紅魔のオーバーロード   作:レクレア

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おおよそ一年ぶりの投稿です。お待たせ致しまして申し訳ございません
別作品を執筆してしまったためこちらの作成が疎かになってしまいました。

とはいいつつも実際はあまりアイデアが浮かばなかったり……いえなんでもないです


クエスト開始

モモンガを名指しで依頼した少年、ンフィーレア・バレアレはこの町で薬師をしているとの事で、今回は薬草採取のためにカルネ村付近まで護衛をして欲しい…という依頼内容であった。

 

モモンガはその話を聞き、漆黒の剣連中に「雇うのでこの任務に協力して欲しい」とお願いした。彼らは二つ返事で了承する。

 

……あれ、私たちは?

 

「ちょ、ちょっと待ちなさい?私たちは?」

 

「あぁ、バートリーさんたちはどうぞ他の任務を受けてください。我々に付き合う必要はありませんから」

 

しれっとモモンガから遠回しに「お前らはいらない」と宣告される。その対応にイラつき、どうしてやろうかと思っているとバレアレが助け舟を出してくれた。

 

「護衛は多いに越したことはありません。どうぞアナタたちも参加してくれませんか?」

 

有難い。その言葉に私は了承し、モモンガへ向けてざまあみろと言う顔を向けてやる。こうして私たちはカルネ村付近への薬草採取の任務を受けた。

 

 

 

 

 

 

──────────==≡∧(∧ ˙◁˙)∧

 

 

 

 

 

道中は特に大した問題は無く、和やかなムードで進んで行った。そんな中、会話でモモンガがこの世界のあれやこれやを遠回しに聞いてくれたこともあり、この世界観をさらに理解する事が出来た。

 

その話の途中、ルクルットがナーベ、咲夜に何度もナンパを仕掛けていたのは少しだけ引いた。しかも、なぜ私は対象外なんだ。

 

「え、だって明らかに子供じゃないの」

 

私はルクルットに1発殴っても文句は言われない権利を得た。

 

「言っておくけど、身体がその子供の頃に成長が止まったおかげで今も若々しい姿でいられるのよ」

 

イラつきを必死に隠しながら皮肉と毒をルクルットへ投げつける。

 

 

 

そんな和やかな会話をしていると、おちゃらけていたルクルットが唐突に真剣な眼差しになり、指を立て唇に当てた。どうやら敵…オーガとゴブリンの群勢が寄ってきているみたいだった。

 

そこからの漆黒の剣の対応は素早く、リーダーが的確に指示をし、戦闘の準備を整えていく。

 

「では、私は敵の懐に入り込んで暴れ回って来るわ。ジャックは群れの背後に回り込んで奇襲して頂戴」

 

こうして戦闘が始まる。手始めにルクルットが敵群の目の前に弓矢を放つ。そしてニニャがペテルに防御魔法をかけ、ゴブリンを切り伏せる。

ルクルットは弓矢で敵の頭を狙い放つ。百発百中とまでは行かないが、かなりの精度で刺さっていた。

 

 

「さて、久々の蹂躙と行こうではないか」

 

モモンガ、ナーベ、そして私はオーガの群れへとゆっくりと歩を進める。ある程度距離が詰まった所で私は思い切り足に力を込め、地面を蹴った。

 

足のあった位置は抉れ、一面原っぱだったのにも関わらず、小さな足跡が土で出来ていた。

目にも止まらぬ速さでオーガの懐へ入り込み、装備した爪武器で腹部を掻っ捌く。単なる人間と比べれば硬い皮膚であり、威力こそ弱ければ簡単には傷のつかないオーガの肌ではあるが、相手はユグドラシル上上位に入るプレイヤー。簡単にオーガの腹部は裂け、大量の血液と傷ついた臓物が地面へと落ちていく。

 

オーガの血が豪雨のように私へと降り掛かるが気にしない。次の獲物へと目を向け、走る。

 

次…その次……一通りオーガを狩り尽くす頃には私は血みどろに衣服が汚れていた。

 

「うぇ…ベチョベチョ。ジャック?着替えを用意して頂戴」

 

「かしこまりました」

 

頬に血を着いた咲夜が現われ、ぺこりとお辞儀。彼女も逃げていったオーガやゴブリンを狩る作業をしていた様で、私ほどではないが多少汚れていた。

 

「凄いですね、モモンさんもバートリーさんもまさかあれほどとは思いませんでした」

 

ニニャがそういうと漆黒の剣はその言葉に同意をして次々に思っていたことを口にする。中には自分らがまだまだであると痛感させられたというやつもいた。モモンガがそれをフォローしていたが、確かに彼らのチームワークを見れば直ぐにこんな群れは簡単に狩れるようになるだろう。

 

 

今日は夜営という事でテントを立て、夕食を作り現在は出来上がったものを食べながら談笑をしていた。

 

咲夜がいたこともあり、キャンプで作ったものとは思えない程の良い出来で料理が出来上がった事もあり、皆非常に喜んでくれた。しかしモモンガとナーベは食べる様子はない。

 

確かに、モモンガは骨身だから食べようとすると全てダダ漏れになるよなぁなんて思いながら、どうやって断るのだろうかと思いみていた。

 

「宗教的な理由で、生命を奪った日の食事は4人以上で食べてはならないというものでして」

 

意外な言い訳に思わずスープが気道へと入り込んでしまい、スープを吹き出し、むせてしまった。

 

「ほ、ほう…変わった教えを信じておられるのですな」

 

その言葉に面白味が拍車をかけ、咳と笑いで過呼吸になりかけてしまう。咲夜が何とか落ち着かせようとしてくれているが、しばらく落ち着く事はできないだろう

 

しかし、漆黒の剣を見ているとまた皆でワイワイと冒険に出たくなる。落ち着くことがあれば、誘ってみるとしよう。

 

モモンガも少なからず仲間とまた…と思っていた様で、アインズ・ウール・ゴウンの話をし始めた。しかし、全て過去形だったため、何かを察したニニャが気を使い、またそれに匹敵する仲間が出来ると言った。それをモモンガは否定し、キャンプから少し離れた所へと行ってしまう。

 

「ニニャの言いたいことも分かるが、あの言葉は『昔を忘れて今の人とより親交を深めようよ』と言っているようなものだ。まあ、私は過去の奴らをズルズル引きずっているアイツの事は理解出来ないがね」

 

ニニャがモモンガに冷たく接されたことに落ち込んでいたため、私がフォローへはいる。確かにニニャの言葉にも多少ムッと来るところがありはするが、彼なりに気を使ったのだ。それを汲み取らないのはモモンガが悪い。

 

それから、モモンガの強さの話題となり、彼は冒険者の中でも最上位に位置するアダマンタイト級ではないかと言う話になった。

 

「あら、じゃあ素早くオーガの命を狩りとった私はどれ程の実力なのでしょうね?」

 

くすくすと優雅に笑い、咲夜に淹れてもらった食後の紅茶を飲みながら話へはいる。

 

「バートリーさんもかなりの上位級な実力でしょうね。アダマンタイトまで行くかは…分かりませんが」

 

この私がモモンガよりも下というのか。ムッとした顔で

 

「そこはお世辞でもアダマンタイトくらいの強さって言ってくれてもいいのじゃないかしら?」

 

とむくれた顔で言ってやった。そんな中、バレアレレはモモンガについて詳しく聞き出していた。私は少しだけその行動に引っ掛かりを覚えたが、そこからの恋愛話に私は呆れてしまった。




今後もくっそ遅いですが投稿はしていきます

それはそれとして、誤字脱字をこれより修正して行きます

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