IS.輝きを纏いて〜仮面のヒーロー〜   作:TENC

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第四章 それぞれの強さ
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「はい。承認しました。頑張って下さい」

 

「は、はい!」

 

「うす」

 

シャルと話し合った次の日の放課後。

一年の大半の女子達からペアを組まないかと誘われていたシャルに、(新太郎)は、一緒に組まないかと持ちかけた。

それに対して、シャルも特に拒む訳でもなく了承してくれた。

 

そして、今は参加申請書を出した後、どう言う感じに戦っていくかを相談しようと屋上に来ていた。

 

「まぁ、こうなるよな……」

 

「ま、知ってるからな。色々と俺らは」

 

「あ、あはは……」

 

力なく笑うシャルに俺は苦笑いをしながら、何時ものように集まった允達と談笑しながら、作戦を考える。

 

「一応言っとくが、実力差などはある程度考慮されてるらしいぞ」

 

「あー、候補生とか専用気持ちは、初戦で当たりやすいんだっけ?」

 

「データ取りよりも、アピール目的が強いからな。このトーナメントは」

 

となると、もしかしたら俺は、訓練機だげと専用気持ちと当たる事になる訳か。

それは、面倒だ。

 

「別に慣れただろ?なら、そこまで心配はしなくて良いんじゃないか?」

 

「そうだね。初戦で、鋼刃たちとかに当たったらご愁傷様だけど、それは仕方がないよ」

 

嫌味のように言われるが、実際そうなのだ。

普通にセンスは、一番だと思ってる唯香さんと身近な最強と言えば鋼刃なのだ。

そんな2人がペアを組んでいるのだから、勝てる気が正直ない。

 

「私たちもホントは出たかったんだけどね」

 

「ISのダメージが大きすぎて、無理なのですわ」

 

「そうか……やっぱり、無理だったか」

 

「ま、アンタ達の会議の相手にはなってあげるわ。ジッとしてるのも癪だしね」

 

「わたくしも、勿論協力しますわ」

 

そう心強い言葉を聞いて、幾分か肩の荷が降りた。

ある程度、話も落ち着いた所で俺は、鋼刃に昨晩の事をしっかりと確認する。

幸い、ここにいるメンバーは、シャルの事情知っている。聞いても問題はない筈だ。

 

「鋼刃、昨日事なんだが………」

 

「ん?なんだ、心配してんのか?任せろ」

 

「あ、あの、ありがとうございます!」

 

「良いって事よ。こう言うのも偶には良いからな」

 

ケラケラと笑う鋼刃に、シャルはどうしたら良いのか分かってなかったが、取り敢えず笑ってるあたり、意外とこの空気にも馴染めてるもんだな。

 

「それよりも、シャル?で良いの?」

 

「うん。お母さんとかもそう呼んでくれたから」

 

そして、さっきからシャルと呼んでいるが、これは昨日シャルロットじゃ怪しまれるから、シャルと呼んで欲しいと言われた。

たしかにこれなら、シャルルでもシャルロットでも、怪しまれない呼び方だ。

 

「あー、そう言えば、一夏は当日どうするの?」

 

「何がだ?」

 

「いや、流石に参加しないと煩いだろ?」

 

「そうだな、気が向いたら行くさ」

 

「いや、それ、行かない奴のセリフじゃん」

 

さっきから黄昏てた一夏に、允が話しかけるがその返事は何処かテキトーさに溢れていた。

いや、たしかに何時もの一夏も割とテキトーだけど、今日の一夏は何かどうでも良くなったように感じる。

 

「そうよ!私が出れないんだから、変わりにやるって言う気概は無いのかしら?!」

 

「無い」

 

「言い切ったぞ。一夏のやつ」

 

むかーっ!と一夏にちょっかいを出す鈴とそれを、テキトーにあしらう一夏の光景に笑いながら、放課後は解散となった。

 

 

 

 

 

 

「俺は何者なんだ?」

 

鋼刃達にそう聞いた(一夏)だったが、アイツらに任せるでもなく俺自身でも、調べられる事は調べていた。

けど、それでは何も見つからなかった。

なぜ、俺にはあのチカラがあるのか。なんで、俺には戦う覚悟があるのか。そして、死に対するあの異常なまでの嫌悪。

 

死にたいなんて、必ずしも感じる訳でないが、それでも自分でも感じるほどに俺は異様なまでに、生に執着している。

 

「俺は、どうすれば……」

 

「お前が何者であれ、俺たちの友達には変わらないだろ?」

 

「允……」

 

思わず口に出した言葉に、偶々出会った允が返してきた。

 

「お前がなんでそうまでして、疑問に思ってるのかは知らないが、この学園で過ごした日々は偽物か?」

 

「………違う」

 

「なら、今はそれで良いじゃねぇか。俺たちが、何者かなんて俺たちだって分からない。なら、今を生きてくしかないだろ?」

 

「そう、か?」

 

「ああ、俺はそう思ってる」

 

断言するように告げられた允の言葉が、心の中に沈んでいく。

俺は、深く考え過ぎていたのかもしれない。俺の根本が、允のその言葉で変わる訳じゃない。

けど、今の俺が進めるには、大きな言葉だった。

 

「そうだな。俺もそう思ってみる」

 

「ああ、その方がいい。何かを考えて、周りが見えなくなるよりは、ずっと良い」

 

「そうだな」

 

ここに来て、俺を認めてくれる人は沢山いた。

バカにしながらも、そこには確かな信頼があった。

それを感じた俺は、少し泣き崩れそうになったが、そんな姿は見せられないと思って、何とか耐えて允と別れる。

 

そして、自室のベッドの上で決壊した。

 

 

「俺は俺なんだ」

 

そう心に響かせながら、俺は覚悟を確かめた。

 




流石に終わりが雑すぎる……

次回からは、トーナメントです。個人的に盛り上がりどころなので頑張って行きたいです。
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