アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です― 作:ブロックONE
by綾波
μ兵装のテストに選ばれたガスコーニュたちは、ポラリスというグループとして、実験海域として設営されたライブ会場での公演を控え、練習に備えている。
このμ兵装の力を引き出す鍵は、自他の「楽しい」という感情。それは赤城を始め次第に気付きつつあった。
が、その頃、ポラリスのテストの成果に必要な対戦相手となるべく、アイドルユニットを結成し、レッスンや打ち合わせが行われており………綾波、ジャベリン、ラフィー、ニーミの四名もその一つ。
元気アイドルのジャベリン、ウサミミアイドルのラフィー、おませアイドルの綾波、マネージャー兼アイドルのニーミ…という草案が決定した。ジャベリンとラフィー、ニーミは予想がつくが、なぜ綾波だけおませアイドルなのか。言うほどマセてるのか?それは指揮官の解釈次第ということもあり、わからなかった。
「ええと、では、我々のユニット名は便宜上、一先ず『主人公ズ』と仮定しておくとして…」
ユニット名は簡単でもキャッチーでも、覚えてもらえればそれで御の字。変に飾りっけがあっても名前負けする。しかし、このネーミング、主人公らしくないと確実に名前負けしてしまう可能性が浮上した。
せめてヒーローの邪魔する、おまけに人気投票をかっさらう宿命のライバル系ヴィランの位置を目指さねば、双璧は成せない。
となれば、コンテンツを充実させるべき…という意見は共通していた。
「では、何をやろうか、と言うことなんですよね…」
持ちネタを持ち込むか。幸いニーミたちには人気曲はあり、綾波もまた然り。しかし、綾波の『おませアイドル』というキャラに合わせたネタが決まっていなかった。しかも、今回は綾波がトリを務める事になっているため、慎重を有する。
しかし、綾波は何かしら画策してるようだった。
「じー」
「ラフィー、どうしたのです…?」
「……綾波、何か企んでる顔してる……?」
ラフィーはそれ気付いたのか目が泳いでいる綾波を指摘する。
(ぎくっ…)
無表情でもやはり何処かに表情が現れていた。
「お、綾波ちゃん、何か閃いたんですね?」
「ほう?では綾波、マネージャーとしても是非お聞かせ願いましょうか…!」
「…ええ、こちらに…」
観念した綾波は皆を引き寄せ、小さい声で伝えた。
すると……
「それって大丈夫なのかな……?」
「むしろ規模」
「ステージの大きさ的には問題ないですけど…確かに」
「未開のチャレンジ。レキシントンたちもいまだにトライしてない…」
ステージに普段出慣れているKAN-SENたちは出場できず、慣れていないKAN-SEN達をサポートすることだけ。と言うことは、ステージに出慣れているKAN-SENたちは新曲や新ネタを披露する事ができない分、その分、新人にチャンスが来ていると、綾波は考えた。
「だからこそ、先にトライしてやるのです…『おませ』なら、とことんかっこよく決めてやるのです」
綾波の瞳の奥はどこか気合いに満ちていた。
「……これぞ、AYAXILE(アヤザイル)第一章…です!」
To be continued...?
閲覧ありがとうございました。
『vsポラリス』…のお話は飛び飛びながら続くと思います。
ではこの物語を見て綾波たちと踊って歌いたい指揮官様がいらっしゃいましたら、是非ともお気に入り登録やご感想、ご投票をよろしくお願いします。
by筆者
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