我が家の五匹の小ちゃな家族   作:猫又侍

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我が家の猫は「るん♪」ってする?

窓の外から小鳥の鳴き声が聞こえる。

 

俺は、ゆっくりと目を覚まして体を伸ばす。

 

周りを確認すると、今おれは、机に座っているようだ。

 

「……寝落ちか」

 

昨日は確か、モカや紗夜。そして、日菜についての事を調べていた。

 

「ふぁ〜、ねみぃ……ん?」

 

俺は、ふとデジタル時計に目をやった。

 

そこには『3/2(月曜)7:50』と表記されていた。

 

……ん? 月曜日?

 

「あ……ヤッベ!」

 

俺は、すぐさまイスを立ち、下に降りてリビングに向かい、猫缶を開けて制服を着る。

 

すると、トタトタとモカ達がやって来た。

 

「……どうすっかな」

 

このまま、モカ達を連れて学校に行けば確実に遅刻は免れない。

 

かと言って、置いていっても遅刻は免れない。

 

なら、俺が取るべき選択はただ一つ。

 

「はぁ……ゆっくり食べろよ?」

 

こいつらを待つ事だ。

 

え? 怒られるけどいいのかって? そもそも、遅刻しなかったとして、紗夜と日菜の報告をした時点で怒られるのは確定しているのだ。

わざわざ早く登校する必要はあるまい。

 

と、いう訳で、俺は玄関に座り込みモカ達が食べ終わるのを待った。

 

****

 

「はぁ……最悪だ」

 

そう言いながらため息を吐く。

 

今俺は、学校の前に居るのだが、人っ子一人居ない。そして、俺はたった今思い出したのだ。

 

「今日振り休じゃねぇかよ」

 

完全に忘れていた。

 

今日は振り替え休日、学校が休みなのだ。

 

全く、なぜ俺はここまで早く起きなければいけなかったのだろうか。

 

「あ〜、もう無理。眠すぎて死ぬ」

 

俺は、休みだと思い出すと、すぐさま踵を返して家に向かった。

 

因みに、何故か日菜が肩付近で笑っていた。

 

解せぬ……

 

****

 

「ねーねー、おねーちゃん!」

 

「どうしたのよ日菜、いきなり声を出して……まだ朝よ?」

 

あたしは、目が覚めると、部屋に冬夜くんが居ないことに気づいた。

 

でも、さっきドタドタと下に降りて行く音が聞こえたから、なにかあったのかな?

 

「なんだかるん♪ってする!」

 

「はぁ、日菜あなたは……あら? 冬夜さんは?」

 

「恐らく下に居ると思いま〜す」

 

と、モカちゃんが言うと、おねーちゃんはすぐにドアノブをジャンプして掴みドアを開けた。

 

本当におねーちゃんは、冬夜くんが好きだよねぇ。

 

なんだか羨ましいなぁ……

 

まぁ、あたしも冬夜くんが好きだけどね!

 

「さ〜、ご飯を食べに行こ〜」

 

「おー!」

 

その後冬夜くんは、しっかりとご飯を食べさせてくれたし、あたしたちを待っていてくれた。

 

本当に、冬夜くんは優しいねってモカちゃんと話をしながら、いつも通り冬夜くんのフードの中でモゾモゾとしていた。

 

****

 

学校に着くと、校門の前で冬夜くんが止まった。

 

「あら? どうかしたのかしら?」

 

「パン美味しい〜」

 

「よいしょ……あはは!学校閉まってる〜!」

 

「こら、日菜!」

 

そのあと、冬夜くんはトボトボと帰ったけど、その間あたしはずっとおねーちゃんに叱られてた。

 

****

 

家に帰ると、俺は、直ぐにソファーに座る。

課題も昨日の内に終わらせてたんだけどなぁ ……まぁ、復習するって考えればまだいい方か。

 

「ニャン♪」

 

「にしても、お前は本当に元気いいな」

 

俺は、膝の上でピョンピョン跳ねる日菜を撫でる。

 

紗夜とモカは日向でスゥスゥと寝息を立てている。しかし、こいつはいつまでも疲れる気配がない。

 

「るん♪……ねぇ」

 

日菜の人間の時、パスパレの『氷川日菜』がよく言っていた言葉らしい。

 

でも、コイツは『氷川日菜』じゃない。

 

ただの子猫の……俺の家族の『日菜』だ。

 

「そこら辺はわきまえて生活しねぇとな」

 

「ニャァ?」

 

「いや、なんでもないよ」

 

再度頭を撫でると、流石に日菜も疲れたのか膝を降りて紗夜の近くに行って丸まり寝息を立て始めた。

 

ここはやっぱり双子なのかと思う。

 

「……散歩にでも行くか」

 

俺は、モカ達に毛布を掛けて『散歩に行ってくる』と置き手紙を置いて散歩に出かけた。

 

****

 

「……そろそろか」

 

俺が来たのは、羽丘総合大学。

 

あと数日で、俺が受ける大学だ。

 

緊張はする。

 

しかし、勉強を怠った事はない。

 

全力で取り組むだけだ。

 

「よっし、帰ったら勉強すっかな」

 

あ、その前にNFOしないとな。

 

そう考えながら、踵を返し家に歩を進める。

 

そんな時

 

「やっぱりポピパさんのライブ……凄かった!」

 

「あはは!やっぱりましろは面白いねー!」

 

前から少女達が歩いてくる。

 

会話は少しだけ聞こえてくるが、ポピパのライブの感想らしい。

 

しかし……

 

「ましろ?」

 

その少女が通り過ぎる直前、懐かしい名前が聞こえた。

 

「いや……んな訳ないか」 

 

アイツはもう……あの家は、俺には関係ない。

 

「さてと、帰ってアイツらの飯でも作るかな」

 

俺は、スーパーに寄って猫缶を買ったりなんだりして、家に帰ることにした。

 

****

 

その日の夜、俺はノートに色々纏めながら膝の上に三匹の子猫を置くという高等テクに挑戦していた。

 

しかし、さすがに三匹も乗るわけもなく、結果は一匹ずつローテーションで乗せることになった。

 

「……寝たか」

 

最近のコイツらは纏まって寝る事が多くなってきた。

 

まぁ、仲が良いのは宜しい。

 

「俺もそろそろ寝るかな」

 

俺も、ベッドの中に入ろうと思い、席を立つ。

 

「……ましろ」

 

あの時の少女の名前が俺の予想通りの名前なら……俺は、アイツらと関わるのを(・・・・・)辞めた方がいい(・・・・・・・)のかも知れない。

 

「まぁ、そんな事ないけどな」

 

俺も、コイツらとの生活は好きだ。

 

だから、コイツらとの繋がりは手放したくない。

 

だから……

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