IS.輝きを纏いて〜仮面のヒーロー〜   作:TENC

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今回初めて、セシリアや鈴の視点で書いてみましたが、かなり難しかったです。
変なところがあるかもしれませんが、批評のほどよろしくお願いします。



R.28p

「そんで?手痛く反撃にあったわけか?」

 

「う、うるさいわね!それに、私は別にやられたなんて!」

 

「はいはい。分かったから落ち着けって」

 

ベッドで横になりながら、鋼刃に対して文句を言う鈴に()は、呆れながらも落ち着かせる。

 

俺たちは今、セシリアと鈴が、ボーデヴィッヒと戦って怪我したと聞いて見舞いの為に来たのだが、2人とも案外元気そうだった。

 

「それよりも、なんであんな無謀な事をしたんだよ。お前らはバカじゃねぇだろ」

 

「まぁね。ただ、アイツの言葉とか態度が気に食わなかったのよ」

 

「わたくしも、あの方に言われたままなのは、納得が行きませんでしたもの」

 

俺たちが呆れた顔をすると、2人は少し顔を俯いてそう返してきた。

それに、なにかを察した俺たちは軽く励まして医務室から出て行った。

 

 

 

 

「ホンット、情け無いわね……」

 

「鈴さん………」

 

(鈴音)たちの思いを知ってか知らずか、丁度いい時にアイツらが、出て行ったのを見てから私は自分の不甲斐なさを痛感していた。

 

本能的にボーデヴィッヒが、強いのは分かっていた。けど、あの場で、アイツらの友達の私には逃げるだとか流すなんて、選択肢は無かった。

だって、アイツらは、逃げたりなんてしなかったのだから。

 

 

 

 

「はあぁぁ!!」

 

「ふん!効くか!」

 

牙月を振るうが、ボーデヴィッヒには軽く受け止められる。

だが、そんなのは私だって分かってるだから、展開したままの衝撃砲の標準をボーデヴィッヒに合わせる。

 

「なら、これならどうかしら!?」

 

「くっ!?」

 

私も衝撃に巻き込まれるが、多少のダメージは覚悟の上だ。

そこで、私はボーデヴィッヒから距離を置いて後ろのセシリアに指示を出す。

 

「セシリア!」

 

「承知しましたわ!」

 

サイドステップで、一気にセシリアの射線から外れる。

 

「セシリア、私がまた出るからティアーズで、援護頼むわ!」

 

「勿論ですわ!私も、今までのつもりはありませんもの!」

 

ティアーズを展開したセシリアが、ボーデヴィッヒに向けて攻撃をし始めたのを見て、私も牙月を連結して両刃剣にしてから、ブーストを一気に掛けて、ボーデヴィッヒ目掛けて斬りかかる。

 

「これでぇええ!!」

 

「……この程度とは、舐められたものだな」

 

「うそっ!?」

 

私が振るった牙月は、軽くボーデヴィッヒに片手で受け止められていた。けど、この距離はマズイと思って、さっきと同じように衝撃砲と、ブーストで置こうとしたが、甲龍が動かない。

 

「AICだ。覚えておけ」

 

「しまっ!」

 

回避が無理と気づいた私だったけど、それよりも先にボーデヴィッヒの肩のレールカノンの銃口が私に向けられる。

 

ISからの危険シグナルを受けるが、どうしようもなく私にその一撃が直撃する。

 

 

 

「鈴さん!?」

 

「呆気ないな。やはり、この程度だな。次はお前だ英国の」

 

鈴さんが、わたくし(セシリア)の眼の前で吹き飛ばされるのを見て、動揺するわたくしに軽くボーデヴィッヒさんの言葉に、私は落ち着いて、ティアーズを動かして、回避を取る。

 

「ほう?報告では、BT兵器との同時操作が出来ないとあったが、流石に克服しているか」

 

「わたくしだって、いつまでも囚われては居ませんわ!」

 

まだ、わたくしには出来ない事が多いですがそれでも、何れはあの方たちを追い越していく。ですから、このような所で立ち止まっていては、いけない。

 

「だが、距離を取った所でこのシュヴァルツェア・レーゲンには、無意味だ!」

 

「ワイヤーブレード?!」

 

ボーデヴィッヒさんの両腕から飛び出たのは、ブレードをワイヤーで繋げたワイヤーブレードが飛び出る。

それを、ティアーズとの射撃で撃ち落とす。ですが、その時の隙を突かれてボーデヴィッヒさんのレールカノンの砲撃を受けてしまう。

 

「きゃあ!!!」

 

「ふ、精度は良いみたいだが、それだけだな。これで、トドメだ」

 

「ここまで、ですか……」

 

体勢を崩して、地面に倒れるわたくしをボーデヴィッヒさんは、ワイヤーブレードで拘束してから、レールカノンの標準を合わせる。

流石に、わたくし1人ではどうしようも有りません。ですが、ここで諦めてしまっては今までと同じ。

ですから、わたくしがここでやるべき事は1つ。

 

「いいえ!まだですわ!」

 

「なにっ!?往生際が悪いぞ!」

 

まだ動かせるブースターを動かして、ボーデヴィッヒさんの機体に体当たりをする。

ですが、それよりも早くに先程の鈴さんのように動きを止められてしまう。

 

「ふん。この私を驚かせたのは、褒めてやる」

 

「それは……光栄ですわね………なら」

 

たしかに、わたくし1人ではボーデヴィッヒさんを倒す事は出来ない。わたくし1人では!

 

「充分に稼ぎましたわよ!鈴さん!」

 

「なに!?」

 

「「……フルバーストッ!」」

 

直後、ティアーズの全エネルギーを注いだ攻撃と鈴さん最大出力の衝撃砲が、わたくしとボーデヴィッヒさんを飲み込んだ。

 

 

 

 

 

「結局、削り切れなくてエネルギー切れで私たちの負け。ごめんね。セシリアに、あんな事させといて、倒せなかった」

 

「いいえ、構いませんわ。あの時は、アレが正解だとわたくしは、思ったのですもの」

 

医務室で、鈴さんと2人であの戦いを振り返る。

わたくしたちの決死の攻撃も、ボーデヴィッヒさんを倒し切るには足りなかった。

鈴さんからの秘匿通信で、時間を稼いでと頼まれた時は、驚きはしましたが、結果としてわたくしは良く動けていました。

 

「ですから、鈴さんが、気に病むことでは有りませんわ。問題があるとするならば、わたくし達が未熟だと言う事ですわ」

 

「……そうね。私たちは、まだ上がれるわ」

 

「そうですわ!」

 

2人でまた強くなると誓い合い、今は身体の安静に努めた。

 

 

その甲斐あってか、わたくし達の体調は三日と掛からずに全開した。

 

ただ、倫太郎さんが、ボーデヴィッヒさんを打ちのめしたという話を聞いたのは、その時だった

 

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