アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です― 作:ブロックONE
重桜寮にて。
「アニメのアズールレーンも再放送と、そして第11話も終わり、遂に12話へと進みますね」
「そうね…なんだかんだ言ってあっという間だったわ…」
「ところで姉様」
「なぁに?」
「この黒いメンタルキューブってなんだ?」
「え?」
加賀の手には黒いメンタルキューブが。
「なんであんたがそれ持ってんのよおおお!?!?」
「聖地巡礼してたら拾っちゃいました」
「聖地巡礼ってなによ!?ていうか勝手に持ってきちゃったの!!?」
「ええ、折角なので」
「元あった場所に返してきなさい!今すぐッッ!!」
「ケチー」
いつぞやのロングアイランドめいた表情になる加賀。
「兎に角、これって何なのですか?艦船ほしけりゃ普通のメンタルキューブで召喚すれば事は足りるでしょう。下手すると同じのばかり…姉様が秘書艦と言えど、爆死しちゃうリスクはあります…今朝、姉様と指揮官がドリル片手にドックに向かった時みたく…」
「やかましいわっ!本日はついてなかっただけよっ」
すると、赤城は一呼吸置く。
「…そうね、これって普通のメンタルキューブじゃないのよね?オブザーバー曰く死んだ姉様だってリスポン出来る代物だとか」
「天城さんが?病弱スキルもそのまんまでリスポンするんですかね?せめてバッキバキになって…」
「幾らなんでも、はち切れんばかりの筋肉ムキムキになった強化型天城姉様なんて見たくないわよ!!」
「あら困りましたわ。せめてリュウコツくらい直してから復活してみたいものですね?」
「天城姉様!?」
「また性懲りもなくリスポンしましたね」
「そう言わないの!ほら、これはSSだし、その辺はお構い無く?それでは二人とも、そろそろ私は配信する時間なので…」
「え?配信?姉様それって…」
「それでは失礼いたしますね~」
そそっと帰っていった。
「天城さん…最近やりたい放題だな?」
「新しいチャレンジってやつね…」
「では…お楽しみ中の天城さんを邪魔するのは野暮というものですし。それじゃ姉様、ほらいくどー」
「無理矢理繋げたわね?…ああもう待ちなさいなっ」
加賀の後を追い掛ける赤城。
……
「黒いメンタルキューブですか?」
「ほんとに真っ黒…」
「ああ…まるで、姉様のどす黒い心を写し出しているかの__」
「おいこら愚妹」
二航戦の部屋に来た。飛龍と蒼龍はその黒さ加減をしかと目の当たりにする。いや、赤城は言わずもがな、黒いメンタルキューブの方である。
「そういえば、天城さんならさっき普通にゲーム配信しに行きましたね」
「僕たちもこっそり参加して偶々マッチできたのですが、立ち回りがスゴかったですね」
「天城姉様は将棋がお強いから…盤面が液晶になっただけでは変わらないのね…」
赤城はてっきり将棋ゲームかと思っていた。
「いえ、タルコフですよ赤城先輩」
空気が固まった。
「タルコフやってるのかあの人ww」
「天城姉様…随分と硬派ね…」
「さて、これでなにを生み出したい?」
「「金装備の烈風」」
「切実すぎる思い入れ(願望)ね!!?」
「確かに出ないよな…烈風って…」
かくして、次は五航戦。
「あらぁ、まるで赤城先輩の心を写し出したようなドス黒さですねぇ?」
「おお、やっぱりそう思うか翔鶴。」
「モロに刺さること言うわね」
「それにしても、それで生み出せるものって限度とかあるんでしょうか?」
「限度か…」
言われてみればそうだ。どこから何処まで作れるのか。
瑞鶴と翔鶴は考えた
(金装備の流星)
(金装備の流星…もしくは腹黒くない赤城先輩)
(江頭)
「だから現実すぎるわよ!!?それに翔鶴あなた地味にそれ私が黒いって言いたい訳…
ってさりげに不穏な固有名詞を思い浮かばなかった!?」
あら、読まれちゃいましたぁ~?と思わせるとぼけた表情の翔鶴と口笛を吹く加賀。
「そうですねぇ、やはり一航戦はって加賀さん!?ちょっと前後関係なく脱がさないでくださいっっ!?ポロリと行きますからぁぁぁ!!?」
「翔鶴姉えええ!!?」
「スタッフー!ここから少しボカして!」
…………暫くお待ちください………
「我不能去新娘……」
「うん、お嫁に行けないって言いたいんだね…?」
翔鶴が羽織の中に着ていたTシャツの胸元には「あと、一話」と記されていた。
「全く、何を騒いでおるのだ?」
長門たちがやって来た。お約束として、いつの間にか二航戦たちもそこにいた。
「長門様、陸奥様…」
「それに江(え)っちゃん」
「江っちゃん!?」
何故かあだ名っぽく呼ばれた江風は自分の事だと気付き、思わず顔を赤くしてしまう。
「さて、お三方、ここに黒いメンタルキューブが…」
「通報した」
長門が瞬時に切り返す。
「それアニメのでは無いのか?」
「聖地巡礼して拾ったそうです…」
「直ぐに元の場所に戻すのだっ!」
「ていうかなんで?なんでそんなの落っこちてるの?」
「陸奥よ、それは聞いたら野暮ってものぞ…」
「そうなの?」
そっと陸奥を宥める。
「しかし…どんなものか知っておかないことには危険では?」
「まぁ確かになぁ…」
「おい魚介類、居るなら詳細キボン」
誰もいないところに声を掛ける加賀。
「__タコレディ呼ばわりしなかっただけ良しとしましょう…」
オブザーバー出現。
「そういえばお前、履いてない説出てるよな?触手で股間隠してる絵面をよく見掛けてるが…」
「履いてるわよ?」
「あ、ホントだ!海パン刑事みたいなの履いてる!」
「陸奥様、それむしろ海パンです…」
「少なくともなにも入ってないわね」
「さて、この黒いメンタルキューブは何だ?」
加賀は改めて尋ねた。
「それ?ああ、それ…はあ!?なんでそれここにあるの!?」
どうやらオブザーバーも知らない模様。
「さて、それはね…ところで知る覚悟おありかしら?」
「え、なにその勿体振り…」
「ここまで来て出し惜しむってぐだるわよね」
「それって、検索しては行けないワード的なものでしょうか?」
「…待って飛龍、検索したがるかもしれないし…だって私気になってるもの」
「ここまで来て『それは単に黒く塗っただけのメンタルキューブよ?デュフフww』だったら承知はせんぞ…ホァァァッッ」
台詞の後に荒ぶる鷹のポーズを取る加賀。
「あらあら?みんな落ち着いて?」
「それで、金の装備出せるのか?」
「出せるんじゃない?ていうか、もっと良いものが欲しいんじゃないの?」
「レギュレーション違反になるから遠慮しておく」
「レギュレーション…?…あ、まぁいいわ。でもいいの?一回くらいなら…ふふふ?」
と薄笑いを浮かべつつ詰め寄るオブザーバー。加賀は素直に下がる。
「ちょっと、ガチ引かないでよ…?そう、一回、一回だけよ?」
「一回…くらいなら…」
「誘惑すなっ」
「あいたっ!?」
オブザーバーの横に回り込み、チョップする赤城。
「金装備出る?」
「出ると思うわよ」
「エ○ちゃんは?」
「…出るんじゃない?思い入れ(芸歴)長いから」
「あんたやっぱり召喚するつもりだったのね!!?母港大混乱に陥らせる気か!!?」
「しかし、普段は礼儀正しい人だそうですし」
「知っとるわい!!」
「あのー…我の若返りキットみたいなのは…」
「私も~」
「出るんじゃないかしら?」
しれっと三笠と天城も訊ねていたという。若返りという言葉の意味合いに困惑するオブザーバーであった。
「兎に角、今は保管しておくのだぞ…?それを聞いた大和が波動砲とか欲しがるようになったらどうなるのやら…」
「さーらばーちきゅうよーってやつだよね、長門姉?」
…
……
…
『既にこっちは、元居た世界で去らば地球してるんだけどね?』
何処かでカミはそう呟いたとかなんとか。
To be continued...?
閲覧ありがとうございました。
これをお読みになった後に黒いメンタルキューブの力で金装備を狙いたいなとお考えになられた指揮官様がいらっしゃいましたら、是非ともお気に入り登録をよろしくお願い致します…←
新型コロナウイルス流行につき、お体には十分にお気を付けてくださいませ。
それでは、また次のお話で。
by筆者。
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