「ここは、俺に任せてお前はアイツを連れて行け」
「ちょ、ちょっと、待ってよ。アイツがそんな事聞くはずが」
『BIND PLEASE』
唐突に告げられたウィザードと名乗った男の言葉に、
何が起きているのか分からない私を他所に、ウィザードは中指に嵌められている大きな指輪?を外し別の物に変えるとまた、バックル「かざした。
『CONNECT PLEASE』
すると、私の前にさっき私を攻撃から防いだ紋章が現れそこから、鎖に縛られた秋十が落ちてきた。
「ダメージが大きかったんだろうな。気絶してる」
「ホント、コイツ虚勢にも程があるでしょ……」
秋十が現れた時はまた暴れ出すのかと思って、焦ったが白目をむいて何も言わないのを見たウィザードが呟いた言葉に私は呆れながらも、秋十を抱える。
「アンタの事が誰かは分からないし、従うのも癪だけど、助けてくれたから一応は信頼してあげるわ」
「そりゃあ、ありがたい。それで、聞くが」
ウィザードは、そこで私たちから視線を外してまた指輪を変えながら私に言ってきた。
「別に倒してしまっても構わんのだろう?」
「……ええ!やっちゃいなさい!」
「ああ!心得た!」
そう言うと、ウィザードはブースターも無しに高く飛び上がり、乱入機へと攻撃を始めた。
正直、戦いが気になるけど、取り敢えずは避難しなくちゃいけないから、ハッチまで戻る。
コレが終わったら、アイツを問い詰めてやるんだから!
「さてと、威勢良く出たは良いが、流石にウィザードだと空中戦は不利になりやすいな」
そこで、そう言えばこの対抗戦にゴーレムが出るんだったのだとと言う事を忘れていた事に気付いた俺は、一眼に着かない場所に移動してウィザードベルトを身につけて、ウィザードに変身しピンチだった鈴を助けて、今に至る。
しかし、相手は空を飛んでいるから普通に戦うのでは、こっちが完全に不利だ。だから、俺は新しい技を使う。
「消費が激しいから、多様は出来ないが、行くぞ!」
『CONNECT PLEASE』
『BIND PLEASE』
「はっ!」
手を前に突き出すと無数に展開された魔法陣間を鎖が飛び交い、即席の空中の足場を作り出す。
俺は、それを利用して鎖の足場を飛びながら、ゴーレムに向けて攻撃を与える。
「流石に、装甲が硬いな。だったら、コレでどうだ」
『BIG PLEASE』
現れた魔法陣にウィザーソードガンを刺し、巨大化したブレードでゴーレムを思いっきり叩く。
正直このサイズになったら、切るよりも叩く方が近い気がする。
「流石の耐久性だが、これでフィナーレだ」
『BIND PLEASE』
トドメを決める前に、拘束をする。
そして、キックストライクリングを嵌め、ハンドオーサーにかざす。
『ルパッチ マジック タッチ ゴー』
『チョーイイネ!キックストライク サイコー!』
相変わらずの五月蝿い音声だと思いながら、俺は必殺の動きに入る。
正直そのまま飛んでやれば早いのだろうが、ようはルーティーンみたいな奴だから、やり得なんだよ。
「はあぁぁ!!!!」
ムーンサルトからのストライクウィザードをゴーレムにぶつける。
「ふぃー」
良い感じに決まったのでは無いかと思いつつ、ここからどうしようかと思っていたら、また不吉な予感が頭に走った。
「へぇ、どこのどいつか知らないけど、面白いじゃん。それに、あっくんを、ああも、雑に扱っちゃって、これはちょっとぐらいやっても大丈夫だよね?」
暗闇の中、沢山の画面が煌々と光り照らすその女性の顔立ちは、美人と言えばそう見えるが、目の下のクマだったり肌の荒れ具合などから、そう思えないものばかりだった。
「なんたって、君は希望なんでしょ?簡単に挫けないでよ?」
その狂気にも似た感情は、モニターに映る魔術師然と立つ人物に向けられそれに答えるように、淡く後ろの黒塗りの機体の目が光った。
「鈴……」
「一夏?!なんで、あんたここに居るのよ!?早く避難しなさい!」
アリーナから、秋十を連れて帰った後なんだろう。少し、息切れしている鈴を前に
「うっ……」
「悪いな、鈴。まだ、知られる訳にはいかないんだ」
そう答える俺に、呼ばれるように何処からか何かが飛んでくる音が聞こえる。
「ふぅ…………変身」
目の前に止まった黒いカブトムシ、ダークカブトゼクターを取り、ライダーベルトに差し込む。
そして、ゼクターホーンに手を掛け
「……キャストオフ」
『CAST OFF CHANGE BEETLE』
「来るっ!」
そう身構えると、爆煙が晴れた場所にほぼ原型は残っていないが、こちらをロックオンしているゴーレムが一機、こちらに攻撃しようと首を動かすがそれより下は何も無いから、どうしようもない。
そのタイミングで、上から4機の乱入機とは毛色の違う機体がアリーナのフィールドに降り立った。
「マジかよ……」
見た感じにゴーレムの改良型だろう。
差し詰め、ゴーレムllだろうな。けど、流石にこの数を一人でやるのは、無茶だ。一応、コピーすればいけるだろうがコピー体はまだそんな複雑な事は出来るわけではない。
そう思っていたら、俺以外の気配を感じて辺りを見渡す。
「お前らは………」
「俺か?俺は、通りすがりの仮面ライダーだ!」
「アギト。それが、俺の名前だ」
「………」
何というか、こうして見ても濃ゆいメンツである。