Lost Belt No.8 完了形極刀国 日の本 ※凍結中   作:冥土のメイド

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四本目

説明パートです。どうぞ

 


「あー悪い、少し話す順序を間違えた。「実は俺も生まれた時から未来視が出来たんだよ。そのうえ、四季崎家は占い師の家系でもあったからな未来を視るどころか演算することさえ俺には可能だった。「だからありとあらゆる()()()()()()()()()()()()を視てた。「俺の元々の目的は幕府の転覆にあったが、それを主軸にした未来も未来でまたかなりのもんになっただろうな。この未来視の魔眼を持っていなかったらそういう世界になってたのは違いない。「だが、俺の望みは大きく変わった。俺が一振りの究極の刀を作りあげる。そんな可能性を視てしまった。可能性の中で見えたその刀の閃きに心奪われちまった。お前の父親が母親に出会ったみたいなもんだ。この時俺は例え世界が行き止まりにされようとも、その究極に至る事を誓った。「そして出来たんだよ。その一振りは。あっけないほどに、あっという間に至った。」

 

 

四季崎記紀は一度私をじっと見ては話を続けた。

 

 

「それでも、この世は残酷かな。俺たちの未来はいきなり行き止まりを迎える。俺にはどうしようもできなかった。だからさっきも言ったな、別の世界を当てにした。「実際はただの偶然だったぜ、俺の未来視といえど億や兆ある未来を全ては把握出来ない。脳が処理しきれないからな。だが、条件を絞って俺らの世界が()()()()()に復活しないかを模索した。そしたら見つかったんだよ。異星の神による濾過異聞史現象、地球の白紙化と異聞帯の出現が「後はその現象が起こる世界に、この異聞帯を引っ張ってこれる人間を生み出し、渦中に放り込む。言うのは簡単だが、ぶっちゃけてそんなことは不可能に近い。だから俺は根拠も何もない博打にでた。俺はお前たちの世界を観測し続けた。四季崎の一族を存在させ、この世界を召喚することを大願とし、その運命の日までその世界が確定するように視続けた。そしたらどうだ。お前が来たんだよ。この時の気持ちがお前にわかるか?最高の気分だったよ」

 

 

高笑いをあげる四季崎記紀、正直ピンと来ていない。だがこの男は決定的な見落としをしている事だけはわかる。

「喜ぶなら、他の異聞帯に勝ってから喜びなさいよ」

そうこの一点に限る。この世界はようやくスタートラインに立っただけで、まだ存続すると決まったわけではない。強く深く空想の根をはらなければ他の異聞帯に呑み込まれるだろう。

「あぁ?……あぁ、問題ねぇな」

「どういった根拠よ。いくらあなたがサーヴァントを凌駕していようと、一人で勝てるはずもないでしょう」

「言っただろ?究極の刀があるんだよここには。そのうち()()してやるよ。今日ここまでだ。部屋の用意は…出来てるみてぇだな……あーあーもう夕刻をまわっている。ゆっくり休まれるとよろしい。それではまた」

 

 

口調を戻しては、また嫌な笑みを浮かべて去っていった。私は疲労によりしばらく動けずにいた。もう駄目だ。今日だけでこんなにも疲れてしまった。サーヴァントを召喚したり、未来を視たりと多くの局面で魔力を使いすぎた。めちゃくちゃにあれた部屋を出ようとした時「もしもし、大丈夫ですか?」声かけられた。鬼の面をつけたおそらく男がいた。

「…あなたは誰?」

 

「これはこれは申し遅れた。わたくし家鳴将軍御側人十一人衆が一人、餓鬼丸と言います()()()()()殿」

 

「あぁさっき将軍様のところにいた…」

 

「はい、胡蝶殿からこの部屋の処理を任されここにおります」

 

「ねぇ…聴いてもいい?」

 

「何なりと」

 

「四季崎記紀って知ってる?鍛治氏の」

 

「それはもちろん、知らぬものなどおりません。私が持つこの絶刀・「鉋」も彼が打ったとされる変体刀ですよ」

 

「その人ってまだ生きてる?」

 

「ご冗談を、もう500年前の人物です。生きているはずがございませんよ」

餓鬼丸は優しく私の質問に答えてくれた。

「ありがとう。でもあなたは何も聴かないの?この部屋の有様とか」

 

「胡蝶殿より、『刀人』と伺っております。来て早々に災難でありましたね……おっとくりぷたー殿はおやすみください。この部屋は私が片付けますので」

そう言われては邪魔はできない。最後の気力をふり絞って部屋までの未来を見て、私は歩きだした。

 

 

私室に着いた。色々と状況と情報を整理したいが、私は堪えきれず眠ってしまった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

 

あぁ、久々に夢を見ている。私が見る夢は二つに限られる。明日の未来か母との記憶、前者は休みを知らない魔眼のせい。後者は内容をハッキリと覚えていないからよくわからない。

 

どうやら今日の夢はどちらでもないらしい。

 

森の中にいる。私はただブラブラと森を歩きまわっている。すると森の中で人を見つけた。大きな岩の近くで刀を振っている。

 

「―――」

 

男が刀を振るう

だが、素人目でもわかる。彼にはセンスがない。身のこなしに太刀筋や切れの良さ、そのどれにも今後光るものを見いだせない。どうやら彼も彼で悩んでいるようだ。時折悔しそうな表情を浮かべては、がむしゃらに刀を振っている。そこに一人の男がやってきた。やってきた男は彼に話しかけている。

 

「───────?」

「──」

 

だがその会話を聴きとる事が出来ない。

 

「──────、─────────」

 

男は彼の近くにあった岩に座る。

 

「───────────」

「─!────!!」

 

次第に彼が感情的になり始めた。男に何を言われたのだろうか。

 

「───。────」

「・・・・・・」

 

そしてそう長くないやりとりの中、彼は自身の持っていた刀を落とした。

 

「─────────────────」

 

男が話を続けている。嫌な気分だ。一人の男が夢を諦めさせられる夢。そんな感じがする。それにしてもこの人たちは誰なのだろうか。身なりからして現代の装いではなく、和装だ。顔を見ても誰かに似ているのか心当たりもない。

 

 

だけど何故、私はまたこんなにも嫌悪感を抱いているのだろうか。

 

 

「─────」

 

岩の上にいる男を見る。彼は歪な笑顔を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

目が覚める。

この前までの予定調和はもう何処にもない

 

 


 

 

 

・餓鬼丸

家鳴将軍御側人十一人衆の一人。絶刀・「鉋」の所有者

実力は刀語本編でいうと完了前の七花より強い。サーヴァントには勝負になっても勝てないかな。思案中

この異聞帯の御側人衆は錆黒鍵さんと張り合えてた十一人衆くらいのつもり

 

○絶刀「鉋」

完成形変体刀十二本の一つ。折れない、曲がらない、歪まない、の三拍子。

 

 

○刀人

四季崎の作った変体刀に魅入られたものがなる。

 

 

 

今回はこのくらいで。いよいよ次回から完成形変体刀十二本いっぱい出して行こうと思います。

 

 

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