では。
「久しぶりじゃのう、獪岳、善逸」
そう言った桑島慈悟郎は、最後に会ったときと変わりないように見えた。
昔鬼と戦い失ったという義足の片脚に杖。小柄だが矍鑠とした、獪岳にとっての『先生』は、元気そうに見えた。
「先生はどうしてここに?」
「お館様に呼ばれたんじゃ。それに久しぶりに弟子の顔も見に来た。獪岳、体はどうじゃ?」
「平気です」
言った途端に、善逸がまたやかましい顔でこちらを見たのが視界の端に映ったが、獪岳は無視した。
復帰許可は出ていないが、平気は平気なのだ。手当てはされているし、傷口が腐ったわけでも熱があるわけでもないのだから。
部屋の隅に置かれた箱の中から、無言の視線がちくちく板を通り抜けて来ているようにも感じたが、それもやり過ご────したと思った瞬間に、杖が脳天に落ちて来た。
「何を言うとるか。この屋敷の人間が言っておったぞ。安静にと言ったのに、またどこかへ歩いて行ってしまったとな」
地味に痛くない一撃だった。修行時代に比べたら、大分優しい。
「……はい」
「不死川玄弥……だったか、あの隊士が心配しておったぞ。鎹鴉を亡くしたそうじゃな」
あの鶏冠頭後で覚えとけ、と獪岳は喉の奥で唸る。あれこれぺらぺら、一体何を先生に言ってくれたのだろう。
善逸が、そろそろと手を上げた。
「爺ちゃん。お館様に呼ばれたってどういうこと?最近鬼が出てないみたいだけど、それと何か関係があるの?」
「うむ。実はな、柱稽古というものが始まることになった」
聞きなれない言葉だった。が、響きから何とはなしに想像はつく。
「柱に、稽古つけてもらえるんですか?」
「そうじゃ。鬼が出ておらず、『痣』を発現させた者が出たからのう。鬼殺隊全体の底上げじゃ」
そういうことならば、育手である慈悟郎が呼ばれるのは納得できた。実際今、彼は弟子を取っていないのだろうから。
ただ、聞き慣れない言葉もあった。
「『痣』?」
「……まだ、聞いておらんかったのか」
髭をさすりながら、慈悟郎は語った。
曰く、鬼殺の剣士には『痣』を発現させ、急速に力をつける者が現れる。呼吸で以て人は鬼に対抗するが、痣が出た者はさらに高い身体能力が発揮できるようになるのだ。
これを持つ剣士は、かつて鬼舞辻無惨を追い詰めたとされる始まりの呼吸の剣士たちだという。
以来痣を持つ痣者は鬼殺隊には出ておらず、またその存在すらも一部の者しか知らずにおかれていたが、最近その、痣を発現させた者が現れた。
誰かと思えば、あの竈門炭治郎だというのだ。
元々額にでかい痣があるやつだったが、鬼殺の痣はその痣とはまた異なっているそうだ。
炭治郎が呼び水になったかのように、刀鍛冶の里では恋柱や霞柱にも痣が発現し、上弦を撃破できた。
「彼らのおかげで、痣の発現条件もはっきりした。痣者は痣を常時出しておけるように、出ていない者は痣を出せるように、と柱合会議で決定されたらのじゃよ。儂のほかにも育手は来ておる」
「先生、その痣は鬼にも出るんですか?」
思わず言葉を遮って、獪岳は尋ねていた。
上弦と戦ったとき、確か幸にも痣が出ていた。右眼を中心にして頬までを覆う、赤い傷跡のような痣があった。
今はもう消えているが、あれは確かに痣だったのだ。
「獪岳、幸に痣が出たのか?」
「はい。前に、上弦の壱と戦ったときに」
ふむ、と慈悟郎は首を捻る。
「痣者の痣自体、鬼と似ている場合がある。じゃが、鬼と痣者の痣が同じとは思えんな。あの子は平気なのか?」
「俺には平気そうに見えてます。だけど、角が戻りません。それから、言葉がまた」
数ヶ月前までは、幸は普通に話せていた。憎まれ口を叩いて来て、小憎たらしくなるほどだった。
だけど今は、もうできない。
一時よりは滑らかだし頭は比べものにならないほど霞が晴れているが、ぜんまいが切れかけて歪に針を動かす、時計のような話し方になってしまった。
消し炭になる寸前まで日には焼かれ、額に根を張る角は取り除けず、鬼化は進むばかりで戻らない。時の流れと同じだ。
師の前で一度口に出してしまえば、見ないように必死に目を背けていた事柄が、迫って来た。
言ったところで、何も変わりはしないというのに。
この人も、その下で習っていた己も鬼殺の剣士であって、仮に鬼となった少女を、人のまま終わらせてやりたいならば、結局のところ頸を斬ってやる以外為す術がないのだ。
かりかり、と八畳の部屋の隅の日陰に置かれた箱が内側から引っかかれる。
「すみません、先生。続けて下さい」
「わかった。柱稽古は隊士の全員が参加することになっておる」
柱の下を順に巡り、平隊士は稽古をつけてもらう。これまでそのようなことができなかったのは、ごく単純に柱が激務だったためだ。
継子以外に柱が稽古をつけられないのも、鬼の討伐に追われて時間を取れないためだ。
だが、鬼がぱったりと現れなくなった今、柱が稽古をつけることも、柱同士が手合わせをして高め合うこともできる。
嵐の前の静けさであることは間違いないが、それでも準備をすれば嵐に立ち向かうことができるはずだ、というのが柱たちとお館様の意向であるらしかった。
「獪岳、善逸。ただし、痣者には代償がある」
痣を発現した者は、例外なく二十五歳までに死ぬと、慈悟郎は告げた。
部屋の空気が、冷えた。
「死、ぬ……んですか?……どうして?」
「痣は寿命の前借りをし、力を高めるものであるためじゃ。この寿命の枷に、例外はない。これもまた、すべての隊士たちに告げられることになっておる」
痣を出す条件と共に、それは伝えられるそうだ。
善逸の顔が青くなるのが見えた。しかし騒ぎはせず、拳を握りしめるだけだった。
死ぬのか、と獪岳はぼんやりその言葉を聞く。自分に顧みて二十五と言えば、今から十年もない。とはいえ、十年先でどうこうしている自分の姿を考えたこともなかった。
元から、鬼殺隊は死にやすい。
藁束か葦の茎のように鬼に殺されるのも珍しくはない。
同じときに選別を受けて隊士となった同期も、生きているかも定かでない。
ただそれでも、必ず死ぬという定めと、死ぬかもしれぬという可能性の間には、深い溝が穿たれている。
─────それなら、俺には。
痣など、出ないだろう、と確信めいた予感が獪岳にはあった。
自分が死にたくないという想い以外で剣を取る理由が、どう心を浚っても出てこない。それなら多分無理だし、嫌だとどこかであっさりと諦めてしまえるのだ。
同時に、幸が人間で、剣士として鬼殺隊にいたなら、痣は出ていただろうとも思う。彼女と自分とは、性質が違うのだ。
鬼化が進んで現れたあの痣が人間と同じものであるのかは、わからない。
幸は寿命があるのかも定かでない鬼だから、もしあれが人と同じ痣であったとしても二十五で死ぬようなことには、ならないだろう。
だが、ここ数ヶ月でああも変動してしまうほど不安定な鬼が、五年以上もあのままでいられる保証など、どこにもないのだ。
どこまで行こうが、暗夜の行路であるのに違いはなかった。
「柱稽古は厳しいものとなろうが、くぐり抜ければ必ず血となり肉となる。よく励めよ、二人とも」
はい、と応える声が綺麗に重なり、獪岳は思わず善逸を見やった。
修行していたころ、善逸はよく訓練がきつい厳しいと逃げては騒いでいた。毎度慈悟郎に捕まっては引きずり戻されていたが、やかましかったのは覚えていた。
が、今応えた善逸の声にはあのころ獪岳をたまらなく苛つかせた、根性無しの甘ったれの面影がなかった。
「ちょ、獪岳その顔やめて!その信じられないものを見たって顔は!頑張るって俺言ったじゃん!そりゃキツイのはやだけどさ!」
違った。全然うるさいままだ。こいつはグズであった。
しかし一応慈悟郎の前であるから、いつものように罵ったり手を出したりするわけにも行かず、獪岳はす、と視線を善逸から無言で外して横を向いた。太陽が眩しい。
「あーっ!ちょっと俺の話も聞いてってば!獪岳、俺が前に煉獄さん家で言ったこと忘れてるだろ!」
「少しは落ち着かんか!お前の大声が獪岳の傷に響くじゃろうが!」
今度は善逸の脳天に慈悟郎の杖がめり込み、かなりの重く鈍いが響いた。こちらは痛かったと見え、畳の上に善逸が潰れた。
「善逸!まったくお前は少ししゃんとしたのかと思えば、何をいちいち騒ぐんじゃ!少しは獪岳を見習わんか!!」
く、と横を向いたまま獪岳は笑いを噛み殺した。潰れた黄色饅頭のようで、ざまあみろ、と思う。
けれどふと視線を感じれば、畳の上で潰れたまんまに善逸が獪岳を見てくふふと笑っていた。
やっぱりこいつは、気味が悪い。
慈悟郎はそんな様を見て、急に思い出したかのように手を打った。
「そうじゃ。あの子を蝶屋敷の者たちが探しておったんじゃが」
あの子とは、箱の中の幸である。
時々手伝いもしていたからそれか、と獪岳は頷く。
「じゃ、俺届けてきます」
「ああ、待て。その傷であまり動き回るなと言われておったじゃろう。善逸、行って来い」
「へ?……獪岳、いい?」
本音を言えば、よくない。箱に触れられたくないし、持って行かれたくない。
よくないが、そう言われてしまえば動きづらく、それにそれだけでは済まない用事があるのは、察せられた。
善逸が幸の入った箱を持ってそろそろと出て行き、気配が遠ざかってから慈悟郎は口を開く。
「先生、それで俺だけに何か、話があるんですか?」
「……やはりわかるかのう」
「わかりますよ。あいつにも幸にも、聞かせられない話なんですか?」
「いや、お前にだけ先に伝えておこうと儂が思ったのじゃ」
竹を割ったような性格の慈悟郎にしては珍しい、重い口調だった。
自然背筋が伸びる。
「これはまだお館様の予測であって、確実と決まったわけではない」
それでもお館様こと産屋敷の洞察や勘は、並大抵なものではない。故に、限りなく事実に近い可能性なのだと慈悟郎は言った。
嫌な予感だけが、日の暈のように広がる。
「獪岳、よく聞け。鬼の始祖である鬼舞辻の手により鬼にされた者は、やつが滅びれば─────」
そこから先の言葉を、獪岳はただ黙して聞いた。聞くしか、なかった。
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日が暮れて夜になり、縁側に獪岳は箱を置いた。
蓋を開けてみれば、ころりと膝を抱えていた幸が出て来て体をぐっと大きくさせる。
紙に包まれたべっ甲飴をくるくる指で回しながら、どうかしたの、というふうに首を傾げている。
「今日さ、先生が来たの知ってるだろ」
「ん」
あのときは起きていたから、幸も知っている。知らないのは、そのあとのことだ。
「そこで言われた。鬼舞辻無惨の血で鬼になったやつは、あいつが死んだら死ぬだろう、ってさ」
ぱちり、と瞳孔が縦に割れた、金色の瞳が瞬かれた。
縁側から地面へと下がる足をぱたぱたと振って、幸は膝に視線を落とす。
「それ、ね。……知ってた、よ」
「いつ」
「今日。しのぶさんが、ね。珠世さんと、きょうりょくするようになった、から、聞いた」
以前世話になったことがある鬼の中の逃れ者、珠世と愈史郎。
彼らは今、蟲柱と共に共同で研究しているそうだ。鬼を人へと戻す薬を作るために。
鬼を救うためだけでなく、鬼舞辻を滅ぼすために。
日の光を克服した禰豆子が現れた以上、鬼舞辻無惨は必ず彼女を手に入れようと姿を現す。
現したそのときが、きっと最後の戦いになるのだろう。
それは明日かもしれない。三日先かもしれない。
だからこそ一刻も早く、その薬を完成させるべく彼らは薬を作っている。完成の目処すらも、立っているのだ。
「珠世さんや禰豆子ちゃんにわたし、が、死ぬ、かはわからない、よ。だっ、て、鬼舞辻の呪い、は、はずれているもの。愈史郎さんは、鬼舞辻の鬼じゃない、鬼だ、し」
とはいえそれでも、愈史郎以外の他の三人が鬼舞辻の細胞、血によって鬼となっていることに変わりはない。
人間に戻る薬が完成すれば、真っ先に禰豆子はその薬を飲むことになるだろう。
彼女が鬼舞辻に奪われ取り込まれでもしたら、鬼の始祖が日光を克服しかねない。そうなれば破滅だ。
禰豆子が人に戻ることができたならば、無惨の企みはまた振り出しに戻る。
「お前、わかってんなら戻れよ、人間に」
そういうだろうこともわかっていた。
だけど本当に、こいつはわかっているのだろうか。己が死ぬかもしれないことを。鬼舞辻の、道連れにされるかもしれないことを。
そんなもの、風に巻き込まれて潰される羽虫と変わらない。
「いや。獪岳のいうこと、でも、聞けない。鬼じゃないわたしは、たたかえない」
わかりきっている答えだった。聞きたくない答えだった。
獪岳が助けようが手を引こうが、こいつの周りには、心には、いつも死んだあいつらが側にいる。忘れられないからだ。
殺意と復讐という双子の怪物は消えもせず、童磨というあの鬼の息の根が止まるまで続く。
「戦えないやつだって、鬼殺隊には場所があるだろ。この屋敷の看護婦やってるやつも、隠やってるやつらだっているだろ」
死んでほしくないと思う。
頑固さに腹が立つ。
自分がこれだけ言っているのに、どうして一人で勝手に死にに行く。
自分が死ぬより、他人の死を見るのが怖いだけの弱虫のくせに。
死人は戻らず、もうこちらが何をしたところで何も物思ったりしないことを、嫌というほど何度も理解させられたろうに。
「獪岳」
「あん?」
顔を幸の方へ向けた途端、口に飴の棒が押し込まれた。甘い味が、口の中に広がる。
膝立ちになった幸の顔は、思っていたよりも間近にあった。
「ありがと、う。でも、ごめん、なさい。……できない、や」
飴の棒から手を離して、幸は縁側に膝を揃えて座り直す。
「わたしは、童磨が、にくい。今もこの世のどこかで、いきをして、また誰かを、食べてるんだって、おもった、ら。頭が、おかしくなり、そう」
腹の底に熱があって、ふとしたことで吹き出しそうになる。
あいつを壊したい、殺したい、消し去ってしまいたい。
どうしてあの子たちが死んで、お前がこの世で息をして、嗤っている。
認められない。許せない。地獄に落ちろ。
死ね、死んでしまえ。跡形もなく。
牙を剥きだして唸る獣のような衝動は、童磨が死ぬまで消えない。
それに、思ってしまうのだ。
自分があそこに、あの寺に、いなければよかったのに、と。
「それは、お前のせいじゃ」
「ないよ、ね。わかって、るよ。……知ってるんだ、そんな、こと」
あの親のところに生まれて、捨てられて、拾われた。
何も悪いことはしていない。間違ったこともしなかった。少なくとも、しないように生きていた。
生まれて来たことに罪なんてない。
だけど自分がいたばかりに、人が殺された。傷ついた人がいて、大事なものを壊されてしまった人がいる。
だから、自分がいなければなんて思ってしまうのだ。
役立たずの後悔だ。
自分が生まれていなければ良かったのにと願うのは、築き上げてきた今を否定することだ。
沢山の人に助けられたのに、死ぬなと言われたのに、そう思ってしまう弱さが、嫌いで堪らない。
「だから今、人には、もどりたく、ない。たたかって、こわすこと、を、そのための力を、わたしは、捨てない。……あいつが、死ぬまで、は」
壊してばかりで戻し方など知らないくせに、勝手ばかりを抜かすな、とあの上弦の壱には激昂したけれど、その資格が自分にあったのかも、もうよくわからなくなってくる。
幸がそう話し終える頃には、飴は獪岳の口の中で溶けきっていた。
手足を斬り落としてでも、止めるべきなのだろうか、と思う。
幸は獪岳に必ず手加減をするから、そこにつけ込めば勝てる気がする。
本当にこいつを止めたいなら、引き留めたいなら、そうしてやるべきなのかもしれない。
せっかく拾ったいのちを捨てるだけの価値が、あの鬼の死にあるのだろうか。獪岳には、そう思えないのだ。
失っても与えられなくとも、生きていくしかないのに。敢えて死に向かうことの、意味は。
だが、人としての正しさで雁字搦めの生き方しかできないやつがたった一つ、どうにもできない衝動を殺すのは、鬼としてのいのちを奪うよりも、人間の未来を与えるよりも、悪に思えた。
正しさで救われないなら、間違っていても元凶を殺すしかない。
且つ、仮に手足を斬って捨ててでも止めた暁には、永遠に嫌われる気がした。
忘れられないから殊更しつこくなる幸に一度嫌われるのは、厄介を極める。
「……わかったよ」
白旗だった。この頑固者は変わらない。
いや、変わらないことで鬼となろうがここまで生きて来た相手を今更止めるなど、できるはずがなかったのだ。
「じゃあ、このはなし、はおしまい。……獪岳は、はやく、怪我、なおし、て。柱稽古を、がんば、って」
「その間、何してんだよ?」
「ここ、で、おてつだ、いして、る。薬の名前と材料、ぜんぶ、おぼえた、から。わたし、案外、役に、たつんだ、よ」
ふふん、とやや得意げに幸が胸を張る。
確かにこの話は、終わりだろう。
だがそれなら最後にひとつだけ、聞いておきたいことがあった。
「お前さ、もしもだぞ。もしも童磨が死んで、無惨も死んで、それから人間に戻ったなら、後はどうするんだ?」
幸の表情が、ふつ、と空白になった。何ひとつ考えていなかったのだろう。
いつか足元を掬われて転びそうな、空っぽの顔だった。
「……」
「おい、聞いてんだからそこで黙るな。なんか決めとけよ。でなきゃ勝手に俺が決めるぞ」
「なん、で、獪岳が決める、の?」
「決められるのが嫌なら、自分で決めろって言ってんだよ。馬ァ鹿」
馬鹿じゃないもん、と幸の頬がぷぅと膨らむ。
ずっとそうしていればいいのにと心底思い、獪岳は空を見上げる。
日が昇るまでには、まだ、時間があった。
笑顔の弟(弟子)が気味悪い兄(弟子)の話。
と、人を殺してしまう(かもしれない)善性の話。
次から柱稽古編です。
このSSでの獪岳の幸せの箱は、底だけ残して一度ばらばらに壊れました。底はあるので、直せます。
鬼っ娘の箱は壊れていませんが、削れて小さくなりました。なのですぐ溢れ、溢れた分は大体獪岳へ渡します。