また文章の確認はしていないので
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あれから佐久間と楽は校舎内へと入るために塀にそって入口を目指していた。
「サク〜、あまり学校で目立つようなことしないでくれよ。」
佐久間の少し後ろをトボトボと足取り重く歩いている楽がそう告げた。
楽が言っているのは先ほどの騒動も含まれてはいるが、佐久間の学校での目立つ行為は他にも多数あるため、それも込みでの話しだ。
「俺は組の者に注意しただけだが?」
そんな楽の願いを聞いて、佐久間は俺は悪くない!と言わんばかりに不機嫌な表情を作り、溜め息まじりにそう述べた。
「だからって吊るし上げることはなかっただろう⁉︎
だいたいサクは昔からだなぁ…。」
「はいはい、俺が悪うござんした。」
楽が昔の話を持ち出し始めたため、佐久間はこれは長くなると考え、すぐに謝罪する。
が、佐久間の顔はかなり挑発的な顔だ。
そんな佐久間の顔を見た楽はと言うと、額に青筋を浮かべてプルプルと少し震え、怒りを堪えている。
「なぁサク…前から言おうと思ってたんだけどなぁ!」
楽は顔を引き攣らせて無理に作った様な笑みを浮かべ佐久間に声をかける。
額にはまだくっきりと青筋が浮かび上がっている。
「ん、何?」
そんな楽の様子に物怖じせず、何処吹く風といった様子で佐久間は楽の話しの続きを促す。
しかしその時、佐久間はある音を捉えた。
『ダンッ‼︎』っと塀の向こう側から強く地を蹴る音が聞こえてきたのだ。
だが、気付いているのは佐久間だけのようで楽は怒りからか音に気付いていない。
佐久間は顔だけを塀に向ける。
そこには182cmある佐久間の背を軽く超える高さ2m近い塀が佇むだけだった。
が、次の瞬間さすがの佐久間も驚きで目を見開いた。
そう金髪碧眼の美少女がふわりとした軽い足取りで塀を飛び超えてきたからだ。
さすがの楽も塀を飛び越えて来た美少女の存在には気が付き、顔をそちらに向ける。
しかしここで問題が生じた。
塀の上を軽やかに着地した美少女だが塀の向こう側に誰か人がいると考えていなかったのか、体重に任せてこちら側に倒れ込んできた。
まだそこまでなら良かった…2m近い壁を軽やかに飛び越えて来た美少女のことだ、当然着地も軽やかに美しく決めていたことだろう。
しかし落下地点には怒りで青筋を浮かべた楽が立っていたのだ。
「え?」
「げ!」
楽、そして金髪碧眼の美少女の順で声をあげた。
大して運動神経は良くない楽だ、おそらく避けなければいけないぐらいは考えたのであろう。
が、いくら脳が働いても体がついて来なかった。
対する美少女はというといくら運動神経がよかろうと空中で何かをなす事は出来なかった。
高さ2m近くからの落下だ。
例え彼女が空中で対処する術があったとしても、落下地点
2人はただ黙ってぶつかるのみ…。
しかし誰もが何もする事が出来ないこの場には唯一何かをなす事ができる者がいた…もちろん佐久間だ。
佐久間は楽と金髪碧眼の美少女がぶつかる寸前に一瞬で2人の元へと歩み寄り、両腕を前に突き出した。
その時楽は無理に避けようと慌て過ぎて足をもつれさせて地球にkissするハメになった。
そして金髪碧眼の美少女はというと来るであろう衝撃になす術なく、目を閉じて堪えようとした。
しかし来たのは衝撃というよりも少し硬さはあるが温もりを感じられる何かだった。
美少女はそっと瞼を開き美しい宝石のような碧眼で自分に起きたことを確認しようとした。
そこで思わず目が・になった。
目を開けると銀髪に紅目といった見たことのないような美少年が顔を覗きこんでいたからだ。
そうあの時、佐久間が両腕を前に突き出したのは美少女をキャッチするためだった。
ただ佐久間はどんな形でも美少女を救えればいいと考えていたのだが、たまたまお姫様抱っこになるように美少女がスポッと佐久間の腕に納まったのだ。
しかしその時の佐久間は常人ではあり得ないことをなしていた。
まずあの一瞬で佐久間が反応し、2人の元へ行けたのがまずすごいことである。
これは彼が持つ『神速のインパルス』なる才能を持っているからである。
神速のインパルスとは脳から筋肉への電気信号の伝達所要時間が人間にとっては極限ともいえる領域の0.11秒…直訳すると反射神経がパネェということだ。
ただしいくら反射神経がよくても動けなくては楽のにの前である。
彼が一瞬でその場に寄れたのも、美少女が上から降って来たのをキャッチしてもバランスを崩さなかったのも彼が天才であるのと同時に、努力を行ってきた賜物である。
「おい美少女、大丈夫か!」
佐久間は目を開けているのに自身の顔を見たまま固まっている美少女に声をかける。
決して重くない、むしろ軽いくらいだが特に怪我をしている様子も意識を失っている様子もないのにいつまでも抱っこしてあげるつもりは佐久間にはなかった。
「ふぇっ⁉︎
あ、え…ちょっ、ちょっと!
は、離してよ!」
佐久間に声をかけられて気が付いたのか一瞬で顔を茹で蛸のように赤く染め上げると、佐久間の腕から逃れるように身を捻り逃れようとする。
「待て待て、今降ろしてやるから暴れるな。」
佐久間は腕の中で暴れ回る美少女にやや嘆息して、降ろしてやることを話して黙らせる。
腕の中で暴れる回られてもバランスを崩すことなく、まさに不動を決め込んでいた佐久間はさすがと言えるだろう。
佐久間に黙らされた美少女は佐久間の腕の中で顔を真っ赤に染めたまま縮こまっている。
佐久間はそんな美少女を足の方からそっと降ろしてやると声をかけた。
「おいおい、いきなり塀を飛び越えて来ちゃ危ないだろう。
見ろ俺の弟を地面にkissしたまま固まっちまったじゃねーか。
それになぁ、あんな高いところから降りてくるとパンツ見えるぞ?
スカートだしさぁ。」
「え、見たの⁉︎」
佐久間と未だ地面にkissした状態の楽が兄弟関係にあることにかなりの驚きを見せたがスカートの中を見られたのではないかとまた顔を真っ赤に染めあげる。
「見てないよ。」
佐久間はそんな美少女に対して肩を竦めて戯けた風に答えてみせた。
「本当でしょうね?」
そんな佐久間を美少女はジト目で睨みつけた。
「あぁ、神に誓って言うよ。」
美少女は佐久間の目をジーと見つめると本当に見てないと言う佐久間を信じ頷いた。
そしていきなりやけにそわそわとしだしたかと思うと、チラチラと佐久間を見ては拗ねたように唇を尖らして違う方向を向くといった落ち着きのない様子になった。
その様子に佐久間は何かに勘付いたのか美少女に声をかけた。
「トイレか?」
「違うわよ‼︎」
佐久間の見当違いな問いに美少女は大声で怒鳴りあげた。
「そ、その…あれよ!
あ、ありがとう。」
「何が?」
突然の美少女のお礼に思い当たる節がない佐久間は何に対してのお礼の言葉なのかを問う。
「さ、さっき助けてくれたでしょ!
そのお礼よ!」
そう告げると美少女は走り去って行ってしまった。
しかし佐久間が思ったことはただひとつ。
「足速いなー。」
美少女が走り去って姿が見えなくなった頃に漸く楽が起き上がる。
「な…なんなんだ一体…。」
楽が地面に鼻を強打したのか鼻血を両穴から垂らし、起き上がった。
「なんだ起きてたのか?」
「ずっと起きてたよ!
痛すぎて直ぐに起きれなかったんだよ‼︎
なんなんださっきの暴力女⁉︎」
「知らん!」
佐久間が知っているはずもないのに佐久間に楽が苛立ち気味に聞くが、やはり即答で返ってきた。
「それにしても…
急にスッと佐久間が目を閉じて何かを思い出すかのように呟いた。
…白
「見てんじゃねーか!」
何が白だったのか…言うまでもないだろう。
楽の盛大なツッコミを受けた佐久間だが、気にした様子もなく校舎へと再び足を進めるのだった。
また次話で会いましょう(`_´)ゞ