アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です― 作:ブロックONE
見所:机とミミにご用心。
部屋に戻る四人。
「三笠大先輩…まさかあんな姿になるなんて…です」
「止めてよ…わ、笑いそうになるからぁっ…」
「さて…あら?机に何かありますね。チェックしましょう」
ニーミが机チェックを呼び掛けた。
「それは流石にやめとこうよニーミちゃん…!」
「見るからに開けさせる前提にも見えるのです」
「恒例の潰し(わらかし)合いは草」
「でも…こちらの鍵…」
ニーミは其々の机の上に何故か置かれた怪しい鍵を指した。おまけに机の引き出しに何故か鍵が掛かっているのを見ると、これは十中八九机の鍵である模様。
「きっと、鍵を開けると無敵学ランみたいなグッズやら、恥ずかしい過去とかとんでもないシュールなものが入ってるです」
「えええー!?」
「なにそれこわい」
「どうしましょう…」
迷う。
開けてみないと分からない。
不安潰しに開けてみる事に。
ジャベリンの机を見ると、何かが入っており、確認してみると…
「え?これ……くっ、ふふふっ!」
『ジャベリン、アウトー!』
「え、なに?」
「何かがあったのです?」
「ジャベリン、TMR…」
いつぞやのハロウィンで披露したHOT LIMITのコスチュームでポーズを決めるジャベリンの写真が入っていた。
「あ、これってこの前のです!」
「前から思ったけど、何でこうなった…?」
「グナイゼナウさんのハロウィンコスチュームにインスパイアされて…です」
「「ふふっ…」」
『ニーミ、ラフィー、アウトー!』
ケツシバき終了後……。
「グ、グナイゼナウさんの…?」
「はい…」
「インスパイアどころか、ニシカワの兄貴だよそれは…いつつ…」
「地味に格好よかった」
「あれね?風すごくて…」
「水しぶき、お魚さんぶっ飛んでた」
「カメラだと映ってなかったけど、吹っ飛んだお魚さん、顔面に飛んで来てさ~ベッチャアッ…って」
「ぶっ…」「んふっ…」
『綾波、ニーミ、アウトー!』
そして、二人のケツシバきが終わると次はラフィー。
「次は…ラフィーの番。えいっ――」
解錠して開けると…
「セー…………フ?」
イントネーションからして、なにか入っていた模様。
「ラフィーちゃん、何かあったの?」
「…ニーミの…」
「私の…なんですか…?」
「ニーミはスパッツ直穿き派なのかパンチラは割りと無いのです」
「ぐふっ…」「~っっ…!」
「ちょwwwふふふっ…」
『ジャベリン、ラフィー、ニーミ、アウトー!』
「もう!綾波~!」
「でもホントのことなのです」
「んなわけあるかい!中に穿いとるわ!CWじゃ黒いの見えるわいww」
「ってなんの会話なのですこれwww」
『全員、アウトー!』
ラフィーの手に持ってたのは36年Z組ニーミ先生の頃の写真である。
「おお、ニーミが真面目な顔してるです」
「当たり前だよ!?元から真面目じゃい!!」
「くっふふ…」「ふふふ!」「っ…っ…!」
『綾波、ジャベリン、ラフィー、アウトー!』
ケツシバき。ニーミはツッコミに無事専念したお陰かセーフ。
「いっつ…次はニーミの番」
「では…いきますっ」
ニーミが引き出しを引くと…
また鍵が入っていた。
「え?なにこれ…また鍵?どこのだろう…あ!」
部屋を探すと、鍵穴の付いた戸棚を見つけた。
「脱出ゲームの謎解きみたいです」
「どうしましょう…」
「先に綾波の机を確認してから、後でじっくり探すといいと思うです」
「そうですね…そうしましょっか」
「それにしても、綾波ちゃんの机…何が入ってるんだろう…」
「気になる…」
「それでは…えいっ」
引き出しを開けると…
「……!?」
思わず机から離れる綾波。
「なに!?」
「どうしたの!?」
「あ……」
「あ…って?」
すると、ラフィーが堂々と引き出しから引っ張り出す。
「赤城さんの顔でっwwwですwww」
綾波の机の中には赤城の顔のお面が入っていた。
「「「wwwwww」」」
『全員、アウトー!』
「ちょっとぉぉ…赤城さん…!」
「赤城さんの顔面…あ、人数分あるです…!」
よくみると四枚もあり、配ってみる
「何に使うのでしょうか…です」
赤城の迫真の微笑みを直視すると吹き出しそうになる。
なんとか我慢しつつ、部屋の戸棚の鍵を開けることに。
そこにはティーセットが置かれており、茶葉もある。
「お、これはロイヤルのかな?」
ジャベリンは故郷のものと分かると喜んでいた。
すると、綾波はそれを見て吹き出す。
『綾波、アウトー!』
「いっつぅ…」
「どうしたの綾波!?」
「アルファベット読んだら…それ…」
綾波が指すのはジャベリンが持っている紅茶の茶葉の入っている箱。
「日○紅茶って書いてあったです…」
「ふふふっ…」「ふふっ…」
「え?嘘…ホントだwwwあははははは…ふふふふっ!」
笑ってしまったニーミ、ラフィー。そのあとに気づいて大笑いするジャベリン。
『ジャベリン、ニーミ、ラフィー、アウトー!』
ひとまずお茶を淹れて次の呼び出しまでのんびりすることに…
しかし、そこでジャベリンは思わぬ行動に出る。
「では、ロイヤルレディーらしく~」
茶葉ではなく、その隣のティーバッグを手に取りカップに入れるのを見てずっこける。
『綾波、ニーミ、ラフィー、アウトー!』
「え?どうしたんですか?」
「茶葉…横にあったのに、です…」
「進んでティーバッグ選んでて、ラフィーもう草生え散らかった」
「ジャベリン…庶民派なんだね…」
「二回くらいは使えますよ!」
ポットのお湯を注ぐジャベリン。
「よく見るとクッキーもありますね」
「しかもメーカーはM○RINAGAです」
「用意が良くて草生えそう」
かくして、ティータイムが始まった。
今年も色々あったね…と話を始める。
唐突なるオギノメヨウコ作戦(コント)。
指揮官がセイレーンに拉致される事案。
三笠大先輩がラップに挑んだ『三笠大先輩のミカラップ』。
『あの海』において人気企画となった『加賀さんの疑問シリーズ』。
ハロウィンではジャベリンが大荒れの夜の海でTMR。
人気も回数もそこそこながら白熱した『あの海カート』。
ポラリスに対抗して、当初は綾波の出し物として始まったAYAXILE。
随所でノリにノッてるセイレーン……
今年は色々ありすぎていた。
来年はどうなるのやら…
…が、談"笑"といかないのは、笑うとケツシバきになるため…どこかしんみりとしている。
すると、机の先に炬燵(こたつ)が用意されていた事にも気付く。
「罠ですね」
「罠なのです」
「絶対罠」
「罠以外考えられませんね」
にしても、部屋の湿度が異様に低く感じる。
「おまけに寒いですね…」
「これ…こたつへ行けってことです?」
「えぇ…(困惑)」
「こたつ…何かいる」
ラフィーはこたつでうごめくものを発見した。
恐る恐る近づくと……
「Zzz…」
寝ている駿河。
「くくっ…」
「くうっ…ふふ」
『綾波、ラフィー、アウトー!』
ケツシバき。
バタバタしてるのだが、駿河は気持ち良さそうに寝ている。
「駿河?起きてです~」
「おーい駿河さーん」
「起きてくださーい」
「ラフィーも寝る」
ラフィーもこたつに入ってみると、駿河が寝そべっている以外は特に何も無かった模様。
「駿河…?」
ラフィーが近寄るも起きない。
「こ、こいつガチで寝てるです…!…あれ?」
綾波は駿河の異変に気付いた。
「駿河の…ミミが…」
「あ!ホントだ!片方がミミになってる!?」
「ていうかツノ?」
「つん、つん…」
ラフィーがツノをつつく…
「硬い」
「ちょ…ラフィーちゃん…!?」
ポロッ
「あっ」
ツノが外れた次の瞬間、突如煙が吹き出した。
それの荒唐無稽さに思わず笑いだす。
『全員、アウトー!』
見事全員わらかす事に成功した、笑いの刺客、駿河。
その後ろでケツシバきの音が響く。
「Zzz…」
やはりガチ寝。
イビキを掻く駿河に思わず…
「ゴゴーッ…ゴゴーッ…」
『全員、アウトー!』
「駿河、それは反則です…」
「ナチュラルなイビキは草はえちゃう」
「くか~…ぴゅー…(˘ω˘)」
「「ぶふっ!!」」
『ジャベリン、綾波、アウトー!』
「っつぅぅ…」
「た、たたがイビキなのにこの破壊力…流石戦艦、です…」
「「「ぶふふふっ!!」」」
『ジャベリン、ニーミ、ラフィー、アウトー!』
綾波の指摘が思わず笑いのトリガーになる。綾波はなんとか表情を強張らせつつも堪え切った。
一先ずケツシバきを終えた三名に駿河を起こそうとする。
「とりあえず…起こすです…駿河~」
「んん…ん?」
目が覚めると…
「ひぃやぁぁぁ!!?」
悲鳴を上げて起きる駿河。
目の前には赤城の面を付けた綾波たちが。
果たしたこれが地獄絵図なのかどうかは、受けとる側次第になってしまうのだが。
そこで駿河は、思わず口に出す。
「なんで口が動いてないの…?」
「「「「ブフッ」」」」
『全員、アウトー!』
To be continued…
閲覧ありがとうございました。
亀更新なのなここで突然のpart2.5をお送りしました。
机ネタと、笑いの仕掛人こと駿河は如何でしたでしょうか…?
それでは、また次のお話で。
by筆者
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