紅魔のオーバーロード   作:レクレア

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前置き

紅美鈴のパートはギャグ回です。深く考えて読むなとは言わないので許してください何でもしますから


ウォールサクヤと冒険者ギルド

ドーモ、皆さん。

紅珠 涼翔改め、紅美鈴です

 

現在私は、お嬢様の命によりカルネ村の復興のお手伝い中です。

妖精メイドを何人か指示しながら破壊された建築物の修理、畑を耕したりなんかしています。

 

まあ、私がいなくてもゴブリンさんたちがいるのですぐに復興すると思うのですが…

 

 

それはそれとして、私がカルネ村に来たのにはもう一つの理由があります。ここの村の警護をする事です。

 

なんでも「近いうちにモモンガの所のNPCが来るから根城にしてるこの村を守れ」だそうです。

お嬢様と咲夜さんは王都で情報収集、パチュリー様と妹様は自室で引き篭っているため私が抜擢されたという訳です。なんで来るのかは聞かされてませんが、言われたからには絶対にやり遂げてみせますよ!

 

とは言いますが、その人が来るのはもう少し後になるみたいなので、その間暇で仕方ありません。どうせなのですから、村に私の拠点を建てて、村を囲う丸太の壁の改修工事とかしちゃいましょうかね?

 

なに、心配いりません。私には人類史で学んだ建築スキルがあります!この程度どうってこと無く出来ますとも!

 

 

 

──────────==≡∧(∧ ˙◁˙)∧

 

 

 

 

 

……出来ました!丸太をベースに石レンガと砂レンガをふんだんに使った絶壁の壁!!

とりあえず見栄えからということで門のみですが、これからどんどんと強度を高めていきますよ!

名前は…うぅんそうですね、絶壁…絶壁……なんか、なんか来ました…!天啓が降りてきました…!名付けて『ウォールサクy((ザクッ

 

 

 

 

 

…この時、背後から「駄目じゃない、ここのメイドさんは胸の大きさは無いことも無いでしょうに…?」とクスクス笑いながら話す誰かがいましたが、多分…いえきっとその人が後頭部に刺してきたナイフのせいで意識を失ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

「へっくし…っ」

 

咲夜が小さくクシャミをする。普段は大人しい性格をしていると思うが、クシャミに関してはあまり大人しさを感じないな。ポケットに入っていたハンカチを渡し、垂れた鼻水を拭かせる。そろそろ到着する頃だろうか

 

ここは都市エ・ランテル、リ・エスティーゼ王国より東に位置する、カルネ村から一番近い大都市である。

今回ここに来た理由は3つ

 

1つ目は、この世界の通過の入手

2つ目は、情報収集

3つ目は、ギルドへ登録し冒険者となる

 

まあ2つ目に関してはいつも行っていることではあるが、3つ目のギルドへの登録。これに関しては2つ目の情報収集も兼ねている。だが、ただ単にこの世界のあれやこれやを聞いて回るのは得策ではない。そんなことをすれば「私はこの世界の常識を知りません」と言い回っていることになりかねない。ならばギルドへ冒険者登録をして、様々な街や王都へ足を運びながら情報を手に入れようという魂胆なのである。

 

それともうひとつ、あのモモンガも近いうちに冒険者になると、私の力が教えてくれたのだ。

私の力…といってもこの世界に来て、設定テキストから覚醒した能力のため、未だ完璧に操ることは難しい。不意に頭の中に未来の何かが浮かび上がる程度なのだ。

 

全く、フランも設定で馬鹿みたいな能力を着けたものだ。確か「運命を操ることができる」なんて書かれてたはずである。これがまた非常に鬱陶しい。

 

先程も言ったようにこの能力を扱う事が困難だ。そのため、やろうと思っても出来ない上、やりたくない時に運命が見えてしまう。

しかも、運命が見える際は非常に頭が痛む。この間は予知夢のような形で見たため、ベッドの上で痛みもがき苦しんだ。

 

本当に、厄介な能力だ。現段階でどの程度まで、どの時間に起こるのか、など全くわからないため「何時かこいつはこう動く」ということしか分からない。そのうち制御したいものだ

 

 

とまあ、そんなこんなで冒険者ギルドに到着する。勢いよく扉を開けると一斉に周りが注目し出す。そのまま咲夜と共に受付カウンターまで歩を進めると周りの目線もそれについて行く。

それもそうだろう。私が言うのもなんだが、お嬢様服とメイド服の2人組がこんな所に来る意味が無い。

 

私は受付嬢の前に立って一言

 

「冒険者登録を2名、いいかしら?」

 

受付嬢は冒険者登録と分かると直ぐに登録用紙を2枚用意してくれる……不味い、言語が分からない。うぅん、とりあえず適当に無いことないことでっち上げるとするか。

 

「あー…すまないが、我々は遠い異国から態々ココまで来たものでな。ここら周辺の言語がよく分からない。口頭で必要事項は話すから登録は出来ないかな?」

 

とりあえず適当な事を言って誤魔化す。無理と言われそうになっても吸血鬼のスキルである魅了の力を使えば問題ないだろう。

 

受付嬢から了承を受け、大方の処理を済ませる。

登録を済ませて、通貨の換金施設も教えて貰い、簡単にナザリックでしか使えないものをこの地の通貨に変える。我々にはもう必要は無いものだ。

 

「大凡の予定は済みましたが、これからお嬢様はどうされますか?」

 

道中咲夜が尋ねてくる

 

「そうね…今からカルネ村まで帰る、なんて事は面倒だからしない。どうせなら宿で1泊しましょう」

 

そしてそのまま宿屋へ向かう。

到着した宿屋は、どうやら1階は酒場兼、クエストを受注生する所となっている様でかなり騒々しい。

一先ず店主であろう厳つい親父に金貨を数枚渡す。どうせ金には困らないんだ、成金RPでもするとしようじゃないか。

 

「宿と、酒を楽しみたいのだけど?これで足りるかしら」

 

「おいおい、冗談はこの金貨だけにしてくれよお嬢ちゃん。宿はともかく、見るからにあんたァ酒は飲めない年頃だろう?」

 

「あら、人は見かけで判断しては行けないのよ?」

 

「…こんだけ払うならまあ、いいか。今後も良い上客になってくれよ、お嬢ちゃん?」

 

「それはここのお酒次第かしらね」

 

クスクスと笑っていると、唐突にテーブルがひしゃげ、男一人が投げ飛ばされた、騒がしい音が響く。不意にそちらを向くと、全身厳つい鎧を着た男が、身なりの汚い男と喧嘩をしていたらしい…いや、あれは厳つい鎧の男の一方的なリンチか

 

というか、アイツよく見たらモモンガじゃないか?モモンガじゃん。その隣のやつも、昔NPCキャラの1人って紹介された覚えがある。

うわぁ、なに全身鎧で固めて両手剣を2本背負ってるのだろうか。ダサいことこの上ない。というかアレは舐めプ以外の何者でもないでしょう。だって本来ならネクロマンサーが主な職業だったはずだ。あんな、剣士の格好なんて以ての外。する訳が無い

 

どうやら男を1人投げ飛ばした際に、女性の大事なものを壊してしまったらしくなにか文句を言われている。モモンガが代わりのものをと言ってポーションを渡してその場は収まったみたいだ

 

さて、そろそろいいだろう。私は、モモンガへ声を掛けるためそっちへと向かった。




そろそろ紅魔組のステータス書きたいけど書きたくない…




そういえば、フランちゃんって当時はこの姿になれたから感極まって泣くなんて事にする予定無かったんですよね…
ガチで気が狂ってるようなルートにしようとしてました。まあ、没でした

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