ONE PIECE ~地球外生命体の転生者~ 作:仮面ライダーハードエボル
side:ビックホーン村
「大丈夫かねェ・・・・・・・・・彼らは・・・ラパーンに遭遇しなければいいんだが」
不意にルフィ達の動向が心配になって来たドルトンがそんな事を言い出した。それを聞いたウソップ達は大丈夫だと反論した。
「でも肉食っつってもうさぎだろ!?」
「なら何の問題もたいだろ?」
「そう・・・うさぎの機敏さに熊の体格を兼ね備えた集団だという事を除けばね」
「え・・・・・・熊!!?」
「何でそれを早く言わないのよッ!!!(怒)」
ドルトンの一言にウソップが驚き、ミキータが怒鳴る。勝手に想像していたうさぎのイメージとは完全にかけ離れた生態にビビは思わず後ずさる。
「だ・・・大丈夫かしら、そんなに大きいの」
「あのトロ女はともかく、〝麦わら〟とコックがいるから無事だと思うが・・・・・・」
ドルトンのたった一言から徐々に不安が増していくビビ達一行の耳に、突然恐怖と焦りが混ざった叫びが響いた。
「大変だァーー!!みんな、逃げろォォォっ!!!」
声のした方へ目を向ければ銃を背負った若い男が恐怖に顔を歪ませながら村中に逃げろと言い出した。
その男はドルトンと共に海岸の警備をしていた若者だった。その男が持ち場を離れて村に危機を伝えに走って来た。
「あいつが・・・あいつが帰って来た!!今この村に向かっている!!!早く逃げるんだァーー!!!」
「あいつって・・・・・・!?」
「まさか・・・っ!!!」
彼の必死の警告を聞いた村人達は誰が来たのかを直ぐに理解した。それは国中の国民達が実現して欲しくなかった事態だった。
「ワポルだァーー!!!みんな、逃げろォォォっ!!!」
「ワポル・・・・・・っ!!!」ギリッ
それを聞いたドルトンは即座に立ち上がり、背の大剣を手にかけてワポルの元へ向かおうとしたその時、砲撃の音が響いた。
「∑なっ何だァッ!!?」
「砲撃!?」
「血迷ったか、ワポル・・・!!」
それから暫くして砲弾は村に当たることなく、村とドラムロッキーの間に着弾した。
「砲撃が外れた・・・・・・?」
「目標を見誤ったんだ!!ザマァ見ろっ!!!」
「オイちょっと待て・・・砲弾が落ちた場所って雪山だよな・・・・・・?」
砲撃が全くの的外れな場所に当たったのを見ていたビビ達はワポル達が何をしたいのかイマイチ理解できなかった。
しかし、爆発物のスペシャリストであるジェムは砲撃が当たった場所を見て、嫌な予感を感じていた。やがてその予感は現実のものとなる。
砲撃が雪山に落ちて数秒後、ゴゴゴと空気と大地を震わせる轟音が響き出したと同時に遠く離れているはずの村からでも分かる様に、雪山の雪が雪崩になって村へ向かっていた。
「∑雪崩だァーーッ!!!」ガボーン!!!
「全員今すぐここから逃げろォ!!!」
遠目でも分かる雪崩にウソップが叫び、ドルトンは村にいる全ての人間に避難を告げた。
事態を見ていた村人達も直ぐに避難を始めたのを見て、ビビ達も動き出した。
「クソっ!砲撃の目的は
「仮にも自分の国でこんな事する、普通!!?」
「ワポル・・・なんて奴なの・・・・・・っ!!」
「つーかルフィ達が向かった所から来てるぞ!!大丈夫なのか、あいつら!!?(泣)」
ビビはワポルの王としてありえない所業に怒りを抱き、ウソップはルフィ達の身を安否を口にしながら必死に逃げていた。
そして時間にして約30秒後──雪崩は村の端から端までを呑み込んだ所で止まった。
その一部始終をワポル達は村から離れた所で、まるで舞台を見る観客の様に笑いながら見ていた。
「マーーッハッハッハッ!!絶景絶景!!!野郎ども、ビックホーン村へ向かうぞっ!!!」
雪崩が完全に止まったのを確認したワポル達は村へ進軍を開始した。自分という王の存在を思い出した国民達の顔を早く拝むために・・・・・・。
side:ルフィ
「イーーヤーーッ!!!!(泣)」
「畜生ォ!!何処の誰かは知らんが、絶対に許さねェ!!!」
「どうしたらいい!?どうしたらいいんだ、サンジ!!?」
突然の意図的な災害に見舞われたルフィ達は全速力で雪山を下るが、雪崩が追いつくのは時間の問題だった。
「知るかァ!!とにかく1にナミさん2にハニーちゃん!!3にナミさん4にハニーちゃん!!5にナミさんだ、わかったか!!」
「わかった!!!」
「∑イヤ、極端にも程があるわよ!!って言いたいけど今はそれに大賛成!!!」
マカハゼが聞いたらぺこぱ?と呟くセリフを吐いたが、
「∑あれだ!!あの崖!!!」
「がけ!?」
「急いで!!少しでも高い場所に行くのよ!!!」
この状況ではナミの安全だけを考えている場合ではない。
怒涛の勢いで迫って来る雪崩から逃げる為にサンジが見つけた突き出ている岩肌へ方向を変えて走っていった。
「来たァ!!!」
「ぎゃああああッ!!!」
「いやァァァァァァァっ!!!」
唯一の避難場所へがむしゃらに走るルフィ達。真横から迫って来る雪崩に恐怖しながらも何とか崖まで逃げ延びた。
「よし!!間に合っ・・・・・・・・・!!!」
「駄目よ、高さが足りないっ!!!!」
「のまれるーーーっ!!!あ、そうだ」
高さが足りずに結局雪崩の勢いに宙に投げ出された3人。サンジとハニークイーンがのみ込まれる中、妙案を思いついたルフィがすぐに助け出した。
「掴まれ、2人ともッ!!!」
「おうっ!!助かった!!!」
「ルフィ船長ーーッ!!!(泣)」
「うん、でもな・・・・・・」
雪崩でなぎ倒れた木をルフィはスキー板代わりにする事でのみ込まれる事無く、サンジとハニークイーンの救出に成功した。しかし───
「雪には沈まねェけど・・・・・・・・・!!!このままじゃ一直線に山を降りちまうんだ!!!」
───雪崩の波に乗った木を止める術がないルフィ達はそのまま下山してしまい、振り出しになってしまうかもしれない状況だった。
「・・・・・・・・・!!冗談じゃねェよ・・・・・・!!せっかくあの〝
「何とか止まらないのォ!!?」
「無茶言うなァ!!沈まない様にすんのがやっとだよッ!!!」
どうする事も出来ずに滑り落ちていく中、さらなる事態がルフィ達を襲う。
「∑ちょっと2人とも!!前見て!!!前ッ!!!」
ハニークイーンが指を差す前方にはいくつかの木が折れて凶器になった岩崖があった。このままのスピードで滑っていけばハニークイーンを除いたみんなはただでは済まない。
「∑うおっ、岩ァ!?」
「ぶつかるっ!!!」
「バカ、お前はぶつかったらダメだろ!!ナミさん背負ってんだぞ!!!」
そう叫んだサンジはルフィとハニークイーンを宙に投げ出した。
「「え?」」
「レディはソフトに扱うもんだぜ」ニカッ
そのまま岩崖に衝突したサンジは血を流しながら雪崩の波にのみ込まれていった。
サンジに投げ出されたルフィとハニークイーンは何とか岩崖に着地し、ルフィはサンジに手を伸ばした。
「バカお前っ!!!そういう勝手な事をすんじゃねェ!!!」
そしてルフィとハニークイーン達は雪崩による純白の煙にかき消されていった。
side:雪の山道
広範囲にわたる雪崩で村だけでなく海岸までの道がある山道にまで被害が広がっていた。
その山道が雪崩にのみ込まれてから数秒後───雪の中から1台のマシンが飛び出てきて、2人の人間が投げ出された。
をを
「あ〜・・・ひでェ目にあった・・・・・・!!」
「∑それはこっちのセリフだ!!!」
海岸でワポルの雑兵を制圧したはずのマカハゼとゾロが何故か雪崩にのみ込まれていた。
「メリー号へ帰りながらのドライブなのに、何で山に進むんだよ!?」
「・・・アッチだろ?メリー号」
「∑思いっきり間違ってる上に雪崩に突っ込んでたじゃねェか!!!」(°ㅂ°╬)
マカハゼが手に入れた四輪のマシンでメリー号へ帰還していたが、運転手がゾロだったのが悪かった。
案の定、道を間違えてた上に雪崩が起きてもそのまま突っ込んで行ったせいでのまれてしまった。
「滅茶苦茶に走らせやがって・・・すっかり方向を見失ったぞ!!」
「チッ!とにかくルフィ達が向かった村へ行こう。そこから辿った方が早いぜ」
「そうだな・・・運転は俺がやるから後ろに乗れ」
結局ルフィ達がいる村へ行く事になった2人はマシンを起こしてすぐさま行動した。
side:ルフィ
「ガルルル!!ガルルル!!」
雪崩が収まって数分後───唯一雪崩から逃れた子ラパーンが埋もれてしまった親ラパーンを助けようとがむしゃらに掘っていた。
その近くに自分達が襲ってた人間───ナミを背負ったルフィとサンジを背負ったハニークイーンが迫っていた。
それに気づいた子ラパーンは威嚇をしたが、直ぐに親ラパーンの救出に戻った。
そんな子ラパーンの元まで来たルフィは突き出ていた親ラパーンの手を持ち上げて救い出し、近くにいた他のラパーンはハニークイーンの能力で雪を掘って助けた。
「ガル・・・・・・」
親ラパーンは泣きなが抱きついて来た子ラパーンを抱きしめ、自分達を助けてそのままドラムロッキーへ向かうルフィ達をじっと見つめ続けた。
「必ず連れて行くからな・・・・・・・・・!! 」
「死なないでよ・・・・・・2人共・・・!!!」
背中でぐったりと動かない2人にルフィとハニークイーンが励ましの言葉をかける。
そんな事を繰り返しながら猛吹雪の中を進む事数十分───遂に2人はドラムロッキーの麓にたどり着いたが、その頃には息は切れ始めていた。
「はァ・・・はァ・・・てっぺんが見えねぇや」
「これ・・・登るしかないわよね・・・船長・・・・・・?」
「当たり前だ」
ドラムロッキーは縦に垂直な断崖絶壁の山。そんな山を前にルフィはナミと自分を縛っている紐を更にギュッと締めた。そんなルフィにハニークイーンは待ったをかけた。
「ちょっと待ってて!」
「?」
ハニークイーンは背負ってたサンジをルフィの前に縛り、自信を液状化してナミとサンジを背負ったルフィに纏わりついた。
「私は船長の様に人1人を抱えて登る事は出来ない・・・・・・だからこうやってサポートする事で皆を支えるわ・・・・・・力不足でごめんなさい・・・」
「いや・・・コレで落とす心配が無くなった!!!」
そう断言したルフィは手袋や草鞋を脱いで素の手足になったルフィは断崖絶壁の壁を登り始めた。
登っていくにつれて、人1人が簡単に吹き飛びそうな猛吹雪が更に強くなっていく。それと同時にルフィの素の手と足が徐々に感覚が減っていた。
更に液状化したハニークイーンも徐々に凍っていき、少しづつダメージが蓄積していった。
ルフィも素の手足で崖を登っている事で爪が割れ、血塗れになっていた。
そんな状態になりながらもルフィは背負っている3人の重みと苦痛に、ハニークイーンは凍った
それから、どれ程の時間が経っただろうか。
ただただ仲間を救いたい一心で意識を保ち、ルフィ達は遂にドラムロッキーの頂上を登りきった。
登りきったルフィは淵に座り、能力を解除したハニークイーンもルフィの様に所々が凍傷になりかけていた。
「やっと・・・・・・ついた・・・・・・・・・」
「綺麗な・・・・・・お城・・・・・・」
頂上に辿り着いた2人が見た光景は雪がしんしんと降り積もる幻想の様に真っ白な城を見て2人は呟き、見惚れていた。
「・・・医者・・・・・・」
「・・・早く・・・・・・」
既に限界を迎えていた2人は力尽きて倒れ、意識を失った。その倒れた衝撃で地面の雪がボコっと音を立てて崩れ、ルフィ達ごと地上にまで落下しそうになる。
しかしその直前、落ちそうになる2人の腕を掴んで助けたる人影がいた。2人を無言で助けたのは雪男の様な毛むくじゃらの生物だった。
「・・・・・・・・・」
2人を無言で引き上げた生物はそのまま城の中へ運び、自身の姿を雪男から愛らしくて小さい鹿のマスコットの様な姿へ変えた。
ちょうどそこへ、グラサンをかけた半袖のヘソ出しシャツを着こなした1人のファンシーな老婆が降りてきた。
「何だい、チョッパー。そいつらは?」
「こいつら素手でこの山を登って来たみたいなんだよ、ドクトリーヌ」
鹿の様なマスコット───チョッパーと呼ばれた生物がルフィ達を様子を見て、自身の予測を告げた。そして、チョッパーがドクトリーヌと呼んだ老婆こそがルフィ達が会いに来たドラム島唯一の医者、Dr.くれはその人だった。
あまりの常識外れな事を聞いたDr.くれはは、目を見開いて驚いた。
そして直ぐにルフィ達の診察に動き、次々と診察と治療内容を決めていった。
「この麦わらの小僧は凍傷にはなってないが手足の状態が酷いね・・・こっちのポニーテールの娘は厚着なのに全身凍傷になりかけてるね・・・湯を沸かしてぶち込みな!!」
「こっちは出血が酷いんだ。アバラ6本と背骨にヒビ・・・俺が
「好きにしな。それよりヤバいのはこの娘だね・・・」
Dr.くれはは最後にナミを少し抱き上げ、ぐったりとしている状態を診た。その時、ナミの上着のポケットに紙が1枚入っているのに気づき、それを取り出して開いた。
それを見たDr.くれはは険しい顔をし、直ぐにチョッパーに抗体の用意をする様に指示した。
「チョッパー!フェニコールと強心剤、それにチアルシリンを用意しな!!それと同時にケスチアの抗生剤の用意もね!!!」
「感染してるの?」
「ああ・・・この島の病原体じゃないよ」
「「!」」
そう言ってテキパキと4人を直ぐに治療する為に動き出したその時、いつの間にか意識を取り戻してルフィが寒さに振るえながらDr.くれはの腕を掴んだ。
「・・・・・・ガチガチガチ・・・・・・・・・・・・うう・・・・・・!!!」
「(その状態で意識を取り戻すとわねェ・・・)安心しな、あの血まみれのガキや死にかけの小娘共もちゃんと治してやるから安心しな」
Dr.くれはは震えながらも腕をしっかり掴むルフィを論するように伝えた。
寒さで歯が震え過ぎて言葉をちゃんと発せていないが、何を言いたいのかはしっかりとDr.くれはに伝わり、チョッパーは心に妙に響いた様に感じた。
「!」
「分かった、助けるよ・・・。チョッパー!!治療だ!!!」
「う・・・!!うん」
ルフィにそう誓ったDr.くれははチョッパーを伴ってルフィ達を治療室へ運び込んだ。
side:ビックホーン村
雪崩が村をのみ込んで数分後───村では救助活動や行方不明者の捜索をしている人々が目立っていた。
そこに帰還して来たワポルの軍勢がやって来て、村の建物を燃やしてワポルがバクバクの能力で食して行った。
「ッぷは!!デリィーーシャァーース!!!この村の〝焼き家〟は本っ当に美味いぜ!!!」
「はァ~~~・・・・・・つまんねッ!!!」
「ん?どした、あんちゃん?」
「ッ~~このカパ野郎!!お兄たまと呼べってんだ、オイ!!!」
「ゴメンよ~、もう呼ばねェよ~」
漫才の様なやり取りを終えたワポルは村に来てからつまらなそうにしているムッシュールの元へ寄った。
「大砲ぶっ放せば面白い事になると思ってたのに・・・村1つ飲み込まれただけッて・・・!!」
「ならさ、お兄たま・・・
ムッシュールの不満を聞いたワポルは邪悪な笑みを浮かべながら怪しい話を始めた。
「アレ・・・?」
「ほら、本来〝黒ひげ〟に喰らわせる筈だった
「よく見ろ、国民共が俺に向けるあの反抗的な目!!そんな奴らなんざこの国から居なくなった方がいい」
そうムッシュールに話すワポルが見る先には、自分達を親の仇を見る国民達がいた。
元々弟の意見にイエスマンだったムッシュールはワポルの目的を察し、自身の腹をさすった。
「ムッシュッシュッシュッ!確かに
「だが大砲はどうすんだ?持って来たアレじゃ大した威力はでねェぞ」
そう言ってムッシュールは自分達が持って来た大砲を指した。飛距離は出ても威力自体が無ければ意味がない。
「それは・・・そうだ、城に巨大キャノン砲がある!!あの城には反国ババアや海賊がいるし、始末するのにちょうどいい!!!」
「そりゃぁいいな!!ムーッシュッシュッシュッ!!!」
「よし行くぞ、野郎どもォーーッ!!!」
目的が定まった悪政兄弟は兵士達に号令をかけ、直ぐにドラム城に向かって行軍を始めた。
「・・・みんな・・・・・・覚悟はいいか・・・?」
「・・・・・・」“((。。*)コクッ×19
その行軍の中に混じっている毛カバが引く馬車の中に、ワポル達の計画を聞いていた者達が覚悟を決めた目をしていた。