アズールレーン ―あの素晴らしい海をもう一度、です―   作:ブロックONE

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遅筆で申し訳ありませんorz


デート(?)話です。


ベルファストとデートしてベイルアウトする話

それは秋の事だった。

 

 

「ご主人様」

 

声を掛けてきたのは秘書艦のベルファスト。

 

 

「デートしませんか?」

 

何を藪から棒に…と思うが、普段から頑張ってるしたまにはいいか…デート!?

 

 

 

困惑していると…

 

 

「そうですよね…ご主人様も人の子でございます…いきなりメイド長がデートの誘いとか、絶対なにか裏があるなーとか思われますわよね……うう…うっ」

 

 

泣いた!?もしやベルファスト疲れてるのか?ってなんで涙目にうかべてんのこの子!?

 

 

ヤバイヤバイ、これ泣かしたとか思われたらシェフィールドに銃弾避けの刑に処されるぅぅぅ…!!

 

 

良いよ!行こう。早速次の休みの日!

 

すると、パアッと明るくなった。

 

 

 

……

 

当日。ロイヤル領地にて。

 

 

「待った?ご主人様」

 

今きたところ…って地味に彼女を待たせてる彼氏みたいな口調だな?

 

 

メイド服を脱いだベルファストは…それでもベルファストであった。

 

 

 

 

「ちょっとお待ち下さいませ、今地味に失礼な事を申されませんでしたか?」

 

 

イイエナニモ…

 

 

 

「では参りましょう。こちらへ…」

 

 

ベルファストに導かれるままアストンマーチンDB9の助手席に。

 

頭ぶつけない様に手を乗せるとか紳士過ぎんだろ…!?

 

 

 

「陛下が用意してくださいました。ご主人様はミニの方がお好みで?」

 

 

ミスタービーンの愛車の事か。

 

 

DB9でお願い致します。

 

 

 

 

「ここがテムズ川です」

 

 

途中で車を降りて歩くと、ベルファストが河川を指差した。

 

ここがテムズ川か…

 

 

古めかしい建物が栄える。こうも美しく見えるとは。

 

 

「ここは歴史が深いのですよ。その昔、後に大悪臭と呼ばれる事件がありまして__」

 

 

 

おいおいメイド長!?

 

 

 

「当時は生活排水を全部流してましたから__」

 

 

丁寧に皮肉ったなおい。

 

 

「行政にも影響を出したこともあったのです。そこで下水道作ってテムズ川に遺棄することになり、ありとあらゆる生活汚水が流れ込む結果となりまして__」

 

 

 

歴史もそうだけど、業が深いな。

 

 

「今では河川らしくさらーっとしてますし、クルーズなんてありますけど、当時は淀んでいたそうです」

 

 

 

堂々とガイドしてくれるけど、隣に黄昏てるおじさんがそれを聞いて苦笑いしてる件について。

 

「うんうん、そうそう…」って頷いてるぞ。

 

 

やっぱり気にしてんだな?

 

「その~…ああ、失敬?今はその心配は無いからね?ここに住んでウン十年私が保証しよう」

 

 

ってさ。

 

 

 

そんなこんなでフィッシュアンドチップスを食べながら観光する。うん、デートっていうかツアーだな。

 

 

 

DB9に乗ってまた移動することに。

 

 

にしてもメイド長、運転上手いな?

 

 

 

「それでもありません…陛下の計らいもありまして、RDRSへメイド隊の皆で向かい…」

 

 

スゲーなおい。

ロイヤル一のレーシングスクールじゃんよ…

 

 

「ですが…卒業後、ユニオンの方へ教室が移転になりまして…」

 

 

 

 

 

その後、後ろからオレンジのジャガーに追い回されてるDBSがかっ飛んできたので前に譲るが、なんとそのDBSと間違われる。

 

オレンジのジャガー、殺し屋みたい髭ダルマのおっさんが運転している。

 

 

「間違われましたね?掴まってくださいませ」

 

 

速度を上げるこちらのDB9。

 

 

 

助けてボンドさん。

 

 

 

 

 

 

ねぇ、ベルファスト……その車、なにか秘密兵器とか載っかって……

 

 

 

 

 

 

 

 

「ございません」

 

 

 

 

 

デスヨネー

 

 

 

 

 

「ここで艤装を展開するわけにもいきませんね…」

 

 

市民を巻き込んでしまうか……

 

(あのDB9、コロチュ…コロチュ…!)

 

ジャガーの髭ダルマのおっさん。早く間違いに気づけ。お前が追ってるのはDBSだろう!つーか、本当にプロの殺し屋だったとして、そこで人を間違えるとかお前プロ失格じゃないのか。

 

 

 

「ご主人様、ここは一つこのベルファストのプライス大尉かソープ大尉になってくださいませ」

 

 

 

無茶言うなよ!?あれか塞がれた時は正面突破しろってことか!?

 

 

 

「冗談ですわ」

 

 

余裕綽々なメイド長。

 

楽しんでやがる…これがロイヤルネイビーの優雅さか…!いかなる時でも優雅さをってやつか…!

 

 

 

 

フッドだったらどうなってうわっ

 

 

 

 

 

「ご主人様…今他の女のことを考えませんでしたか?」

 

 

 

 

こんな時に嫉妬はやめてよベルファストぉぉぉ!?君だって乙女なのは分かるよ!?つーか、語気がなんか鋭いよ…!?

 

とりあえず前見て運転、しよう!

 

すると、またテムズ川にやって来た。

 

 

「あ、そう言えば!私としたことが失念しておりました。ご主人様、今一度、しっかりとシートに深く座り、ベルトをお付けくださいまし。ガッチガチに」

 

 

ベルファストに言われるがままベルトをしっかりつける。

 

 

 

すると、ベルファストはコンソールをいじくり出した。

 

 

 

 

え?なに?

 

 

 

 

 

 

 

まさか…!?

 

 

 

 

「行きますよ!」

 

 

 

カチッ…とスイッチを押すと、体が車体から真上に飛び、車は河川に落下。そして、車を追った髭ダルマのおっさんのジャガーも続いた。

 

 

 

川の向こう側に着地。

 

放心状態になりつつも、ベルファストと共に腕を組んで堂々と歩く。当局の警官にごきげんようと声を掛けて通りすぎた。

 

 

 

 

 

 

 

あのジャガーの髭ダルマのおっさん、間違いだったと気付いてくれたかな…。

 

 

 

 

つか、ベイルアウト機能あったのか……

 

 

 

 

そんなこんなで、お土産を買ってから母港へと帰ったのだった…

 

 

 

 

 

途中からなんかおかしい点もあったが、ベルファストのデートは刺激的で退屈はしなかった。

 

 

 

いい疲れ方をした感じがする。羽休めになった…良き良き…。

 

 

 

 

さて、土産の冷凍フィッシュアンドチップスやお菓子を嬉しそうに食べているシグニットたちを見て癒されよう…特にシグニット。

 

 

 

 

 

 

あのDB9、どうなるんだろうな?考えない方がいいか。エリザベスが何とかしてくれるはずだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

To Be

Continued.

7

 




閲覧ありがとうございました。

デートなんてしたこと無い頭で筆を走らせましたが…

ベルファストだって女の子だもの…デートくらいはね?


という訳で、ベルファストたちメイドと時計棟を前にSNS栄えする記念撮影をしたいな…と考えたことがある指揮官様がいらっしゃいましたら、是非ともお気に入り登録やご感想、ご投票をよろしくお願いします。


by筆者

突然ですが、次の中でまた見たいと思ったネタシリーズは? Ver1.5

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