この試合は基本原作通りに進んでいきます。
「やっぱり目金があんな条件出したのが悪いんじゃないの?」
「ですが塔子さん、あのまま一之瀬君を放っておく訳にもいけませんし、これが現状1番確実に助けられる方法だったんですよ?」
「まぁ、そりゃそうかもしれないけどさ。はぁ…」
目金の反論に、明らかにめんどくさそうな表情を浮かべる財前さん。まぁ確かに、相手が普通の女子チームだから、皆のやる気は著しく削がれていた。
女子チームが相手だからと油断をしているなこいつら.....
「女の子だからなんて関係ない!しまっていこうぜー!」
「よーし決めるぞ、旋風陣!」
普段通りの円堂とついに完成した旋風陣を使って試合で活躍したい木暮、そして自身の将来が掛かっている一之瀬。
そして楽しそうに見ている音無さん。
『雷門ファンの皆さんお待たせしました!本日は此処大阪から、一之瀬の運命を賭けた1戦!雷門中対キュートでシックでクールな大阪ギャルズCCCの試合をお送りいたします!!』
そんな事を考えている間に、いつの間にか来ている角馬の実況を聞いて俺は試合に意識を向け、ポジションに着く。
フォーメーションはいつもと同じ攻撃的フォーメーションとなっている。
FW
高梨 風丸 染岡 士郎
MF
鬼道 一之瀬
財前 土門
DF
壁山 木暮
GK 円堂
控え:目金、栗松
「フレッフレッ、ギャルズー!そんな東京モンに負けたらあかんでー!!」
相手のベンチから、浦部さんに似た女性が旗を振って檄を飛ばす。あの人が大阪ギャルズの監督なのだろうか?
ってか絶対親子だろ!?
「任しときー!ウチが必殺通天閣シュート、ぶち込んだるでー!!」
『通天閣シュート!?』
「そんなシュートあったっけ?」
「アホやなぁ。そんなん適当に言うとったらええねん。どうせ分からへんねんから」
『だああっ!?』
確かに適当に言っても俺達はわかりもしないから作戦としては間違ってないな。
それにしても既にこっちのペースを崩されてるようなと思っていると、審判役の古株さんがホイッスルを鳴らし、試合が開始した
大阪ギャルズのキックオフで試合が開始した。浦部からボールをもらった御堂がドリブルで左サイドから上がっていく。士郎が止めようとするも、天王寺が御堂を庇う様に立って士郎の行く手を阻む
「よしっ…えっ!?」
止めようと御堂の正面に回り込んだ風丸だったが、御堂は風丸に向かってウィンクし、それを見て思わず驚いた風丸の隙を突いて跳び上がって突破すると、再度跳び上がって浦部の頭上へとパスを繰り出す
「リカ!」
「えいっ!」
それを浦部は跳び上がって受け取ると同時にボレーシュート。弾丸のような速度のシュートが一直線に雷門ゴールに向かって放たれた
「っ!?」
しかし放たれたシュートは円堂の正面に飛んで来たので、シュートのスピードに驚きながらも円堂はボールをしっかり両手でキャッチする。そして受け止めたシュートの威力にまたも驚く
「この威力…すげぇ!」
「ちっ…」
「おしい~」
「アホかリカ!そんな正面からどないすんねん!コーナー狙わんかコーナー!!」
「そんなん言われんでも分かっとるわ!!ちょっとミスっただけやろー!!」
何故か試合中に味方の監督と選手で口喧嘩が発生している中、士郎が風丸に駆け寄って声を掛ける
それにしても女子にしては中々のシュート力だな...やはりエイリアの特訓場はそんなにも凄いのか
早く使ってみたいなぁー
「風丸君、動きが鈍かったけど体調悪いの?」
「いや、大丈夫だ。今のは…っ!」
士郎の心配に大丈夫だと言いつつ、風丸は御堂を見やるとまたウィンクが送られてきて、若干顔を赤くする風丸
男の子だねー風丸も
「ドンマイドンマイ、次は止めてくぞー!」
円堂がボールを投げ、土門が受け取る。そこから鬼道、一之瀬、俺へとパスを軽快に繋いで攻め上がり、串田と万博が止めに来たタイミングで俺が後ろにパス。後方から上がって来た土門がボールを受け取り、左サイドを駆け上がってゴールを狙う
「きゃ!」
「えっ、当たった?」
堀のディフェンスをかわそうとした土門だったが、突然堀が倒れたのを見て慌てて動きを止めてしまい、その隙に串田が土門からボールを奪って浪川に繋ぐ
「玲華、いくでー!」
「こっちこっち~!」
「って、届く訳ないか~…ふっ!」
「くっ!」
一之瀬が浪川を止めようとして、浪川はゴール前の御堂へのロングパス…と見せかけて、ボールを足で挟んで高く跳び上がり、遅れて一之瀬も負けじと跳び上がってボールを狙って足を振り、浪川の足からボールを弾き飛ばす。弾かれたボールを塔子が拾う
「よしっ!」
「ディフェンス!」
「うえっ!?」
「って、ディフェンスウチかいな」
「何だよそれ!?」
「(やはり厄介な相手だな!)だが行かせねーーぞ!」
「鬼道!」
「………」
しかし梅田の言動に釣られて、ボールを奪われてしまう。だが前線から戻って来た俺がスライディングで梅田からボールをすぐに奪い返し、俺は鬼道へとボールを送る。雷門が苦戦している中、瞳子監督は無言で大阪ギャルズの選手達を見つめていた
「吹雪…なっ!?」
ドリブルで上がりながら前線の吹雪にパスを出そうとした鬼道だったが、ボールを蹴ろうとした瞬間、なんと突然現れた虎浜がボールの上に乗り、素早く足を動かし玉乗りで鬼道から離れていく。その光景に流石の鬼道も唖然となる
「何だ…」
そこから大阪ギャルズは空を舞うように高さを使ったプレーとこちらのペースを乱すプレーを入れ混ぜ、雷門にボールを奪わせない展開を仕掛ける。対する雷門も大阪ギャルズの実力に全力で対抗するも、なかなかボールを奪えない。前半残り僅かとなったタイミングで、蛸谷から御堂がボールを受け取ってゴールへ走る。それを止めようと、風丸が御堂に突っ込む
「これ以上いかせるか!」
「プリマドンナ!」
「なっ…」
御堂が蹴り上げたボールからピンク色の光が放たれ、それに風丸が困惑していると、御堂が風丸の手を掴んでクルクルとその場で回転しだし、いつのまにか御堂の動きに乗せられていた風丸と共にダンスを行い、最後は華麗なジャンプを披露。ジャンプしてから自分が何をしてたのか気付いた風丸が、その場でガクリと膝を着いて項垂れる
「不覚…」
項垂れている風丸を尻目に、前線まで駆け上がった御堂が浪川にボールを送る。そこに、チャンスと見た木暮がボールを受け取った直後の浪川に迫る
「今だ!旋風陣!!」
「うぅっ!?」
逆立ちの体勢から横に高速回転し、浪川からボールを奪う事に成功する
「やったぁ!」
「へへっ」
旋風陣の成功にベンチで見ていた音無が喜び、ボールを奪った木暮が音無に向かって親指を立ててポーズを決める。その直後に、中谷の慌てた声が木暮の耳に届く
「木暮、早くパスを!」
「もろたで!」
「うわぁっ!?」
「木暮君…」
一之瀬の声に反応する間もなく、近付いていた浦部にボールを取られてしまう木暮。格好付けた所為でミスをした木暮に、音無は引き攣った表情を浮かべる
「リカ!玲華!」
ボールを奪った浦部は1度堀へとボールを戻すと、一気にゴール前まで駆け上がる。そして堀がゴール前へとボールを高く上げると、浦部と御堂はボールの所まで跳び上がって手を繋ぎ、浦部が左足で、御堂が右足で体を外へと広げながら同時にボールを蹴った
『バタフライドリーム!!』
空中から放たれたシュートはゴールの左側へと飛んでいく。円堂はすぐにシュートの正面に移動し、シュートまでの距離からパンチングで弾く事を選択して爆裂パンチで迎え撃とうとした
「爆裂パンチ…えっ!?」
だが、パンチをボールに叩き込もうとして突如シュートの軌道が変わり、パンチが空振る。そしてまるで蝶が飛んでいるかのような不規則な動きをして驚いている円堂の横を通過し、ゴールが決まった
雷門 0-1 ギャルズ
『決まったー!なんと大阪ギャルズ先制です!!』
「いよっしゃー!」
ベンチの選手達と共に喜ぶリカママ。ここで前半終了を告げるホイッスルが鳴り、まさかの大阪ギャルズ優勢で前半が終わってしまった
「嘘だろ、リードされて前半終了なんて」
「いや、強いよ彼女達」
「何であんなに強いでヤンスか?信じられないでヤンス」
ハーフタイムになって、リカママの用意したたこ焼きを食べている大阪ギャルズの選手達を見ながら土門達が会話をしていると、円堂が皆を集めて円陣を組んで告げる
「とにかく、相手のペースに惑わされるな。相手が誰だろうと関係無い!俺達は俺達のサッカーをするだけだ!!」
「まだ点差は1点だ。取りにいくぞ!」
「よし!それじゃあいくぜ!!」
『おおっ!!』
ハーフタイムが終わり、雷門のキックオフで後半戦が開始。染岡からボールを受け取った士郎がドリブルで前線に向かってる
「行くよ!染岡君!」
「あぁ!決めてやる!」
「ワイバーーン!」
「ブリザーーーード!」
染岡と士郎の凄まじい威力のシュートが放たれる。迫るシュートを止めようと、GKの土洲が必殺技で対抗する
「花吹雪!…ああっ!?」
だが、土洲の放った必殺技はワイバーンブリザードには全く通じずそのままシュートが決まった
雷門 1-1 ギャルズ
『決まったー!後半開始早々、いきなり同点ゴールだ雷門ー!!』
「やったな、吹雪!!」
「うん!」
染岡と士郎はハイタッチをした。
よし、いいぞ。これで流れが変わるぞ
そして士郎と染岡を、驚愕した表情で眺める大阪ギャルズの選手達
「なんなん、今のシュート…」
「あんなシュート、見た事ないで…」
そんな中、浦部は楽しそうな表情で拳を握って雷門を眺めていた
「…ふっ、なんかおもろなってきたやん!」
後半開始早々に同点となり、漸く雷門の動きが良くなってきた。動きに慣れて来たのもあって、大阪ギャルズの攻撃に対応出来るようになってきたのだ
「ザ・タワー!」
「ザ・ウォール!」
「フレイム、ダンス!!」
「あ~ん!必殺技使う時のダーリン格好良い!!」
「リカ、ボール取られてんのに喜んでる場合ちゃうで!?」
そしてディフェンスが機能し出した事で、前半よりも余裕を持って攻撃が出来るようになっていた。
「疾風ダッシュ改!」
「スプリントワープ!」
「イリュージョンボール!」
次々に必殺技を使って攻め上がる雷門。大阪ギャルズも必死に守るが、本来の実力を発揮し出した雷門を止めるには1対1では足りず、数を使っての守備を強いられてしまい、後半ギリギリで体力が尽き掛けてしまう
「この試合、ウチが絶対に決める!」
それでも諦めず、浦部がボールを持って駆け上がり、栗松のディフェンスをかわして円堂と1対1に持ち込む
「オチは最後まで取っとくもんやで!ローズ・スプラッシュ!」
ボールに赤いエネルギーを溜め、シュート。薔薇の花びらを散らしながら、ゴールに迫る
「マジン・ザ・ハンド!!」
それに対して、円堂はマジン・ザ・ハンドで真っ向から迎え撃つ。数秒ぶつかり合って、円堂の右手にボールが収まった
「なんやて!?」
「土門!」
「おおっ!」
とっておきのシュートを止められて浦部が驚いている間に、円堂がボールを土門に送る。そこから鬼道にパスを出して、自身も駆け上がる
「行くぞ、必殺タクティクス!柔と剛!」
ボールは鬼道から財前、土門へとそして俺へと繋がった。
「最後はお前が決めろ、一之瀬!」
「行くぞ!ペガサスショット!」
一之瀬はボールを両足で挟み込みバクテンをしつつボールを上空へと上げ青いエネルギーを溜めシュートした。
一之瀬の背後にはペガサスがいた
「花吹雪!」
花吹雪を起こして広範囲をカバーしようとする土洲だったが、一之瀬のシュートは花吹雪を突き破り、土洲の横を通過しゴールネットにボールが叩き込まれた
雷門 2-1 ギャルズ
シュートが決まった直後に、古株が試合終了を告げるホイッスルを響かせる。2対1で雷門が勝利した
『ゴーール!!ついに雷門中が勝ち越しだ!!そしてここで試合終了ー!2対1で、雷門中逆転勝利ー!!』
一之瀬の新たな必殺技で勝利した雷門。こうして、一之瀬の結婚騒動は幕を閉じた。が、この試合で一之瀬により惹かれた浦部は、更に一之瀬に猛アタックを仕掛けるのであった
「やっぱりダーリン最高やわ~!あんな凄いサッカー出来るやなんて~!もう一生放さへん!!」
「ちょ、ちょっとそれじゃ話が…!?」
一之瀬の受難は、まだまだ続く…
「ダーリ~~ン!!」
「うわあああっ!?円堂ーー!!土門ーー!!」
『あはは…』
ついに一之瀬も必殺技を完成させたか....。いい感じだ。また歯車が一つ噛み合った。
それにこれFFIになったらどうなるんだろ.......
まぁーいっか!
今回は長文になりました~