OP GIRLFRIEND『ミライリスト』
イクス達が救護活動と避難活動を手伝っている頃、超常災害対策機動部タスクフォース『S.O.N.G.』から緊急の連絡が入った。内容はあるホテルに火災が発生した為、避難要請をしてくれのこと。八人はすぐに駆け出した。途中でヘリに合流して乗り込んで現場に向かったのだ。到着後、二人一組で救助活動と被害状況の確認を任された。逃げ遅れた人を救出していると、違う場所に生態反応が確認された。しかし、別の二人組が助け出したという信じられない情報が入ったのだ。逃げ遅れた人達の救出を終え、八人は例の二人を探したがすでに現場から立ち去った後だった。さらに、怪我人をよく見てみると、混乱した状況の割には応急処置が手慣れている。話を聞くと、銀髪の少年と黒髪の少年、茶髪の女性が手当してくれたとの事。適切に手当した跡からかなりの手練であるために不審に思う八人だが、被害状況の確認を怠る訳にもいかないので、持ち場に戻る。すると、奏空が助けた少年は泣きながら姉に抱き付き、姉はあやすように頭を撫でた。その光景を見ていた奏空はいつかの自分と重ねていた。
「なぁに?やっぱり貴方も撫でて貰いたい?」
「ち、違うっ!そんなこと思ってないっ!」
その奏空の様子を見ていた凛音に言われて慌てて否定すると、凛音はクスクスと笑い、奏空はソッポを向く。
ヒュッ
何かが横切ったように空を切った。奏空はバッと振り向くが誰もいない。
「どうしたの………?」
「………いやなんでも………」
ないと言おうとしたその時、彼の目はある場所に着目した。不自然に開いた施設の扉を………。凛音も気が付いたのかそこに注目する。
「………あそこ………気にならない?」
「………行ってみましょう」
奏空と凛音は同意してその施設の中へと入って行った。
しかし、後ろには何者かがこっそりと尾行していたことには気付いていなかった。
その施設は植物が生い茂り、大木があった。植物博物館なのだろう。地面にパンフレットやら紙コップやらが落ちてあった。ここから火災現場までは遠くない。火事に気付いて観客が逃げたんだろう。その証拠に誰もいなかった。
「ここに一体何が「待って。」奏空?」
「何かいる」
奏空の言葉に凛音も感じ取ったのだろうか表情が険しくなる。周りを見回していたその時、
ドスン
何かが落ちた音がした………。
音がした方を見るとそこには忘れたくても忘れられない存在がいた。『アルカノイズ』である。二人はいつの間にか背中合わせの形になり、アルカノイズの群れに囲まれる。しかし今の体勢は互いの背中を守るようなポジションになっていた。
それぞれ長刀と大剣を取り出すと、アルカノイズは動き出す。アルカノイズは攻撃を仕掛けるが、凛音と奏空は次々と殲滅させる。彼に弾丸が迫ってくるが、難なく避けて大剣を向けると合わさっていた剣が飛び出した。
『Sword Taktstock』
五本の剣は数体のノイズを斬り裂いて爆散した。また凛音も長刀を仕舞うと、逆立ちとともに脚部のビームブレイドを展開して横回転する。
『逆羅刹・弐式』
これにより、アルカノイズは次々と殲滅する。
「どうだっ!!」
「お見事!!」
しかしそう言っているが数は一向に減らない。二人の行動範囲が狭くなったとき………。
「凛音っ!!」
彼の腕の装甲が光り出す。
「伏せろっ!!」
装甲から細いレーザーが出現し、そのまま斬るように回転する。光が止むとノイズ達は一つ残らず消えていた。
「大丈夫、奏空?」
「ああ。何ともない」
この技は出力が馬鹿でかいので一度きりしか使えない。初めから使わなかったのは囲まれるのを見計らって一網打尽にする為だった。凛音は奏空を労っているその時……。
「ほう、これがアルカノイズにシンフォギアか。この世界にも面白いものがあるんだな」
突如第三者の声がした。二人はすぐに身構える。声からして男だろうか?その男は大木の陰から現れた。褐色がかった肌に肩に掛かる長さを持つ銀髪の青年だ。銀色の前髪は右目に掛かりそうな程の長さだ。黒を几帳とした服を纏い、頭に黒いはちまきみたいな物を巻いている。左腕の鏡みたいな物は黒色であり、右腕をよく見てみると銀色に輝く義手だった。
「何者だっ!?」
凛音が尋ねると、青年は、
「枢木奏空だな?」
と凛音の尋問を無視して聞いてきた。奏空は
「ああ、そうだが?」
と答えると、
「ならば丁度いい、俺の目的に貴様は邪魔な存在だ。今ここで俺の手で息の根を止めてやる!!」
青年はそう言って腰から片手剣を引き抜き、奏空に駆け出して片手剣を振るった。防ごうとするがそれは凄まじい速さで襲い掛かってきた。その片手剣は胴、小手と的確に狙ってくる。途中から片手剣を上に投げ上げると、奏空の腹部に義手である拳が決まり、奏空は吹き飛ばされる。
『白光拳』
「ぐはっ!?」
「奏空っ!?」
「ふん……」
青年は落ちてくる片手剣を義手である右手で柄をキャッチすると、飛び上がり、奏空の近くにある地面に片手剣を叩きつける。
『洸牙衝』
すると、衝撃波が発生し、奏空は吹き飛ばされ、大木に激突して倒れ込み、気絶する。
「が………は………」
「そんな………生身で圧倒だなんてっ!?」
「この程度か……」
青年は見下す態度を取り、凛音は驚く。生身でシンフォギア装者を圧倒出来るのは人外レベルの戦闘力を持つS.O.N.G.の司令であり、彼女の叔父の風鳴弦十郎だけだ。なのに体格が普通の彼にこんなことが出来るなんて………。
「だが、今ので奴は戦えない。とどめを刺してやる」
青年はそう言って片手剣を両手に持ち、構える。凛音は奏空を守るように刀を青年に向ける。すると、青年に無数の光の矢が飛んできて青年は躱す。
「間に合ったか!」
放ったのは雪音クリスだ。後ろから響、翼、マリア、調、切歌が現れる。
「凛音さん!奏空くん!」
「二人とも無事か!?」
「奏空!凛音!大丈夫!?」
「間に合った……!」
「大丈夫デスか!?奏空!!」
「みんな!!」
援軍が来たことで安心する凛音。六人は青年に戦闘態勢に入るが……。
「分が悪いな……。今は退くとしよう」
青年は片手剣を腰に仕舞うと、水が入った小瓶を取り出す。テレポートジェムだ。
「それはっ!?」
「テレポートジェム!?」
「なんでお前がそれ持ってやがる!?」
響、マリア、クリスが驚く。青年は答えない。
「待てっ!お前は一体何者だっ!!」
凛音は奏空を抱いたまま、再び青年に尋ねる。すると青年は答える。
「……パヴァリア光明結社を支援する組織、アスガルド帝国の将軍、ナーザだ」
青年、もといナーザはそう言ってテレポートジェムを地面に叩きつける。すると召喚陣が現れて彼は消えた。
「う、う〜ん……」
「っ!奏空!!大丈夫!?」
「あ、ああ……」
奏空が目覚めて凛音は奏空の安否を確認する。その後、二人は六人と合流して話し合う。
「アスガルド帝国……?」
「何デスか?それ……?」
「分からねえ……」
「パヴァリアと手を組んだと言うことね……」
「何れにしても放置できないな……」
少女達が話し合ってると……。
「っ!誰だ!?」
「何者っ!?」
翼と凛音は気配を感じ、その先に向けて刃を向けるが、いなかった。
「気のせい……?」
響の声は闇に掻き消された……。
「くそっ!!ナーザ将軍が復活するなんて!!」
イクス達の仲間でアランの仲間の一人、イアンは凛音と奏空を尾行した所、ナーザがいる場面に遭遇し、目撃していた。奏空がやられ、凛音とナーザが刃を交えようとした為に加勢しようとしたが、他の仲間が来たことで安心した。しかし、ナーザの復活は予想外だった。翼と凛音に気取られる前にその場を離れた。
「急ぎイクスやミリーナ、アランに伝えないと……!!」
イアンは夜の闇を駆け抜け、仮想島に繋ぐ、人気のない転送陣に入っていった。
ED 高垣彩陽『Rebirth-day』
キャスト
立花響:悠木碧
風鳴翼:水樹奈々
風鳴凛音:早見沙織
雪音クリス:高垣彩陽
マリア・カデンツァヴナ・イヴ:日笠陽子
枢木奏空:下野紘
暁切歌:茅野愛衣
月読調:南條愛乃
イアン・ダガー:上村祐翔
ナーザ:花江夏樹
はい!ナーザ将軍初登場です!これでもミラージュプリズン編ではラスボスなので、奏空を圧倒しました。しかし、1対6はいくらナーザでも、多勢に無勢ですからね…。因みに原作ではナーザ将軍は『洸牙衝』は使えないようですが、作品を面白くする為に復活した時に使えるようになったという設定となっています。次回も頑張ります。