最近読み直した作品が面白くてハマって夢中になっています。
それでは、どうぞ。
こんばんわ、兵藤一瀬です。
夕飯はアザゼルさんと食べました。
アザゼルさんはお偉いさんなので凄い食事なのかなと思ったら、何とカップ麺を食べてました。
ちなみに私も食べました。
私が食べたのは緑の○ぬきで、アザゼルさんが赤いきつ○でした。
あの天ぷらのサクッとした感じも好きだし、段々とふにゃふにゃになってくるのも好きだ。
カップ麺は初めて食べたけど、意外とおいしく、今度色々買おうかなと思った。
食べ終わったらアザゼルさんから風呂入ったら寝ろと言われ、言われたとおりにした。
ただ、寝ろと言われたのは個室でアザゼルさんの部屋と比べたら質素だけど、私にはそれが似合ってるような気がして、用意してくれたアザゼルさんに感謝して、そのまま寝た。
そう言えば、明日からコカビエルさんが………教えて……くれる…んだっけ……。
◇◇◇
初めましてだな。
俺の名はアザゼル。
だが、今の俺は正直悩んでいた。
それは最近拾った少女が原因だ。
名は兵藤一瀬。
その少女は俺が逃がしたはぐれ悪魔に殺され掛かってたから助けたはいいが、よく見ると神器持ちだった。
だが、はぐれ悪魔に無抵抗だったことから目覚めてはいないだろうと踏んで、なんでこんな夜中に人気の無い山にいたのか話を聞くと……………親に捨てられたという。
それだけでブチ切れかけたが、本人が怒ってないのに俺が怒る道理は無いと思い更に聞くと………面倒なことになっていた。
少女はその日まで普通の生活をしていたが、突如として現れた自分と似た名前を持つ男が、己の名前を言った途端に両親は自分忌み子のように扱い、勘当されたのだという。
それを聞いたとき、意味が分からなかった。
突如現れた自分と似た存在?
名前を告げた途端に自分に関する記憶が改変され、そいつが元からの家族だと錯覚させた?
恐らくだが、今なら俺でもそいつは消せるだろうし、少女を家に置くこともできるだろう。
だが、その後はどうなる?
下手をすれば、そいつが消えたことにより危険なことが起こる可能性もゼロじゃ無い。
なら、しばらくの間は部下に監視させるかとそう考えた。
そして、少女を戻すのも危険と考え、保護すると決めた。
だが、あちらからしたらこちらは正体不明の男だ。
家を追い出されたすぐだ、俺は自分を追い出した奴の仲間と思われても仕方ないと思う。
まあ、俺が誘ったら案の定迷ったが、最終的には来ることを選んでくれたからよかったがな。
決めてくれた後にここに連れてきて軽く自己紹介したら、すぐに寝ちまった。
そりゃそうだ。
ようやく10歳になったばかりの女の子があんな夜遅くまで起きてるもんじゃないしな。
俺もその後に寝たが、疲れ切ったあいつとは違って俺はそんなに疲れてもいなかったから大分早くに起きれた。
その後に起こさないようにこっそり何の神器を持ってるか調べたら……………結果を観て、俺はその場に誰もいないことを良いことに、おもくそ頭を抱えた。
少女が持っていたのは……
それだけならまだ良い……………いや、全然良くないが、問題があった。
俺たちの組織、神の子を見張る者は既に一人神滅具所有者を保護していた。
そいつの名はヴァーリ・ルシファー。
前魔王の曾孫に当たる存在だが、そいつは赤龍帝の籠手とは対を為す、
つまり、俺たちは今代の二天龍を両方同じ陣営に入れてしまったのだ。
これが公になれば、悪魔や天使どころか他の神話勢力からも色々言われかねない。
だから俺は決めたんだ。
こいつは時が来るまで存在を隠すとな。
時というのは、あいつから両親を奪った存在の正体が分かったときだ。
こいつの存在はなるべく隠さないといけない。
俺は調べ終わった後、副総督であるシェムハザに相談しに行った。
「よう、シェムハザ。ちょっと相談したいことがあるんだが、良いか?」
「珍しいですね。貴方から相談なんて…………………あれ?なんか物凄く嫌な予感がしてきました」
「おう、間違ってないぞ」
シェムハザが開口真っ先に失礼なことを言ったが、あながち間違ってないことに若干驚き、笑いながらそれを肯定する。
シェムハザはそれに露骨に嫌な顔をしたが、一緒に悩もうや。
そして、俺が説明していく度にシェムハザの顔から生気が抜けていくのが分かった。
顔は文字通り真っ青だ。
いつもなら笑っているが、自分が原因なのと同じ気持ちの同情から一切笑えない。
シェムハザは俺の胸元を摑み、思いっ切り揺さぶってきた。
「なんということをしてくれるんですか!!このトラブルメーカーは!!!あーーーーーー本当やってくれましたね!!」
「本当悪かった。マジで悪いと思ってる……」
「はぁ~~~~~。もうやってしまったことは仕方ないです。…………他に知ってるのは?」
「俺だけだ」
あの時俺の部屋周辺には誰もいなかったのは間違いない。
シェムハザは気を取り直して、聞いてくる。
「なら、構いませんが…………予定は?」
それは確かに色々考えた。
だが、
「ないな。アイツには悪いが、時が来るまでここから出さないつもりだ」
裏の世界の奴らの情報収集力はバカにならないほど早い。
どこで目を光らせてるかマジで分からないレベルだ。
本来なら自分たちだけしか知らないはずのことを知ってるときもあるからな。
「そうですか。では、メフィストフェレス様にも伝えないのですか?」
メフィストか。
魔術協会である『
そして、俺とも何度も交流がある友人だ。
あいつも神滅具所有者を保護してるし、一瀬のことも隠してくれるだろう。
しかし、
「…………それも考えたが、万が一に勘付かれたら厄介だ。メフィストじゃない他の誰かにな」
「分かりました。では、本部にいる者でも限られてくる訳ですか」
「ああ。だが、一人だけ会わせたい奴がいる」
「……………まさか…」
俺の言葉にシェムハザはまた顔を青くしてくる。
まあ、そりゃ誰だって察するよな。
「まさか、ヴァーリに会わせるつもりですか!」
「おう」
「彼女はまだ目覚めてないのでしょう?危険すぎます」
まあ、そりゃそう思うよな。
「大丈夫だ。あいつら同じ年齢だし、上手くすりゃ気が合うかもしれないしな。それに万が一があったとしても」
「確かに貴方が適任ですが…………」
「………そろそろ起きそうだな。じゃ、とりあえず行ってくる。話はその後でも良いか?」
「構いません。それまでは任せます」
そうして俺は一瀬の部屋へ行った。
□■□■□
そして、ヴァーリに一瀬を任せて、シェムハザの所に戻って事情を説明すると拳骨を喰らった。
「いって!?」
「今回は貴方が代償をするのと箝口令を敷いたと言うことなので、これで許しますが……………年端も行かない女の子になんという苦痛をを与えているのですか……全く」
「それは俺も思うところがある。今回のは全くの予想外だった………。だが、これで少し分かったことがある」
「分かったこと……?」
シェムハザは疑問の声を揚げる。
恐らくアルビオンの発言で納得したのだろうが、研究している俺からしたら違和感があった。
「お前は一瀬がどうしてここに来たのか知ってるよな?」
「ええ、聞いた限りですが…」
「なら、アイツは全てを奪われたと言っていた。親も友人も居場所も、そして幸せな記憶も」
「10になった少女が経験するものじゃありませんね…」
「だから思ったんだよ。なんで奪った奴は
「!?」
確か、一誠つったか?
一誠は一瀬から全てを奪った。
なら、一瀬が赤龍帝の籠手を持ってたという事を知っててもおかしくは無い。
なら、何で奪わなかったんだ?
仮説ならいくつかあるが、有力なのは三つ。
「三つですか?」
「ああ。一つは、奪えなかった。神器は所有者の魂と密接な関係にあり、神器を抜かれた所有者は死ぬ。だが、神滅具はそれ以上に複雑な関係をしている。そもそも俺たちでも神器を安全に取り出す研究は実を結んでいないからな」
神器を安全に抜き出す技術は後少しと言うところまで来ているが、あと一歩何かが足りないという状態だ。
恐らく奪った奴は神滅具を抜くことを諦めたんだと思う。
「二つ目は既に別の神滅具級の神器を持っていた。神器自体二つ宿ることはないが、奪って自分に宿すことはできる。だが、その代償として神器を二つ同時に使うと魔力だけじゃ補えなくなり、生命力を大量に消費する羽目になる。それが神滅具級となれば俺たちでも無視できない程の量になる」
前にそう言う奴がいたんだ。
人外を恨んでより強力な物を求めて、殺して奪った神器をその身に埋め込むことに成功したは良いが、いざ実戦で二つ同時に使おうとした瞬間にそいつは一気に老けて戦えない状態になってしまった。
まだ生きてはいたが、長くは生きられずすぐに死んでしまった。
一誠はそれが分かっていた。
「三つ目………これは一番有り得ないと思いたいが、もしかしたらということもある」
「それは、世界に影響が…?」
「影響なんてもんじゃない。前代未聞の大波乱になるぞ。その三つ目だが……………一誠とやらも赤龍帝ということだ」
「!!!!?」
これは本当に有り得ないと思ったのだが、心の何処かで何故か否定してきたのだ。
今の三つの中で一番可能性が低いのに否定しきれないのが不思議で仕方ない。
これは本当にハズレて欲しい思う。
「そんな事があったら、世界は大混乱に……!」
「だから言っただろ。前代未聞の大波乱になると。今、一瀬から教えて貰った住所を頼りに一誠とやらを監視させている。情報はまだ来ていないが……………この結果で俺たちの動き方が変わるぞ…」
なんせ………今代の赤龍帝が二人いることになるんだからな。
神器なら笑ってよくあることだと言えるが、神滅具なら誰だって真顔になる。
まあ、有り得ない話だがな。
「なるほど、ではその三つを考えて行動した方が良いでしょうね。あー…………胃が痛いです」
「今回ばかりは同感だ…………。あ、そうだ。一瀬が一定以上強くなったら
堕ちてきた者たち、というのは神器使いの少年少女達が通う教育施設だ。
まだ未熟なために誰か殺されないようにするために建てたということもあって外出許可は厳しくしてるが、一定以上の実力が認められればある程度は緩和するようにしてある。
将来的にはあそこの教師になって貰おうと考えていたりする。
「彼女の性格なら問題ないどころか、喜んで受けるでしょう。彼女は優しいですからね」
「だろ?それに、かの二天龍が神器に教えてくれるんだ。あいつらも大喜びだろう。…………だが、あいつには悲しい思いをさせることになる」
「それが、コカビエルとの個人レッスンですか………。しかし、大丈夫でしょうか?彼は根っからの戦闘狂ですが………」
「あれ?お前知らなかったのか?あいつが前に人間界に行った際に塾の講師として働くことになったんだが、その時に教える喜びを知ってから偶に堕ちてきた者たちに教えに来てるぞ」
「……………それは何よりです」
シェムハザは驚きと呆れの感情でそう言ったが、気付かなかったのか?
あ、俺のせいか。
そんな感じに、シェムハザと俺は今後について一瀬との夕食の時間まで話し合った。
飯はカップ麺で良いか。
日本製の旨いし、あいつも気に入るだろう。