アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です―   作:ブロックONE

40 / 184
艦船たちがあれやったら…というやつです。


あの海カート、です。

「こんにちは、鉄血駆逐艦、Z23です!」

 

元気よくハキハキと挨拶するニーミ。

 

 

 

「さあ、やって参りました!『あの素晴らしい海をもう一度、です』の新企画!艦船たちが挑むのはレーシングカート!舞台はここ、重桜が誇るレーシングカート・サーキット、APJ(オートパラダイス ジュウオウ)です!現在は、そのパドックに来ています!」

 

 

コースは木々に囲まれた山の中。桜の木が多く植えられ、その上、空気はとても澄んでいる。

 

 

 

「それでは、第一回『あの海カート』。出場者の皆様に出ていただきましょう!」

 

…………………………

 

すると、パドックにジャベリンが現れる。

 

「こんにちはーーー!!!」

 

紫のレーシングスーツを来て元気よく登場したのは、ロイヤル駆逐艦ジャベリン。

 

「あれれ?好みの女の子がライバルなったからどうしたら良いかわからないって顔してる!」

 

「そう、少なくとも壁に押し出して脱落させたくなること間違いなし、ジャベリン選手です!」

 

「ちょwwwひどくない!?よろしくおねがいしまーす」

………………………

 

「では、次の出場者の方、どうぞ!」

 

 

 

「ラフィーなら、寝てでも勝てる。ぶっちぎりっ」

 

ビシッとウインクとサムズアップをする。ピンクのレーシングスーツのラフィー。

 

「酸素コーラ片手に居眠り運転は危険ですよ!?ラフィー選手!」

 

「いえーい」

 

 

…………………………

 

「さあ、出場者の三人目ですが…見当たりませんね?」

 

「どこでしょう…?」

 

「あそこ!」

 

 

 

ラフィーがコースに向けて指差す。

 

 

そこには真顔で阿波おどりしながら踊り子(本職)たちと行進してくる綾波の姿があった。

 

 

「ちょ、綾波!?何してんの!?」

 

 

ニーミが突っ込むも綾波は踊り子たちと行進を続ける。殺気だった真顔でカメラに接近しまくる。

 

「怖い怖い怖い!怖いよwww」

 

「綾波、踊りがキレッキレ」

 

すると躍りが終わり、解散する。

 

「どうも、全国の指揮官、綾波です。シムで鍛えた腕、見るがいいっ」

 

「最新のトレーニングで磨きを掛けた鬼神走法に、もはや隙なし?綾波選手ー!」

 

 

「よろしくお願いいたします、です」

 

 

「綾波ちゃん、やっぱり重桜らしさって奴ですね?」

 

「そうなのです。」

 

「あの人たち、だれ?」

 

「重桜に古くから伝わる、伝統の躍りをマスターする、本職の方々です。お呼びしたです」

 

「本職ですって!?綾波、わざわざ呼んだの!?」

 

「今の出囃子のためにですかぁ!?」

 

「豪華」

 

「踊り子の皆様、本当にありがとうございましたです」

 

 

綾波たちが踊り子の皆様にお辞儀する。踊り子たちも笑顔でお辞儀を返し、退場していった。

 

 

 

………………

 

 

「実は今回ゲストをお呼びしてます。というか、志願者を募った訳なのですが…ではどうぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうも、ミカサ・ハッキネンです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう見ても三笠大先輩なのです。本当にry」

 

「そうです!今回のゲスト出場者、戦艦三笠さんです!」

 

 

「踏み間違いはしないから安心するがよい」

 

「取り合えず落ち葉マークが必要なのです」

 

「おい待て綾波、我はそこまで耄碌してはいないぞ!?」

 

 

と言いながらも、三笠の乗るカートにはなんと落ち葉マークのステッカーが貼り付けられていた。

 

「ホントに貼り付けられてる!?しかもマグネットではなくシールか!?」

 

 

 

※走行中に脱落するとマジで危険なので、その配慮…です。

 

 

 

そんなこんなでいざレースへ。事前にドライバーズミーティングを行い、いざヘルメットとグローブ、プロテクターを身に付けてカートへ。

 

…………………………………………

 

 

【グリッド紹介】

 

さあ、それでは今回のグリッドを紹介いたします、

 

ポールポジションには、三笠大先輩。決して優先しなきゃとか他意はありません。

 

二番グリッドにはジャベリン。

 

三番グリッドには綾波

 

四番グリッドにはラフィー

 

 

四台とも中々いいタイムでした。

 

しかし、モータースポーツは結果の世界!

 

厳しいですが、これもまた醍醐味と言っていいでしょう。

 

「解説は明石がやってあげるにゃ」

 

 

それでは、よろしくお願いいたします。

 

 

 

さあ、三笠大先輩が先行したまま逃げ切きり貫禄を見せるのか、主人公組がパスしてしまうのか…!それとも衝撃のドラマが起こるのか!

 

「明石としては、衝撃のドラマって悪い予感しかしないのにゃ…」

 

確かに…

 

それでは注目の一戦!

 

えー、スタッフのみなさんに押しがけしてもらい、順にスタートです。

 

 

 

「今回はローリングスタートにゃ。これはSAFの公式レースのルールに則ってるのにゃ。一周回って、グリッド順に一列になって走り、先頭の車がコントロールラインを越えたらその時点でスタートにゃ。

 

あ、そうそう!SAFっていうのは…

 

Sakura empire

 

Automobile

 

Federation

 

………の略にゃ。ごましお程度に覚えておくにゃ」

 

 

ゆっくりとホームストレートに戻ってまいりましたっ

「レース開始の直後ってかなり荒れるのにゃ…ここで三笠がしくじると、いきなりじり貧になるのにゃ。あの三人組は何かしら企んでそうにゃ…」

 

私もそう思います…。

 

 

 

お、来ましたね、今、スタートッ!

 

 

…………………………………………

 

 

【スタート序盤】

 

さあ、四台とも快調にスタートですね…って、何か距離が開いてませんか…?

 

「あー多分落ち葉マークの車、なにより三笠選手が相手だから、上手いこと手を抜いてるのかもしれないにゃ」

 

 

早速接待プレイ!?

 

 

 

(ふっふっふ!快調だぞ!)

 

 

((((やっべー、誰か前へ出ないかな…)))

 

 

 

「これは出オチものにゃ…」

 

…………………………………………

 

 

【中盤】

 

レースは中盤です。タイヤも暖まり、ラップタイムも延びてきました。

 

あら?ジャベリン選手、ついに目立ちたさが爆発したか、接近!

 

そこに綾波が続く!更に、すぐ後ろにはラフィー!

 

「綾波とラフィーのやつ汚いにゃ!ハードプッシュしてジャベリンにKYの汚名を着させて、どさくさ紛れにオーバーテイクする気にゃ!?」

 

ええええ!?

 

 

(綾波ちゃん!そんなプッシュしないでくださいよ~!?)

 

 

 

 

(さあ行くのですジャベリン。どさくさ紛れにぶち抜いてやるのです。ホラホラホラ…)

 

 

(漁夫の利。ラフィーがもらう)

 

 

 

地味に後ろの三台の息が合ってますね?

 

「これにニーミが加わるともっとカオスになるにゃ。ていうか、前にいるのにゲストがおいてけぼりにゃ!」

 

 

どうでしょうかね~…あ、いけない、三笠選手を忘れてました!

 

(三台のペース…上がって来てる感じがするぞ?なら我も!)

 

 

「三笠もペースを更に上げてきたにゃ」

 

 

これで終盤どうなるかぁ!?

 

 

 

…………………………………………

 

 

【レース終盤】

 

 

残すところ三ラップです!

 

「さあ、ここからにゃ。周回数重ねる時に次第にラインがずれてるにゃ、体力かタイヤにゃ」

 

おっと、ここで、三台が三笠選手を抜こうとするが~~上手くブロックラインに入られてしまう!

 

 

「三笠地味にバトルが上手いにゃ」

 

これもカンレキの長さでしょうか!?

 

 

残り二週!

 

接近戦が繰り広げられる!

 

 

「ここで、しびれきらしたら取り返しつかなくなるにゃ。三笠頑張れ!悪童三隻に負けないでにゃ!」

 

 

 

(ほらオーバーテイクするのです)

(ロックオン、いつでもいける)

 

(ちょちょちょ!これじゃある意味目立ちますけどお!)

 

 

 

(残り一周だな!このまま勝つ!)

 

 

ファイナルラップ!

 

「中々いいレースにゃ」

 

 

(おっと!?突っ込みすぎた!!)

 

 

おおーっと!三笠大先輩、第一コーナーでスピン!それに吊られて三台も回避しようとしてスピンしてしまう!

 

 

エンストしてしまいました!

 

おや?この光景は…

 

「綾波たちの押しがけ式にゃ。三笠はカンレキ故に一応スタータ付きにゃ。他意はありませんのにゃ」

 

 

これは!?押しがけするも中々エンジンが掛からない~!!

 

 

「押しがけはコツがいるのにゃ…」

 

 

おや?コースに戻っても足で地面を蹴って走行してますよ!?ついに掛けるのを諦めたか!?

 

 

「まるでキックボードやってるみたいにゃ…公式レースならこれはペナルティ課されてもおかしくないにゃ…良い子の皆は真似してはダメなのにゃ…」

 

 

三笠大先輩が離されていく!

 

(掛かれ!掛かれ!………掛かってくれ!よし!)

 

 

おっと掛かった見たいです。

 

 

このままパスして勝てるのか!?

 

 

「一回目にして、ここでゲストにボロ負けたら笑い者にゃ」

 

果たして、誰が勝つのか!?ここで三台は一度止めてエンジンをスタートさせました。

 

 

「それをはじめからやれっていう…にゃ」

 

 

ここで、三笠大先輩、ラフィーを追い抜いた!

 

(あっ)

 

綾波も抜かれた!

 

(やっちまったです!)

 

そして、ジャベリンを抜いて、今フィニッシュ~!

 

 

1位は三笠大先輩、二位はジャベリン、三位は綾波、そして四位はラフィー!

 

 

 

(間に合わなかった…)

 

(悔しいのです…さっさと掛けておくべきでしたです)

 

(あわわ、あと少しだったのにー)

 

 

 

…………………………………………

 

 

「えー、三笠大先輩、優勝おめでとうございます!」

 

「はっはっはっ!大勝利だぞ!」

 

 

 

「さ、三人とも最終ラップのアレは何だったのにゃ!?」

 

 

「「「中々掛からなくって…(です)」」」

 

 

「キックボードみたいになってたぞ?」

 

 

「まさかセルついてるなんて思っても見なかったのです…」

 

ジャベリンとラフィーは頷く。

 

 

「さあ、第一回目、大きな事故もなく、レースを終えましたが、指揮官の皆様はルールを守って楽しく走行してくださいね!」

 

 

「また見てにゃ!」

 

 

To be continued…?

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございました。


海はどこ行った…(˘ω˘)



ということで、やって参りましたが…カートと競艇で迷いましたが、結局カートになりました。競艇はあまり知らないという…←

二回目以降はまた筆が走り終えた時に上げるかもしれません。


では、綾波たちとカートで勝負したくなった指揮官様がいらっしゃいましたら、是非ともお気に入り登録、ご感想、ご投票をお願いいたします。


ではまたm(__)m


by筆者


突然ですが、『中身がおばちゃん1号のベルファスト』と、『中身がベルファストのおばちゃん1号』、どっちが良い?(今後のお話に関わる予定)

  • どっちもやだよ、おう。
  • えぇ…(困惑)
  • 中身がベルファストのおばちゃん1号。
  • 中身がおばちゃん1号のベルファスト。
  • いやー(この中で選ぶのは)キツいっす(素)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。