るかっっ!!!」バシンッ

 

 

「ハニークイーン・・・私のデスクの中に新聞が・・・それをビビに・・・」

 

 

「わかった!」

 

 

ハニークイーンはデスクから新聞を取り出してビビに渡した。最初は訝しげに見ていたビビの顔は見る見るうちに青ざめていく。

 

 

「そんな・・・!!!」

 

 

「おい何だ、どうした??」

 

 

「アラバスタの事か!?ビビちゃん!!」

 

 

「そんなバカな・・・!!」

 

 

新聞に書かれていたのはアラバスタ王国の国王軍60万のうち、30万が反乱軍40万へ寝返ったというものだった。

 

元々は国王軍60万、反乱軍40万の鎮圧戦だったのがこの一件で一気に形成が変わり、このままでは状況は更に悪化する。

 

 

「これで暴動は本格化するな。にしてもこの日付は・・・・・・」

 

 

「3日前の新聞よ、それ・・・ごめん。ビビに見せたら余計な不安を与えると思って」

 

「・・・・・・分かった、ルフィ?」

 

 

「・・・・・・!大変そうな印象を受けた」

 

 

「そうよ。思った以上に伝わってよかったわ」

 

 

能天気なルフィでさえもそういう印象を与えたこの事件に他の者達も息を飲んだ。

 

しかしルフィは、未だにフラフラの状態のナミをジッと見ていた。

 

 

「でも、お前医者に見てもらわないと」

 

 

「平気。その体温計壊れてんのね・・・40度なんて人の体温じゃないもん、きっと日射病かなんかよ。医者になんてかかんなくても勝手に治るわ・・・・・・とにかく今は予定通りに・・・・・・」

 

 

「無理をするな、アホ。病人はしっかり寝てろ」

 

 

明らかに無理をして外に出ようとしているナミを寝かせ、マカハゼはパソコンを持って外に出た。

 

甲板には船の進路を主にゾロに任せた筈なのに〝永久指針〟を持っているのはカッコウで、肝心のゾロはヨサクとジョニーに稽古をつけていた。

 

 

「一応聞いておくが・・・俺はゾロに頼んだよな?」

 

 

「あー、それが──」

 

 

カッコウ曰く、最初はゾロが指針を見ていたがよく見ればゾロは指針ではなく、船の前に浮いている大きい雲を見ていた。

 

カッコウ達は指摘したがゾロ本人は雲を見てれば問題ないと謎理論を言うだけなので仕方なく無理やり変わったとの事だ。

 

 

「──という訳です」

 

 

「迷子は何をさせても迷子になるのか」

 

 

ゾロの謎感覚に呆れたマカハゼは取り敢えず周囲には何にも問題か確認していたら、結局ナミは外に出てきた。

 

そして、その肝心のナミはフラつきながらもメリー号の進行方向をじっと見つめていた。

 

 

「!寝てろって言った筈「空気が・・・・・・変わった・・・」は?」

 

 

「空気って・・・何も変わらない晴天だけど?」

 

 

何も変わらない晴天に奇妙な事を言うナミ。疑問を浮かべるマカハゼとカッコウの視線を無視し、船を動かせと指示を出した。

 

 

「本当に変わったのか?」

 

 

「いいから・・・みんなを呼んで」

 

 

苦しそうでありながらも何かを貫く様な真剣な目にカッコウは息をのみ、マカハゼはすぐに指示を出した。

 

 

「おいお前らァ、仕事だ!!出て来い!!!」

 

 

「何だ?野郎の指示じゃやる気出ねぇよ」

 

 

「黙って動け!シートについて風を右舷から受けろ、ナミの指示だ」

 

 

「「うぃーっ」」

 

 

マカハゼの号令を聞いた男衆は即座にメリー号の進路を変える。何も起きてないのに進路を変える急なナミの指示にサンジが質問する。

 

 

「何事だいナミさん、波も静かで気持ちのいい天気だぜ?」

 

 

「嵐」

 

 

「!」

 

 

「真正面から・・・大きな嵐がやって来る。・・・・・・多分ね」

 

 

どこか確信めいた物言いをするナミに一同は?を浮かべる。そこでルフィがナミの額に手を置いた。

 

 

「・・・・・・」ピタッ

 

 

「何?」

 

 

ジューーっ

 

 

「∑アチィっ!!!」

 

 

「「∑そこまで!!?」」

 

 

ナミの額に触れてルフィの手が余りの熱さに少し火傷し、それを見ていたサンジとウソップは驚嘆の声を上げた。

 

 

「熱いぞお前!!やっぱ船泊めて医者に行こう!!!」

 

 

「余計な事しないで!!これが私の平熱よ!!!」

 

 

「わかった、わかったから!!頼むからお前は本っ当に静かにしてろ!!!」

 

 

マカハゼがナミを抑えている間にメリー号は進路を大きく右に逸れて進む。

 

そこへ船室で新聞を見てどうするか悩んでいたビビが真剣な顔で一味の前に出て来た。

 

 

「みんなにお願いがあるの」

 

 

真剣な声にルフィ達は動きを止めてビビを見る。ビビは僅かに迷いを見せながらも、先程決断した想いを告げた。

 

 

「船に乗せてもらっといて・・・こんな事言うのもなんだけど今、私の国は大変な事態に陥っていて、とにかく先を急ぎたい。一刻の猶予も許されない!!だから、これからこの船を〝最高速度〟でアラバスタへ進めて欲しいの!!!」

 

 

ビビの決意に誰もがなんとも言えない顔になるがただ1人、ナミだけはニッコリと笑った。

 

 

「・・・・・・当然よ!約束したじゃない!!」

 

 

「・・・だったら、すくに医者のいる島へ行きましょう」

 

 

しかし次に出てきたビビの言葉に全員が目を見開き、にやりと笑った。

 

ナミの意図とは随分外れているが、一味が何よりも聞きたかった言葉だった。

 

 

「一刻も早くナミさんの病気を治して、そしてアラバスタへ!!それが、この船の〝()()()()〟でしょ!!?」

 

 

「そおーーさっ!!それ以上スピードは出ねぇ!!」

 

 

「いいのかビビ?お前は王女として国民100万民の心配をしないといけないんだろ?」

 

 

「そうよ!!だから早くナミさんの病気を治さないと」

 

 

「よく言った、ビビちゃん!!惚れ直したぜ俺ァ!!!」

 

 

「いい度胸だ・・・」

 

 

「「ビビのお嬢・・・!!」」( ̄^ ̄゜)グスッ

 

 

「適わねぇなァ・・・」

 

 

「キャハハハっ!!」

 

 

「ビビ・・・!!」

 

 

「私も頑張るわ!」

 

 

「いい決断だ・・・!!!」

 

 

一味が全員がビビの決断に異議を唱える事はなく、即座に医者探しの為に舵を取った。

 

 

「そうと決まれば・・・このままの方角──南へ進もう。微かだが、《声》を感じた」

 

 

「本当に便利だな、その力」

 

 

〝双子岬〟でラブーンの《声》を聞いて以来、周囲に感じる気配を人一倍強く察知出来るようになったり、相手の動きや思考の先読みする事が出来るよになった。

 

その力が何なのか今は分からないが、今後の海賊人生で必要不可欠になるのは間違いない。

 

実際マカハゼの《声》を聞く力を見ている者達はその言葉を信じ、マカハゼの指示した方角へ船を進める。

 

 

「気を使わせてごめんなさい、ナミさん・・・・・・。だからもうムリはしないで・・・・・・!」

 

 

「悪い・・・ビビ・・・・・・・やっぱ私・・・・・・ちょっとヤバいみたい・・・」

 

 

ナミはそれだけ口にすると緊張の糸が切れ、ビビの腕の中に倒れた。

 

倒れるナミを抱きとめたビビは急いで寝室に連れて行こうとしたその時、周囲を見ていたルフィが叫び声を上げた。

 

 

「∑オオ!!何だありゃあああ!!!!?」

 

 

ルフィの叫びを聞いた一同が振り向いたら、今まで見た事のない光景が映った。

 

黒々とした小さな島1つを包み込める程の巨大な竜巻が、メリー号の後ろにそびえ立っていた。まるで世界の終焉を現している様な光景は正に悪夢そのものだった。

 

 

「アレは・・・〝サイクロン〟!!?」

 

 

「でけェーーっ!!!」

 

 

雷が轟き、まるで全てを吸い込むブラックホールの様に風や海水を巻き上げる光景に悲鳴が上がる。

 

ビビとマカハゼもその光景に目を奪われていたが、すぐにある事実に気づく。

 

 

「ちょ・・・ちょっと待って、あの方角は・・・」

 

 

「この船が進んでいた方角じゃねェか!!?」

 

「あのまま進んでたらこの船もあっしらもお陀仏ッスよ!!」

 

 

「ギリギリセーフだな、本当に!!!」

 

 

危機的状況を奇跡的に躱せたと安堵する中、ビビは自分に持たれるナミを信じられないという顔で、マカハゼはマジかという顔で見ていた。

 

 

(すごい・・・〝偉大なる航路〟のサイクロンは前兆のない風だと言われているのに・・・!!)

 

 

(科学で理論的に転向を予測するのは前世の世界じゃ常識だった・・・だがナミはそれだけじゃない!!体感と直感で直接天候を知る事が出来る天性の才能!!!)

 

 

「(俺だけならあのサイクロンの中でも生き残れるが・・・)こいつが敵だったら心底恐ろしかったぜ」

 

 

「こんな航海士見た事ない・・・」

 

 

マカハゼはナミが味方である事を心から安堵し、ビビはナミの才能の一端に冷めない興奮が沸きあがるのを感じていた。

 

 

「よっしゃ、それじゃ急ごうか!!」

 

 

「このまま南へ!!医者探しに行くぞォ!!!」

 

 

「うおおおおおおっ!!!」×12

 

 

(いい流れだ・・・正直、ビビの決断はありがたかった。()()5()()・・・・・・必ず医者を見つけねェとな)

 

 

皆が仲間の窮地を救おうと一致団結を決める中、マカハゼはパソコンを強く握りしめた。

 

船室を出る前にパソコンで検索したナミの症状に関するデータを検索した結果を見ていたからだ。

 

 

──病名:5日病

 

──100年前に絶滅した有毒のダニ〝ケスチア〟に刺される事で起こる病気。

 

──5日間の潜伏期間で人を苦しめ続けた後、死に至る。

 

 

〖タイムリミットまであと5日〗

 

 

 

 

 

 

 

 

〜END〜

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