IS.輝きを纏いて〜仮面のヒーロー〜   作:TENC

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すいません!遅れました!
学科終わりに書こうとして、そのまま熟睡してしまい二日も開けました!
こちらで、ご勘弁してください!



R.27p

「なぜです!?なぜ、このような所で教師などをしているのですか?!」

 

少女の怒号が、人気のない庭で響く。

叫ぶ少女——ラウラ・ボーデヴィッヒは、かつての己の教官としてその圧倒的な手腕を発揮した女性——世界最強(ブリュンヒルデ)の織斑千冬に、自らの祖国ドイツでまた教官として、活躍して欲しいが為に興味のない男のパイロットの勧誘にわざわざこのIS学園まで来たのだった。

 

「はぁ、何度も言っているが、私はドイツに対しての恩返しのつもりでやっただけだ。ドイツの下に着く為にやっていたのではない」

 

「ならば、こんどは私たちの為に祖国で師事してください!貴女のような人が我が国には必要なのです!」

 

頭を抱えてため息を吐きながら、ボーデヴィッヒを諭そうとする千冬だったが、それでもボーデヴィッヒは止まらずに、千冬の勧誘を続ける。

 

「あのような現場を知らない素人ばかりでは無く、我々のような者達にこそ、貴女の師事が必要なのです!」

 

言葉早くに喋るボーデヴィッヒに、千冬は呆れを感じつつも自らが外面だけどの指導ばかりをしていた事に反省しつつ、今後に対して嗜めるように言葉を出そうとして、固まった。

 

「それに、男だからとチヤホヤされ、ダラけている者たちなど捨てておけば良いのです!」

 

「………おい、今何と言った?」

 

「ひっ!??」

 

彼女は、興奮のあまりに千冬の前では絶対に言ってはいけない言葉を使ってしまった。

今のご時世、男と言うだけで見下される状態だ。それは、ISを動かせる一夏たちとて例外では無く、特に関わりのない2、3年生には未だに彼らをどうやって陥れようかと考える者は少なくない。

そして、千冬にとって、家族である一夏と秋十の2人は大切な存在だ。たとえ、2人の関係を理解出来ていなくとも、彼女にとってはかけがえのない存在なのだ。

それを、ボーデヴィッヒは、貶してしまったのだ。

 

「お前が、何を目的としてここに来たのか薄々感づいていたが、それだけで動けるほど、私もお人好しではない」

 

淡々と喋る千冬の口調は静かだが、そこには明確な怒りを感じられた。それは、正面で聞いているボーデヴィッヒも同じで、身体を震わせては、それを手で必死に抑えようとしている。

それに、千冬は気づいてはいるが、それでも状態を崩さずに続ける。

 

「それに、我々のようなとは、まるで自分は選ばれたような口ぶりだな?」

 

「そ、それは……」

 

「思い上がるなよ小娘」

 

「ッ!!」

 

千冬の言葉に応えようとしたが、有無を言わさせない口調で返されまた固まってしまう。

 

「選ばれた人間など居やしない。それは、私も含めてだ。それを、たかが軍の部隊長に就任していただけで、優れた人間だと思うとは、やはりあの時、もっと深くまでやるべきだったな」

 

「な、ならば、今からでも」

 

「黒兎の中で、そこまでやるべきなのはお前だけだ。ボーデヴィッヒ」

 

千冬から告げられた言葉にボーデヴィッヒは、思わず歯をくいしばってしまう。

だが、彼女はその意味をしっかりと理解していない。

 

「部隊長として選ばれたお前は、全てにおいて他の者より優れていたのではない。ただ、他よりも強かった。それだけだ」

 

感情のままに、言い返そうとしたボーデヴィッヒに、千冬は無表情のままに告げた。

そして、最後には耐えきれなくなったボーデヴィッヒが逃げるように、この場から去って行ってしまった。

 

「はぁ、ままならないのは知ってるが、ここまでとはな」

 

1人残された千冬の言葉に、答えるのは通り過ぎた風ばかりであった。

 

 

 

 

「あら、鈴さん、奇遇ですわね」

 

「アンタもねセシリア。それに珍しいじゃない」

 

(鈴音)が、とある事の為に練習しようと思い、アリーナに来ていたら、先客のセシリアと出くわした。

セシリアが、練習するのは珍しくないが、それは何時も決まって誰かとだ。けど、今日はセシリア1人だったのだ。

まぁ、多分十中八九アレが関係しているんだろう。

 

「アンタもアレの為?」

 

「はい。もしかして、鈴さんも?」

 

「まぁね。やるからには全力でやりたいもの」

 

私が言うアレとは、今度開かれる学年別トーナメントの事である。

クラス対抗戦では、あのバカとやる事になったが、これならば一夏や強いらしい倫太郎、それにセシリアに勝っている鋼刃とも戦えるかもしれない。

戦闘狂では無いけど、自分の限界を知りたい気持ちは、候補生になったあの日から無くならないのだ。

 

「それじゃあ、私と乱取りしない?アンタとしても、十分だと思うわ」

 

「そうですわね。分かりましたわ」

 

セシリアの了承を聞いて、早速始めようとして、何処からか攻撃を咄嗟に回避と衝撃砲を展開する。

 

「セシリア!」

 

「あそこですわ」

 

セシリアがライフルのスコープを覗きながら指し示す場所を見やると、そこには此間も突っかかってきたボーデヴィッヒだった。

 

「ほう?他国の候補生もやるじゃないか」

 

「なに?また、私たちにちょっかい出してきて」

 

「ふん。あんな種馬に尻尾を振っている雌豚を躾しに来ただけだ」

 

好き勝手に言ってくれるボーデヴィッヒだけど、正直私にはそんな事は意味がない。

今までバカにされる事なんて沢山あった。でも、アイツに比べれば私に対してなんてちっぽけなモノだ。

けど、なんだか、アイツの態度が我慢ならなかった。

 

「セシリア、悪いんだけど………」

 

「付き合いますわよ。鈴さん」

 

「セシリア………アンタ。分かった。後ろは任せたわよ!」

 

「承りましたわ!」

 

アイツの事を知らないからと言って、アイツに対しての負の言葉を捨て置くほど、伊達に悪友になった覚えは無いわ!だから!

 

「面白い。軽く捻ってやる!」

 

「上等!!!」

 

アイツの顔に一発入れなきゃ気が済まない!

 

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