アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です―   作:ブロックONE

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今回は珍しくセイレーン側です。


オブえもーん! byピュリっち

セイレーンが世間を監視しているいつもの場所。

 

そこでは、KAN-SENだけでなく、重桜のとある科捜研の女性科学者や、天才的な推理力をもつ警視庁の警部が難事件を解決したり、ユニオンでは科学実験の事故で発生したメタヒューマンの犯罪を追う光の様な速さを手に入れたヒーローの行動記録、はたまた、探偵の猫が突然オネェに変身して喋る様子など各地の様子が映し出されている。

 

 

「おい、途中からおかしくなってるぞ?じゃなかった、オブザーバーは…」

 

セイレーンの中間管理職にあたる一体、ピュリファイアーはオブザーバーを探していた。

 

 

「オブザーバー?いるー?」

 

 

返事がない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オブえもーーーーーーーーーーん!」

 

 

と、途端にウソ泣きを交えて呼ぶ。

 

 

 

「なぁにぃ?ピュリ太くん」

 

 

フーフーフー…といつものタコ型艤装のオブザーバーが顔を出した。

 

 

「えーん!テスターとかKAN-SENたちが、お前自爆しすぎプゲラwwwって言いながらいじめるよ~!何か道具無い~?」

 

 

 

「無い。あなたがみすみす殺られるからでしょ?それって」

 

 

 

「へ!?…うえぇ……」

 

 

 

無慈悲なオブえもんことオブザーバーの返答に、ついにマジ泣きになるピュリファイアー。

 

 

 

 

「あーよしよし、泣かないで?そうねぇ…」

 

 

 

すると、背中から何か出した

 

 

 

「エネルギー緊急抑制装置~」

 

 

 

「なにそれ…」

 

 

「これを艤装に組み込む爆発をギリ防げるわよ!ポン付けで!でも…」

 

 

「でも?」

 

 

「火力が落ちるわ」

 

 

「やっぱいいや…」

 

 

受け取り拒否するピュリファイアー。

 

 

「え!?使わないの?ここまで来て!?泣きついてきてまでそれ!?ちょっとこれどうするのよ…確かクーリングオフ出来たかしら…」

 

 

とりあえず取説を取り出したオブザーバー

 

 

「え、なにそれ買ったの!?」

 

「あったり前じゃない…!こんなの一々作ってたらこちらも体作るためのリソース尽きちゃうわよ。それに…」

 

 

 

オブザーバーは間を置いて…

 

 

「自爆、押さえたいでしょ?」

 

 

耳元で囁く。

 

 

 

 

 

「…オブザーバー、昨日餃子食ったろ?○浜中華街の…」

 

「く、食ったわよ!ええ、食ったわよ!!大事な話の途中で変なツッコミ入れないで!?……コホンッ、一回だけ、ね?すか~っとするよ?」

 

 

「保険体育の教科書にあるようなテンプレ誘惑台詞やめいっ」

 

「でも爆発は避けたいでしょ~?」

 

 

「しつこいなオブザーバー!?…わかったよ、しょうがない…このボディとはおさらば、かな」

 

「素直でよろしい♪」

 

「始めっから素直に対応してたよ私!?」

 

 

そんなこんなで、バックアップを取り、艤装に搭載する。

 

 

「テストとして、丁度いいタイミングね…鏡面海域発生するからうまいことやって見せて?」

 

 

「いきなり実戦で使わせるって…なんか怪しいなぁ…」

 

 

「平気よ~一度だけなら…」

 

 

「だから、保険の教科書にあるみたいなテンプレやめろって!?これ外すぞ!?外しちゃうよ!?」

 

 

 

 

 

………………

 

 

 

「さーて、鏡面海域に降り立ちましたよっと…」

 

ピュリファイアーは見渡す。すると、丁度艦船たちが鏡面海域に困惑しているのを発見。

 

 

「さあ、遊ぼうか!うおっ!?」

 

 

戦闘体制になるが、艦船から先制を食らう。その攻撃に『苛烈が凄まじい』と感じるピュリファイアー。

 

それなりに練度を経ているのか。やたら反応がいい。

 

 

すると…

 

 

「おっと!?惜しいねぇ!」

 

 

砲弾がカスる。

 

すこし本気を出すのだが…

 

 

「くらいなっ……………あれ?」

 

 

自慢のレーザー砲にエネルギーを送り、発射する。

 

 

が、肝心のレーザーの低く、思ったように飛ばない。おまけに滑空しても速度が目に見えて遅かった。

 

 

 

 

 

「まさか…エネルギー抑制装置が…」

 

 

『あ、ごめんピュリファイアー、それ不良品だったわ』

 

 

「おい!どうするんだよこれ!?」

 

 

『外したら?』

 

 

「今そんな暇無いよ!?」

 

 

艦船たちは…

 

 

「油谷さん!」

「関ヶ原!」

「布団は縮む」

「あちらの窓から投げてるーっす」

 

 

 

 

「お前らどこの民兵だよっ!!?あ、やっと外れ……」

 

 

 

その時、鏡面海域に爆発が起こった。

 

 

 

……………

 

 

 

 

いつもの場所。

 

 

原因は、抑制されたエネルギーが一気に流れ出したための爆発…と結論付いた。

 

 

 

「これでレポート書いて送信すると50%還元されるわ♪」

 

 

「私はモルモットかッ!」

 

 

するとカメラ目線になり…

 

 

「良い子の皆、私たちは訓練を受けて安全に考慮…いやむしろ、セイレーンだから大丈夫なんだぞ?初めて使う道具は、予め慣らしたり試したりした上で本番で使ってこうな?ピュリっちとの約束だ!」

 

 

「オブっちとも約束してね♪」

 

 

「やかましいわっ」

 

 

「ふふっ♪」

 

 

 

To be continued…?




閲覧ありがとうございました。


今回は愉快なセイレーン編(!?)でした。

油谷さんの下りはググると幸せになるかもしれません。

さて、もしアブラタニサーンと叫びたくなった指揮官様がいらっしゃいましたら、是非ともお気に入り登録やご感想、ご投票をよろしくお願いいたします。


by筆者。

突然ですが、次の中でまた見たいと思ったネタシリーズは? Ver1.5

  • 唐突なるオギノメヨウコ作戦
  • AYAXILE(アヤザイル)
  • 三笠大先輩のミカラップ
  • オフニャの知らない世界
  • 加賀さんの疑問シリーズ

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