※この物語はヒーローを始めたばかりのモブ的存在(神原悠)が何やかんやしていく話である。
ガシャン。
「いってきまーす。」
朝が苦手なのか、元気のない声で言った。今日は入学式。期待とワクワクを胸に秘めて歩き出した。今日から通う高校は多分、普通の高校だ。そう思っていた。何故なら高校を決める時、近さのみで選んでいたからだ。学校に行く途中2メートル位のミノタウルスの見た目をした怪人が襲ってきた。だがいきなり巨大な何かがそのミノタウルスをワンパンした。そう、彼はS級ヒーローの筋トレマンだ。
「怪我はなぁーいー?」
「あっはい、大丈夫です。」
「なら良かった。」と言って去っていった。
この国では一般的に16才で一定の水準を上回っていれば誰でもヒーローになれる。そして今年の春からウチもヒーローの仲間入りしたのだが……。ほとんどの人は全国レベルのマッチョか生まれつき能力を持っているばかりだった。そんな中でモブのウチがヒーローになれたのも幸運だった。そしてウチは無事学校に着いて入学式が終わった。体育館から教室に戻る頃、いかにも友達が少なそうで喋りやすそうな子がいた。ウチはその子と友達になりたかった為、話しかけた。
「ねぇねぇ、良かったら友達に……」その時!その子の紙の毛がいきなり燃えだした。あばばば。ウチはパニックった当然だ。話かけたら突然燃えるからだ。しかし、彼は「あ、うん。大丈夫だよ。」と言った。
「僕、能力者なんだ。火を出せるからヒーローになって見たんだけど、どうにも火を制御できなくて……。」
「え、ウチもヒーローなんだ!今年の春からの新人だけど……。」
「じゃあ、ヒーローとしてもクラスメイトとしても同級生だね。僕の名前は炎魔統宜しく。君は?」
「ウチの名前は神原悠やでー。宜しくねー。」
偶然に帰る方角が同じだった為、放課後は一緒に帰った。その時、通りすがりの怪人が現れた。見た目が弱そうだった為二人で倒すことになった。炎魔は炎を出そうとした。しかし、何も起こらなかった……。
「今日は火の調子は悪いようだ!」
えっっっっ!
炎魔は火を使って戦う。スタイルの為、火が使えない炎魔である以上実質一人で戦ってるようなものだ。怪人は市民を攻撃し始めた。人形の怪人だった為にレベル5だと思っていた。しかし、コンクリートが砕けている為レベル4ではないかと思われる。そう初心者にはかなりの強敵である。こんな状況でも神原は少し嬉しそうだった。ついに本物のヒーローになれる!普通の人よりは高い身体能力を生かして蹴りを入れた。しかし、怪人はほとんどダメージが通っていない。それ処か素手のカウンターを受けてしまった。骨が砕けたと勘違いするほどだ。もう立てそうにない。その時だった。何処からともなく、自動スキル底力。と聞こえてきた。その瞬間何処からか力が溢れてきた。
「これなら何とか倒せるかもしれない。」
そして怪人を殴ってみた。ぐふっ!さっきまでとは比べものにならないほどの力だった。怪人が立ち上がる前に連続で叩きつけた。気づいたら怪人は死んでいた。自分でも理解できてなかった。いきなり過ぎて。しかし、そこには怪人の死体と友達がいた。これには炎魔も驚いていた。
「君は一体……!?」
自分でも分からなかった。
次の日、学校帰りにSS級ヒーローに来てもらった。彼もまた能力者である。しかし、全くの戦闘向きではない。
能力名は不明だが能力者がどんな能力なのかを知ることが出来るらしい。SS級ヒーローが調べだした。
「ふむふむ……。君の能力は成長だ。あまり強い能力じゃないぞ。何故なら戦って怪我すると前よりも丈夫な肉体になる。つまり強いやつと戦う程身体能力が上がるだろう。恐らく限界は無いだろう。この能力があれば最強にだってなれる。しかし、傷を負いすぎると死ぬかもしれない。ハイリスクハイリターンってことだ。他に知りたいことはあるか?」
「いいえ、ありません」神原は少し険しい顔をしていた。
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