我が家の五匹の小ちゃな家族   作:猫又侍

46 / 50
みんなぁ!新年、あけましておめでとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!


今年も猫又侍を宜しくお願いしまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!


我が家の猫と新たな年

時刻は23:00

 

俺は今、リビングのソファーに座ってテレビを見ている。

 

何故こんな時間にテレビの前に座っているのか。

 

今日は12/31。

 

そう、もうしばらくすれば今年が終わるのだ。

 

「今年も色々あったなぁ……特に家の中が騒がしくなったのが一番の変化かな」

 

思い返せば色々あり、とても暖かい一年になったと思う。

 

まぁ、十一月ら辺から変わったんだけど。

 

そこら辺はあまり触れない方向性で行こう。

 

ただ今俺の隣ではいつもは元気だが先ほどまで全力で遊んで居たため、力尽きてウトウトとしている我が家の五匹の猫達が居る。

 

左右の腕に2:3の割合でくっ付いて寝ているのはいいのだがモフモフ感が凄すぎて、俺じゃなきゃ軽く五回は昇天してるね。

 

「これじゃあオールナイトは出来ないな」

 

「あら? 冬夜、今年は夜更かしするつもりだったの? 悪い子ね、母さんはそんな人に育てた覚えはないわよ?」

 

そういえば今年も両親が仕事から帰ってきている事を忘れていた。

 

全く帰ってきてくれたのは良いのだが兎に角うるさい。

 

なに? 母さんはいつからギャルになったの? 

というよりいつからそんなテンション高くなったの? いつもはもっと落ち着いてたよね?

 

因みにみんなに伝えておくと、家の母は黒髪ロングの清楚系。なんともみんなが夢見そうな理想の人なんだが、身長が150しかないという悲しいコンプレックスをお持ちの様です。

 

すると反対側からは母より声が低く太い声が聞こえてきた。

 

「あ〜、冬夜。それはだな、初めて三人以外で過ごすのが意外と楽しくてそのノリでお酒を大量に飲んでこんな風になってるんだ」

 

「うん、父さんはさらっと解説しないでこの人をどうにかしてくれるかな?」

 

父はスポーツ刈りの黒髪。元のアメフト部のキャプテンをして居たらしく身体つきが半端じゃない。

 

筋肉マンレベル。

 

だが、少しおっとりしているせいか危なっかしい時がある。

 

と、なんとも個性的な両親に囲まれて話していると少しうるさかったのか眠そうな顔のままだけどムクリと起き上がった。

 

「お? 起こしちまったか? ごめんな、この両親がうるさいばかりに」

 

「「いちばんツッコミする時に声がデカくなる人に言われたくないんだけど」」

 

う、うるせいやい! 良いんだよ普段あんまりツッコミなんかしないんだから。

 

あの、猫の皆さん? そんな頷かないで? 悲しくなっちゃうからね?

 

「ミャ〜」

 

「ん? どうした蘭、今日はやけにくっ付いて来るな」

 

まさか甘え時期的な奴?まさかキャッキャウフフ展開来たこれ?! 

 

「ニャ!」

 

「ミャ!」

 

すると友希那が蘭に威嚇を始め取っ組み合いになった。さながらアニメのケンカシーンの様。だが、お互い気を使っているのかポコポコという効果音が聞こえてきそうなほど静かなケンカだ。

 

可愛いとしか言いようがないね。

 

「あらあら、冬夜ったらモテモテねぇ」

 

「いつの間にそんなモテる様になったんだ?羨ましいぞ!」

 

そう言った父の肩を母が物凄い形相で掴み父の顔から血の気が引くのを見て取れた。

 

お疲れ父さん。

 

その間に俺は蘭と友希那のケンカの仲裁をして、残りの三匹も連れて外に出る。

 

今日の夜空はいつぞやの夜の様にとても綺麗な星空だ。

 

「綺麗だな」

 

『ミャ〜』

 

蘭達は俺の首元に集まっているためマフラーみたいになっている。

 

バランス感覚どうなってるのかみんな気になるとは思うけど、そこはあえて触れないで居て欲しい。

 

俺もよくわからないからだ。

 

「……本当に色々あったなぁ」

 

半年以上何もない空っぽの日常だった。

 

そんな日常に光をくれたのがこの猫達だ。

 

一緒に馬鹿みたいな事やって、一緒に色々な場所に行って、一緒に色々な事をやった。

 

思い出せばキリがない程の思い出が出来た。

 

「ミャ〜?」

 

「あぁ、心配掛けちまったか? 安心しろってなにもないから」

 

そういうと安心したのか友希那と蘭がまだわちゃわちゃやり始めた。

 

本当に仲良いなこいつら。

 

香澄と彩、そしてこころは目を光らせて夜空を見ていた。

 

コッチはコッチで楽しそうにしてるなぁ。

 

「みんな、ちょいと散歩に付き合ってくれよ」

 

『?』

 

 

 

 

 

時刻は23:57

 

そろそろ年が明ける。

 

俺達は出会いの場(こころ以外)に久し振りに足を運んでいた。

 

「ふぅ……そろそろ年明けか」

 

近くのベンチに腰を下ろして蘭達を首元からベンチに下ろす。

 

すると首元が寒くなったが、これは耐えなければいけない所だ。耐えろ………耐えるんだ!

 

「ってもう一分切ってんじゃん」

 

スマホを付けると23:59を指している。

 

時の流れは早くて色々と驚かされる。

 

本当に不思議だ。

 

「……」

 

暫く耳を済ませる。

 

そろそろ除夜の鐘がなる頃だ。

両親には散歩に行って来ると伝えてあるから心配はしないだろう。

 

……しないよね?

 

そんな事を考えていると遠くの方からゴーンと鐘の音が聞こえて来た。

 

スマホを見ると0:00と表示されている。

 

新年だ。

 

俺は蘭達を膝の上に乗せて一人ずつ頭を撫でる。

 

全員喉を鳴らしながら目を細める。

 

本当に可愛いなこの野郎。

 

「あけましておめでとう。蘭、友希那、香澄、彩、こころ。今年もよろしく」

 

『ミャ〜!』

 

ものすごく嬉しそうだなあ。

 

今年は良い事ありそうだな。

 

「よし、それじゃあ初詣に行くとしますか!」

 

俺は蘭達をフードの中に入れて家に向かった。

 

今年はいい事ありますように。

 

 

そして皆さんにとっても良い年であります様に!

 

 

 

 

 

 




今年は皆様にとって良い年でありますように心から祈っております!


それではさようなら

新作

  • Afterglowのお話
  • パスパレのお話
  • 我が五シリーズ最新作

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。