ガゴンッ!という音と共に護送車が弾き飛ばされ、シートベルトを着けているとはいえガンガンと天井やシートに叩き付けられる。
「…背中、打った…ぁ…っ」
「アタシの…ゲーム機…が…」
「雑音がァ…神の凱旋を妨げるなアァァッ!!」
私は腰を押さえながら護送車を這い出る。クリスちゃんは液晶の砕けたゲーム機を見下ろしており、黎斗さんはノイズへと怒鳴り散らしていた。
「クロト…アタシ達は了子さんを安全なところに連れていく。ここは頼めるか?」
了子さんを抱えた奏さんは悔しそうに唇を噛みながら黎斗さんに頼んでいる。あ、あのぉ……私も着いていっても良いですか?
「…グレード2-X…!」
『
『
「クリス、アタシ達を守ってくれよな!」
「うるせぇ!今から憂さ晴らしするんだよ!テメーらは勝手に助かってろ!!」
私と黎斗さんを残して奏さん達は商店街の横道へと入って言ってしまった。…私、無視されたのかな?それとも任せられると思ってくれたのかな?う~ん、考えても分かんない!とりあえず黎斗さんと一緒に倒すことを優先しよう!
ガシャットギアデュアル・ガンマのダイアルをマイティアクション側に捻り、スイッチを押し込んでからギアホルダーに差し込む体勢になる。
『
「大変身!」
未来と一緒に考えた掛け声を叫びながらギアホルダーにガシャットギアデュアル・ガンマを装填する。
『デュアル・アップ!!』
あの時は必死で見てなかったけど。私の右側にピンク色のエネルギーパネルが出ていた。ギュッと拳を握り締めた瞬間、エネルギーパネルが私を通り抜けて左側に突き抜けた。
『
『
『
久々に変身した気がする。久々って言ってもそんなに時間は過ぎてないけどね。
「よし!…くろ……と……さん?」
変身を終えてから身体に変な違和感が無いことを確認する。問題ないと分かってから黎斗さんに準備が出来ましたと伝えようとした瞬間、黎斗さん(?)と思わしき真っ白なゾンビキャラクターと地面から這い出てくる人影を象ったエフェクトに驚きのあまり、本人なのか確認するように話しかけてしまった。
「ブゥエァーハッハッハッハッハッハッ!!ブェハァ!!ブェアァ!!どおぉしいぃたぁぁ!!!世界をおぉ脅かすうぅ!!ノイズでも不死身のおぉゾンビにはアァ!!勝てないかあァ!!!」
これ、私が残る必要ってありました?
「ブウゥゥンッ!!」
『
檀黎斗の作成したゾンビホラーゲーム。不死身のゾンビとなった主人公がゾンビを殲滅して世界を巡ってまわり、ゾンビを一匹残らず殲滅するまで終わる事の無い無双ゲーム。エンディングは人類が最後の一人になるまで戦い抜くこと。