幸せな終わり   作:ラバジョゼ

6 / 10
幸せな終わりの6章

お姫様に背中を押された王子さまは決めた―自分の本当の気持ちに正直になることを。


我儘な女の子

「まさか、ジャックさんにお茶を淹れてもらえるなんて思わなかったな、わたし。」

「まぁ、前の世界では僕はナイトメアだったからね……。……はい、どうぞ。」

「うん、ありがとう、ジャックさん。…………うん、おいしい。」

「まだまだアリスにはかなわないんだけどね。それなら良かった。」

 

 あの後姫に手を引かれるまま僕達はジャックの部屋を訪れていた。いきなり訪れたからもしかしたら留守かもしれないとも思っていたけどジャックは部屋にいて、大事な話があると言うと、突然訪れた僕達を快く部屋に迎え入れてくれた。

 そして、今姫が言ったように、部屋のテーブルの前で椅子に腰かけている僕達の前にはジャックが淹れてくれた紅茶が置かれている。話が長くなるなら、とジャックが用意してくれたものだけど、僕も正直少し驚いていた。

 ジャックの部屋に茶器が置いてあるのはまだいい。箪笥の中から茶器一式が出てきたときには前見かけなかったから驚きはしたけど、ジャックの幼馴染であるアリスは―それが彼女の血式リビドーだからというのが理由だけど―無類のお茶会好きだ。実際僕達は前の世界で彼女の部屋を訪れた際にはお茶を振る舞ってもらうことが何度もあった。そしてアリスとジャックはとても仲の良い幼馴染だ。アリスがジャックの部屋に頻繁に出入りしていてもおかしくない。ジャックがナイトメアであった時でさえ、ほとんど意思疎通ができないにも関わらず、僕に次いでもっともジャックのそばにいたのは彼女だから、お互い人間の状態でコミュニケーションに支障のない今、前の世界以上に一緒に過ごす時間が多くても不思議ではない。そしてお茶会好きのアリスがジャックの部屋でもお茶を飲むために茶器や茶葉をジャックの部屋に持ち込んだとしても不自然ではない。ジャックもそれくらいのことで一々目くじらを立てたりはしないだろう。優しい彼が大切な幼馴染の些細な願いを叶えないなんて想像できない。だから、その茶器や茶葉がアリスのものだったなら、僕も別に驚かなかった。

 でも、これらはジャック自身の持ち物らしい。僕達にお茶を淹れると言ったジャックが箪笥から茶器や茶葉を取り出した時に、僕と同じくそれらがアリスのものだと思ったらしい姫が勝手に使ってもいいのかと聞いた時に姫にそう返事をしていた。

 ジャックにもアリスのように紅茶を嗜む趣味があるだなんてことは聞いていなかったから少し意外だった。身近に紅茶好きな人間がいるからそれに影響を受けて、というのは別におかしなことではないけど、それならそれでそういった話を聞いていてもおかしくないはずだ。でもみんなやジャック本人はそんなことを一度も言っていなかった。まだここに来て数日だから知らないことがあってもおかしくはないけど、趣味の一つや二つくらいなら今まで話題になっても不思議ではない。だから、突然今まで知らなかったジャックの趣味が明らかになって少し驚く。

 

「でも、ジャックさんにアリスさんと同じ趣味があるなんて今まで知らなかったなぁ。みんなも教えてくれなかったし……。」

「え?あぁ、いや、僕はアリスと違ってお茶を淹れたり飲んだりすること自体がすごく好きなわけじゃないよ。もちろん、嫌いでもないけどね。」

「え?ならなんでジャックさんも自分用の茶器一式を持ってるの?」

「理由は分からないんだけど、最近みんなが僕の部屋に来ることが多くなってて……。だから、少し前にアリスに淹れ方を教わったんだ。毎回アリスだけに準備をさせるのは心苦しかったし、いつも僕の部屋にアリスがいるわけでもないしね。まぁ、アリスが来た時は本人が淹れたがるから任せているけど……。」

「へぇ、そうなんだ。」

 

 どうやらそう思っていたのは僕だけではないらしく、姫もジャックの趣味に意外そうな声を出している。ただジャック自身がそれを否定していた。どうやらお茶を淹れるのはジャックの趣味というわけではないらしい。そこで生まれた新たな疑問もすぐに姫とジャックのやり取りで解消された。人のことを大切にするジャックらしい理由に納得する。

 最近みんながジャックの部屋に来るようになった、という話を聞いた姫は一瞬だけ不思議そうな顔をしたけど、すぐに何かに気が付いたような楽しそうな表情になる。それを見てジャックが少し不思議そうな顔をしているけど、彼は姫にそのわけを問うことはしなかった。

 姫の表情の原因には、僕も心当たりがある。ジャック自身は気づいていないようだし、人によって個人差はあるものの、こっちの世界のみんながジャックに対して友達以上恋人未満といえるくらいの好意を持っているのに、僕はここ数日で気づいている。姫もそうだから、きっとそれを思い出してあんな表情を浮かべたのだろう。

 

「…………ところで、さっきから一言も喋らないけど、つう、大丈夫?」

「へっ……!?い、いいいいや、だ、大丈夫さ、ジャック。こ、紅茶ありがとう、僕もいただくよ………って、熱っ!」

「うん、全然大丈夫そうじゃないよね。さっき大事な話があるって言ってたし、それと合わせて何かあったのなら聞かせてくれないかな?」

「おつうちゃん、慌てすぎだよ……。」

 

 姫とジャックのやり取りを眺めていたら、突然ジャックから声をかけられた。いや、突然というのは語弊があるだろう。三人でお茶を飲んでいるときに一人だけずっと黙りこくっていたら声をかけるくらいする。油断していた僕の落ち度だ。それにしてもさっきの慌てようはひどいと自分でも思うけど。あからさまな嘘にジャックには本気で心配され、冷ましもせずに淹れたての紅茶を飲もうとしたせいで姫にも呆れられている。

 けど、仕方ないのではないのだろうか。なにせ僕は今、いきなり告白することになってしまったのだから。

 ジャックに想いを伝えることに、今更躊躇いはない。ないけど、それとは別に、いざ告白するとなるとやっぱり緊張する。覚悟を決める暇もなくその相手の前に連れてこられたから余計に。それに、僕の場合は事情が複雑だ。説明しないといけないことが多すぎてどんな順番で話せばいいのかも整理できていない。

 それに、僕はまだ何と言って告白するかを決められていない。この部屋に来る前までは何となくこんなことを言おうみたいなことを考えていたけど、この部屋に来てジャックの顔を見た瞬間に頭が真っ白になって考えていたことが頭から抜け落ちてしまった。

 そんな風になってしまった理由には心当たりがある。ジャックに抱いていた想いをきちんと正面から受け入れたからだろう。僕は姫との話の結果、今までのように叶うはずがないからと胸の中に押し込めることも、認めたくないからと相棒でもいいと想いをはき違えることもなく、正しい形の想いを自覚した。それによって、今までよりも自分の中のジャックへの想いをより強く感じる。それこそ前の世界で姫と初めて会った時に近い、強い感情が胸の中に渦巻いているのを感じる。それでもジャックにいきなり告白するようなことをしていないのは、僕があの頃よりも精神的に成長して、いきなり告白してもジャックを混乱させてしまうだけだと理解できるようになったからだろう。

 まぁ、それが分かったところで、現状を改善することはできないのだけど。理由が分かったからと言って、感情が落ち着くわけではない。

 

「……おつうちゃん、わたしから話したほうがいい?」

「えっ!?いや、それはだめだよ!僕のことなんだから、きちんと僕の口から言わないと……!」

「でも、わたしからも補足しないといけないことはあるし……それに今のおつうちゃん、きちんと伝えられるか不安なんだけど……。」

「なっ……!?い、いや、もう本当に大丈夫。……だから、僕から言わせてほしい。」

「……うん、頑張ってね、おつうちゃん。」

「……えっと……話が見えてこないんだけど、つうと人魚姫さんから僕に何か伝えたいことがある……ってことでいいのかな?」

「……あぁ、ジャック―」

 

 僕の様子を見るに見かねたのか、姫がそんな提案をしてくる。けど、それを受け入れるわけにはいかない。

 全ての発端は、僕の想いだ。姫の後押しがあったとはいえ、最終的に自分の想いに正直になることを、逃げずに伝えることを決めたのは僕だ。それなのに最後にジャックに伝えるのは姫に任せてしまうなんて、流石にそんな情けない真似はしたくない。何より、自分の想いは自分の口から伝えたい。一度深呼吸して心を落ち着かせて姫にそう言うと、僕の表情からそんな思いが伝わったようで姫は僕を笑顔で激励してくれた。

 僕達のやり取りの意味が分からずに混乱していたものの、なんとかおおよその事情が分かったらしいジャックの顔を見つめる。僕に向けられている瞳から目をそらさない。想いを自覚した今になって改めてジャックと見つめあうとやっぱり緊張する。心臓の鼓動がバクバクとうるさい。きっと真っ赤になっているだろう頬が熱い。でも、それが不思議と嫌ではなかった。

 さっきまで、ジャックに何と言って想いを伝えようか悩んでいた。いい言葉が思い浮かばなくて困っていた。でも、今こうしてジャックと向かい合って覚悟を決めたら、言うべき言葉が分かった気がした。それを、僕は口にする。

 

 

 

 

 

「-僕を……いや、どうか私を、あなたのお嫁さんにしてください。」

 

 

 

 

 

 

 いつかの姫へのプロポーズと同じ言葉。一人称を間違えて言い直したこと以外、まったく同じ文言。それが、僕の選んだ言葉だった。姫の目の前で、姫に言ったのと同じ言葉を使うことに思うところがないわけではないけど、でも、僕にはこれがいいと思えた。だって、それが僕の原点だったから。僕が姫と出会い、共に過ごしたあの世界での日々の。王子さまになる前の僕が、世界を変えてまで望んだ幸せの。僕がするプロポーズは、やっぱりこれがいい。ジャックには、王子さまじゃない僕―私を、愛してほしいから。

 

「…………え…………」

「……僕が君に伝えたかったのは、それだよ、ジャック……君の、答えを聞かせて欲しい。」「ちょっ、ちょっと待ってよ!?つう、何考えてるんだよ!?人魚姫さんがいるんだよ!?」

「姫とはもう話した後だよ。姫も認めてくれた。」

「そ、そんな……。人魚姫さんも、つうが君の王子さまじゃなくなっちゃってもいいの!?」

「……おつうちゃん、わたしも説明に加わってもいい?」

「……そうだね。僕はちゃんと伝えたいことを伝えたから、ここからは、二人で話そう。」

「うんっ。……ところで、わたしにしたのとおんなじプロポーズだったね?」

「い、いや、その……僕には、あれが一番いいと思えたから……。」

「ふふっ。確かに、おつうちゃんのプロポーズはやっぱりあれが一番しっくりくるってわたしも思うよ?」

「いや、二人ともそろそろきちんと説明してくれないかな!?もう何が何だかさっぱり分からないだけど!?」

「あ、うん、ジャックさん、あのね、―」

 

 僕の突然のプロポーズに呆然としていたジャックは、僕が続けてした質問でショックから立ち直ったらしく、椅子から立ち上がりながら僕に苦言を呈してくる。倒れた椅子に見向きもしないところを見るに、相当焦っているらしい。僕もさっきの部屋での姫との会話ではそんな感じだったから気持ちはよく分かる。ジャックがすごく驚いているのを見て逆に冷静になった僕はそれに落ち着いて言葉を返した。それを受けてジャックは今度は質問の矛先を姫に変える。その表情は僕に向けたものとは違って悲しみに満ち溢れているように見える。さっきの僕と同じように姫が僕のお嫁さんを辞めたと思ったようだ。そう判断するのも、とてもよくわかる。

 話の矛先を自分に向けられた姫は、しかしジャックの言葉には答えずに僕に声を掛けてくる。どうやら自分に焦点が当たったのを機に自分も話に入ってくるつもりらしい。僕としても、一人ではジャックを説得しきれる自信がなかったから丁度いい。元は姫の発想がこの状況の形成に一役買っているのだから、それに説得力を持たせるのは姫のほうが適任だろう。その前に姫に僕のプロポーズのことを指摘されたけど、姫の様子には怒りはなく、からかっているような気やすさがあったから、僕は内心ほっとした。

 そんな僕達のやり取りについていけなかったジャックから再度声を掛けられる。その声は既に悲鳴に近かった。意味が分からなさ過ぎて泣きそうなのかもしれない。そんなジャックの様子に、姫が僕にしたのと同じ説明を始めた。さて、これからが大変だ。

 

「-と、そういうことなの。」

「…………また、随分と凄まじいことを考えたね、人魚姫さん……。正直、君がそんな人だなんて思ってなかったから、すごいびっくりしてる。」

「……ジャックさんは、やっぱりそんなのおかしいって、そう思う……?」

「い、いや、そういうわけじゃなくて!……確かに普通ではないけど、人魚姫さんやつうが真剣なのはちゃんと分かったから……。それに、人魚姫さんの言うことも間違っているとは思わないよ。……僕達が、とても危ない立場にいるっていうのは、事実だからね……。」

「ジャック……。」

「だから、僕は二人の考えを尊重するよ。」

「……ありがとう、ジャック……。」

「うん、分かってくれてありがとう、ジャックさん。」

 

 僕と姫の二人でジャックに僕達の部屋での姫との話で考えた意見を説明することしばし。最初は驚きや戸惑いが大きい様子だったジャックも、話が進むにつれて落ち着きを取り戻し、最後には真剣な表情で僕達の話に耳を傾けてくれた。話を聞き終えてジャックが呟いた言葉に不安そうな表情をする姫に向かってジャックは少し焦ったように言葉を返す。ただ、その表情は途中から少し悲しそうな苦笑に変わっていた。姫の話を聞いて色々と思うことができたのだろう。もしかしたら、姫や僕の考えること以外にも不安材料があるのかもしれない。ジャックが何を心配しているのかは気になるところだけど、何はともあれジャックは僕達の考えを受け入れてくれた。今はそれを喜んでおく。そして―

 

「-ジャック、改めて、返事を聞かせてくれないか?」

「…………ごめん、つう。今は、君の恋人には……旦那さんにはなれないよ……。今まで恋愛なんて考えたこともなかったから、僕には今君に、恋愛感情を抱いている自信がないからね……。」

「ジャック……。」

「そんな状態で、お互いを想いあっているつうと人魚姫さんの関係に割って入るのは、やっぱり不誠実だと思うから……。だから、僕が君に恋愛としての好意を持っているって確信できたら、改めて、僕のほうから告白させてくれないかな……?」

 

 改めてジャックに先のプロポーズの返事を求めた僕の言葉に、ジャックは気まずそうな表情でそう返してきた。簡単に言ってしまえば保留ということになるけど、それは僕の想いを切り捨てるでも、僕の言葉に流されるでもない、誠実であろうという気持ちによって語られる返事だった。ジャックらしい、優しさに溢れた返答に、しかし僕の内心は複雑だった。

 正直、少しほっとしていることは否定できない。この場ですぐに断られてしまう可能性もあったのだから。他に好きな人がもう既にいる可能性だって十分あったし、そうでなくとも僕には恋愛感情が全くないと言われる恐れもあった。それを考えれば、十分いい返事だったとも言える。

 でも、やっぱりこの場できちんとした答えが欲しいと思う気持ちがある。何故なら―

 

「-それでもいいよ。」

「え……?」

「……今僕への愛がなかったとしても、これから抱いてくれれば、それでいい。君に愛してもらえるように、僕が精いっぱい努力するから……。だから、僕を君の恋人にしてほしい。」

「でもそれは―」

「だって、僕への気持ちを君が理解できる前に、君が死んでしまったら、僕は、返事さえ聞けなくなってしまうんだよ……?」

「そ、それは……。」

 

 消え入りそうな声で、ジャックにそう頼み込む。自分の表情は分からないけど、悲しそうに僕を見るジャックの顔と、僕とジャックの話の邪魔にならないように声を出さずに黙って聞いてくれている姫が僕の手をそっと握ってきてくれたことから、相当にひどい顔をしているんだろうということはわかる。

 

「……ジャック、ウィッチクラフトで姫を生き返らせた時のことを覚えているかい?」

「え?う、うん、それはもちろん……。」

「あの時ジャックが一人でウィッチクラフトに飛び込もうとしたのを止めたのは……僕も一緒に行くって言ったのは、実を言うと、姫についての想いを増やすためってだけじゃなかったんだ。」

「え……?」

 

 僕の言葉にジャックが目を丸くする。どうやら相当予想外だったようだ。そんなジャックに苦笑しながら言葉を続ける。正直上手く笑えている気は全くしないけれど。泣き出しそうな顔になっていると言われても驚かない。当時の僕の胸の内を考えると。

 

「……もし万が一、姫を生き返らせるのに失敗して、ジャックもいなくなってしまうくらいなら……僕も一緒に消えてしまいたかったから……と言ったら、怒るかい?」

 

 姫とジャックが息をのむ音が聞こえる。姫が僕の手を握る力が強くなる。ジャックの顔が悲しみにゆがむ。

 二人には納得しがたい内容かもしれない。失敗するくらいなら死んだ方が良かった、なんて言い出したのだから。でも、それが僕の紛れもない本心だったのだ。僕を知ってくれている人が誰もいない。僕の知るものが何もない。人の姿さえしていない。そんな状況で、愛する人と再会するという希望もなく、自分の望みのせいでたった一人の『相棒』を死なせてしまった罪悪感を抱えて生きるなんて、そんなこと、僕にはできない。僕のせいで大切な人を失うことになってしまったアリス達血式少女とともに生きていくなんてできない。僕はそんなに強くない。そもそもみんながそれを許したかは、分からないけれど。アリスあたりはジャックが死んでしまった元凶である僕を殺そうとするかもしれないし、そもそも前の世界での出来事を考えると、アリスはブラッドスケルター化してしまうだろう。そんな状態でみんなとともに暮らすなんてことが上手くいくとは、到底思えない。

 

「正直、君がウィッチクラフトに飛び込むと言った時は、心臓が止まるんじゃないかってぐらい驚いたんだぞ……?」

「……ごめん……。」

「もう過ぎたことだからね。……話を戻すと、姫が言っていたように、今日生きているからと言って、明日も生きていられるとは限らない……僕達は、そんな存在なんだ……。不安なんだよ、君の気持ちさえ分からないまま、君と永遠に離れ離れになったりするんじゃないかってね……。」

「……。」

「……卑怯な言い方だって自分でも思うけど、僕は、そんなのは嫌なんだ。……一分でも、一秒でも長く、君の恋人でありたい。君との幸せな日々を過ごしていきたい……。失ってしまってからじゃあ遅いからね……。」

 

 こんなことは、できれば言いたくなかった。こんなのは、脅しと変わらない。自分の命を持ち出して相手との関係を迫るなんて。こんな言い方をすればジャックでなくとも罪悪感を抱くだろう。

 でも、それが僕の紛れもない本心なのだ。僕は、大切なものを失うのが何よりも怖い。今までに何度も、大切なものを失ってきたから。これ以上、失うことに耐えられない。やっと手に入れた本当に幸せな日々が壊れてしまう、そう考えただけでも気が狂いそうになる。

 ジャックへの想いを認め、姫からの許しも出たことで、自分の中の箍が完全に外れてしまったことを、はっきりと自覚する。大切な物を一つでも多く守りたい。幸せを一秒でも長く感じていたい。そして、大切な物も、感じる幸せも、一つでも多く欲しい。いくらでも、どこまでも求めてしまう。そんなひどく我儘な思いが抑えられない。きっと、それが僕の本性なのだろう。自分の望みを叶えるために、世界さえ巻き込んだ僕の。

 

「…………分かったよ、つう。」

「ジャックっ……!!」

「……僕も、君を愛してるって、自信を持って言えるように、頑張るから……。だから、君の恋人にしてほしい。」

「っ……あぁっ、もちろんだよ、ジャックっ!!本当に、ありがとうっ!!」

「うん……。……人魚姫さんも、改めてよろしくね……?」

「うんっ!おつうちゃんの恋人として、お互い頑張ろう、ジャックさん!おつうちゃんも、本当に良かったね……!」

「うんっ……!姫も、本当にありがとう……!」

 

 そして、やはりジャックは僕の想いに答えてくれた。僕の我儘な本性に気づいたかはともかく、僕が不安で仕方ないのは伝わったらしい。こんな形で結ばれることになったのが悲しい―と思うよりも遙かに、ジャックの恋人になれたことが、愛する人と結ばれたことが嬉しい。嬉しくて、涙がこぼれる。そんな僕にジャックと姫は微笑みながら手を差し伸べてくれた。こぼれた涙をぬぐうように。

 僕は、僕の我儘な本性は、きっとこれからも治らないだろう。一度箍が外れてしまったものを元に戻せるような強い精神力は僕にはない。これからも、いつか訪れるかもしれない悲劇に事あるごとに怯えることになるだろう。

 でも、僕には二人がいるから。僕のお嫁さんである姫と、私の旦那様であるジャックが。この二人がそばにいてくれる限り、前に進んでいける。王子さまとして強くあろうとすることができるから。お嫁さんとして、心を癒すこともできるから。

 新しく手にした幸せを手放さないように、二人が差し出していなかった服の袖をきゅっと掴む。掴んだ手で抱きしめてくれる二人の温もりに包まれて、僕/私はもう一度、涙をこぼした。

 

 

 

 

 

「……二人とも、もう大丈夫だから……。ありがとう。」

 

 二人に抱きしめられながら涙を流すこと数分。気持ちが落ち着いて涙が止まった僕は、そう言いながら抱きしめてくれていた二人の腕をポンポンと軽くたたく。二人はその言葉を受けて僕を抱きしめていた腕をほどいてそっと僕から身体を放した。

 

「それなら良かった……。……えっと……これからどうしようか?」

「それなんだけど……姫、部屋を出る前の最後の話、覚えているかい?」

「?……あっ、そうだった。まだちゃんと話してなかったね。」

「人魚姫さん?まだ何かあるの?」

 

 僕から離れて席に着き直したジャックがそう僕達に問いかけてくる。それを受けて僕は姫のほうを向いてそう問いかける。抽象的な質問になってしまったけど、姫には伝わったようでまだ話が終わっていないことを思い出してくれた。その姫の反応を受けてジャックも姫のほうを向く。

 

「えっとね、ジャックさん。その、……アリスさんのことなんだけど……。」

 

 僕達二人の視線を受けて姫はそう、少し躊躇いがちに口にした。ジャックは突然出てきた名前に少し驚いているようだ。僕のほうは、膝の上に置いていた手をきゅっと握る。

 そう、姫はまだ、僕の心配していたアリスの気持ちについてまだ話していない。順番的に僕達の話のほうが先になるのは自然な流れとしても、避けて通ることはできない問題だ。

 ジャックとアリスが互いに深く思いあっているのは、今まで二人を見てきた僕達には明らかだ。今まで恋愛について考えてこなかったとさっき言っていたジャックのほうはともかく、少なくとも前の世界では、アリスはジャックのことを愛していた。そしてこの数日のアリスの様子を見る限り、この世界のアリスもそうだろうと感じた。その相手であるジャックと僕が恋人になったと知り、自分の想いが届かないと思ったら、アリスはきっと傷つく。

 でも姫は、みんなで幸せになりたいと言っていた。そのみんなにアリスも含まれているとすれば、姫にはアリスも傷つかずに済む秘策があるはずだ。そう信じて僕はここに来たわけだけど、まだ具体的な話は聞いていないし、何よりジャックはその話自体初耳なのだ。詳しい説明を求めるのは自然だろう。

 

「……ジャックさん、わたしは、今ジャックさんに話した内容をみんなにも伝えるつもりなの。みんなもわたし達とおんなじ立場なんだから関係ある話だし、わたし達のこともみんなに説明しなくちゃいけないから。」

「それは……確かに人魚姫さんの言う通りだけど……。でも、それはアリスだけの話ではないよね?アリスについてっていうのは一体……。」

「うん……。ジャックさんには、わたしから一つ、お願いがあるの。」

「お願い……?」

「うん。」

 

 姫が口にした内容は、告白が一段落して落ち着いたことで姫の考えが何となく分かってきた僕にとっては別におかしな話ではなかった。でも、ジャックにとってはそうでもないようだ。僕達の関係を説明するには必要だっていうのは分かっているようだけど、他の血式少女達、特にアリスにも関係あると言った理由が分からないのだろう。他の血式少女達が誰かと恋人になりたいと思っているなんて考えていなさそうなジャックには。確かにさっきの姫の、僕がジャックと姫の二人と恋人になりたいからどちらとも恋人になるという話は、僕がジャックに告白するのに必要ではあったけど、それ以外では理由の説明にしか使わない理屈だ。ジャックはそういう風に思っているに違いない。

 

「わたしがみんなにもさっきした話をして……それを聞いたみんながもし仮にジャックさんに告白してきたら、その時は、おつうちゃんの時のように、受け入れてあげてほしいの。……それが、わたしのお願い。」

「…………い、いいいいいや、そ、そそそそっそ、そんなまさか…………みみみみんながそんなことするはずが…………。」

「ジャック……動揺しすぎだろう……。」

「でも、さっきのおつうちゃんもこんな感じだったよ?」

「ぼ、僕はここまでひどくはなかったはずだよ!?」

「わたしから見れば五十歩百歩って感じなんだけど……。」

 

 だから、続く姫の言葉に動揺することになる。動揺することになる、のは予想できたけど、これはあまりにもひどくはないだろうか。全く呂律が回っていないし、顔中から冷や汗をダラダラと流し体が小刻みに震えている。姫には僕も似たような感じに見えたらしいけど、流石にここまでひどくはなかった。

 

「さっきアリスさんの名前を出したのは、その可能性が一番ありそうだったから、おつうちゃんやわたしが気になってたからなの。ジャックさんとおつうちゃんが恋人になったから、自分はジャックさんの恋人になれないって思った時に、一番落ち込むことになりそうなのが、アリスさんだって。……それで、どうかな、ジャックさん?」

「へっ!?」

「だから、わたしのお願い、聞いてくれる?」

「い、いやぼくたちはあくまでもおさななじみであってぼくとありすはべつにそんな―」

「ジャックさんっ!」

「は、はいっ!」

「わたしが言ってるのは、もしそうなったら受け入れてあげてってこと!ジャックさんに告白するかはみんなが決めることなんだから、ジャックさんがそこで悩まなくてもいいの!」

「うっ……。」

「幸せになる権利は他のみんなにもあるんだから、みんながジャックさんの恋人になるのが幸せだって思ったら、ジャックさんにはそれを叶えてあげてほしい。それができるのは、ジャックさんだけなんだから。……わたしがお願いしたのは、そういうことなの。」

「……その話をみんなが聞いた後、僕はどんな顔をしてみんなに会えばいいかわからないんだけど……。」

「別にジャックさんから積極的にいろんな女の子に言い寄ってるわけじゃないんだから、気にせず堂々としてればいいよ。」

 

 姫のお願いに心底動揺したらしいジャックが早口でまくし立てるのを姫が遮って言葉を続ける。姫の言い分は間違ってはいないけど、それを聞いてもジャックは渋い顔をしていた。     

 ジャックの気持ちは理解できる。恋愛感情を抱いているかは分からないけど、相手から告白されたら何人でも受け入れる、なんて、内容だけ聞けば最低だ。そんな宣言をさせられるなんて普通は嫌だろう。僕がジャックの立場だったとしても嫌だ。しかもジャックは自分にしかできないことがあるにも関わらず、戦う力がないことをひどく気にしていることからも分かるように、シンデレラや白雪ほどではないものの自己評価が低い。そんなジャックには先のような発言はなおさら気が引けるのだろう。

 

「それで、改めて聞くけど、どう?」

「………………はぁ。……分かったよ、人魚姫さん。」

「ほんとっ!?」

「うん……。他のみんなにも、恋愛感情を抱いているかは分からないけど、つうとはそれでも恋人になったからね……。他のみんなは受け入れないっていうのは駄目だろうって……。みんながそんな風でもいいって言ってくれるなら、つうと同じように、みんなのことも愛してるって言えるように頑張るよ。」

「やったぁ!?ジャックさんがそう言ってたって、みんなに説明するときに言ってもいい!?」

「えっ!?…………ま、まぁ、僕が言うよりはいい、かな……?」

 

 姫に改めて問いかけられたジャックはなおも嫌そうな表情をしていたけど、姫の真剣な表情を見て姫がどれだけ本気で頼んでいるかが分かったからか、深々とため息を吐いた後で苦笑とともに姫の願い事を受け入れた。その後の姫の発言でまた顔が引きつっていたけど。ジャックは、姫がみんなに話すのは僕とジャックが恋人になったこととそうなるに至った理由についてだけで、ジャックが引き受けた姫からのお願いについては話さないと思っていたらしい。何となくこの部屋に来る前の僕と姫のやり取りに近い感じがする。特に姫に押されっぱなしなところが。

 まぁそれはともかく、姫のお願いはジャックが引き受けるだけでは効果が薄いのだから仕方がないと僕は思う。ジャックが姫のお願いを引き受けて複数人からの告白でも、しかも今恋愛感情を抱いているか分からなくても受け入れるというスタンスになったとしても、それをみんなが知らなければ告白には至らない可能性が高いのだから。僕が複数恋人を持っているのだからジャックも、と思う人はいるかもしれないけど、ジャック自身がそれをよしとしなければ意味はないし、それが理由で告白しても断られてしまうとしり込みすることは十分に考えられる。それでは姫が言うような状況にはなりにくい。ジャックもそれに思い至ったからこそ、姫がみんなに伝えるといった時に驚きはしても反対はしなかったのだろう。かといってそれを自分から言い出すのは自意識過剰のような気がして気が引けるため、他人でかつ女の子である姫の口からみんなに伝えてもらうほうがいいと判断した、といったところか。

 ただ、ジャックは分かっているのだろうか。そうなったらもう後には引けないということを。ジャックの表明したスタンスは、何人とでも告白されれば恋人になる、と言っているのと変わらない。後はみんなが告白しさえすれば確実にジャックとその相手は恋人になれてしまう。そんな状態になれば何人の血式少女が告白してくるか分からない。

 あるいは、ジャックは自分に告白してくるような相手はいないと本気で思っているのかもしれない。ジャックのことだから十分ありうる。むしろそんなジャックだからこそ、今まで誰とも恋愛関係に発展しなかったのかもしれない。それなりに頭がキレるわりに恋愛関係は鈍感、ということなのだろう。

 その時、姫が何かに気が付いたように動きを止めた。そして自分の手元―姫のお気に入りのマイクに視線を落とす。

 このマイクは、ジャックが記憶を取り戻すきっかけになったあのマイクだ。僕とジャックがウィッチクラフトに飛び込んだ時に一緒に持っていたからか、姫が生き返るのと一緒に壊れる前の状態に戻っていたのだ。姫が生き返った直後は姫の様子や僕の姿などに気を取られていたから誰も気づかなかったけど、黎明に帰る前に気づいてジャックと二人で驚いたものだった。

 

「……あっ……。」

「ん?どうかしたの、人魚姫さん?」

「……ジャックさんのさっきのセリフ、録音しておけばよかった……。」

「録音!?ちょっ、人魚姫さんなんか恐い!!君ってそんな子じゃなかったよね!?」

「わたしはわたしの目標に向かって全力なの!というわけでジャックさん、さっきのもう一回お願い!わたしが言うよりジャックさんの肉声のほうが信憑性があるから!」

「えぇっ!?……つ、つう!見てないで助けてよ!?」

 

 そんな風に二人のやり取りをぼんやりと眺めていたら、ジャックから泣きつかれてしまった。本気度合いが強すぎる姫を持て余しているようだ。ただ、姫の、みんなで幸せになるという願いの強さがどれほどのものかが、姫の感じた悲しみの原因を直接目にしている故に分かる僕には姫を止める気は起きない。僕自身、この世界で前の世界よりも幸せになるためにジャックと恋人になることを選んでいるし、姫と同じく他のみんなも幸せになった欲しいと思っているのだから。それに、一度こうと決めた姫は簡単に考えを変えたりしない。それを僕は前の世界からよく知っている。だからジャックには笑顔でこう言う。

 

「……ジャック、諦めろ。姫を心変わりさせるのは僕にも無理だから。」

「えぇ!?君は人魚姫さんの恋人だろう!?」

「はははっ、ジャック、王子さまとしての助言だ。女の子は、ちょっぴり我儘なくらいが可愛らしいんだよ。そして、それを受け入れるのが王子さまの役目だ。」

「……僕は君の……その、王子さまであって、人魚姫さんの王子さまではないんだけど……。それに、それを女の子の君が言うの……?」

 

 僕からの助力が得られないことが分かって驚くジャックにそう返すと、少し顔を赤くしたジャックから予想外の返しをされる。自分のことを僕の王子さまだと言うのが恥ずかしいらしいけど、そう面と向かって言われた僕のほうもそれは同じだ。自分の望んだこととはいえ、ジャックが自分のことを女の子として扱ってくれるというのはまだ慣れない。

 ただ、折角ジャックが恋人としての扱いをしてくれているのだ。この機を逃す手はない。この場を丸く収めるちょうどいい方法も思いついたことだし、ここは僕が何とかしよう。

 

「……じゃあ、君の恋人としてのお願いだ。……どうか、僕や姫、アリス達他の血式少女みんなの幸せのために、姫のお願いを聞いてあげてほしい。」

「えっ!?」

 

 僕の言葉に驚くジャック。その驚きが、僕のお願いの内容に関してのものなのか、それとも僕が恋人という言葉を持ち出したからか。

 

「なにせ僕も、我儘な女の子だからね。……ダメかい、私の王子さま?」

 

 そんなジャックに向けて、精いっぱいの笑顔でそう言う。こんな風なセリフを言ったことが今までなかったから、きっと恥ずかしさで顔は真っ赤になっているだろう。ただ、ジャックの顔も真っ赤になっているから効果はあったと思う。普通に頼んでも良かったけど、でも、ジャックには女の子として見てもらいたいから、こうするのが正しいだろうと僕は思ったのだ。

 それに、王子さまとしての僕は姫の笑顔に弱いから。女の子の笑顔に弱いのは、王子さまの宿命だろう。

 

「…………はぁ……分かったよ…………。恋人の頼みを断るわけにはいかないからね。」

「……ありがとう、ジャック。」

「どういたしまして。……さっきのつうの言葉は正しかったみたいだね。」

「ん?女の子の我儘を聞くのが王子さまの役目だってことかい?」

 

 そんな僕の笑顔にやられたのか、はたまた単に諦めたのかは分からないけれど、ジャックは深々と溜息をついた後に僕達のお願いを受け入れてくれた。ただそのことに喜ぶよりも先に、ジャックが気になることを言っていた。僕の言葉が正しかった、なんて改めて口に出した意味が分からない。

 首をかしげて質問する僕に向かってジャックはいつもの優し気な笑顔浮かべながら口を開く。

 

「そっちじゃなくて……女の子は、ちょっとくらい我儘なほうが可愛いってことだよ。」

「っ!…………そんな言葉がサラッと出てくるなんて、随分と王子さまらしいな、ジャック。流石だよ。」

「えっ!?いや、思ったことを言っているだけなんだけど……。」

「なら、女誑しのほうが正確かな?」

「なんでそうなるの!?」

 

 ジャックの口から出てきた突然の誉め言葉に顔が熱くなる。でも動揺を悟られないように必死に表情を取り繕って、ニヤッと笑ってジャックを茶化す。あたふたするジャックの様子に少し溜飲が下がった。別にジャックに赤面させられたことが悔しかったというわけではない、こともないけど。やっぱりまだジャックに女の子扱いされるのは慣れないのだ。僕がジャックに対して女の子らしく振る舞えるようになるのはまだまだ先になりそうだ。

 

「はははっ……まぁ、それはともかくとして……改めて、不束者ですが、これからもよろしくお願いします、私の王子さま…………なんてね?」

「……あははっ、うん、こちらこそ、よろしく……僕のお姫様…………なんてね?」

 

 でも、もう僕とジャックは恋人同士になっているから。焦る必要はない。二人のペースで一歩ずつ進んでいけばいい。そんな風に歩んでいく道のりそのものも、僕達の大切な思い出になってくれるだろうから。

 いたずらっぽい笑顔を浮かべてジャックにそんな軽口を言ってみると、ジャックも同じような顔で僕のセリフに返してくれた。ただ、ジャックの顔は少しだけ赤くなっている。多分、僕もそうなのだろう。そんなところまで似ているというのが、なんだか少し、嬉しかった。

 

 

 

 

 

 ちなみにこの後、結局姫はジャックの声を本当に録音していた。ご満悦な様子で満面の笑みを浮かべる姫と、それを眺める疲れた顔をしたジャックの対比が印象的だった。後にこの音声は本当に何人かの血式少女の説得に一役買うことになったと、後で姫から聞くことになるのだけど、それはまた別のお話。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。