アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です― 作:ブロックONE
見所:遂に例のアンケの結果が…?
母港。
ベルファストが秘書艦の日、彼女は何時ものようにお世話と称して執務を手伝っていた。だが…
「はい。それでは、ご主人様…?」
なにやら話しをしていると、指揮官の視線か泳いでいる。目を反らされてるように見える。
どうしたのか訊ねると、いや、ちょっと疲れてるだけだ、そう指揮官は事務仕事で疲れながらもなんとか笑顔を見せつつ答えて見せていた。
…………
午後の大講堂。
「指揮官、遂に老眼始まったですか…」
「最近、若年性老眼なんてのもありますからね…」
「眼鏡必要」
「明石ちゃんに老眼鏡作れるか頼んでみたらどうでしょう?」
ベルファストは主人公ズに相談してみることにした。
比較的付き合いの長そうな主人公艦なら、指揮官の抱えてるものを知れるかもしれないとわずかな可能性に賭けた。
しかし、綾波たちも知らない。無駄足なのは分かっていた。そうここはあの海。割りとどうでも良いことを必死にやる『母港』なのである。
さて、指揮官の外見や年齢は兎も角、若年性老眼が本当なら厄介である。
それに、もし彼になにか抱えてるのならば、それは解決するべきと考えた。人の心は、心理学の教科書の内容みたく、どこかで囁かれるような『調べればわかること』などではないのだから。
そこから業務に支障を来しては立ち行かなくなる懸念もある
「あ、いえ…そう言うわけではなかったのでご心配なく…。現に視力検査をヴェスタル様にやっていただきましたから…」
検査の手配はしていたようである。
むしろストレスによる神経へのダメージの方が心配だが…どうやらそれも問題なしというのはやはりあの突如閃きと共に行われる奇行や、単にKAN-SENたちと遊んでいる事で発散しているのかもしれないし…と色々と考えてしまう主人公ズ。
指揮官を目にしたときの事を思い出した。
「ジャベリンはこの前、全裸になって側転したりバク転してたの見ましたよ!確かあの時委託で出てた頃ですし…」
「女性率が高い職場でそれをやるとは…あいつ、中々にチャレンジング、です…」
「それでしっかり艦隊指揮を取るところを想像すると、ラフィーもう草」
「ご主人様…」
「確かに…母港でもよくノリで半裸だし、この前だって、上層部の偉い人たちとの会議でも半裸スパッツに官帽姿で望んでるくらいだもんね!」
「この前の会議もだったんですかぁ!?ご主人様ったらもうっ」
憤るベルファスト。
「ベルファスト、落ち着いて…優雅、優雅…」
「ほれ、紅茶飲んで落ち着くのです。アイスティーしかなかったけど良いかな?です」
「あ、はい…ありがとうございます…」
ラフィーと綾波に宥められるベルファスト。どこか偉そうな口ぶりの綾波に、笑いそうになるジャベリンとニーミ。
紙パックの紅茶を啜る。
「ベルファストさんが…紙パックの紅茶飲んでますよ…!」
「貴重なシーン」
さて、そんなこんなで、一息付く。
「うーん…では、指揮官がベルファストさんの方を向かない理由を探してみようです」
「本人に聞くってのはどうですか?」
「ジャベリン、それはやめた方がいいかもしれないです」
「どうして?」
「指揮官が女に興味がない可能性があるです…管理職ですしお金もあるし、KAN-SENと言えど、うら若き女の子にも囲まれているのでそんな意識もしてないはずです」
「綾波…それってもしや…」
「ええ!?まさか指揮官…」
「ホモ疑惑」
「ブフッッッ」
「うわっ…ちょっと!?ジャベリンに掛かってます!?」
ベルファストは口に含んだ紅茶を盛大に吹き出してしまった。ジャベリンに振り掛かる。
彼女のフードとは濡れてしまった。
一方、ニーミは引き笑いをして呼吸困難ぎみになっていた。
「ら…ラフィー…おっ…お、おまっ…wwwww」
笑いをこらえながら、綾波はラフィーの腕に手を掛け顔を伏せた。
ラフィーも口走った言葉がまずかったのを認識し、いけない…と手で口を覆ってしまった。
「デリケートな問題でしょ今の…!?」
「ごめん…ごめん…」
ニーミはそう一言。
そう、この世は多様性。LGBTや真ん中の人や何れにも値しない人々に対して、社会は寛容になるべきと議論されている。
その話をするにも今は場違いだ。
先ずはベルファストの悩みを一緒に聞いてやるべきだ。というか、別に指揮官がホモでもゲイでもレズでもバイでも、綾波達は割りとどうでもよく、否定も肯定も特に強くはしない。何故なら、指揮官は指揮官なのであるから。
ありのままの指揮官でいいのだ。
指揮官LOVEのKAN-SENにはある意味では心苦しい問題でもある。
もしノンケでないなら、彼女たちの恋は最悪は片想いで終わるのだから。どう足掻いても指揮官が好きなのならば、それを受け入れるのも、また恋以前に慕う者の定め。
しかし、指揮官はノンケである。
さて、ベルファストの悩みについて戻る。差し詰め、目を合わせてくれないことだ。自分は嫌われてしまっているのではとも考えている様であり、隣のジャベリンはいつまた紅茶を吹き出すのか気が気でならない。
下手すれば芸能人よろしく不仲説が囁かれてしまい、母港内でも軋轢を色々生みかねない。そして、今度はまた別のKAN-SENが付け狙い、トラブルを起こすことも考えられた。
が、指揮官は普段考えていることがわからない…。
そう、指揮官は突然半裸になる。奇行もする。ノリもいい。でも本当に何を考えてるかわからないのだ。
「吹き出し付きの台詞が無いからだと思うです」
「壁破るな壁を!?どこ限界突破しようとしてんの!?」
ニーミに静止されるも、それは既に『あの海』時空のKAN-SENたちにとっては暗黙の了解と言えた。地の文で表現される指揮官の発言。しかし所詮は地の文に組み込まれているのだ。
「そう言えば、ご覧になられてる全国の指揮官たちにアンケ取ったらしいです。参考に…」
「それでそれで?どんなアンケ取ったの?」
「これです」
綾波はアンケの記されたフリップを見せた。
【突然ですが、『中身がおばちゃん1号のベルファスト』と、『中身がベルファストのおばちゃん1号』、どっちが良い?(今後のお話に関わる予定)】
「いやちょっと待ってくださいよ!!何なんですかこのアンケ!?」
思わず突っ込むベルファスト。
「なんで寄りによって私とおばちゃん一号なんですか!?」
「二号が良かったです?」
「いやそういう意味じゃなくて!?」
「では項目と結果を見てみよう、です」
A どっちもやだよ、おう。14 / 16%
B えぇ…(困惑)30 / 34%
C 中身がベルファストのおばちゃん1号。5 / 6%
D 中身がおばちゃん1号のベルファスト。10 / 11%
E いやー(この中で選ぶのは)キツいっす(素)30 / 34%
※分かりやすくアルファベットを入れました。ご投票ありがとうございました by筆者
「おい選択肢ィィィ!!!」
叫ぶベルファスト。
「このSSって、いつの間にか読者参加型になってたんだね…」
「ジャベリン、これ飽くまでアンケだからね…?」
「にしても、色々と草を禁じ得なくって草」
「AとBとEはまだわかりますねぇ?」
「ここで注目するべきは残ったCとD、です」
「つまり、これは中身がアレでも外見がベルファストさんならイケるっていうやつですかね…?」
「美は正義って奴ですね!」
「いやいや、だからといってここのご主人様までそうとは限らないですよね…!?」
思わず確認のために訊ねるベルファスト。
「さぁ…それは…」
「あれでも一応、指揮官も人の子ですし…」
「スケベ心の一つや二つ…いや三つ以上」
「本能に従いホイホイ付いてきちまう事もありうるです」
「えっ…そんな…」
「不安にさせるな!?ベルファストさんも流されないでェェ!!?」
ニーミが止めた。
「指揮官もお腹いっぱいなのかもしれないです…どのもかしこも、胸胸胸、尻尻尻…いくら好き者でも、実際目のやり場しくじると、セクハラで訴えられかねませんですし、です」
「割りとリアルな可能性は草」
そんなこんなで一先ず一人一人どう話し掛けるか提案する事になった。
……………
ジャベリンから行きますよー!
あれれ?ご主人様、おっぱいが気になってるんですかぁ~?(煽)
(ジャベリン様、つまりは直球ですか、そうですか)
(地味に煽ってるの草)
(地味です)
(むしろ指揮官が賢者タイムになりますねこれは)
……………
では、このZ23から参ります!
どこ見てるんですかご主人様?なるほど、ご主人様は人でおっぱいで判断してるのですね?では、今回はおっぱいのお勉強をばっ
(なに真っ昼間からおっぱいおっぱい連呼してるですニーミ?冗談はそのおっぱいだけにしとけdゲフォナウッッ!!?)
だまらっしゃい!!
(みぞおちに入った…)
(綾波ちゃん…今のは自業自得だよ…!?)
(氷嚢持って参りますね…ってまた直球!?)
…………
じゃあ、次はラフィーの番。
ご主人様、顔見て話さないとたまに服の中に大胸筋サポーターと称して身に付けてるブラジャーの銘柄、皆にバラす…慈悲はない
(ラフィー!?)
( 知 っ て た で す )
(指揮官のことですし、なんかのノリでやってそうですね~)
(ええそうですね…って!!?綾波とジャベリンまで何言ってるのよ!?)
(ラフィー様、綾波様、ジャベリン様、ちょっとその辺kwsk…)
(待ってベルファストさん!!流されちゃダメ!!?)
…………
さて…
おい、まだ綾波は何も言ってないのです
(いやだって…だってさぁ綾波ちゃん…!)
(綾波の提案、基本ろくなの無い…草禁じ得ない)
(ベルファストさん、私の横で笑ってるんですけどね…?)
よし、ドデカい花火打ち上げてやるです!
((((え!?))))
コホンッ
……ご主人様、そんなにデカいのがお好きでしたら、そのポーク○ッツnベフッ___
(コルァァァァ!!)
(綾波様、このベルファスト、流石にそこまで危ない台詞は申しませんよ…?)
(下ネタは、皆で言えば、怖くないっ)
(ラフィーちゃん、それ、あの海そのものにとっての辞世の句になっちゃわないようにね…!?)
ポー○……ビィィッッッツ!!!
(綾波あんたもいい加減にしなさいッ!!!)
(マジ○ガーZみたいで草)
……………
「とまぁこんな感じです」
「つまり、羞恥を捨てていこう、ということですわね?」
「正直それに私たちが頷いて良いのか、いけないのか分からないよ…」
「ラフィーにはわかる。多分このノリで行けるっ」
「取り合えず、指揮官とお話ししてみてはどうですか?」
という事で、ベルファストは次の日、執務室にて指揮官にこう訪ねたのだった。
「ご主人様、この際申し上げますが、先ずは目線を上げてくださいませ。そこばかり見られても似た大きさの方と混同されませんか?」
主人公ズたちはこっそり見守っていた。
ベルファストは、どうやら饒舌に訊ねている様で、指揮官が弁明し始めた。
「………え?たまたま…ですか?タマタマがどうかなされましたか?え?偶々ですって?あら…私、てっきりご主人様に完璧すぎてむしろつまんないメイドに思われてるのかと…え?ああ、目のやり場に?まったく…そうならそうと仰っていただければ冬服スキンに…はい?余計エロい?」
…が、ベルファストのその言葉運び方に指揮官の顔は引き吊ってしまっている。
(これまでタマタマ何回言ったんだろうね…)
(三回くらい、です)
(まぁ、これで不仲説が立つ心配は無いですね…ポーク○ッツ発言が無かっただけ良しとしま…)
「ふふふ、ご冗談はそのポー○ビッツだけにしてくださいまし」
(((( 言 い や が っ た ))))
「…ってご主人様!?え、ちょっと!どうされましたか!?」
ガクリと落ち込む指揮官。
(もう草)
(さすが完璧なメイド長です。見事フラグも回収、です)
(しかも指揮官が落ち込んだってまさか…)
(やめなさい!他に気にしてる人居たらどうするのよ!?)
(ということで、地味に綾波たちと覗いてる大鳳さん。〆の言葉をよろしくゥ!…です)
(は!?私ぃ…!?)
不意なキラーパス。
(…えーっと…下ネタは、用法用量を正しく守って使いましょう!)
(うわ、マジかそれだけです…?)
(貴女がやれって言ったんでしょうが貴女がぁっ!?)
(取り合えず、重ね重ね、アンケート投票有難うございました…です)
主人公ズに巻き込まれたが挙げ句、最後に突っ込みまで入れる大鳳の優しさ。
そして、この司令部にて、軋轢以前にベルファストに毒舌家という属性が備わりかけた一幕であったとさ。
To be continued…?
閲覧ありがとうございました。
さて、アンケの事なのですが、11月29日(日)の12時ごろまで締め切るの遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
それでは、次のお話が出来ましたら、また。
by筆者。