ゴールデンウィークの初日。我らは自転車で出かけていた。何故こんなことになっているのかと言うと…。単純に暇だったからである。部活をやってる訳でもなく、イベントに行く訳でもなく。さっきから誰も喋らない。まるでマホトーンにでもかかったかの用な沈黙が続いていた中、炎魔がうちに聞いてきた。
「さっきから一緒にいるの誰?」
神原と炎魔の後ろには背が高くてスラッとした男の同級生がいた。炎魔は凄く気になった。何故なら前回まではこんな人が居なかったからである。見覚えのない人が2話目から何の前触れもなくこの空気に溶け込んでいたら誰もがツッコミたくなるはずだ。神原は極普通に「二週間前に話すようになった」と答えた。そういえば話してなかったけ?あれは確か……
二週間前。それは情報の時間だった。ウチは元々パソコンを使うのが苦手だった。何故なら家にパソコンがないから普段使わない。パソコンが使えない人の多くがこんな理由を背負っているのではないか。そんなこんだで授業中に隣にいた男の子に聞いたのである。その子こそ今一緒にいる曹操である。偶然にも席は前後同士だった為、一緒に話す用になった。更に偶然にもお互いアニメが好きだった為、よく話すようになった。
っていう物語があった訳や。
炎魔はすぐにツッコんだ。
「何で先にゴールデンウィークの話を書いた!」
「そっちの方が盛り上がると思ったから……」
色々と話している内にアピタに着いた。暇だったから誘ったのである。三人は最初に二階に行った。ゲーセンでふらついたり、本屋で時間潰しもした。何となくブラブラとしている間に3時になっていた。小腹が空いてきた頃ウチは「何か食べ物買いに行かへん?」と誘った。一回の食料品売り場へ向かった。炎魔はグミを選び、曹操はポテトチップスを選び、ウチはチョコレートを選んだ。そして三人はジュースを選びに行った。ウチはオレンジジュースかカフェオレで迷っていた。その時だった。目を疑うような出来事が起きた。目の前でジュースが消えたのである。その時、数年前から物が突然消える事件があったことを思い出した。その事件のほとんどが日本だったが希に外国でも国宝級の宝がパッと消える事件があったらしい。そんな時、無意識に何もない空気に向かって手刀擬きをしていた。ジュースが消えた時、誰かに当たった気がしたからである。その無意識は見事に的中した。手刀擬きをした時、誰かに当たった感触がしたと思った直後、目の前に人が現れたのである。見た目は黒い忍服を着ていた。ザ・忍者だった。それが視界に入ったのは一瞬だった。何故なら私に気づいた忍は一瞬の間に消えていたからである。今日はこれ以上何も起こらなかった。