我が家の五匹の小ちゃな家族   作:猫又侍

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書き方を忘れて一年。受験も終わりようやく書けると思ったら、うまだっちする欲に駆られ。挙げ句の果てにはこんなにも期間が空いてしまった。しかも、書き忘れた言われ書こうとしても指が動かなかった。そして久々に書いてみろ、やっぱり書き方を忘れている。今とスタイルが違うから更に描きにくい。だがしかし、いつかは終わらせたい。そしていつかこれを読む人はこう思うんだろうな「なんでここだけ時間空いてるんだろ」って。


我が家の猫のとある日常Ⅴ

 私の名前は花園たえ。

 

 Poppin partyのギターをやってるんだ〜。

 

 今は訳あって猫になってるけど、ほんとはウサギになりたかったな。

 

 でも、冬夜くんの膝の上で寝るのは気持ちいいしこれはこれでありかもって思ってる。

 

「あの〜、たえさん? そろそろおどきになられてもらっても?」

 

「もうちょっと〜」

 

 

「いやね? 彼これ三時間は同じ体勢な訳ですよ。そろそろキツくなってきてる事を察して?」

 

 少し真面目なトーンになってくる冬夜くん。そういえばまだ朝ごはん食べてなかったと思い出し、仕方なく膝から降りる。

 

 みんなよく言ってたけど、本当にキャットフードって美味しいんだね。初めて食べた時は夢中で食べたな〜。

 

 今でも美味しく感じられるけど、それは誰かと食べる事が出来てるからって事は分かってる。だって、冬夜くんやモカちゃんと食べるといつもの何倍も美味しいんだもん。ポピパのみんなでお昼ご飯を食べてる気分になって、つい食べすぎちゃうんだ〜。

 

「おい、キャットフードの袋を漁るんじゃない。まだ皿に残ってるだろ?」

 

「分かってないね冬夜くんは。袋から取り出して食べるからこそ美味しいんだよ」

 

「何故ドヤってるかは知らんが、こだわりがあることは分かった。でもまずは皿の上を無くしてからにしような?」

 

 やっぱり、冬夜くんと生活して行く内に冬夜くんとの会話が成り立たない事が不便に思ってしまう。

 

 猫だから伝える事は出来ない。けど、伝えたい。こんなもどかしい気持ち、初めて。

 

 ご飯美味しいって伝えられないの、結構むずむずするんだよね。

 

 それでも、毎日冬夜くんと一緒にご飯を食べれるのは嬉しいな。だって、一人で食べるより冬夜くんとかみんなと一緒に食べた方が美味しいもん。

 

「お〜、おたえは相変わらず良い食べっぷりしてますなぁ〜」

 

「えっへん、いっぱい食べて大きくならなきゃ」

 

 こころの所の黒服さん達が言ってたけど、いっぱい食べても太らないんだって。凄いよね、猫の体って。何食べても太らないんだって。

 

 ご飯を食べ終わると、ソファーでくつろいでる冬夜くんの所に向かってダッシュ。そしてジャンプからの太ももの上に着地をして、素早く寝る体勢になる。

 

「あのぉ、さっきまでご飯食べてませんでした?」

 

「? もう食べ終わったよ?」

 

「ん? まさか、もう食べ終わったとか……あるんかい」

 

 冬夜くんはお皿の方を見てなくなったキャットフードを見てため息をついた。

 

「まぁ、食べ終わったなら仕方ないか。でも、暫くすると厄介な奴らも……」

 

「あ〜! おたえちゃん、また冬夜くんの膝の上で寝てるー! ズルい!」

 

「ちょっと日菜、もう少し静かに!」

 

「ほら来た」

 

 お昼時の冬夜くんの膝の上は、いっつもみんなで取り合いになるんだよね。みんなフカフカのお膝の上で寝たいけど、流石にみんな乗れるサイズじゃない。

 

 だから、こうして毎日争奪戦が行われているんだ。

 

「今日は仲良く決めような?」

 

「大体、昨日も一昨日も日菜が寝ていたでしょ!」

 

「ぶ〜、だって〜」

 

「そう言って、紗夜さんも寝たいんじゃないですか?」

 

「なっ! そ、そんな事ありません!」

 

「お〜、お耳が動いてますなぁ〜」

 

「あ、青葉さん!」

 

「あの〜、俺の話聞いてます?」

 

 こうなった時は、公平にジャンケン……をしたいけど猫の手だから出来ない。こんな時の決め方は、大体冬夜くんに任せている。

 

「日菜は昨日も一昨日も強制的に乗ってきたからダメな、でモカは今朝乗ってただろ? たえも似た様な物だし、薫は……あそこで一人何かやってるから良いとして。じゃあ今日は紗夜か」

 

「いいな〜おねーちゃん」

 

「仕方ないよ、冬夜くんが選んだんだもん」

 

「結局周りで寝るからね〜」

 

 お膝の上で寝られるのは一人だけだけど、周りにはみんな寝られるから一石二鳥? なんだよね。冬夜くんは困った顔をするけど、最後は皆の頭を撫でてくれるの。

 

「紗夜を膝に乗せるのは久しぶりだな。なんだかんだ日菜に譲ってるし、今日は大人しく膝の上で寝なさいな」

 

「……わかりました」

 

「そうだ、今日まだにんじん食べてない」

 

「たえ、にんじん食べるのは良いけど食べすぎるとヤバいから。皿の上にある分だけにしとけよ?」

 

「分かってる。冬夜くんは心配性だなぁ」

 

「よく分からんけどすごく腹立つ事言われてるのは分かる」

 

 にんじんを食べた後は皆で集まってお昼寝をする。こうして皆で集まると、お日様の暖かさと冬夜くんの暖かさと、皆の暖かさでよく眠れる。

 

 初めて来た時は少し冬夜くんに怯えたけど、今はもうこんなにくっつく様になった。冬夜くんは、私たちが何をしてもあんまり怒らない。だからこそ、そこに甘えちゃう。みんなの争奪戦だって、困った顔に見えるけどやんわりした笑顔でいつも見てくれている。

 

 本当に、冬夜くんには敵わないなぁ。

 

 その後は、お日様が沈むまで皆でぐっすり寝て皆でご飯を食べて眠るんだぁ。

 

 そしていつも寝る前に冬夜くんは、皆が寝るまでずっと起きててくれるの。

 

 だから私も寝る時に言うんだ。

 

「おやすみ」

 




暫くはウマだっちするのでご了承下さい。

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