ゴールデンウィーク2日目の朝、これは紛れもない平和な朝だった。まさかあんなことになるとはな。
「ゴールデンウィーク2日目なのに暇だなぁ」
1人ごとにしたら声が大きいと自分でも思ったウチは「極力1人ごとを声に出すのをやめよう。」と、思った。さっそく昼からどこに行くか考えた。ここら辺は色々な所に行けるから便利である。あれから何分たったか分からない。
「よし、今日はモレラにでも行くかぁ。」
ウチは12時までに昼御飯を食べて準備を整えて出掛けた。途中からは一本道で行けるから楽だと思う。しかし、遠い。そう考えながら自転車のロックを外して走り出した。安全運転をしながら走ること45分。やっと着いた。ゴールデンウィークなのに夏並みに暑いと感じていた。涼まる為にもさっさと店内へと入った。入り口から50m辺りで何か異変があるように感じた。そして店内を見回してみた。しかし、何も変わらない。
「この違和感は何なんだ?あぁ、中二病的なやつかぁ。」この頃まではそう思っていた。まぁ、エレベーターで2階に上るとこれは偶然なのか白いワンピースを着ているロングな金髪少女が歩いていた。背は自分と同じくらいだったため同級生だと思った。本当に可愛かった。しかし、物凄い違和感がその少女からしていた。
ま…まさか…。分かってしまった。その違和感に。ゴールデンウィークなのにワンピースだったことに。そのままウチはゲーセンへと向かってクレーンゲームの景品を見に行った。30分たった頃だった全てのクレーンゲームを見終わってゲーセンから出た時だった。さっき見かけた少女が赤い瞳を輝かせて懸命に何かを探していたようにも見えた。事件性を感じた為、ベンチに座りながら少女を目で追っていた。その時、下の方から複数の蔓が少女の体の隅々まで絡めてきた。この数秒の出来事に反応すら出来なかった。直ぐに助けに行こうとした。しかし、何処からか複数の小型ブーメランを出してそれらを投げて蔓を切ってほどいたのである。ウチは少女の無事を確かめにすぐに駆け寄った。
「大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ。あなたは誰?」
「ウチの名前は神原 悠。」
「じゃあ、神原って呼ばせてもらうわ。私の名前は音坂 杏よ。」
「宜しくな。杏。」
「し…下の名前で呼ばないでよね 」
杏は頬を赤く染めながらツンデレ口調で言った。そして杏は反射的にウチの顔を殴り付けていた。そのまま数m飛ばされた。数秒後にきた激痛と共に殴られたことによる快感も感じていた。それもそうだ。金髪少女に殴られたんだ。多少の喜びを感じてもいいだろう。
「あ、ごめん。急に下の名前で呼ぶから。これからは上の名前で呼んでくれる?」
「わ…分かりました。音坂さん。」
顔が腫れながらも訂正した。
そこにスーツ姿のサラリーマン風の男が凄くゆっくりな拍手をしながら現れた。
「あ…あいつよ。さっきから私の後を着いてきていたのは」
音坂がそう言った時、初めて状況が理解出来た。彼女が追われていたことに。
「私の大事な植物たちのご飯を横取りしないでよね」
男はそう言っていたがその言葉から怒りが感じられなかった。そしてすぐに分かった。
「こいつかなり強い…」
ウチは戦う覚悟をした。
次回はついにそれっぽい戦闘?神原にカッコいい出番は来るのだろうか。