2人目のIS人生   作:ゴリラの天使

11 / 11
膵炎になりました


第11話

ラウラ「高見沢、少し付き合え」

 

合同授業の後ラウラからのお誘いを受けていた。

 

湊「すぐ済む話か?」

ラウラ「ああ」

グレイ「ですが今から着替えもあるとなるとそんなに時間がないのでは?次の授業の後がいいかと」

湊「それもそうだな、ボーデヴィッヒもそれでいいか?」

ラウラ「構わん、場所は…屋上でいいだろう」

湊「了解した」

 

その後、次の授業を終え俺とラウラは屋上で対話していた。

 

湊「で、話って?」

ラウラ「貴様は灰色の亡霊だな?」

湊「やっぱバレたか…」

グレイ「あそこまでやれば仕方がありません」

ラウラ「否定しないのだな」

湊「そこまで言うからには確証があるんだろ?」

ラウラ「当然だ、軍の資料で記録されてる戦闘は全て目を通している。資料通りの強さだったからな」

湊「流石軍人さんだ、あまり記録には残らない様にしてたんだがな」

ラウラ「映像としては荒いものばかりで数も少なく時間も短いものだったがな」

 

おそらく超遠距離からの撮影そのまま持ち帰ったから束にも見つからなかったのだろう。

 

湊「で、どうするつもりなの?」

ラウラ「我が祖国…ドイツに来てもらう」

湊「断ります」

 

ラウラからの勧誘をすぐに頭を下げて断った。

 

ラウラ「何故だ」

湊「俺が女権団を潰して回ってるの知ってるでしょ?」

ラウラ「勿論だ、我が祖国にも潜伏していた女権団を潰してくれたことは感謝している」

湊「軍属になったら自由に動けないでしょ?そういうこと」

ラウラ「だが、女権団はもういないはずだ」

湊「それがいるんだよ、まだ相当戦力を残してる」

ラウラ「それが貴様がここにいる理由か」

湊「そ、襲撃に備えてる」

ラウラ「そうか…事情はわかった。女権団との戦いが終わったらまたその時に聞く」

湊「そん時の状況によりけりかな、考えとくよ」

 

そう言ってラウラは屋上から出ていった。

 

湊「グレイ、ラウラに関して分かったか?」

グレイ「それが…レーゲンのコアが反応してくれないのです」

湊「反応しない?」

グレイ「普段なら反応して開示したくないものはわからないといった反応なのですが…今回は反応すらしてくれませんでした。コアネットワークから隔離されてるとは違いますが…」

湊「つまりネットワーク上にはあるが隔離されてるかの如く反応しない…と」

グレイ「はい」

湊「要注意だな…」

 

不穏な空気の中次の授業のために教室へ戻った。

 

 

 

 

簪「そんなことがあったの?」

湊「心配するに越したことはないからな、一応簪も注意しといてくれ」

簪「うん、わかった」

本音「わかったー」

湊「何故ナチュラルに本音がいるのか」

 

授業が終わりお昼、食堂で簪と本音と昼ご飯を食べていた。

 

簪「本音のことは気にしないで、湊が来るまではよく一緒に食べてたし本音と虚さんは事情を知ってるから気にしないでいいよ」

湊「つまり楯無さんもか」

簪「うん、お姉ちゃんも知ってる。それと夏休み前くらいには学園に帰ってくるって」

グレイ「霧纒の淑女の整備とロシア代表の仕事と更識の仕事、ギリギリ終わると言った感じですね」

湊「無茶してそうだなぁ…」

ジャベリン「でも楯無様なら何食わぬ顔で終わらせてそうですよね」

 

全くもってその通りである。

 

本音「じー…」

湊「………食べたいの?」

 

本音が俺の海老の天ぷらをじっと見つめている。

因みに和風定食に追加で天ぷらの盛り合わせとレバニラ炒めを頼んだ足りないと思ったからだ。

簪も和風定食、本音はデラックスパフェ、大盛りのパフェを食ってるのに天ぷらに目がいくとは…。

 

本音「食べたい!!」

簪「本音にはそれがあるでしょ…パフェと天ぷらは合わないよ…」

ジャベリン「そもそも他人のものを欲しがるのは良くないですよー」

 

はぁ…とため息を吐きながら注意する簪、まぁ…気持ちはわかる。

 

簪「それにしてもよく食べるね、そんなに美味しい?」

湊「ああ、ほんと美味しいよ。こんな美味しいご飯食べたの初めてだよ」

本音「初めて…?」

湊「うん」

簪「篠ノ之博士といたときは?」

湊「束特製の栄養剤とかサプリメントばっか」

グレイ「物心つく頃には母親がいませんでしたからその後はこんな見事な料理は食べた記憶がない様です」

ジャベリン「なんか冷めたレトルトとかばかりみたいですよ」

 

グレイの一言で簪と本音が固まってしまった。

簪と本音は互いに見合った後…。

 

簪「ほら湊私の鮭の塩焼きあげるよ?」

湊「いやそれ俺のにもあるから…」

本音「うう…タカミーこれあげるぅ」

湊「カントリーマアム…」

 

量もあるので2人の好意には詫びを入れて断った。流石に申し訳ないからな。

ただ簪は納得いかない様で定期的に何か作ってくれるということになって落ち着いた。

カントリーマアムは貰った。

 

 

 

 

放課後一夏達に誘われて共に第3アリーナに集まり一夏の訓練などを行なっていた。

 

箒「そこはこうダンっと踏み込んでズバーンと斬るんだ!」

鈴「そこはもう感覚よ感覚!」

セシリア「右足は後方に12°引き、相手の動きに合わせて左に2m移動するのですわ!」

一夏「分かりづれぇ…」

 

とまぁこんな感じに擬音パレード、感覚派ニュータイプ、セシペディア先生と完全に別れており分かりづらい状況となっている。

 

湊「まだセシリアが分かりやすいが…」

簪「基本を覚えてない織斑君だとわからないと思う…」

シャルル「箒と鈴は僕でもダメだよ…」

 

こんな感じで3人で苦笑いしながら見ていた。

 

シャルル「仕方ない、僕一夏に教えてくるよ」

湊「ありがとうシャルル、こっちもやることあったから助かるよ」

シャルル「気にしないでー!」

 

シャルルはそう言って一夏の元へ向かっていった。一夏もシャルルを見てほっとした様だ。

 

簪「やることって何?」

湊「簪とジャベリンのリンケージの練習だ」

簪「リンケージ?」

湊「俺とグレイがいつもしていることだ、これができれば倍以上の実力を発揮できる」

簪「山田先生と激戦を繰り広げたあの動きができるの?」

湊「なんで知ってるの…?」

ジャベリン「私がグレイ経由で簪に見せました!」

グレイ「参考になるかと思い提供しました」

 

なるほどそれなら話は早い。

 

湊「そう、あの動きも可能だ。あれは自分のISと一体化させ処理速度を上げて行動の予測や反応速度を限界まであげる技だ。ISと対話、つまり自分の専用機と相性が最高までいくとできるって束は言ってた。それこそが束の望んだISの形でもあるらしい」

簪「そっか…私お姉ちゃんも出来ないことが出来るんだ…」

ジャベリン「楯無様は出来なくても強い人だけどね、でもこれを物にすれば超えられるよ簪!」

簪「うん!それに行動予測…ゼロシステム…!」

湊「うん…まぁそういう解釈で間違ってない…かな…?」

グレイ「その例えで大丈夫ですよ、知っている物で例える…一番覚えやすいやり方です」

湊「よし、そうと決まれば早速やるぞ」

簪、ジャベリン「「はい!」」

 

そうして俺と簪はセーフティモードで展開し少し高めの上空で向かい合う。

 

湊「まずお手本だ」

湊、グレイ「『リンケージ』」

 

リンケージを行い簪の前まで移動する。

 

簪「それがリンケージ?」

湊「そ見た目は変わらなくてもしっかり性能は上がってる、試してみる?」

 

そう言って簪から70mほど離れて待機する。

 

湊「落とすつもりで撃ってみ」

簪「でも…」

ジャベリン『大丈夫だよ、しっかり避けれるから安心して』

簪「うんわかった」

 

そう言って簪は両腕のツインガトリングを撃つ、それを湊は弾幕の量が4倍近く増えてるにもかかわらずヒラリヒラリと避けていく。

 

簪「すごい…」

湊「普通のIS乗りなら反応が遅れるんだけどリンケージをすればこんな感じに思い通りに動けるようになる」

簪「すごいよ湊!」

ジャベリン『これから簪もするんだよ?』

簪「それでもだよ」

湊「じゃあやってみよっか」

簪「うん」

 

簪は目を閉じて集中する、そこに俺はやり方を説明する。

 

湊「まずジャベリンを感じるんだ機体ではなくコアの方」

簪「コアの方…」

 

簪の表情が険しくなる。

 

湊「力む必要はない、ジャベリンに話しかけてみて」

簪「ジャベリン…?」

ジャベリン『大丈夫、簪なら出来るよ』

簪「ジャベリン…ありがとう、力貸してくれる?」

ジャベリン『もちろんだよ!』

 

簪の表情が楽になるジャベリンをしっかり認識できた様だ。

 

グレイ『簪とジャベリンとの繋がりがより強くなりました、充分ですね』

湊「そうしたら展開したジャベリン自体を自分の手足、身体だと思うんだ」

簪「手足…身体…」

湊「そして最後に脳とジャベリンのコアを繋ぐ、その解除コードがリンケージだ」

簪「行くよ…ジャベリン」

ジャベリン『了解!』

簪、ジャベリン「『リンケージ』」

 

そうして簪とジャベリンのリンケージは成功した。

 

湊「成功だな」

グレイ『おめでとうございます、簪様、ジャベリン』

簪「でき…た?」

ジャベリン『おめでとう簪!出来たんだよ私達!』

湊「じゃあひとっ飛びしますか」

簪「うん!」

 

俺と簪はアリーナの空中を縦横無尽に飛び回った。

個別瞬間加速を試したり、無茶な反転軌道を試してみたりしてリンケージを慣らした。

地上に降りるとアリーナの他の生徒と一夏達が呆気にとられた顔をしていた。

 

一夏「更識さんもとんでもねぇな…」

鈴「こりゃすんごいわね…」

セシリア「湊さんだけでなく簪さんまでも…」

シャルル「えぇー…」

 

なんかごめんね…。

 

ラウラ「織斑一夏」

 

その時アリーナにラウラの声が響き渡った。

 

一夏「なんだよ」

ラウラ「私と戦え」

一夏「断る、戦う理由がねぇよ」

ラウラ「なら理由を作ってやる」

 

ラウラはそういうと大型レールカノンを一夏に向けて発射した。

が、直撃すると思われた弾は湊の放ったロングライフルのビームで破壊された。

 

湊「ラウラ、どういうつもりだ」

ラウラ「邪魔をするな、用があるのは織斑一夏だ」

湊「なら他のやつを巻き込むな」

ラウラ「他のやつ?巻き込まれる方が悪い、強者ならば巻き込まれることなどないからな」

湊「そうか…やるぞグレイ」

グレイ『了解』

 

他のやつの中には簪がいる、なら容赦はしない。

俺はラウラに向かって飛び出した。

 

ラウラ「貴様に用はない!」

湊「俺は今用ができた!!」

 

レールカノンの砲撃は発射直後に弾を破壊し、ワイヤーブレードは直撃直前に瞬間加速してかわす。

そしてそろそろ近接の間合いに入る時…。

 

ラウラ「ちっ、止まれぇ!」

 

ラウラが右手を突き出してきた。

 

湊「遅い」

 

それをロングライフルで弾く。

 

ラウラ「なっ!ぐあぁ!!」

 

そのままの勢いで腹にキックをおみまいし足で腹を踏みつけて押さえつけ顔面に大型ブラスターを向ける。

 

湊「二度と簪を巻き込むな」

ラウラ「…何?」

湊「簪を巻き込むな」

 

一瞬ラウラは訳がわからないと言った顔をしたが理解したのかいつもの調子に戻った。

 

ラウラ「なるほど、あの水色髪の女が巻き込まれそうになったから私に向かってきたのか」

湊「悪いか」

ラウラ「私にとっての教官のように、お前にとっての教官のような存在だということなのだな」

湊「そうだ」

グレイ『すみません、簪様が絡むとこんな感じで…』

ラウラ「なら次はそうしないようにしよう」

湊「お互いの同意の元やり過ぎない程度であれば俺は見逃す、そうしてくれ」

ラウラ「了解した」

 

そういうとラウラはISを解除しピットの方へと歩いていった。

俺は一夏達の元へ戻った。

 

湊「悪かったな先走って」

一夏「いや…俺はいいんだけどさ」

シャルル「やっぱり凄い技術だね湊」

湊「シャルルもありがとな、一夏のカバーに入ってただろ」

シャルル「え!?あっうん」

湊「あの状況で咄嗟に動けたシャルルも大したもんだよ」

 

そう言ってシャルルに手を差し出す。

 

シャルル「ありがとう湊」

 

シャルルは出された手を握り返し握手をした。

 

 

 

 

湊「データは取れた?」

グレイ「バッチリです」

 

エンタープライズの中で接触した時に取得したシャルルのデータを見ていた。

 

湊「性別偽装、戸籍偽装、デュノア社の現状…ひでぇなこりゃ」

グレイ「真っ暗ですねぇ」

 

シャルルはシャルロット・デュノアという女性で社長の娘ではなくマリアという社長の愛人の娘ということと、デュノア社は女権団の隠れアジトということもラファール・リヴァイヴ・カスタムⅡが教えてくれた、ラファール的にもなんとかしてあげたいのだろう。

 

湊「レーゲンはやっぱダメだったな」

 

接触でも反応せず情報が得られなかった。

武装自体はコアネットワーク上から拾えたので対処できたが女権団からの刺客かどうかわからない始末だった。

 

グレイ「それでもわかったことがあります」

湊「なにがだ?」

グレイ「コアは反応してくれています、ですが謎の力によって無理やり押さえつけられている感じでした」

湊「謎の力?」

 

調べることがまた一つ増えたようだ。

 

湊「こりゃフランスとドイツに直接行かなきゃいけないな」

 

久しぶりにグレイゴーストとして動く時がきたようである。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。