「ムー団長ー‼︎‼︎団長ーっ‼︎」
「てててて転送魔法陣でっ‼︎本国から…」
「おおお送られてきてっ‼︎」
「お前らには国境付近の守備を任せていたはずだろう?落ち着け、何が送られてきたって?」
ここは覚えている。新しいマギとしてティトスが送られてきた場面だ。…見たくないなんて思う俺がいるなんてな。見ることさえしなければ、もしかしたらシェーラが転生したかもしれないと思えるなんて……。いつからこんな女々しくなったのかな。
…………覚悟、決めなきゃな。
「──────えっ⁉︎」
「ふふっ、これからもよろしくね、ムー」
なんで、なんでなんでなんでなんで…。なんで、シェーラがここに?……もしかして、ティトスじゃなくてシェーラが転生した?マジで?
………なんか、恥ずかしくなってきた。いや、シェーラが生きていてくれるのはすごく嬉しいんだけど、その、さっきまで覚悟だとか泣かないようにしてたのが、なんていうか、その、ちょっと……。
…えっと、まぁ、とりあえず……
「これからも全力で仕えさせていただきます、シェヘラザード様」
「むっ……ムー、レームに帰ったら説教です」
「えっ⁉︎」
「あぁ、後、そこにいるマルガという子はレームで預からせてもらいます」
「えっと…ティトスお兄ちゃん……なの?」
「ティトスの親の様なものです。まぁ、親らしいことをしてあげられていたかはわかりませんが」
「そう…。その、ティトスお兄ちゃんは?」
「その、ティトスは……もう…」
「そっか……そう…なんだ……」
「ごめんなさい…」
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あれから2ヶ月が経った。
その間に、マグノシュタットの扱いについてや、個人的に練 紅炎に会いに行ったりでいろいろとあったりもしたが、最近ではアラジンがアルマトランに関して話す会談についての仕事で忙しい。まぁ、それでも2ヶ月前よりはだいぶ仕事が少なくなってきたのだが。
それで今日は、シェーラに呼び出されている。理由はまだ伝えられていないが、仕事に関してではないらしい。いったいなんなんだ…?
「失礼します、シェヘラザード様」
「どうぞ、ムー」
「それで、今日どうして呼び出したんだ?」
「今日はあなたにお願いがあってね。聞いてくれる、ムー?いえ、ユリウス?」
「ユリウスとして?まぁ、俺にできることならやるが…」
「そう、ありがとうね、ユリウス」
「それで、俺はいったい何をすれば…」
「子どもを作りましょう」
「えっ?………すまない、聞き間違えた様だ。もう一回言ってくれないか?」
「だから、子どもを作りましょうと言っているのよ」
「……………いやいやいや!妊娠中どうするんだよ!シェーラがやらなきゃいけない仕事とかたくさんあるし、1ヶ月後には会談だってあるんだよ⁉︎」
「それなら問題ないわ。分身体を使えばいいもの」
「ッ……たしかに…。というか、なんで急にそんなことを言い出したんだ?」
「私は2ヶ月前に死んで生まれ変わったわ」
「あぁ、そうだな」
「その結果、今の私の体は私の肉と骨から作った分身体じゃなくなった。普通の人と同じ体になったの。それに、レームも安定してきたでしょ?だから、もう我慢しなくてもいっかなって…」
「できた子どもはどうするんだ?対外的には、シェーラは結婚してないことになってるんだ。そのシェーラに子どもができたなんて、周りが黙っちゃいないぞ」
「私の分身体ということにするわ。それなら問題ないでしょ?…さっきからなんで産まない方向に持っていこうとするの?………もしかして……私と子どもを作るの…いや?」
「そんなわけないだろ‼︎ただ、その…覚悟が決まらなかったんだ。でも、もう大丈夫だ。今、覚悟が決まったよ。作ろうか、子ども」
「ええ!」
最後のは許して。こうでもしないと、作者がハッピーエンドだと思う方に持って行けなくて、書けなくなりそうだから…