艦これアーケードも延期になりました
まあ、仕方ありませんね
作戦決行まで6時間後
太平洋上空では、3機の軍用機がグアムに向けて飛んでいた。アメリカ国防高等研究計画局、通称DARPAが手をかけて作られた特殊爆弾はエリア51に運ばれ、ある機体に搭載していた。予算上、特殊爆弾は3発しか作られなかったが、それで十分だ
空軍大将は極秘任務に就くパイロットや関係者にブリーフィングを簡潔に済ますと、直ぐにゴーサインを出した。パイロット達は疑問を持たず、ブリーフィングを終えると直ちに命令通りに動いた。
1機はB2ステルス爆撃機である。今回のミッションでは大きな役割を果たす機体である。B-52やB-1という案もあったが、空軍大将は世界一高価な航空機、B2ステルス戦闘機*1を選んだ。今回のミッションにおいて、相応しい機体だったからである。残りの2機はステルス戦闘機であるF-22ラプターである。こちらは護衛機である。深海棲艦は、ジェット機を撃ち落す能力はないが、深海棲艦はジェット機を無視する始末である。それどころか、ジェット機が現れると海に潜る始末である。これでは、性格が悪い
だが、今回は極秘任務だ。敵の眼を欺き、集まった所で
B2のパイロットは、緊張しながら操縦している。訓練では、何でもやっているのに、いざとなると落ち着いては居られない。別にB2が高価な航空機で喪失は痛手というものではない。爆弾もGPS/INS誘導のJDAMなので、現場上空にさえ到達出来ればこっちのものだ
問題は、弾頭が通常兵器でも核兵器でもない代物だからである。ブラックホール兵器と呼ばれる物らしい。何でも大都市程度の広さなら余裕で吸い込む物で核抑止力を上回る兵器とか……
パイロットは大統領からの演説を思い出した
『我々は強大な力を手にした。隕石やオカルトが新たな可能性を導くと同時に闇も生んでしまった。我々の過ちは、我々の手で摘み取る。AIロボットが生み出した深海棲艦は、駆除しなければならない』
『かつてプロメテウスは禁を破って人間に火をもたらしめたため、ゼウスから罰を与えられ、長い期間に渡って恐ろしい責め苦を受ける事に成った。我々は原子力よりも非常に強力な力や技術や可能性を手にした。だが、我々は人類の敵である深海棲艦を生み出してしまった。それを排除しなければならない。科学者の間では、『これは根本的な解決策ではない』と警告する。しかし、我々は生き残り存在する。諸君の任務の成功を祈る。
長い演説だったし、政治にはそこまで興味を持っていないが、これが重要な任務である事は分かる。パイロットは身震いした。自分達は、歴史を塗り替えるほどの任務に関わっていると。今は極秘任務だろうが、時が経てば公開されていくはずだ
半世紀以上も前であるエノラ・ゲイのクルー達もこんな感じだろう。1945年8月6日、テニアンから飛び立ったB-29は原爆を載せて日本の広島に投下した。核が初めて実戦で使われたのだ。当時のクルー達は複雑な心境だったに違いない
歴史の授業をふと思い出したパイロットは、気を取り直して、操縦桿を握りしめていた。今のところ、敵の攻撃を受けている様子もなく、他国による妨害もない
順調に飛行を続けていけば、グアム島に到着するだろう。グアムに着陸し補給を済ますと、いよいよ作戦実行だ
後は囮作戦が成功するかどうか。自衛隊がやってくれるだろうが、パイロットは興味なかった。自衛隊がヘマをやらかさないよう祈るしかない
空母『いずも』では、騒がしかった。2機のV-22オスプレイの発艦準備に取りかかっていた。陸自の一個連隊(特殊作戦群)と民間人2人を乗せるためである。後は、呼び寄せるための機器類も詰め込んでいる。当然、麻酔で眠っている深海棲艦の少女もである。今では、再びカプセルの中に入れられている
偵察によると、今のところ、敵の姿はいない。しかし、敵が全く出現しないとは限らないため、ヘリではなくオスプレイを使うことになった
「あんな機体があるなんて」
陸奥はオスプレイの姿を見て驚嘆した。回転翼やジェット機もだが、このような機体は初めて見た
「オートジャイロみたいだけど」
「違いますよ。ティルトローター機というものです」
長谷川の説明に陸奥は、唖然としてオスプレイを見ている。今の艦載機は、垂直離着陸機が主流なのか?
実際は全てではないが、現代空母を説明しても陸奥は理解できないため、長谷川は控えた
一方、怜人は吉村海将達と対面していた。吉村海将は、険しい表情のままだった。
「本当にこれでいいのか? 今なら引き返せる」
「でしょうね。では、約束はしてくれますね。あなた方は一切関係ない。これは、僕の意志です。人類のために働いた、と」
怜人も怜人で無表情だった。彼等が何を話しているのか、理解できない。新聞記者の下園も困惑するばかりだ
しかし、娘の優子は今にも泣きそうである
「優子、元気でな。パパはちょっと長旅に行ってくる」
「……そうよね。これしかないなら、仕方ないよね」
泣きそうになる優子を怜人は、頭を撫でて落ち着かせようとした。だが、彼女は迷っている。止めるべきか、それとも行かすべきか
「分かっている。僕は余り良い父親ではなかった。でも、後始末はしないといけない。いいね」
「うん……分かっている」
怜人は離れると、草野1尉と共にオスプレイへ向かう。しかし、怜人は途中で足を止め、別の場所で待っている長谷川と陸奥に向き合った
「仕方ないとはいえ、見送る人が娘と後輩だけとは悲しいな」
「私は楽しかったですよ。先輩のお蔭という事もありましたが、こんな奇妙な体験をしてくれて」
長谷川は肩を透かしながらも、笑いながら答えていた。まるで、宴会のような挨拶である
「海戦の知識は大丈夫ですか? むっちゃんのサポートをちゃんとしてくれます?」
「大丈夫だ。海戦に付いては大まかに勉強した。海戦は敵の船に乗り込んで、後は超人的なクルー達を戦わせればいいんだろ?」
「……先輩、何を読んで勉強したんですか?」
「世界でよく売れてる漫画からだ。能力者とか刀だけで何でもぶった切れる程までとは言わないが、陸奥も超人的な存在だから問題ないだろう」
「悪いけど私は死んだわ」
長谷川は怜人のすっとぼけた反応に危うく噴き出しそうになった。まさか、あの海賊漫画を持ちだすとは思わなかったからだ。陸奥も呆れている
「冗談は兎も角、これを渡す。後は頼んだ。陸奥、行くぞ」
「いいですよ」
怜人は厚みのある角型A4の封筒を渡すと、陸奥と共にオスプレイに乗り込む。既にF35Bが飛び立ち
オスプレイに乗り込むと、既に特殊作戦群の隊員達が待機していた
「準備はいいか?」
「ああ。ばっちりだ」
「そうか、それでは座ってくれ。パイロット、飛ばせ!」
草野1尉は頷くと、パイロットに飛ばすよう指示した。陸奥も怜人も彼の指示に従う
轟音を上げながら、2機のオスプレイが発艦していく様子を吉村海将は見送っていた
「長谷川君、これで良かったのかね?」
「いいんです。先輩はああいう人ですから」
「こんな人がいるとは思わなかったが」
吉村海将はオスプレイが見えなくなると艦内に入り、長谷川と優子も後に続く。しかし下園はまだ飛行甲板に居たが、彼女は複雑な表情をしたままである
ミッドウェー諸島・サンド島
半世紀以上前、ここはアメリカ海軍管理下に置かれていた諸島であり、1942年には近海で日本海軍とアメリカ軍との海戦、ミッドウェー海戦が行われた場所である。1996年には自然保護区となり、軍事基地は閉鎖。今では、自然が満ち溢れている場所になっていた
しかし、現在は違う。ある作戦が行われるために使われようとしていた。自然保護団体が後になって抗議するだろうが、アメリカ政府は強引に深海棲艦の処刑場としたて上げた
後は神出鬼没している深海棲艦をどうやって、しかも大量に引き連れて来るのかについては頭を悩ませていた。そんな時、共同作戦において日本が提案した条件を出されたため、直ぐにゴーサインが出た
そこまで事態はひっ迫していたのだ。海外では、海が突然化け物が出現したため、暴動やデモが発生しており、警察や軍隊が治安出動しているようである。中には、核兵器を使った国も居たようだが、どうも効果は無かったらしい。無かったらしいとは曖昧な表現であるが、使った後も出現しているためである
(蝗害と同じかよ)
数年前にアフリカ大陸で発生したバッタの大量発生した時のことを思い浮かべていた。当時発生した害虫であるバッタは4000億匹も発生し、作物などを食い荒らす事態があった。こんな大量な相手だと、軍用兵器なんて効果が無く、逆にこちらが被害を受ける結果となっている。第一、爆弾をばら撒けばいいという相手ではない。勿論、深海棲艦はバッタとは違うが、厄介な相手である事には変わりない
そのため、アメリカの極秘作戦には、日本も賛成したのである。
とは言え、艦隊が今のところ自由に航行出来るのは日本なので観測には持ってこい、と両政府は判断したらしい。
無人島に2機のオスプレイが着陸すると、人と機材を吐き出すと素早く飛び立った。万が一、狙われる可能性があるからである
「よし、作戦を確認するぞ! 陣地を作って武器を構えろ! ……陸奥、後は海で暴れてこい」
「分かったわ。それにしても、見たことない機材ね。私を修理するためにカプセルを持ち込むなんて」
草野1 尉は部下を率いて配置に付くために立ち去るのを見送りながら、陸奥は呟いた
自家発電に加えて観測機器や医療機器、そして通信機器があった。そして、囮として捕まえた深海棲艦の捕虜である。皮膚は肌色になっており、姿は人型にはなりつつあるものの、まだ余談を許さない。麻酔をしているのか、まだ眠っている
「僕は指揮官では無いから君の戦いには口出ししない。だけど、忘れないでくれ。まずは──」
「多く倒して戦艦棲姫の気を引き、ここまで連れてくること」
「そうだ。敵が集まるのを確認したら直ちに脱出する。遅れるなよ。ブラックホールに吸い込まれたらシャレにならんぞ」
怜人はにやりとした。陸奥はブラックホールがどんなものかあまりピンと来ないが、本当にヤバイ兵器らしい
「これから敵を煽るための通信を行う」
「行ってくるわ。作戦が終わったら帰りましょう……戦艦陸奥、出撃よ!」
陸奥は艤装を展開すると、海に出た。久しぶりの出撃。平和に過ごしていたため、久しぶりの出撃だった。ミッドウェー諸島と聞いて、ミッドウェー海戦を一瞬、思い出したが、彼女は強引に頭から振り払った。今は感傷を浸る時ではない。何としてでも、深海棲艦をミッドウェー諸島におびき寄せないと
陸奥が海に出ていくのを確認した怜人は、彼女を見送りながら呟いた
「本当に帰れたらな……お前は帰る所はここではない」
怜人は無線通信すると同時に、ある作業に入った
「撃てっー!」
陸奥は航行していた深海棲艦を、問答無用で攻撃した。敵に空母がいないため、艦隊決戦である。敵は駆逐軽巡合わせて六つしかおらず、陸奥は撃たれながらも落ち着いて41cm主砲を叩き込んだ。戦艦は打たれ強いため、防御力や耐久力は凄まじい
流石に魚雷は回避したが、陸奥はお返しとばかりに応戦した。相手は必死に攻撃したが、戦艦の前では無力に等しい
十分後には、全て沈めてしまった
『陸奥、こちらは吉村海将だ。敵の大群がそちらに向かっている。戦艦棲姫の姿は確認していない』
「失敗したのかしら?」
『いや、早期警戒機であるV-22の探知範囲外で航行してる可能性はある。まだ、海底に潜んでいる可能性が高い。しかし、海底まで潜れる攻撃型潜水艦は持っていないし、ソノブイは投下出来ない。だから──』
通信していたため、周囲の監視を怠った。現代戦では、探知能力は太平洋戦争時と比べ物にならないと教わったが、あくまで人との戦いだ
突然、陸奥の付近で海面が盛り上がったため陸奥は体勢を崩した。現れたのは、黒い化け物。生きた艤装と角が生えワンピースを着た女性が現れたのだ
『おい、どうした?』
「目の前に現れただけよ!」
陸奥は怒鳴り返して無線を切ると、主砲を発射した。照準が曖昧であったため、弾は捉えることなく明後日の方向へ飛んでいった
「忌々シイ! 私ノ仲間ハ何処ダ!」
「さあね!」
艤装怪物は吠えながら、主砲を発砲したが、陸奥は紙一重でかわす。しかし、戦艦棲姫は陸奥に接近するとそのまま体当たりした。陸奥は対応できず、飛ばされ海面に倒れ込んだ
「やったわね! 私だって戦艦よ!」
陸奥は格闘技などは習ってはいない。しかし、負けるわけにもいかない。陸奥は立ち上がると、再び接近する戦艦棲姫に腹蹴りすると、怯んだ相手に向けて思いっきり蹴飛ばしたのだ。蹴飛ばされた戦艦棲姫は、加勢に駆けつけた艤装怪物に激突。そのまま2体は倒れ込んだ
『陸奥、ヤツが現れたならこちらに誘い込め!』
「言われなくても分かっている」
怜人は無線のやり取りを聞いていたのだろう。ここで倒してしまったら、意味がない。ボスを誘き引き寄せない
陸奥は主砲を発砲し、命中が確認すると向きを変え、ミッドウェー諸島へ目指す
戦果の確認は出来ないが、あれくらいで死ぬような事はないだろう
「逃ゲルノカ。イイダロウ」
41cm主砲弾は命中したが、戦艦よ棲姫は無事である。体勢を立て直すと、彼女は陸奥を追跡するために、仲間を呼んだ。たった一体で迎撃するのにはおかしい。罠を仕掛けているはずだ。なら、物量で倒してやる
陸奥は追跡してこない深海棲艦に疑問を抱きながらもミッドウェー島に向かった
しかし、上陸してみると見たこともない機材が広げられ、怜人が操作している
陸自の人達はどうしたのだろう?
「お帰り。まさか、あんな化け物と接近戦するなんて驚いたよ」
「そんなことより特殊作戦群はどうしたの? 迎えのオスプレイは?」
「落ち着け。まだステルス爆撃機は来ていない。それより、すぐにカプセルに入れ。怪我を治したり、艤装を修理したりして、万全の状態にしないと」
怜人のテキパキとした指示に陸奥は一瞬、迷ったが、今は回復するのが先だと思った
陸奥は艤装を外すとカプセルの中に入る。陸奥が生まれた時に使われたものとそっくりだ
治療が終われば全回復してまた戦える
そう思っていた。しかし、カプセルが閉じても何も変化無い。手で開けようとしたが、ロックされている
「ねぇ、開けて!」
陸奥は叫んだが、怜人は何も話さない
陸奥は慌てた。自分をどうするつもりだろう?
見捨てられるのか? それとも、特攻を命じられるのか? それとも……
様々な不安に刈られたが、機械を操作していた怜人は、手を止めこちらに近づいてくる
そして、彼はガラス越しでこう言った
「陸奥、すまない。これしか手がないんだ。お前を送り出さなければならない」
予想外の言葉に陸奥は唖然とした
彼は何を言っているのだろう?
そして、何故だろう? 優子ちゃんとは会えなくなるかも知れないという恐怖感が沸き出るのは?
「どういう意味?」
「この島では、僕と陸奥だけだ。陸自の特殊作戦群は帰った。いや、作戦通り帰ってくれた。騙した訳では無いが、こうするしかなかった」
陸奥は唖然とした。彼は何をするつもりだろう? 状況から見て、殺すつもりはなさそうだが
ワンピースの世界の戦い方
悪魔の実の能力者や六式と呼ばれる戦闘武術や覇気などを取得し、接近戦で戦う
腕力も超人的で、1人で大量の海兵の軍団を戦闘不能に追い込むことも?etc
艦これ
力持ちの艦娘もいる、大砲食らっても無事、風呂に使って回復、白兵戦が出来る艦娘もいる(天龍龍田など)、大火力な武器を携行出来る、超人的な力持っている艦娘もetc
柳田怜人「なるほど。最近の海戦は、超人的なクルー達や兵士達同士が接近戦で戦うのが主流と言う訳か。ハイテク兵器の時代は終わりを迎えるという訳だ」
艦娘達「「「違う!」」」
提督「あー、うん。まあ、間違ってはいないような」
時雨「……」
さて、どうなるか?
次話で……
後に章を付け加えておきます