最近、マイページのお気に入りから推薦される小説の中にこの作品が入っていて、喜んで良いのか落ち込むべきなのか分かりません。
あと、誤字報告する人も増えてきてありがたいです。
以後気を付けます(震え声)。
それから、更新速度は下がって週1になりそうで、ごめんなさい。
モチベと文才が上がったらなるべく速く書き上げたいです(´・ω・`)。
それではどうぞ。
「一瀬!?」
「一瀬ええええええええ!!」
『良かった………本当に良かった。一瀬が無事で…………本当に良かった!!(迫真)』
「姉貴?………なんでその人といんの?」
『一瀬はとんでもない奴らを引き寄せるな……』
「無事だったか一瀬。それで、隣のは誰だ?」
「おかえり、一瀬。早速で悪いが説明を求めるぞ?」
「えっと………おかえり……でいいのかな?」
「わん」
「フフフフ。アザゼル、久々に面白い事態を用意してくれたな?」
「……………」
「遅えぞ旦那」
「……何をしているのだか」
「それはすまなかった。………なんでそいつらがいる?」
「えっと…………ただいま……です」
『………なんだこのカオス』
お久し振りです(読者視線)。
兵藤一瀬です。
あの後(2話前の最後)クロウさんが転移でここに移動しようとしたんですけど、どういうわけか全然知らない場所を転々とされました………。
エジプトにあるピラミッドの中心部やアメリカのマヤ遺跡、パリのエッフェル塔上空…………など、ある意味小旅行とも言えるようなものになりました。
改めて転移魔法って凄いんだなって思いました。
けど、休憩なしだったのと連続の転移に慣れてなかったのが災いして軽く酔ってしまいました……。
ドライグさんが途中でウンザリしてしまい、
『お前どこで転移魔法を習った?』
と聞きました。
クロウさんはその質問に
「アジ・ダハーカの魔法を見様見真似でやった」
『よくそれであの台詞吐いたな貴様』
と答えて、ドライグさんが半ギレでクロウさんと口論が始まって……………ここに来る二つ前のイスラエルにあるエルサレムに転移した時にやっと治まりました。
というか………見様見真似で魔法って出来るんですかね?
この間授業で習ったんですけど…………少ししか覚えられませんでした。
ヴァーリ君は私の倍は覚えてたけど、クロウさんは天才なんですかね?
あ、現実の話に戻りますが、クロウさんから降ろされた後(肩に担がれて転移してきた)、ヴァーリ君とアザゼルさんから抱き着かれました。
抱き着かれたときに思わず変な声が出ましたが、二人はそれを気にせずに未だに抱き着いてきます……。
こういうときにいつも止めてくれるコカビエルさんとバラキエルさんはクロウさんに詰め寄ってて無理そうで……………どうしようかなと思ってると紫色の髪を綺麗な女性が諫めてくれました。
「これアザゼル。親バカを見せるのは構わないが説明をせんか。セタンタにお主の○○○にゲイ・ボルグを突き刺すぞ」
「!!?」
「説明するからそれは辞めてくれ………。死ぬから…色んな意味で」
……?
何て言ったんでしょうか…?
「お主の」と言った先の……名詞らしきものだけがノイズが走って聞こえなかったです。
ドライグさんは聞こえましたか?
『お前にはまだ速い』
あ、聞こえてたんですね。
けど……まだ速いってどういうことですか?
ノイズが走るまでの言葉ってなんですか!?
………今更ですけど……誰ですか…?
「あー、そういやどっちも説明がまだだったな。とりあえず、スカアハ。こいつは兵藤一瀬。今代の赤龍帝だ。そんで一瀬。こっちの紫色の女がスカアハ、後ろにいる黒髪の野郎がクー・フーリンだ。どっちもケルト神話に所属していてるお偉いと言ったところだ」
「は、初めまして。兵藤一瀬です」
『知ってるとは思うが、ドライグ・ア・ゴッホだ』
「うむ。妾はスカアハだ。よろしく頼む」
「…………(軽く頭を下げる)」
綺麗な人………。
全身が紫色で、それが同じ色の髪に似合っていて…………少し羨ましいと思いました。
スカアハさんのような人に色んな女性は憧れるんだろうな………。
クー・フーリンさんは少し怖い雰囲気ですが、たぶん悪い人じゃ無さそうです。
直感でしょうか?
そんな感じの口では言えない何かがそう囁いてる気がするんです。
すると、スカアハさんが此方へ来て頭を撫でる。
「この歳で既に
「お母……さん…?」
「(ズキュン)」
『ん?』
「アザゼル」
「………なんだ?」
「結婚しよう」
『ふぁ!?』
スカアハさんの言葉に全員が驚いています……。
あれ!?
え、ちょっと…………は!?
待ってください!
どうしてそうなったんですか!?
「えー………姉貴は女神も墜とせるのかよ……」
『凄いな。神に嘘は吐けないと聞くが、逆に純粋無垢な子供の言うことは神には効果覿面なのかもしれぬな』
「え?待って。原作読んでたけどそんなん知らないんだけど……?………あれぇ?原作にあったかな……?」
レグルスさんとオリバー君が何か話してましたが、何も内容は聞こえる状態じゃ無かったので後回しにしようと思います。
スカアハさん、何があったんですか?
アザゼルさんも何かを言っています。
「俺から一瀬を取れば戦争になるのを見越して、どうすれば合法的に一瀬と触れ合うか考えた結果がそれか」
「フフ。そう睨むな。それに同盟の証と言うことでも良いでは無いか?」
「まだ速いわ。悪魔と天使共にバレないようにして来た事が全てパアになる。………全て終わってからなら良いがな」
「フフッ。拒まない其方が妾は愛おしいぞ」
「ほっとけ!」
………………。
えっと……?
「コカビエル、今夜は赤飯だ」
「分かった。チキンビリヤニも出しとこう」
※チキンビリヤニ……北インドやパキスタンの祝いの席で出される、日本で言う炊き込みご飯のようなもの。
「俺も手伝った方が良いか?」
「鳶雄さんの料理おいしいですもんね。俺も手伝います」
『我が食えないのが残念だ』
「待て待て待て待て!!お前ら!」
特に驚いた様子もなく、成り行きを見ていた男性陣はお祝いの品を出そうと計画をし始めた。
それにアザゼルさんが待ったを掛ける。
しかし、面々は首を傾げる。
『?????』
「揃いもそろって首を傾げんな!まだするわけじゃねえんだぞ!」
「
「フッ。隠す気が感じられないな」
『ほう。アザゼルと影の国女王がか。今世はとても愉快になりそうだ』
『クックック。初めて貴様と意見があったな、赤いの。私もこれからが楽しみになってきた』
「おいこら二天龍コンビ!お前らも茶化すな!」
いや………ねえ?
いつの間にか離れていたヴァーリ君と目を合わせると、お互いに頷いて言う。
「アザゼルさんが満更でも無さそうだったので……」
「本気で嫌なら、女王の顔があそこまで幸せそうにはならないだろう?」
「はあ!?……………」
「ん?どうした?我が夫よ」
私とヴァーリ君の言葉にアザゼルさんがスカアハさんがいる方向へ勢い良く振り向くも、これでもかと言うほど幸せそうな顔をしていて、アザゼルさんは何も言えなくなりました。
けど、それ以前にスカアハさんの視線がチラチラとアザゼルさんに行ってたり、隙あらばとアザゼルさんに近づこうとしてたのでもしかしたらと思ってたので………あまりそのこと自体には驚いてはいないんですよね、私。
ただ、この時にしたことに呆然とはしちゃいましたけど………。
だから、満更でも無い様子を見て私たちはアイコンタクトでハイタッチする。
『パアン!(無言でハイタッチする堕天使陣営)』
「………親父。俺だ。祝いだ」
『やっとか!今から………はダメか。なら、アザゼルとの約束が終わり次第挨拶に行くからな。そう伝えとけ!あばよ!』
「了解」
「『了解』じゃねえよ!内容まる聞こえだわ!喋んないなと思ってたら何速攻でルーに電話してんじゃねえよ!」
「??」
「首を傾げんな!」
アザゼルさんのツッコミが止まりません。
あれは照れ隠しですか?
恋愛ゲームでああ言う感じのツッコミを炸裂させていたヒロインがいたので、恐らくそう言うことなんでしょう。
アザゼルさんが幸せなら、私も幸せです。
スカアハさんも悪い人じゃ無さそうですし、問題ないのでは?
そう考えてると、スカアハさんがアザゼルさんに言う。
「妾じゃ不満か」
「………別にそうじゃねえが」
「なら良いでは無いか」
「…………」
自然にいちゃつき始めました。
ヴァーリ君がそれを見て…………今まで見たこと無い表情をしてました。
感情が………読めません…。
何を思ったらそんな………無とも言えるような顔をしているんですか…?
オリバー君は爆笑して、鳶雄さんは普通に硬直してました。
コカビエルさんとバラキエルさんはもういなくて、間違いなく食材調達に行きましたね。
はあ……。
カオス具合が………酷くなってる気がします…。
これから、どうなるのでしょうか…?
「我らが蚊帳の外に追い出される日が来るとは思わなかったぞ」
「こんときぐらいは良いんじゃねえの?めでたい事じゃねえか」
「………平和も悪くないものだな」
如何でしたか?
お楽しみ戴けたら幸いです。
次回は跳びます。
それではまた次回。