「不正なガシャットは削除する!!ブェアァ!!」
ガシャコンブレイカーと魔剣を振るうゲンムの攻撃を両の手のひらで捌きながらクロノスはゆっくりと前進していき、剣を振ることが出来ない間合いまで詰め寄るとゲンムの右肩を押さえ付けて突き飛ばしながら腹部へと蹴りを叩き込んだ。
「くっ!」
ゲンムは、その衝撃を利用して距離を置こうとする。だが、ゲンムはバグルドライバーの性能を思い出してしまった。
『ガッチャーン!!』
右手に装着されたバグヴァイザーをビームモードで固定すると二つの銃口から超高出力のエネルギー弾をゲンムに放ち、バグヴァイザーを一回転させてチェーンソーモードに変更する。
『ガッチャーン!!』
「マイティアクション・エックス。君の商品価値を示すのは、その程度なのか?それでは…私も攻めさせて貰おうか!」
ギュイィィィッ!!というチェーンソーの回転音とエネルギーの弾けるようなエフェクトを纏ったバグヴァイザーを振り上げるように放ち、ゲンムのライフゲージを半分まで減少させる。
ゲンムは壁にもたれ掛かりながら倒れることを拒否するが、足には力が入っておらず腕の力と背中を壁に押し付けて立っているように見せていた。
『
クロノスはバグルドライバーをバックルに装着すると「Aボタン」と「Bボタン」を押さえ付け、弾くようにタップした瞬間、クロノス以外の有機物も無機物も停止している。これこそクロノスの代名詞と言える能力「時間停止」である。神を名乗るゲンムであろうと破ることは出来ない。
これこそ最強の能力───。
これこそ無敵の切札───。
クロノスは「エナジーアイテムケース」から回復アイテムを取り出すとゲンムに吸収させる。
『キメワザ!!』
バグルドライバーにあるBボタンをタップする。
「…黎斗……お前ならば分かる筈だ…」
『クリティカル・クルセイド!!』
そんな言葉を呟きながらBボタンをタップすると、二人の足元に時計盤を模したエネルギーエフェクトが現れ、クロノスは鋭く疾い廻り蹴りをゲンムに叩き込んで「Aボタン」と「Bボタン」を弾くようにタップした。
『
「ぐがあぁああぁあぁあぁ!!?」
『終焉の一撃!!』
爆音と共にゲンムは吹き飛ばされ、壁に衝突して変身が解除された。痛々しいほど傷付いている黎斗に歩み寄ろうとしたが、思い止まったように踵を返して元の場所に戻る。
「…オバサン……どういうつもりだよ…ッ…」
「おば様、答えてください…!」
黎斗を呼び起こそうとしていた天羽奏と風鳴翼が詰め寄ってくる。その目には怒りや欺瞞が見え隠れしており、不安の感情も見えた。
「……黎斗…お前は分かったか?」
「……えぇ…貴女の考えそうな事は分かりますよ。…私は、息子ですからね…」
「そうか…。では、分かったことを言ってみろ」
「……本来…触れることすら危険なノイズとの戦いをゲームだと勘違いしていた……私達に戦闘による痛みや恐怖を教えたかったんですよね?」
黎斗の言葉を聞いて納得する風鳴弦十郎と立花洸は頷いていた。
しかし、風鳴翼。天羽奏。雪音クリス。立花響。この四人は図星を突かれたと思ったのか。顔を真っ赤に染めたり真っ青に染めたりと忙しい行動を繰り返していた。