Lost Belt No.8 完了形極刀国 日の本 ※凍結中   作:冥土のメイド

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五本目

今回から頑張って文章量を増やそうと思います。

読んでいただいてる皆様に恥じないように頑張っていきます。

 

FGOでBOXイベが始まりましたね…更新は遅れると思います…ご容赦を…

 


不思議な夢だった。今思えば、あの嫌な笑みの男は四季崎記紀で間違いないだろう。だが、記紀に何かを言われていた彼は誰なのだろうか。まだ印象に残る。今の状況も整理しなければならない。だが今はとりあえずお風呂に入りたい。どうにかならないものか。

 

 

いよいよ我慢の限界がきた。元々気の長い方ではない。しかし、今お風呂に入っても着替えがない。

「……………よし」

10秒ほどの審議の結果お風呂を優先した。

 

 

未来視はこういう状況に便利だ。風呂場の位置がわからずとも視るだけでいい。ちゃちな使い方だが仕方ない。私の部屋からそう遠くないところに風呂場はあった。

 

 

脱衣所で服を脱ぐ。私は基本的にジーパンにTシャツ姿だ。何を着るか迷わないし、動きやすくて楽だから。ぺぺはよくそれを嘆いていた。彼曰く勿体ないとの事だが、私は自身の姿に自信はない。母譲りの髪には自信はあるがそれだけだ。魔術的意味合いもあって今では腰辺りまで伸ばしているが、そろそろ切っても良いかもしれない。気分的に、特に意味はない。都合良く脱衣所にタオルがあったので拝借してようやくお風呂に入る。

 

 

広くて大きな露天風呂。

先約はいないのは確認済み、さっさと体を洗ってお湯に浸かる。

「………………………」

駄目だ。気持ちよくて寝てしまいそうになる。しかし今はこの異聞帯について考えなければならない。

四季崎記紀、歴史の改竄、世界の観測、変体刀、尾張幕府、日の本。考えれば考えるほどに馬鹿げている。そもそも手段もめちゃくちゃ、あいつの言う博打はもはや博打でも何でもない。だけど今こうして私が湯に浸かっている時点で紛れもない現実なのだ。これからどうするべきか考えようとした矢先

 

「俺の子孫はまぁ図太いもんだ。呑気に風呂か?」

 

「どうして入ってくるの」

会いたくないやつが来た。会いたい人物がいるわけでもないが。

 

「着替えが必要だろ?それとお前の今日の予定を言いに来た。今日はこの異聞帯を直に見てもらう。部屋に朝飯がある。お前がそれを食ったら迎えにいく」

 

「着替えはどうも。ちなみに私に拒否権ないの?」

 

「クリプターの仕事一つだ。お前には働いてもらうぜこの異聞帯のために」

 

「………」

 

「おいおいそんな顔するな、かわりの報酬はこの異聞帯で一番安全な場所をくれてやるよ」

 

未だに信用はできないが従うしかない。まだまだ情報が足りないのも問題だ次のクリプター同士の会議までそう時間もない。自分だけ異聞帯とのコンタクトに失敗するなんてたまったものではない。

 

「そういうことだ。俺は行く、のぼせるからほどほどしておけよ」

 

「ちょっと待って」

 

「何だ?」

 

「彼は……………いえ、何でもないわ」

 

「?……まぁいいだろう」

記紀は深く詮索する気はないらしく、足早にその場をあとにした。

夢の中でのこと聴こうとしたのだがやめた。何故か聴いてはいけない気がしたからだ。今は少しでもこの異聞帯を知り、次の方針を決めなければならない。誰と戦うべきなのか。何のために戦うのか。今私には目的も何もない。ただ死にたくないだけなのだ。

 

 

パンツがふんどしだった。四季崎記紀、あいつはいつか殺す。

 

 

 

朝食を終えて、私を迎えに来た記紀が開口一番に言った。

「それで?結局ふんどし履いてんのか?」

 

「履いてるわけないでしょう」

あの後、仕方なく下着は洗うことにした。他のメンバーは衣服問題を一体どうしているのだろうか。良ければ解決方法を教えて欲しい

 

「じゃあ履いてないのか?」

 

「・・・・・・・・」

最低の気分だ。下着は部屋で乾かしている。今までに異聞帯をノーパンで歩き回るものがいただろうか。いや、いない。

 

「この仕事の報酬に下着類も追加してやるよ」

笑いながら言う記紀。

 

「それはどうもありがとう。でもあなたは地獄に墜ちろ」

心からの苛立ちを彼にぶつけた瞬間だった。

 

 

城を出て馬車が用意されていた。どうやらこれに乗って行くらしい。その移動の間も記紀は器用に口調を使い分けていた。やはり四季崎記紀であることは秘密のようだ。

「器用に口調使い分けてるけど、どうして正体を偽っているの?」

 

「その方が何かと都合が良いからな。それに600年前の死者だと信じるやつはいねぇよ」

 

「…そう。馬車があるのも驚いたけど、目的地はかなり遠いみたいね」

 

「いや、そうでもない距離だがお前にまずサーヴァントの代わりをくれてやろうと思ってな。お前には死なれちゃあ困る」

 

「あなたの刀ってそんなに凄いの?サーヴァントに勝てるなんて今でも信じられない」

 

「実際、俺は勝っただろう」

 

「あなたは未来が見えるからでしょう、それとも何?ここの人間はみんな未来視を持ってるのかしら」

 

「そうだな…行き道ついでに教えてやるよ変体刀について」

 

さぁ、またまた説明パートの始まりだ

 

「変体刀、俺が打った一万本の刀のことだ。そのどれもが名刀の中の名刀、戦乱の時代は変体刀の持っている数で結果が変わるほどのものだ」

 

「それはこの前聞いた」

 

「あぁ、中でも完成度の高い十二本は完成形変体刀十二本と呼ばれている。俺の持つこの毒刀・『鍍』もその一本だ。他の十一本の刀はこの国を守護する者たちが保有している。基本的にその誰もがサーヴァントを凌駕するだろう。とんでもない化物も中にはいるからな」

 

「その十一人も気になるけど、今気づいた大きな疑問を一つ解決していいかしら」

 

「なんだ?」

 

「戦乱の時代後、あなたの変体刀の影響で歴史が変わり、尾張が天下を治めた。それはわかったわ、じゃあ黒船の来航はどうなったの?日本における大きな転換期でしょう。鎖国が解かれて文明開化する大きなきっかけ」

 

「あれなら今太平洋にでも沈んでるぞ」

 

「……は?」

 

「何なら海外の国はもうほとんど滅んだ。この日の本との戦でな、もちろん時計塔も潰した。」

 

「……理解出来ないのだけれど」

 

「相変わらず未知に対する耐性がねぇな、だからこの日の本は()()()()()()()()()()()()()()()()。俺の変体刀はそれぐらいの強さをほこるのさ。そして天下泰平の日の本だ」

 

「・・・・・・・・」

絶句とはまさにこのことだ。あまりにも文明レベルが低いためにバカにしていたがまさかここまでとは。だがそれではこの窓から見える景色にまた疑問を覚える。

 

「でもなら文明が発達してないのはおかしくないかしら?」

 

「お前の見てきたものだけで判断するのは早いぞ。確かにお前の世界ほど便利ではないが不便でもない。刀の説明に戻るぞ」

 

「えぇ…」

 

「じゃあさっきお前が気にしてた他の完成形変体刀所持者について教えてやる」

 

一本目 絶刀・「鉋」

家鳴将軍家御側人十一人衆 餓鬼丸

 

二本目 斬刀・「鈍」

鳥取砂丘の亡霊  宇練 銀閣

 

三本目 千刀・「鎩」

出雲の巫女  敦賀 色彩

 

四本目 薄刀・「針」

全刀「錆」  錆 灰斗

 

五本目 賊刀・「鎧」

薩摩「鎧海賊団」船長  校倉 要

 

六本目 双刀・「鎚」

凍空一族当主  凍空 ふぶき

 

七本目 悪刀・「鐚」

所持者無し、刀も故障中だ

 

八本目 微刀・「釵」

不要湖のからくり人形  日和号

 

九本目 王刀・「鋸」

心王一鞘流十六代目当主  気口 慚愧

 

十本目 誠刀・「銓」

奥州の仙人  彼我木輪廻

 

十一本目 毒刀・「鍍」

幕府大老  毒塚胡蝶

 

十二本目 炎刀・「銃」

相生忍軍の子孫  左右田 左右柰

 

 

「多過ぎて覚えられないわよ、それに一つ壊れてたら十二本じゃない」

 

「んな重箱の隅つつくなよ。とにかくこの日の本における実力者だ」

 

「ならこの中の誰かが私を守ってくれるのかしら?それとも素人の私にテキトウな変体刀でも与えるの?」

 

「いいや、お前には与えるのは俺の究極の刀だ」

 

「…?だから完成形変体刀でしょ?」

 

「お前を守るのは()()()()()()だ」

 

馬車が止まる。窓から見える景色はあの夢でも見た深い森が広がっていた。

 

 

 

「ここからは私と彼女二人で参ります」

 

「はっ!お気をつけて!」

馬車の御者に記紀が一言入れて森へと進んでいく。やはりこの森に対する既視感を禁じ得ない。

 

「ねぇ…完了形変体刀って何?完成形変体刀と何が違うの?」

 

「俺の最初の目的は歴史の改竄による()()()()()、その目的の中で誕生した最高の刀が完了形変体刀だ」

 

「・・・・・・・・」

 

「…一度長い説明はここで終わりだ。来たぞ緋華」

開けた場所に出る。そこは初めて見た場所ではなかった。一人の青年と人が乗れそうな大きな岩があった。

 

「いきなり来るのはやめてくれないか、記紀」

青年が面倒くさそうに記紀へと言う。

 

「悪い癖みたいなもんだ、気にするな」

 

「気にするのはアンタの方だよな……彼女は?」

彼がこちらを見る。わからない上手く言葉が出てこない。

 

「わ、私は四季崎緋華!で…す…」

 

「四季崎?あぁ、じゃあ遂に始まるのか。最後の戦いが…」

彼はまた面倒くさそうに呟いては私を見た。

 

「虚刀流十二代目当主、鑢刀華だ。よろしく緋華。待ってたよ君が俺の持ち主だ」

彼と握手を交わす。彼の手は大きくて驚くほどに冷たかった。

 

 

 

 

この日、私は運命に出会った。

 

 

 


 

いかかでしたか。更新が遅れてしまい申しわけございません。NYイベントは頑張って200箱開けたいつもりなのでまたしばらく更新は遅れます。

 

さぁ、ここから私の書きたいものが多く爆発して行きます。オリジナル要素も多いですがそれでも良ければ是非楽しんでください

 

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